ヨーロッパ少年サッカー育成事情~ポルトガルクラブに所属する息子の活動から~ -2ページ目

ヨーロッパ少年サッカー育成事情~ポルトガルクラブに所属する息子の活動から~

2021年より、ポルトガルのクラブに入団し活動している11歳、8歳の息子たち。彼らの活動からヨーロッパの少年サッカーの現状と日本との違いなどなどを子どもたちの記録とともにお伝えしていきます!自身も日本でコーチとして活動していたので、気づくことが山ほどです。

 

  ガンガンいこうぜ💪ポルトガル‼

 

多分、この写真がわからない人はいないと思いますが…

ズバリ、ドラクエ!!(笑)

そして、、、

きっと大半が「いのちだいじに」を重用していたハズ…

 

 

さて、これが何かって?

なぜ、突然ドラクエかって?

 

 

それは、、、

これぞまさに育成段階のポルトガルと日本サッカーの”差”

子どもたちのサッカーの差

だと感じているから😮びっくりマーク

そして、

このことを伝えるのにこれ以上ない材料だから!です(笑)

 

 

どういう意味か…

結論から言えば、

 

・ポルトガル ⇒ ガンガン行こうぜ

 

・日本    ⇒ いのちだいじに

 

 

これがボールを持った時の選手たちの無意識(自動運転)の設定じゃないかと感じているということ⚔️🪄

 

人間の行動の99%は無意識。それゆえ、どんな行動が無意識ですることとして設定されているか。

 

この脳内設定の差こそが

世界のプレーヤーと日本のプレーヤーとの

プレースピードの差を生み出しているんじゃないかと考えています。

 

 

すなわち、直感的な反応として

世界 ⇒ ボール ⇒ 加速、縦

日本 ⇒ ボール ⇒ 保持、よっぽどセーフティなら縦へ

 

という差が生まれていると思います。

 

(脳とサッカーについては前回のブログのとおり👇)

ファーストチョイス② 脳の動き  | ヨーロッパ少年サッカー育成事情~ポルトガルクラブに所属する息子の活動から~ (ameblo.jp)

 

ちなみに、先日のU20W杯コロンビア戦は

まさにこの差を感じるものでした!

 

もちろん、それは

コロンビア ⇒ ガンガン行こうぜ

日本    ⇒ いのちだいじに

 

ゆえに、マイボールになってからの前への迫力がまったく違いました。

 

 

そして、ポルトガルで感じているのは

このガンガン行こうぜの設定があるからこそ、

子どものサッカーが日本とまったく違う!ということ。

 

 

試合中は子どもたちが、いつものかわいい子どもたちから一変。

前へ前へ!ゴール!ゴール!

という意識が全身から伝わってきます!!

 

ゆえに、

 

相手に身体からぶつかっていく!吹き飛ばす!

チャンスと見るや豪快に打つ!

上手くいかなければチームメイトにもジャンジャン怒る!

悔しければ大泣きする!

 

ということで、

感情もプレーもとにかくドストレートに

ガンガン行こうぜ‼

 

決して大げさに言っているわけではありませんが、

日本の子どもたちと同じスポーツとは思えないほど

子どもの試合の段階で既にモノ凄い迫力を感じるんです筋肉

 

 

 

 

 

 

 

  脳科学とスポーツ

 

 

先日、ファーストチョイスについて触れました。

 

ファーストチョイスはとにかくコレ!! ~ポルトガル少年サッカー育成現場から~ | ヨーロッパ少年サッカー育成事情~ポルトガルクラブに所属する息子の活動から~ (ameblo.jp)

 

でも…

サッカーは0.1秒の世界

実は、チョイスという時点ですでに遅いんです。

 

 

どういうことか、じゃあ、どうするかというと、

脳科学の世界の話を少しします。

 

 

 

脳科学では、

人間の行動の95%は無意識で行うとされています。

 

 

たとえば

モノを食べるとき、口に運ぶ、噛む、飲み込む…

これを意識してするか

 

答えはノー

 

同様に、

テレビを見るときに、リモコン取って、電源つけて、、、

と言うのも、意識してしていると言う感覚はないと思います。

 

