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外資系に転職して活躍できる人、向いていない人。その違いとはなにか――。年齢、国籍、性別は不問。実力次第では若くして高額報酬獲得のチャンスも! 一方、終身雇用ではないので、成果が出なければすぐに首を切られるなど、外資系企業の転職には不安が多いことも事実です。
1万人を面接した元・外資人事部長が教える 英文履歴書の書き方・英語面接の受け方(鈴木美加子著)日本実業出版社
■和文の履歴書とは何が違うのか?
最初に英文履歴書はフリーフォーマットであることを覚えておかなくてはいけません。日本語の履歴書と比較して英文履歴書「レジュメ (resume)」の違いは、定型のフォームがないことです。
日本では市販の履歴書フォームを文具店で売っていたりしますが、英語の場合、定型というものがありません。A4の紙に、ある程度決まっている履歴書の流れにそって書くことになります。
「型」がないのは気楽ですが、それだけに書き方によってロジカルな考え方ができるかどうかが如実に表れます。ロジカルで内容の濃い書類が好まれると、著者の鈴木美加子さんは解説します。
「英文履歴書とセットになっている書類に『カバーレター』(cover letter)があります。日本語にすると『送付状』『添え状』になるのかもしれませんが、単に英文履歴書を送ります、と履歴書に添えるものではこありません。『なぜ、御社のこのボジションに自分が適任だと思うか』や、大きなキャリアチェンジをしたい場合は『自分自身がこの仕事をできると思う理由』を、熱意を込めて記すA4一枚の書類なのです」
英語圏の企業では国籍や生まれ、家柄をはじめ、採用候補者を差別しないことが日本より徹底しているため、データを求めない項目があることは知られているところ。
「具体的には、生年月日、性別、家族構成、配偶者、子供の有無、国籍、健康状態などを記載する必要はありません。それぞれの項目に対する外資の考え方があります」
<生年月日>
年齢です。公には、外資系企業は年齢で候補者を選考から外すことはしないので、求めないデータです。ただ、最終学歴から計算すると、おおよその年齢は推測できますし、50代に入ると書類選考から面接に進めなくなる可能性が高いという現実は存在します。
<性別>
男女で候補者を差別しないこと、また近年はLGBへの配慮からも、外資系企業が求めない情報です。候補者が日本人である場合、氏名からある程度の憶測はできます。
<家族構成>
日本でも「家族手当て」など手当ての廃止が進んでいますが、外資の場合、家族構成に関係なく「特定のポジション」に対して報酬を支払っています。既婚かどうか、子供がいるかどうかは、候補者が入社するまで企業側は知る必要がないことになります。
<国籍>
多様性が重要視される昨今、どの国の出身かを問うことは外資ではタブーです。そうはいっても外国人の場合、就労ビザの取得に関わってくるので、面接では聞かれる項目です。
<写真>
容姿で差別することがないように、また「国籍」「性別」「おおよその年齢」などが想像できるので、候補者に不利にならないよう企業側は提出を求めません。
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