俺、佐久間大介には大好きな人がいる。
その人は、小さい時からずっと一緒にいる幼馴染みで…
俺の大切なグループ・Snow Manの仲間である
ビジュアル担当の目黒蓮の事が好きらしい。
俺の幸せは、大好きな人が笑顔でいてくれる事。
だから俺は、彼女が蓮と両思いになれるように
蓮や他の仲間達と遊ぶ時は彼女も連れて行った。
彼女が早く蓮と両思いになれるように
彼女が蓮と2人になれる機会を作ってたんだけど…
なんでかな?
最近は彼女が蓮と笑い合って話している度に
俺は心がズキンと痛くなる。
彼女の幸せが俺の幸せのはずなのに…
彼女が蓮と上手く行かないで欲しいとさえ思い始めてる。
何で彼女が好きなのは俺じゃないんだろう?
俺の方が蓮よりもずっと長く一緒に居たのに…
俺の方が蓮よりも大切にしてあげられるし、
イッパイ笑わせて幸せにしてあげられるのに…
こんな風に自分勝手な俺だから駄目なのかな?
俺「ハァ~💧」
無意識に俺の口から溜め息が出る。
深澤「佐久間、どうした?」
俺「え?何が😓?」
岩本「元気ないじゃん。いつもメチャメチャ元気なのに(・_・)」
『流石はふっかと照…付き合いが長いだけあって、俺の事をよく見てるな~。俺的には、いつも通りにしてたつもりなんだけど…』
深澤「今日のすのちゅーぶ、久々に佐久間が大好きな『人狼ゲーム』なのに😊」
俺「いや、『人狼ゲーム』は大好きというかもはや恐怖なんだけど…(¬▽¬;)」
岩本「何かあった?」
俺「…実はさ~😖」
彼女・○○と蓮の事を話し始めようとした時、楽屋のドアが開いた。
ガチャ🚪
ラウール「あ~、美味しかった❤️満足満足(* ̄∇ ̄*)🎵」
向井「ラウール、めっちゃ食ったしな~😄」
目黒「俺のデザートまで食いやがって…食後の楽しみにしてたのに(¬△¬)💢」
ラウール「だから、ごめんてば~😅💦…めめって結構、根に持ちやすいよね😖」
向井「食いもんの恨みは怖いっていうしな~。ラウール、ちゃんと誠心誠意謝って許してもらんと嫌われるかもやで😁?」
ラウール「エェ~っΣ( ̄□ ̄|||)!?それは困る😱!めめ~ッ!嫌わないでぇ~😣💦」
ガヤガヤ話ながら楽屋に入ってくる蓮達。
『蓮っ😓!』
思わず蓮を見ていたら、俺の視線を感じたのか蓮と目が合ってしまった。
目黒「あれ?佐久間くん達、もうお昼食べたの😄?」
いつものキラキラした笑顔を浮かべながら、蓮は俺達の方へ歩いてくる。
岩本「俺達は弁当にしたからね😊」
深澤「めめ達は何食べてきたの😄?」
目黒「康二がオムライス食べたいって言うんで、ラウールと3人で洋食屋さんに行ってオムライスとかハンバーグ食ってきました😄」
岩本「良いね~!何か、俺もハンバーグ食いたくなってきたわ(* ´ ▽ ` *)」
深澤「俺はオムライスだな。デミグラスじゃなくて、ケチャップのやつね😄」
目黒「あ!俺らが行ったお店のオムライス、ケチャップでしたよ😄」
深澤「マジでッ😆!?帰り、食いに行こっかな~(* ̄∇ ̄*)❤️」
目黒「😄」
優しい笑顔でふっか達と話している蓮。
蓮はいつも自信に満ち溢れているせいか、キラキラしている。
そりゃそうだよな。
背も高くてイケメンで運動神経も良くて性格も良い。
これだけモテる要素があったら、
誰だって自信に満ち溢れてキラキラもするよな。
○○が蓮に惹かれるのも当たり前だよな…
俺だって、自分が女の子だったら
きっと蓮を好きになると思うし。
目黒「…くん?…佐久間くん!」
俺「ハッΣ(º□º;)!?」
俺を呼ぶ蓮の声が聞こえてハッとする俺。