 

脳は全身の臓器すべての司令塔です。

もし、胃の消化から呼吸からホルモンの分泌から

何から何まで臓器を意識して動かしていたとしたら

脳は疲弊してしまいます。

 

ゆえに、脳は

出来るだけ多くの仕事を自動運転装置(無意識)

に委ねようとします。

 

 

それゆえ、例えば出かける時には、

靴を履いて、玄関開けて、外に出て…

そんな風に、ほぼ無意識で行動しています。

 

 

すなわち、何が言いたいかと言うと…

 

 

サッカーで言えば、

ポルトガルの選手たちはボールを持った瞬間のファーストプレーをチョイスというより設定されたデフォルトで出来るようになっている

 

つまり、無意識で体を動かせていると感じる、ということです。

 

 

言い換えれば

ボールを持った瞬間に

”縦へ”、”ゴールへ” 

がデフォルト(無意識)で設定されている

と言うことです。

 

ポルトガルの選手はみんな

ボールを持ったらよーいドン!でゴールへ向かおうとします。

その時、外から見ていて意識しているようには見えません。

 

つまり、ボールを持った瞬間の行動がほとんど無意識なんです。

 

そして、

だから速くなる、

だから上手くなる、

だから、強くなると感じます。

 

 

 

自分自身も大学でフットサルを始めた時、コートの狭さから

シュートを撃つ意識が格段に上がった、というより染みついた。

と感じた経験があります。

 

 

すると

不思議とサッカーでも圧倒的にプレーがしやすくなった

のを良く覚えています。

 

 

自分自身、元々DF

シュートの意識低、攻める意識低

というタイプのプレーヤーでした。

 

 

そこから

攻撃、シュートの意識へ。

しかも、意識が体が勝手に動く

 

それは、

ボールを持ったときに、”次にどうするか”

を考えている瞬間がなくなった、というくらいの感覚でした。

 

 

そして、その後のサッカーでは

毎試合1点は決めるようになっていました。

 

自分自身のプレーが本当に

一段、二段早くなっていたんでしょうね。

 

 

そして、

その自動運転の設定が、ゴールへ向かう

となっているのがポルトガルの子どもたち

なんじゃないか、と感じています。

 

 

日本サッカーは、良くも悪くもプレーの正しさを問います。

 

でも、

意識していては遅いんです。

 

 

ではどうするか?

とにかく、まずは自由にやらせてみてはどうでしょうか。

 

 

子どもは誰だってゴールを決めたいんです。

ならば、勝手にゴールに向かっていくと思います。

 

 

その時に大事なのは、

「そこはパスだ」、「そこはもっとセーフティに」

なんて言いたくなる気持ちを我慢して、

まずは自由にやらせてみてはどうかと。

 

 

そうすることで、自動運転装置が設定されていく。

 

そして

ゴールに向かう、ということがファーストチョイスどころか自動運転装置のデフォルト設定になったところで

初めて異なるアプローチを提案してみる。

 

そんな風にして、育ちの順番に沿って育成していく。

 

 

日本サッカーだけを見ていては気づかないこと。

これもその大きな大きな事のうちの一つです。

 

 

 

 

  シーズン最終戦

 

 

こんにちは

Bom dia!

 

 

土曜日、今シーズン最後の試合がありました!

 

 

といっても、少年サッカーで「シーズン」ってピンとこないと思うので、軽く説明です。

 

 

ポルトガルでは、というよりヨーロッパでは、

少年サッカーと言えど、

プロと同じようにシーズンごとに活動し

9月途中から6月の終わりまでが1つのシーズンなんです。

 

 

そして、まもなく終わるシーズンより一足先にオフィシャルのリーグ戦が終了を迎えます。

 

 

そんなわけで、6月3日(土)は

今シーズン最後の公式戦

二男のチームはホームで最終戦を迎えました。

(長男は一足先にシーズン終了)

 

 

 

結果は…

 

8-1の完勝!!

