FORDのルーフは電動で下がっていきマックスとモントークは、そのままFORDに回収された。
上空のF-16戦闘機は二手に分かれ、そのうちの1機がキャサリンのヴァイロンに再び襲い掛かる。
「さぁ~て、あいつが厄介なのよね」
キャサリンはギヤを入れるとヴァイロンを走らせた。
「フル加速を連発しちゃったから、ガソリンがもうそんなに残っていない・・・」
大通りから脇に入り込めば、戦闘機からの攻撃は避けられる。しかし、キャサリンはあえて大通りから出ようとしない。それは、奴を攻撃する為にこのビルの谷間に奴を引きずり込む必要性があるからである。
ヴァイロンは、100リットルのガソリンタンクを装備しているがフル加速を繰り返すと直ぐに空になるくらい、とにかくガソリンを食らう。キャサリンはこれ以上加速出来ないと判断せざるおえなかった。
上空からは容赦なくファイティング・ファルコンが機首を下げて20mmガトリング砲で攻撃を仕掛けてくる。その弾丸の嵐を避けようとしてステアリングを切ってアクセルを踏み込んだ時、ヴァイロンはあっけなくもガス欠で止まってしまった。
「やばぁ~」
キャサリンが運転席から飛び出すと、息を切らしたヴァイロンはファルコンのM61 20mmガトリング砲の餌食となって大破した。
「キャサリン! 大丈夫か?」
戦闘機が上昇していく隙にマックスがモントークで駆けつけ、ナイトのようにキャサリンを拾い上げる。
映画007
バイクに跨ったマックスに抱きかかえられたキャサリンは、モントークのリヤシートに乗る事は出来ない。なぜならそこには先程FORDに収まった際、先客を乗せて来ていたからだ。
とっぱらわれたリヤシート部には、M61A1を小型軽量化した7.62mmのガトリング砲M134(ミニガン)が取り付けられていた。リヤのハードタイプのサイドバックの片方にバッテリー、もう片方には連なった銃弾が十分に収まっている。
「女王さま、お待たせしました。準備は整いましたぜ」
キャサリンが最初に無線でマックスに言った「マックス、あれの用意しておいて」というのは、これのことであった。
キャサリンは片足を振り上げて
マックスを両足で跨ぎ
サイドバックに足をかけ
ガトリング砲のグリップを
マックスの胸越しに両手で握った。
「さぁ~いくわよ! ヴァイロンをあんな姿にして、もう許さないから」
?、、、マ、マックス、、、
、、、何か突き上げてる、、、
「い、いや~、、、それは男の条件反射ってことで、、、」
・・・・・・・
「取りあえず脇道に入って戦闘機の攻撃を避けてチャンスを伺うか」
「何いってんの」
「ここでやるのか?」
「決まってるじゃない」
「とにかく、ここじゃ奴も一直線に飛行できる。
撃ち放題、狙い撃ちだぞ」
「それはこっちも同じことよ! いいからいきなさい!」
バイクの後方上空に位置したジェット機は、機首をバイクの進行方向に合わせて降下を開始した。失速ぎりぎりの速度とはいえ、両者の速度差は圧倒的だ。見る間にバイクが眼前に迫る。
パイロットは、にやりと笑みを浮かべた。
「やつらに逃げ場はない」
戦闘機の20mmガトリング砲が炸裂した!
「マックス、いくわよ~!!」
M134ガトリング砲も炸裂した!
「俺も炸裂してぇ~」 By マックス・デニーロ
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このストーリーは個人の趣味レベルで創作を楽しんでおります。
ストーリーはフィクションであり実在する国家・団体・企業・作品・HP・個人・アーティスト等とは一切関係ありません。






