新書野郎 -258ページ目

ヨーロッパ市民の誕生

著者: 宮島 喬
タイトル: ヨーロッパ市民の誕生―開かれたシティズンシップへ
著者はこの分野では著名な研究者で、在日外国人の権利獲得にも熱心な人。言語問題(主にカタルーニャ語、バスク語、ウェールズ語)国籍問題(主にフラン ス、ドイツ)更には難民、ジェンダー、アイデンティティなどあらゆる統合EUにおける社会問題を取り上げている。とはいっても新書なので、横文字書の引用 だらけの論文ではなく、著者のヨーロッパ取材記の様な体裁をとっている。下手な新聞記者の本より読み易いので、入門編としてはお薦め。
☆☆

中欧論

著者: ジャック・ル リデー, Jacques Le Rider, 田口 晃, 板橋 拓己
タイトル: 中欧論―帝国からEUへ
難解な仏語翻訳新書としてお馴染みの文庫クセジュ。ヨーロッパ的教養がないと、なかなか読みこなせない。この著書もその例に漏れる事はないが、「中欧」概 念の誕生から、近代におけるこの地域に対するドイツのヘゲモニーまで、時系列に進んでいく教科書的展開で、なんとか理解が可能だった。冷戦期に中等教育を 受けた者としては、チェコスロバキアが東欧で、オーストリアが中欧といった政治地政学的概念が染み付いているのだが、西欧に属するとされるドイツが統一 後、東欧を飲みこんで、ドイツの影響力がヨーロッパの西、東、中と一気に広がった事に対する、フランス人である著者の警戒心が現れている様で興味深い。

人はどこまで残酷になれるのか

著者: 桐生 操
タイトル: 人はどこまで残酷になれるのか
古代ヨーロッパ社会から現代まで、身の毛がよだつ「実話系」の怖い話がいっぱい。この題材は立派な一つのジャンルとして熱心なマニアがいる様だが、なんだ かその危ない世界にハマっていきそうで、思わずギクッ。私は『ソドムの市』(あえてリンクは貼りません)なんかは好きな映画なんだけど。『鬼畜大宴会』く らいで歯止めをかけた方がいいかもしれませんね。


猫はなぜ絞首台に登ったか

著者: 東 ゆみこ
タイトル: 猫はなぜ絞首台に登ったか
タイトルが気になった一冊だったが、ウィリアム・ホガースをはじめとする風刺画から、十八世紀半ばのヨーロッパの風俗を読み解くというもの。さて、肝心の 猫が絞首台というのは、フランスで実際に猫が裁判にかけられ、絞首刑となった事例を解説したものだが、他にも馬やら、豚やら、ガチョウやら、ウズラとかい ろんな動物が大真面目で死刑を宣告されたらしい。大学の複数科目の講義ノートを基にしてる様で、話の繋がりに一貫性が欠け、ちょっと分かりにくい。


日本航空事故処理担当

著者: 山本 善明
タイトル: 日本航空事故処理担
珍しい当事者からの声、JR西の担当者はこの本をよんでいるのか?
☆☆

悪の三国志

著者: 茅沢 勤
タイトル: 悪の三国志―スターリン・毛沢東・金日成
かなり珍説。でも死者に口なし。

最後の国産旅客機YS‐11の悲劇

著者: 前間 孝則
タイトル: 最後の国産旅客機YS‐11の悲劇
だったかな?

稲作民外交と遊牧民外交

著者: 杉山 徹宗
タイトル: 稲作民外交と遊牧民外交―日本外交が翻弄される理由
いわゆる「正論」調。民族宿命論は趣味ではない。


歴史廃墟を歩く旅と地図

著者: 堀 淳一
タイトル: 歴史廃墟を歩く旅と地図―水路・古道・産業遺跡・廃線路
ひとりよがりの案内書。読みにくかった。


日本アングラマネーの全貌

著者: 門倉 貴史
タイトル: 日本アングラマネーの全貌―地下経済の隠し総資産
全貌というにはほど遠いが、まあ読み易い。
☆☆