前半、開始からボールを握り続けるも

ちょっとしたワンプレーで失点。

 

 

ちなみに、この失点、まさに先日ブログで触れた

「小さくて速い、テクニックのある選手」

によるモノでした。

 

デカい!強い!速い!幼少期三種の神器は通用する?~ポルトガル少年サッカー育成現場から~ | ヨーロッパ少年サッカー育成事情~ポルトガルクラブに所属する息子の活動から~ (ameblo.jp)

 

センターラインよりやや前、右目でボールを受けたこの選手

少し大きめのDFをスピードとテクニックで抜き去り

サイドを突破。

 

 

そのままゴールへと向かい一人で得点⚽

これぞまさに

ポルトガルの小学生年代で輝いている選手の特徴👀

 

 

見ていて、本当に上手いなぁと思いますし、

身体の伸びしろがある分、可能性をものすごく感じますね💪

で、二男は珍しく無得点、1アシストでした。

 

 

 

それにしても、あっとゆーまの今シーズン。

思い起こせば、9月にスタートし

まずはFIFAの壁にぶつかりました。

 

 

ようやくプロセスを突破し試合の出場資格を得られたのは12月。それからわずか半年余り、本当にたくさんの経験が出来た、短いようで中身の濃い長い6か月間でもありました。

 

プロセス突破!! ~ポルトガル少年サッカー育成現場から~ | ヨーロッパ少年サッカー育成事情~ポルトガルクラブに所属する息子の活動から~ (ameblo.jp)

 

 

日本では3月から4月になる時に学年が変わる

という節目はありますが、

言うなれば、昨日の今日で毎日日々は続いて行きます。

ゆえに、節目を感じにくいのが実情だと思います。

 

 

 

一方のポルトガルでは、あと1か月ほどすると、完全にオフ。

約2か月、チームでの活動はなくなります。

 

 

2か月後、再合流と言うタイミングももちろんありますが、

選手によっては、カテゴリーが変わったり、移籍したり、

と言うこともあります。

 

 

それゆえ、大好きなこのチームで出来るのももう最後。

そう思うと、親の立場でもいろいろと思うこともありますね。

 

 

まだ少し早いですが、

日本人と言う、ここでは珍しい我々を受け入れ、

いつも親切に明るくかかわってくれたチームの関係者には

本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 

心からありがとうございました!!

 

Muito obrigado!!

 

 

 

 

 

 

 

サッカー選手になりたかったら毎日1秒でも多く練習だ!!

 

なんて思ったことありませんか?

まして、お子さんにそんな声掛けしたり…🤐

 

 

でも、それってどうなんですかねぇ…

毎日毎日サッカー、サッカー

で、緊張の糸がピンと張りつめていたら…

やっぱり疲れちゃいますよね…😵

 

 

まして、このブログでの主役は子どもですから

サッカーだけじゃなくいろいろなことやりたい!

で、出来るだけ色々やらしてあげたいですよね😊😊

 

 

 

ポルトガルでは、基本的に平日に週3回の練習

練習時間は1回あたり1時間半が基本。

練習の曜日はカテゴリーによって様々。

そして、土か日どちらか1日1試合のみというのが試合⚽

 

つまり、

平日週3日、週末1試合、トータル週4日

というのが

ポルトガルの子どもたちのサッカーの時間なんです。

 

 

ということは、平日2日&週末1日はフリー!

のハズなんですが・・・。

 

 

実は、我が家の二人の息子

二人そろって上のカテゴリーにも呼ばれ、

二つのカテゴリーに属している状態なんで、、、

 

 

二男は、これに+1日のため試合も含め週5日がサッカーデイ

で、長男に至っては

なんと週6日、つまり日曜以外フル活動になってしまっています😲

 

 

そして、、、

すっかり週4生活に慣れていた長男は不満たらたら…

 

 

毎日、走って戦ってサッカーサッカーサッカー!

という日々を送っていた父からすると

そんなんいい環境じゃん

 

 

まして

きれいな人工芝のフィールドで毎日夜9時まで出来る

なんてスーパー有難い環境

そんな素晴らしいコトある!?

 

 

なんて正直思っちゃいます😅

しかも月謝は不動の2,500円程!(笑)

 

でも、まだまだ12歳の子どもからしたら

そりゃやりたいことほかにも沢山あるんでしょうねぇ。

 

 

そこで、我が家が考えたのが

毎週どこかの曜日は休もう!