目黒「どうしたの😓?ボーっとしちゃって…体調悪い😖?」
俺「あ、ううん!平気平気!めっちゃ元気だよ😅💦」
目黒「そう?なら良いけど…無理しないでね😓?」
俺「うん。有難う😅」
ラウール「めめ~!けん玉やろ~👋😆」
目黒「うん😊」
阿部「あ!俺も入れて~😄✋」
ラウール「良いよ~🎵岩本くん達もおいでよ!皆でやろ~😄」
岩本「俺は筋トレ終わってから行くよ😄」
深澤「俺やる~😄🎵」
目黒「佐久間くんも行こうよ😄」
俺「俺はもう少ししてから行くよ😊」
目黒「分かった。じゃあ、後でね😄」
そう言ってラウールの所へ行く蓮。
俺「……。」
蓮は優しい。
優しいからこそ、たまに自分が嫌になる。
蓮に彼女を奪われたくないと思ってしまう自分に…
彼女の為を思うなら、
蓮みたいに優しくて気遣いが出来て
彼女の事を大切にしてくれる人と一緒になるのが
一番の幸せだって頭では分かってるのに。
蓮が良いヤツじゃなかったら良かったのにな。
彼女が好きな相手が凄く嫌なヤツだったら、
こんなヤツに彼女は渡さないって
絶対に彼女を奪われないように頑張れるのに…
蓮が良いヤツだから、俺は本気になれずにいる。
『前にも後ろにも進めない…俺、メチャメチャ中途半端だな😖』
渡辺「佐久間~ッ!」
ドタドタ走りながら俺の所にくると、パイナップルジュースの紙パックを見せてくる翔太。
渡辺「これさ~、パイナップルジュースなんだけどパインアップルって書いてあんだよ!だから、阿部ちゃんに『これってパイナップルとリンゴが入ってんのかな~?』って聞いたら、『パイナップルはpineappleって書くんだよ😊』とか言うんだぜ?おかしくない?パイナップルはパイナップルだよな?パインアップルなんて聞いた事も言った事もねーし😡💢」
宮舘「翔太、グレープフルーツもブドウじゃないのにグレープって入ってるぞ。グレープフルーツは日本語にしたらブドウの果物だな😊✨」
渡辺「…涼太はちょっと黙ってて。今、佐久間に聞いてるから(-"-)💢」
宮舘「了解した😊✨」
渡辺「なぁ、佐久間はどう思うよ(-"-)?」
俺「…ごめん。よく分かんなかった💧もう一回言ってくれる😅?」
渡辺「だぁ~かぁ~らぁ~!何でパイナップルにはリンゴが入ってんのかって聞いてんの😡💢!」
俺「…は(・△・;)?」
渡辺「ん?あれ(-"-)?」
宮舘「翔太、さっきと言ってる事が変わってるぞ😊✨」
渡辺「なんだっけ?聞こうとしてた事、全部キレイさっぱり忘れたわ💧…涼太、なんだっけ😅?」
宮舘「短時間で忘れるという事は、大した事じゃないって事だから思い出す必要ないんじゃない?だから、気にしなくて良いよ😊✨」
渡辺「それもそうだな。佐久間、悪い!今の事は忘れてくれ😄」
俺「あ~、そう(¬▽¬;)」
宮舘「翔太!翔太が好きそうなお菓子があるぞ😄✨」
渡辺「マジでッ😆!?」
俺「……(-_-)」
『ゆり組コンビは何も悩みが無さそうで良いな。羨ましいわ😖』
目黒「佐久間くんッ!」
俺「ハッ😓!な、何😅?」
目黒「今日、佐久間くん家に行っても良い😊?」
俺「え…😓?な、何で😅?」
目黒「今度のドラマで仲良くなった人がゲーム好きでさ。俺、ゲームとかあんまりやらないから佐久間くんに教えてもらおうと思って😄」
俺「ゲームなら、俺よりも康二とかふっかの方が詳しいからアノ2人に聞いた方が良いと思うよ😅?」
『今日は○○が家に来る日だから、蓮に来られるのは避けたい(¬_¬;)』
目黒「康二とふっかさんは、この後バラエティー番組の収録があるみたいで駄目なんだって😊」
