※※※本編の内容・ネタバレを含んでいます。ご注意ください。※※※


⚠各章終えるごとに感想を書いているので、見当違いな推測をしている部分もありますがご了承ください。








みなさまこんばんは赤薔薇
満ですクローバー

なんだかんだとファタモル感想記事4日目になりましたメール
読んでくださり、ありがとうございます星空
私はトロコン後、数日経ちましたが、まだ頭の中はファタモルの世界の中ですゲーム
































The forth door -1099-
次に館の女中が導いてくれたのは、教会の塔の上の扉。
第一章から少しずつ現代へと近づいていたファタモルさんでしたが、今回は何百年も遡って1099年が舞台に。
中世といえば魔女狩り、もう嫌な予感しかしなくて冷や汗出そうになりながら扉を開きました。笑

予想通り、魔女と呼ばれ男たちに追われている白い髪の娘が全速力で逃げているシーンから始まった。
しかもこの時代の白い髪の娘はまだ10代前半だそうで…、本当に彼女は苦労続きで、たぶん途中で生まれ変わってるんだろうけどいつも可哀想な目に遭って気の毒だと思った。
毎回毎回"魔女"と呼ばれ所を追われる彼女だけど、彼女は本当に魔女なのだろうか?
先天性疾患のアルビノではなく?なんて考えたりもした。

そして追ってから必死で何日間も逃げ続けて心身ともに限界だった白い髪の娘は、館に辿り着く。
館の教会にはステンドグラスの窓がやはり嵌められていて、それに見惚れている彼女に声を掛けたのは、その時代の館の主・ミシェル。
ミシェルはろうそくを片手に持った長い白い髪の男で、よく見ると赤い瞳で、背が高くてどう見ても男性ですがどことなく白い髪の娘と似通っている。
館の中は内側から窓が塞がれて真っ暗で、その中で彼の顔がろうそくの灯りにぼぅっと照らされてて最初ちょっと怖かった。笑
ミシェルは"ここは魔女が住む館で、自分は呪われているからあなたを殺すことになる"とインパクト大なことを言って彼女を帰そうとするのですが、白い髪の娘は自分が人々から魔女と言われ迫害されていることを告げてしばらく館に居させて欲しいと懇願したので、ミシェルは表情は変わらないものの了承してくれた。

ミシェルは貴族の出身だったけれど、彼に触れた者がみんな死んでいったことから呪われた者として疎まれ、誤って彼に触れて死んでしまう"事故"が避けられなかったため、ミシェルは自ら実家を出てこの館にひとりで暮らすことを決めたらしい。
あまり表情がないミシェルは本当は普通の優しい人で、自分が発端となって人が亡くなることに心を痛めて絶望して感情を抑圧するようになってしまったのか…。
そんな彼を恐れはしても寄り添う人なんていなかった。
でも、そこへ現れたのが白い髪の娘だった。
きっと彼女も、家族から捨てられて魔女だと糾弾され続けてきた孤独な女の子だったから、真っ暗でも誰も責めない館で安堵を覚えて、彼女は外見だけで魔女とされただけだと信じてくれた上に、自分が死なないように気を遣ってくれたり優しさが垣間見えるミシェルのことを好きになったんでしょうね。

純真無垢な白い髪の娘にミシェルは、"ミシェルという天使の名は私よりむしろ、君の方が…"と甘い言葉を言いかけてやっぱ言うのやめちゃうんだけど(笑)、私はこれには激同でした。
確かに彼女は白い髪に赤い瞳で目立つ容姿だけど、儚げで控えめで優しくて、魔女というより天使じゃんっ、何が魔女だよっと彼女が迫害されるたびに憤っていたから。
庭にいた蝶々がミシェルの指に止まってすぐに死ぬのを目の当たりにしても、それでもあなたの傍にいたいという彼女に、ミシェルは嬉しさよりもただただ困惑するばかりだった。
それはそうだよね、彼もずっと他社から拒絶され続けてきたから。
でも白い髪の娘は勇気を出して、"あなたのことが、好きなんだと思います"と館に残りたいホントの理由を告白。
よく言った!ミシェルまだ返事してないけど両想いに決まってるよよかったね!と、私はひとりで盛り上がって騒ぎ出しそうなのを抑えつつミシェルの反応を待つと彼は、"考えます"と一言告げて自室に帰って行った。
うん、人から行為を告げられたのが初めてで照れて帰っちゃったんだな、かわいいなって思ったけどその後何日間も出て来なくて、そんなに考えなくても彼女とお付き合いするしか実際ミシェルの中の選択肢ないと思うとお節介な親戚みたいな気持ちになっていたら、彼女も待ちきれなくなったみたい。
正確には、彼を困らせてしまったと考えて申し訳なくなって、彼に謝ってから館を出ようとミシェルの部屋の前まで行くんです。
これまでの男たちが色んな意味で行動派だったから白い髪の娘は受け身な印象だったんだけど、今回の彼女はかなり行動派でこういう彼女もいいな。
(ちなみにヤコプは行動派なのかそうでないのかよく分からないけど、個人的には好きです。笑)