ということ✨

 

 

え、そんなのアリ??

 

 

と、日本人ならそう思いますよね。

でも

ポルトガルでは違うんです。

 

 

なぜなら、こういう状況

決して家だけではなく、ほかにもいます。

 

 

そして、その中の一人が堂々と

「毎日練習なんだけど、どうにかなんないの?」

とグループにメッセージ

 

 

すると、即座にコーチが

「じゃあ、〇曜日と〇曜日は来て、〇曜日は休んだら」

とこれまた堂々と提案😮

 

 

なんと、公式に、

そして個人的に休養日が設定されました(笑)

 

 

 

そんな風にして、ポルトガルの人たちは

決して力を入れ過ぎず、緩~くサッカーと関わっています。

 

 

でも、

そうして心の糸が緩い状態にあるからこそ、

緩めることも出来れば

スッと張りつめることも出来る。

 

言い換えれば、

大事な時にしっかりと力を入れられる

力を注げるんですね。

 

 

サッカー、サッカー、サッカー、

そんなにサッカーバカしていない国が

日本よりもサッカー先進国なんです。

 

 

程よく緩く向かい合う

大事なことですね。

 

ちなみに、我が家はビーチの目の前なので、

そんなときはビーチで遊ぶぞー🏝️!!

といった感じです爆  笑

 

 

 

 

 

 

 

 

  先週末も試合がありました!

 

 

我が家の週末の楽しみはサッカーの試合!というくらい、すっかりサッカー三昧の週末です爆  笑サッカー

 

 

気になる結果は、

と言うと…

 

長男…試合なし

 

二男…5-5△(2ゴール2アシスト)

 

 

と言うことでしたキラキラ

 

 

残念ながら私は観戦にいけませんでしたが

二男の話では、試合展開は以下のようでした。

 

まず、今回も二男のゴールで幸先よく先制グッ

その後、2点を追加し突き放した状態で前半を終了。

 

 

 

しかし、後半は流れが一変。

立て続けに失点し、一時逆転を許したそうです。

 

それでも、何とか2点を追加し、逆転に成功。そのまま終わるかと思われた終了間際、痛恨の同点弾を被弾し幕切れ📣

 

とのことでした。

 

 

 

少し前、二男のチームは「負けないチーム」として

前半の4点差を追いついたり、ひっくり返したり、と粘り強い戦いを見せていました。

 

一方で、最近は幸先よくスタートするも後半に追いつかれる、という展開が続いています。

 

 

今までしてきたことをそっくりそのまま返される、

という感じですね。

 

 

ここで思うのは、

ポルトガルの子どもたちの「絶対に勝つんだ!

という気持ち。

 

 

以前、

自分たちが逆の立場だった時も、

逆に、後半に追いつかれた今回のような試合も

 

共通しているのは

選手たちの「絶対勝つんだ」という気持ち

 

これが流れを一変させる、前後半で全く違うゲームにする

ということを起こしているんだろうなと感じます。

 

 

 

なぜなら、

そんな時、選手たちの表情は本当にグッと変わります。

子どもから急に青年の顔になったような

そんな錯覚さえ覚えさせてくれるからです。

 

さらに、

そんな時に負けているチームはとにかく前へ前へ

という、まさに前回記した

「ゴールへ向かう力強さ」が格段に上がり、

プレースピードが一気に上がっている印象です。

 

(以下の記事👇)

カズの一言が物語るコト ~ポルトガル少年サッカー育成現場から~ | ヨーロッパ少年サッカー育成事情~ポルトガルクラブに所属する息子の活動から~ (ameblo.jp)

 

 

昨年のワールドカップでのモロッコvsポルトガルの一戦。

 

この試合、結果的にポルトガルは破れてしまいましたが、

後半の怒涛の攻撃は本当にすごかったです。

まさに「ゴールへ向かう力強さ」を体現していた

そんな展開だったかと思います。

 

 