俺「あ~、そうなんだ😅?」
『マジか…困ったな~(¬▽¬;)』
目黒「駄目、かな😖?」
シュンとしながら上目遣いで言う蓮に、俺の心に罪悪感が湧いてきた。
俺「…いや、良いよ!今日ね?オッケー!オッケー😅💦」
目黒「マジでッ😆!?佐久間くん、有難うッ(*>∇<)ノ」
俺「良いよ、良いよ!大事な仲間の為だからね💪😄」
『俺のバカぁ~!○○が来んのに蓮を呼んでどうすんだよぉ~ッ(>△<)💢』
心の中で自分を叱る俺。
目黒「じゃあ、仕事終わったら一緒に帰ろうね😄」
俺「うん。分かった😅💦」
『あ~あ💧もう断れなくなってしまった😖』
その後の”すのちゅーぶ”の人狼ゲーム、
いつも通りに俺は1発目で殺された。
殺されたらゲームが終わるまで喋れないから
色々と考える時間があると思ったんだけど…
ずっと黙ってるのは可哀想だからと
今回もゲームマスターの仕事をもらい、
俺は人狼ゲームの進行を任された。
いつもなら喜ぶ所なんだけど、
今日に限っては他の人に任せたかった。
ずっとゲームマスターをやってたから
○○の事をどうするか考える余裕が無いまま
蓮と一緒に家に帰る時間を迎えてしまった。
Snow Man「お疲れ様でしたぁ~😄✋」
スタッフ達「お疲れ様~😄✋」
帰る仕度を始めるSnow Man。
俺「ハァ~💧」
『どうしよう?結局、何も対策が思いつかなった😖』
目黒「佐久間くん、終わった?帰ろ😄」
俺「あ、うん😅」
腕時計に目をやる俺。
『今は17時…○○が家に来るのは20時だから、それまでに蓮との用事を終わらせれば鉢合わせしないで済むかな(-_-;)』
そんな事を考えていると、アッと言う間に家に着いてしまった。
~自宅前~
俺「えッΣ( ̄□ ̄|||)!?何で😨?」
家の前にしゃがみ込んでいる彼女の姿を見つけて、俺はビックリし過ぎて目が飛び出そうになった。
○○「早目に来ちゃった😄って、あれ?蓮くんも一緒だったんだ(*^▽^*)❤️」
目黒「…○○、佐久間くんと約束してたの😆?」
○○「うん。ピーマンの肉詰めの作り方を教えてもらおうと思って😄」
目黒「そっか😊」
『何か、メチャメチャ気まずい(-_-;)』
俺「と、取り合えず、中入って😅💦」
○○が来る事を蓮に言えなかった事が何か疚しく感じた俺は、蓮の顔を見れなかった。
~客間~
俺「飲み物持ってくるね😅」
○○「え?良いよ、良いよ!作り方を教わったらすぐ帰るし😓💦」
俺「良いから良いから!ちょっと待ってて😅」
蓮と彼女を客間に残し、俺は足早に客間を出た。
俺「…あ、蓮と○○に何が良いか聞くの忘れた😓」
蓮と彼女に何が飲みたいか聞こうと客間にUターンする俺。
目黒「○○!」
俺「っ😓!?」
○○「蓮くん❤️な~に(*^▽^*)?」
蓮と彼女の声が聞こえて、俺はドアノブに伸ばした手を止める。
○○「プラネタリウム?」
目黒「うん。キレイだし、癒されると思うよ😄」
○○「…それって、蓮くんと私の2人で行くの?」
目黒「うん。そのつもりだけど…駄目?」
○○「ううん、駄目じゃない!行きたいッ😆💕」
目黒「じゃ、決まりね🎵待ち合わせ場所と時間は後でLINEするから😄」
○○「分かった!楽しみにしてるね(*^▽^*)」
部屋に入る事が出来ず、俺はドアに寄り掛かりながら天井を見上げた。
俺「…やっぱ、キツいな。」
目元に腕を当てると、自然と涙が溢れてきた。
彼女も蓮も大切だし、大好きだから失いたくない。
恋愛って、何で皆が幸せになれないんだろう?
何で彼女が好きな相手は俺じゃないんだろう?
