皆さんこんにちは。
ALEXです。
ほんとに暑いですね。あっという間に夏になりました。
しかし、夏本番もまだこれから。
ひぇー、恐ろしい！
さて、先週のブログでちょっとだけお見せしたあの自転車、
ようやく全貌をお見せできます！
レストア終わってほやほやのこの子、
70年代の風情がたまりません。
マラストーニさんはこのころから早くも直付けなどを取り入れてましたが
お客さんのリクエストなのか分かりませんが、直付けが少なめの仕様です。
クランクはこれはまた珍しい3本アームのグランスポルト。
シンプルでいいですね。
そしてその上に見えるフロントディレイラーもこれまた珍しい物。
左がマラストーニについてきたもの、
右のスーレコと比べてみると
バンドの下に手が生えてワイヤーのガイドになってます。
リアはグランスポルト、
スプロケはエベレスト5速
チェーンはエベレストのゴールド
ブレーキ、ブレーキレバーはスイスのパーツメーカーWEINMANN
スイスのメーカーですがドイツ製と書かれてます。
ステム、ハンドルは３Tでステムにはオリジナルデカールが。
サドルは本当に綺麗なBROOKS
70年代の雰囲気を一段と引き出してくれてます。
このマラストーニ、塗装もデカールもパーツも全て仕入れた状態で組みました。
もちろん消耗品のバーテープ、ワイヤー、タイヤは新品ですが本当に最低限の交換で済みました。
ハンドルバーのエンドキャップも仕入れたときのものを使っています。
REGというボローニャのメーカーであのROTOと一緒にパーツを作ってきました。
今は海外でもなかなか見つからず、エンドキャップだけどもちょっと嬉しくなっちゃいます。
塗装は少しタッチアップを施しましたが奇跡のような綺麗な状態で残っていました。
パーツを見る限りあまり乗られてなく、保管も室内で綺麗に保たれていたのでしょう。
当店でバラした時も一つも錆が無く、50年近く前の物とは思えない状態です。
そんなマラストーニの前の持ち主はどのような方なのでしょうか・・・
実はこのマラストーニ、マラストーニさんの友人が70年代に作ってもらったものなのです。
今はもうご高齢の方ですが。
私達ビチクラシカの為に自転車の仕入れを手伝ってくださっている方が
そのマラストーニの友人の元に何度も訪ね、売ってくれないかと幾度もお願いし、
やっとの思いで私達の手元に渡ったものです。
初めにヴェラーティがこの自転車の写真を見た時にまず、
目に留まったのがこれ・・・
こんなうれしいオマケがついてきました。
ALEのボトルケージにALEのボトルがささってますが、
そのボトルにはかわいい布の入れ物が。
これを見たヴェラーティには懐かしい夏の思い出が蘇ってきました。
太陽が高く照り輝くイタリアの夏。
コンビニもなく、下手したら、水が底をつきてのど乾く中走り続けることになりかねない当時は
ライドをするのも緻密な計画を組んで行く必要がありました。
どの町のどこに、どこの山のどこにフォンタネラ（水飲み場）があるかを把握し、それにあわせて水を飲む。
町に入り、フォンタネラ（水飲み場）につくと水を汲んで、母お手製のボトルカバーにも水をたっぷり浸み込ませる。
走っている途中、空気の熱と風がカバーの水分を蒸発させ、中の熱を逃がす。保冷作用になるのだ。
物もお金もない時代ですが、知恵はあったのでしょう。
今のボトルは保冷剤がいつまでも冷たく保ってくれるし、
おまけにわが国には24時間営業のコンビニにがごまんとある。
便利な世の中にはなったのだが・・・
マラストーニについてきたボトルカバーも手作りのようですし、
だれか大切な人に作ってもらったのかもとか考えますよね。
どんな人が乗ってきたか。
だとか、
どのようにこの自転車がどんな思いで乗られてきたか。
と少しわかってきたら自分も大切に乗りたいと思えてきますよね。
きっとこのボトルカバーと一緒にこのマラストーニは
暑い夏を乗り越えたのでしょう。
そんなストーリーあるマラストーニはまだお嫁には行きませんので
当店に是非見にいらして下さい！
あと、オリジナルウールジャージのご予約明日までですよ！
CIAO!
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