ちなみに、FIFAのワールドカップカタール公式ページから、各試合のスタッツを見ることができるので、改めて見てみると中々面白いですよ。(この試合も内容的にはポルトガルがほとんど試合を支配していたことがわかるかと思います)

 

 

いずれにしても、「気持ち」を持つことの大事さ

スポーツにおけるメンタルの重要性

 

 

そんなことまで感じさせてくれる。

ポルトガルの子どもたちのサッカーは本当に面白いです筋肉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  妙に刺さった帰国後会見での一言

 

 

カズこと三浦知良選手、

ポルトガル2部オリヴェイレンスでのプレイを終え、帰国しましたね🗾

 

その帰国後会見で発した一言が、まさに、

私が日々ポルトガルの子どもたちの試合を見て感じていること、

このブログに乗せていること

に通じていたので(おそらく大半の人にとっては何気ない一言だと思いますが私には妙に響いてしまった)、今回はそれについて少し書いていきます。

 

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その一言とは、

 

「ゴールに向かう力が強かった」

 

というモノ。

 

(この記事から👇)

カズ「素晴らしい経験」 ポルトガルから帰国 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

これこそが、

ポルトガルで子どもたちのサッカーを見ていて

真っ先に感じたこと

 

そして、

日本サッカーに足りない

と感じていたことでした。

 

 

ブログを書き始めた当初にこれについて少し書いていますが

(詳しくはこちら👇)

プレースピードが違う! ~ポルトガル少年サッカーの現場から~ | ヨーロッパ少年サッカー育成事情~ポルトガルクラブに所属する息子の活動から~ (ameblo.jp)

 

このプレースピードの違いを生みだす要因こそが

カズの言う

ゴールに向かう力強さ

だと思います。

 

 

そして、上👆の記事内にもあるとおり

サッカーの目的はいたってシンプル

 

ゴールを決めること

 

その目的が明確だからこそ

プレースピードが上がる

プレースピードが上がるからこそ

よりプレーが力強くなる

 

 

そんな風にサッカーのレベルが上がっていくんだと思います。

 

 

 

 

「ゴールに向かう力強さ」

目的が明確かつシンプルであるからこそ、

プレーの質が自ずと上がっていく。

 

 

しかし、

逆に言うと、これを感じてしまう日本人は

サッカーの目的を見失いつつある状態

なのかもしれません。

 

 

ゆえに、もう一度このシンプルな目的を思い出し、

少年サッカーの質を上げていく、

 

 

そして、それが

日本サッカーのレベルを上げていくことにつながる、

ということを意識しなおす必要があるのかな

と感じさせてくれた大事な大事な一言でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  とにかく仕掛ける、仕掛ける、仕掛ける!

 

今日も子どもたちの試合サッカー

 

 

以前から試合を見て感じていたこの感覚。

今日、なんだかボヤっと見ていて、ふと気が付いた。

 

 

日本とポルトガルとで感じる差、違い

それは…

ポルトガルのサッカーはプレースピードが格段に違うキューン!!

 

 

正直、ポルトガルの方がずっと早い

 

 

なんでかなぁ、何が違うかなぁ

と、思っていたけど答えは意外とシンプルだと思う。

 

 

それは、ポルトガルの子たちのボールを持った時のアクション

プレーの選択だと思う。

 

 

ポルトガルの子どもたちは、ボールを持ったら何をするか?

それは、いたってシンプル

 

 

何かと言うと…

とにかく仕掛ける、仕掛ける、仕掛ける!!!!!!

 

 

ボールを持ったら

とにかく即座にトップスピードに乗っていく!

 

 

たとえ、

「いいところ空いてるなぁ」

と外で見て思っているような場面でも、

選択肢は

 

ドリブル、ドリブル、ドリブル!!!

 

 

 

その時の表情はと言えば、ホント真剣プンプン

そして、ひたすら顔を上げてゴールを確認している。

まさに鬼気迫る表情をしてのプレー。

 

 

 

日本だと、ドリブル偏重はどうも敬遠される傾向。

 

 

一方、

ポルトガルでは、とにかく仕掛ける、仕掛ける、仕掛ける!!