彼女がちょうどミシェルの部屋の前についたとき、彼が先に部屋を開けたのでお互いびっくり。
ミシェルは彼女の告白に困っていたんじゃなくて、彼女がどうすれば館の中で自分に触れることなく安全に暮らせるかを考えていてくれていたそうで、鈴のついたアクセサリー(多分ネックレスかな?)をプレゼントしてくれたのでした。
真面目で優しいミシェルらしいプレゼント。
鈴をつけるのが家畜扱いのようにならないかまで気にしてアクセサリーになるように手作りしてくれたんだって。
そして告白の返事は…、"私も、あなたと同じ想いだ"と奥ゆかしくて素敵な言葉を返してくれた。
ファタモルは悲劇を描いているんだけど、こういった幸福な瞬間も温かくて鮮烈で、最後は哀しみで終わってしまうとしても、でも幸せも確かにあったんだよなって思える描写力がすごいです。
こうしてプラトニックなお付き合いが始まって、ミシェルが白い髪の娘に文字を教えたり、一緒に本を読んだり、食事をしたり、ふたりで過ごす時間が増えて行く。

そんなある日、館に突然盗賊が訪れて、ひとりで応対した白い髪の娘は襲われそうになって大ピンチに。
そこへ、やっぱり助けに来てくれたのはミシェルだった。
ここで彼は、人を死なせてしまう自分の呪われた力を初めて人を守るために使えた、それも、好きな人のために。
このシーンのミシェルは一層かっこよかった。

けれどこの時ミシェルは盗賊に怪我を負わされていて、その傷から出た血が実は彼女についてしまっていたという絶望展開
少しずつ弱っていき、寝たきりになってしまった白い髪の娘の"できる限り、ずっとそばにいてほしい"というお願いにはすぐに受け入れるミシェルも、"手を握ってほしい"というお願いは聞き入れることができないのが切なかった。
もう彼女は死んでしまうと思っても、一分一秒でもその命を長らえさせたいというミシェルの気持ちが伝わってきた。

そこへ追い打ちをかけるように、すんでのところで館から逃げ出していた例の盗賊が、あの館には魔女がいると他の者たちに言ってしまっていて、男たちが大勢で館を襲ってきた。
追いつめられたふたりは意を決して、心中をすることになってしまう。
彼女の命を縮めてしまうことを死の直前まで気にしていたミシェルが、本当に最後に、彼女の"抱きしめてほしい"というお願いを聞いて"自分も本当はずっと、こうしたかった…"とこぼすシーンはぐっと胸に来るものがありました。
できれば迫害する人たちを追っ払ってやりたい、それかふたりを裏口からそっと逃してあげたかった。

結果的にいうと、その後、白い髪の娘が死んだと思ったミシェルは彼女の綺麗な亡骸を守るために追手たちと相討ちになり、(ミシェルから流れ出る大量の血が追手たちに触れた)このまま幕引きかと思われたが、実はまだ白い髪の娘は生きていた。
絶望の中、館に住む魔女モルガーナと契約を結んで、何度も白い髪の娘として生まれ変わり、再び生まれ変わったミシェルと出会える日を待つことにした。

それが、今回の物語のはずでした。
実は、バックログを開いて会話の履歴を確認しないと分からないのですが、ミシェルと白い髪の娘が平穏な会話をしている合間に、通常の会話では表示されていなかった真っ赤な台詞が挟まれているときがあったんです。
それはこの物語は真実ではないことを示唆するどこか恐ろしい狂気的な言葉で、一旦扉から戻った主人公(プレイヤー側)は館の女中から、"あなたこそが白い髪の娘。そして私は、魔女モルガーナです"と告げられる。
けど、館の扉を開いて歴史を見ていくうちに少しずつ記憶を取り戻そうとしていた主人公は、"今回の扉の物語は嘘だ、あそこに白い髪の娘は存在しなかった。ジゼル(今回の物語に出てきた白い髪の娘の名前)は、あなただ"と毅然と言い出す。
私の頭はだんだん追いつかなくなってきましたが、今回が最後の扉だと言われていたのにさらに新しい扉を開くことになって、館の真相を知りたい気持ちがどんどん盛り上がってきました。
それにしても本当に今回の物語に白い髪の娘がいなくて、いたのがジゼル(これまで館の女中として振る舞ってきた人)だとしたら、個人的な予想だけど(ファタモルガーナの館は一章終わるごとに先のことを考えるのも楽しい)、主人公がかつてのミシェルで、ミシェルの生まれ変わりが白い髪の娘だったりして…?
館の謎は一体どうなるんでしょうか。




↓ファタモルガーナの館、次回の感想