俺はこんなにも彼女の事が大好きで仕方ないのに…
蓮と彼女が約束した日曜日の朝。
俺は彼女を家に呼んでいた。
断られるかな~と思ってたけど、
お昼前までなら大丈夫だと来てくれた。
予定があるのに断らずに来てくれた事が凄く嬉しくて…
このままずっと彼女と一緒に居たくなってしまった。
○○「…ごめん、大ちゃん!私、そろそろ行かないと😊」
ウチにある掛け時計を見て彼女がソファーから立ち上がる。
俺「あ…待って!」
彼女を蓮の所に行かせたくなくて、俺は咄嗟に彼女の腕を掴んでしまった。
○○「大ちゃん😓?」
いきなり俺に腕を掴まれてビックリしたのか、彼女が動揺しているのが声で分かる。
俺「ごめん、つい😅」
彼女を困らせたくなくて、俺はすぐに手を離した。
○○「急に腕を掴むからビックリしたよ😅」
俺「ごめんね😅💦」
○○「良いよ、良いよ。気にしないで🎵じゃあまたね👋😄」
そう言って俺に背を向けた彼女。
何でかな?
もう彼女に逢えなくなるような気がして…
気が付いたら俺は、腕の中に彼女を閉じ込めていた。
○○「大ちゃん?どうしたの?今日は何かおかしいよ😖?」
俺「…今日、蓮と逢うんでしょ?」
○○「え?うん。そうだけど…😓それがどうかしたの?」
俺「……。」
○○「大ちゃん😓?」
彼女が離れないように力を込めると、彼女の耳元で囁く。
俺「行くなよ…俺がいんじゃん。」
○○「……。」
俺「ずっと前から好きなんだ。○○が蓮の事を好きだって聞いた時は、○○が蓮と上手く行けば良いなって応援してた。でも…最近は、蓮に○○を取られんのが嫌だなって思い始めてきて…蓮も○○も大切だから、どっちも失いたくないのに○○の事を諦めるなんて出来なくて…後悔すんのだけは絶対に嫌だったから、せめて気持ちだけは伝えさせて欲しい。」
そう言って彼女を抱きしめていた腕を離すと、ゆっくりと深呼吸して気持ちを落ち着かせた。
○○「大ちゃん?」
彼女が俺の方を向いた時、俺は彼女の目を見つめながら告げた。
俺「俺の彼女になってよ。」
○○「……。」
俺の言葉に何て言って良いのか分からず彼女がオロオロしていると、彼女のカバンの中からスマホの着信音が鳴り出した。
わざわざ見なくても蓮だろうな~と思った。
多分、彼女を迎えに来たけど居ないから心配して電話をかけてきたんだろう。
彼女の家と俺の家は近所だから…
○○「あ…大ちゃん、ごめん。蓮くんからだと思うから、ちょっと待ってね😅💦」
沈黙の気まずさから逃げるようにスマホが入っているカバンに手を伸ばす彼女。
その手を掴んで引き寄せると、俺は彼女の唇を塞いでソファーに押し倒す。
蓮には悪いと思ったけど、
俺はもう自分を押さえる事が出来なくて…
彼女を呼び出す着信音が鳴り止んでも彼女を離す事は無かった。
🖤目黒 Side🖤
~○○の自宅前~
相手を呼び出すコールオンしか聴こえないスマホを耳に当てている蓮。
やがてコールオンから留守番電話に変わり、蓮は仕方なく電話を切る。
俺「…どうしたんだろう😖?」
彼女と連絡が取れず、心配になった蓮は彼女にLINEを送ろうとLINEを開く。
《大ちゃんがね、育ててるレモンが実ったから明日くれるって❤️イッパイあるみたいだから、蓮くんにもお裾分けするね😄🍋》午後22:26
俺「昨日の夜に届いた○○からのLINE…。」
ふと昨日の佐久間とのやりとりが蓮の頭の中に浮かんだ。
~回想~
佐久間「蓮はさ…大切な宝物が2つあって、どちらか1つを手離さなきゃいけない状況になったらどうする?」
俺「俺は欲張りなんで、2つとも手離さないかな。意地でも両方とも守りきります😄」
佐久間「そっか…。蓮はそうだよな😊」
俺「佐久間くんは😄?」
佐久間「え😓?」
俺「佐久間くんならどうするの😄?」
佐久間「俺?俺は…その状況になんなきゃ分かんないかな~。でも多分、どっちか1つを泣く泣く選ぶと思う。2つとも同じくらい大切にするなんて、俺には無理そうだから…」
~回想終了~
俺「…っ!」
慌ててスマホをポケットにしまうと、足早に車内に戻りエンジンをかけて蓮は佐久間家へと車を走らせた。
《END》