この違いがプレーのスピードを変えていると思う。

 

 

でも

考えてみたらそれはサッカーの目標を達成するために

いたってシンプルな結論なのかもしれない。

 

 

だって、サッカーの目的は究極的には

 

「点を決めること」

 

これだけ。

だから、ゴールにまっすぐ向かう。

これが一番の近道だと思う。

 

 

日本では、パスサッカーが重視され、

美しいパス回しが美化されがちなのは誰もが知るところ。

 

 

それだけに、ドリブルをしすぎると敬遠されがちだし、

まずパスコースを探そうとするから、

その分プレースピードが落ちてしまう。

 

 

小学生でも「ゴールキーパーからしっかりつなぐ」、

なんて光景はやたらとみてきた。

 

 

それに、「しっかりディフェンスから」

というのももちろん大事なんだけど…

 

 

でも、どんなに美しくパスを回しても1点は1点。

逆にたとえ泥臭くても、美しくてなくても、

決まればそれは同じ1点

それならば、手っ取り早い方がいいよね。

 

 

これが、

フィギュアスケートなりの採点競技なら確かに結果は違う。

でも、サッカーだから、それは関係ない。

 

どんな形でも1点は1点

 

 

たしかに、パスも大事だし

上手く決めればそれはそれでいい。

しっかりディフェンスして

失点しないことも大事な要素の一つ。

 

 

でも、それって大人になって

よりインテリジェンスを磨いてからでもできるよね。

 

 

それに、

どんなに点を取られてもそれ以上に点を獲れば勝てるし、

逆にゼロに抑えても、得点しなければ勝てない

 

 

だからこそ、

 

「点を獲ること」

 

これが、最重要。

 

 

日本人は、技術はあるけど、

それを試合の動きの中では使えない

なんて記事はよく見たことがあるし、今じゃ有名な話。

 

 

今日、

子どもたちの試合を見ていてやけに納得してしたこと。

 

それは、

子どものうちから自分たちの持つ

トップスピードでひたすらプレー

していれば、

 

カテゴリーがあがり、

スピードも強度もあがっていく中でも

自然と技術が出していける。

 

つまり、

いつかプロになっても試合中に技術を出せるようになるためには、子どものうちからとにかくトップスピードでプレーをし続けられるような環境を作り続けること。

 

 

 

日本が世界に勝つために、

少年サッカーのこんなところも見直す必要がある、

と感じ瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

  デカい・強い・速いが通用するのは日本だけ?

 

 

日本で小学校時代に活躍する選手ってどんな選手でしょう??

 

 

もちろん、全員とは言いませんが、良くあるのが、

 

デカい、強い、速い

 

というパターンではないでしょうか。言うなれば、成長段階で生じる個人差、体格差を最大限に活かしてプレーしている選手、と言えるかと思います。

 

 

 

一方、ポルトガルではどうかと言うと…。

 

 

率直に、こういう選手はあまり見たことがありません。強いて言うなら唯一、速い選手がチームの柱になっていると感じます。

 

そして、様々なチームを見ているとむしろ小さい選手の方が活躍しているような、そんな印象です。で、そういう選手はとにかく上手い!んです。

 

テクニックとスピードに秀でていると言うと、より分かり易いかもしれません。

 

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ではなぜ、デカい・強いは見ないのか?

 

 

まず①強い

についてですが、これはインテンシティについてブログで何度か触れているとおり、ポルトガルの選手たちは、みんな遜色なく強いんです。だから、特段強さで秀でている!ということはほとんどありません。言い換えれば、強さだけでは全く通用しない、と言うことです。

 

 

次に、②デカい

について。これは強さに通ずるものがありますが、デカい選手特有の強いだけでは勝てないため、それほど貴重な存在となっているようには見えません。また、大きい選手は、一様にスピードに劣ることが多いようにも見えます。ゆえに、大きさだけでは勝てず、そういう選手が目立つ、ということも少ないようです。

 

 

 

 

 

 

冒頭に少し触れましたが、このデカい・強い・速いという選手は成長段階の差によるハンディキャップを活かしたものであることが多く、こういうフィジカル的な差は成長につれて徐々に埋まっていく、すなわち、それだけでは通用しなくなることがほとんどです。

