第86回アカデミー賞 作品賞、助演女優賞、脚色賞主要3部門受賞
STEVEN McQUEEN (スティーブン・マックィーン) 監督
12 YEARS A SLAVE
自由黒人であるバイオリニスト、ソロモン・ノーサップが、
突然奴隷としてアメリカ南部に売られ、
奴隷として生きた12年間の体験記を映画化。
楽しい気分になれる映画ではありません。
むしろ、見るのがつらくなりますが、
見る必要のある映画ではないでしょうか。
内容に関しては予告編で↓
予告編
Roll Jordan Roll
過労死した仲間の葬儀で、黒人霊歌“Roll Jordan Roll”を歌うシーンは非常に印象的。
今、この映画を作る必要性を
映画評論家 町山氏は以下のようにおしゃってます。
南北戦争で負けて南部は奴隷を開放したが、
彼ら自身の意思で奴隷制度を止めたことは1回もない。
1964年まで黒人差別を南部はずっと続けていたが、
新しい憲法ができ、初めて人種差別がなくなった。
選挙権も与えたが、南部は最後まで反対していた。
だから無理やり黒人を平等としただけで、
南部の人たちが自分の意思で黒人たちを開放したり平等にしたことは1回もない。
現在オバマ政権に対して反対しているティーパーティー、保険改革に対して反対している人たちも、州も
全部南部の州(南北戦争で北部と対立した州)。
リンカーン大統領に反対して南北戦争を始めたのと、オバマ大統領に反対しているのは全く同じ。
自由と平等で黒人を解放したのは北部の人たち。
南部の人たちは自分の意思で1回もそれをしていない。
投票等でそれを決定したことは1回もない。いまもなお続いてる。
奴隷というものを本当に体験する意味で全人類が見る映画だと思いますね。
(↑おおむねこのような内容)
正直、上記内容がすべて真実なのか勉強不足で自分では判断できません。
しかしながら、日本でもフィールドは違えど
“JAPANESE ONLY” が、今、物議を醸しています。
人種差別の問題は、残念ながら過去のものではなく
現在進行形で身近に存在するものです。
世界的に見れば、現在も奴隷状態の人が何万人もいます。
以上、たくさんのことを考える“きっかけ”をくれた映画でした。
公式サイト → 映画『それでも夜は明ける』