 

それゆえ、小学校時代は活躍していた選手がいつの間にか聞かなくなる、なんていうことが日本のサッカーではよくあるかと思います。

 

一方、小さくてもスピード・テクニックがある選手はいずれ身体も強くなっていきます。すると、それまでのテクニックにで強さも身に着くため、より一層活躍の場を増やす可能性さえあります。


 

つまり、一時的なハンディでは勝てない、目立てない、それがポルトガルサッカーです。

 

 

 

 

 

その背景としては、

 

①小さいころからみんなが高いインテンシティをもってプレーしていること

 

ピッチサイズや試合の人数常にデフォルトされていることで小さいころから大人と同じような試合展開が成り立っていること。

 

③それゆえ、小学生年代特有のGKの届かないシュート力を持った子が得点を量産、という展開がほとんどないこと。

 

などがあるかと思います。

 

 

土地、場所が少ない日本の環境では試合数を多くすることに必死になり、試合の度にピッチサイズも人数も違うことが多いかと思います。

ですが、こうしたポルトガルのサッカーを見ていると、試合数にこだわり過ぎず、せめてこの二つくらいは統一させた方が、結果的には成長につながるのかもしれない、そんな風に思うようになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

  改めて日本サッカーを観て感じた差

 

 

開催中のU20ワールドカップ

日本の第2戦コロンビア戦は残念ながら逆転負けでしたね。

日本では、昨日の早朝が試合時間だったかと思います。

 

 

さて、

先日のブログでプレーの「ファーストチョイス」について触れましたが、それを読んだ後でこの試合を見た方、どうだったでしょうか?

(この記事↓↓↓)

ファーストチョイスはとにかくコレ!! ~ポルトガル少年サッカー育成現場から~ | ヨーロッパ少年サッカー育成事情~ポルトガルクラブに所属する息子の活動から~ (ameblo.jp)

 

 

 

 

 

 

 

 

私には、まさにコロンビアと日本とでファーストチョイスに違いがあったように見えました⚽

 

 

 

マイボール又は自分がボールホルダーになった時に

 

・コロンビア 

 ⇒意識がとにかく。特にスピードを一気に上げてドリブルで仕掛ける。

 

・日本

 ⇒まずはボール保持、横や後ろへのパスが極めて多く、スピードが上がらない印象。そうこうしているうちにサイドに追い込まれたり、1対3の状況など囲まれてしまって縦に蹴りだし厳しい状況になる。

 

という両者の印象でした。

 

 これがまさに身に染みてしまっている「ファーストチョイス」の差なのかな、と感じました。

 

 

 

 特に、日本のプレーはとにかく縦へ行けないという印象がかなり強く、攻め慣れていないのかな?というくらい縦への意識が少なく見え、かつ、「ボールロストしない」という否定的な意識が先行し、どうしても判断が一つ二つ遅く見えました。

 

(「人間の脳は否定的なコトは理解できない」とは、このブログのとおりです👇)

想像以上に大切な選手たちへの声掛け⚽ ~ポルトガル少年サッカー育成現場から~ | ヨーロッパ少年サッカー育成事情~ポルトガルクラブに所属する息子の活動から~ (ameblo.jp)

 

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 先のワールドカップではドイツ戦、スペイン戦と逆転勝ちを収めましたが、この結果に結びついたのは、まさにすでに海外でプレーしている選手たちへの前、又はシュートへの意識の強さがもたらしたモノだったのかなと思います。

 

 

 特に、幼少期から欧州でプレーしている久保選手は「持ったら仕掛ける」という意識がかなり強く見えます。ゆえに判断が早く見える印象ですね。

 

 

・ファーストチョイスの重要性

・どうすれば子どもたちの判断を早くすることが出来るか

技術面だけでなく、こうしたことを考え、育てていくのも育成段階の重要な要素の一つだと感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

  日本-海外 異なる感覚

 

 

過日、日本代表の堂安選手がコメントしたある一言

「ちょっとJリーグっぽさを感じた」

 

 

この言葉、日本にいて日本だけでプレーしている人たちからすれば、少し日本を低く見ているような、そんな言葉に受け取れるかもしれません。

 

 

でも、海外でプレーしていると、これが決して日本を低く見ているわけではなく、日本サッカーの特徴を指しての一言だったという、この言葉の意味が良くわかります。

 

 

 

 

 

我が家のポルトガルサッカー生活は

長男、次男、そして40過ぎのおじさんこと私自身の3人です。

 

 

このブログで主に触れている子どもたちのサッカーについてですが、今回は私自身の経験も踏まえて感じていることを記したいと思います。

 

 

サッカーを経験している人ならわかると思いますが、

試合中、自分がボールホルダーの時のプレーの選択肢としてまず第一に何を考えるでしょうか?

 

 

特に、中盤あたりでボールを持ったとき、どうしても「パス」というのがファーストチョイスになっているのではないかと思います。

 

 

このプレーのチョイスの差こそが堂安選手の言う

「ちょっとJリーグっぽさを感じた」

という言葉の根本だと思います。

 

 

なぜなら、先に提示したような場面でポルトガルのみならず海外の選手たちは、ファーストチョイスとしてまずゴールを目指すことを意識します。それも、まずは自分自身でです。

 

 

 

 

 

中盤センターでボールを持った際、そのサイドにフリーの選手がいれば、まずそこへボールを入れる。これが大半の場合の日本のスタンダードだと思います。

 

 

 

一方、同場面で海外の選手たちは、多少無理をしてでも前を向き、更には自分で突破を試みようとします。たとえ、その横にフリーで呼んでいる選手がいたとしても、容易にそこに出すようなことはしません。

 

 

選択肢が

とにかく縦方向に向かう

んです。

 

 

そして、このファーストチョイスこそが

プレースピードが上がる原因

ではないかと考えています。

 

 

 

 

私自身、海外の選手たちとプレーしていると、ピッチの中で本当に横や後ろへのパスよりも前を向く、縦方向を選択しているという場面に多々会います。ほぼ100%と言う感覚を抱くくらい、横でボールを要求してもパスが回ってくる感覚がありません。

 

 

 

更に、ゴール前のシーンなど少しでも撃てる!という場面になると、かなりの確率で自分自身でシュートしています。

 

 

こうした場面、特に、ゴール前でたとえ自分でシュートを撃てたとしても、周囲に自分よりも確率が高いと思われる選手がいた場合、そこへボールを出す選択をする、これが日本人の感覚であり、ほとんどの選手がパスを選択すると思います。

 

 

この場面でも、海外の選手たちは自分自身という選択をします。

実際、こういった場面でパスを選択していた私に対して、「もっと自分でシュートを撃て!」と言われたことさえあります。

 

 

 

そのくらい、海外の選手たちはパスでもシュートでも

縦、自分自身、

という選択がファーストチョイス

になっています。

 

 

 

 

 

 

 

昨日のブログ、二男の試合で2本の豪快なミドルシュートを決めた、と書きましたが、これこそその結果の現れです。

 

 

その場面、観戦していた私は、正直「そこから撃つの?」くらいの感覚を持っていました。でも、撃った。そして得た結果が2ゴールです。

 

 

 

 

日本のパスサッカー、見ていて美しいゴールが生まれることも多々あります。また、ボールロストが少ないことも良いことだと思います。

 

 

一方で、ボールを失ってはいけない、ミスをしてはいけない、という感覚を持っているような、そんなプレーをしているようにも見えます。

 

 

 

 

海外のサッカーは見ていても思いますが、実際にプレーをして肌で感じると、本当に縦に早い、その裏にはとにかくミスやボールロストを恐れていない、と言うことを強く感じます。

 

 

獲られるよりも獲れ

獲られても取り返せ

 

 

堂安選手が述べた

「Jリーグっぽい」という発言。

 

実際に堂安選手が海外でプレーしたからこそ感じた日本サッカーの特徴、さらには、海外サッカーのプレー、特に縦への速さ、

そして、その差から

今後、日本サッカーがさらに向上していくために暗に鳴らしたちょっとした警鐘なのではないかと感じます。