塗櫛のブログ -3ページ目

塗櫛のブログ

そしてYJ連載中の「テラフォーマーズ」に夢中。
テラフォーマーズ感想についてはほぼ初見の勢いで書いてますので、
文章が荒ぶっています点をご了承の上お読みください。

久しぶりのテラフォだ!

私も久しぶりだ!

連載再開のすぐ後(11/19)にはコミックスの発売ですよお忘れなく!
























※以下本誌ネタばれですのでご注意願います。








--------------------------キリトリ----------------------

二人はよく似ていて、けれど対極的なるものだった。

『少女が戦士になった過去(ワケ)。』

姉は生きていくという事に彩を求める事を願い、妹は生きていくという事に一切の無駄を排除したいと願っていた。

姉の「無駄な買い物」は妹にとって不要なものであるというその主張は、姉にすれば生きることが「生きるだけ」になるのではないかという懸念にもなる。

ただ生きるだけならば、生存するだけならば、存在するだけならばそれは無機物と変わらない。

姉の考えは妹にとって決して理解できないものではない。

それを許容できるものでもない。

だからといって互いを否定するわけではない。

二人はよく似ていて、けれど対極的なるものであり、それでも決して不仲ではなかった。

『無意味で

不気味な存在感

その魚は……

何だ!?』

少なくとも就職が決まった姉への祝福として、共に旅行へ行こうと計画を立て、それを実行するぐらいには互いの存在を当たり前のものと思い、そして大切であると認識している程度には。

それ故に二人が共に理不尽な運命に巻き込まれてしまったとしても。

誘拐ビジネスというまるで映画のような、けれど世界の何処かにあるビジネス。

戸籍の無い人間が誘拐されるのではなく、その為に育てられた人間が売られるのでもなく、ごく普通に生活していた人間が誘拐され、売られるビジネス。

双子という付加価値のついた彼女たちは、祝福として旅立ったその先でビジネスの対象となった。

売り飛ばされたその先がハンニバル・フォン・ヴィンランドという、世界を支配する一族の一人であったことは、今の彼女にとって決して不幸中の幸いなどと言えるものではなかっただろう。

たとえその部屋が華美な芸術品で埋められていたとしても。

たとえかつての『御主人様』がまるで自分と同じような、生きていく事への彩を不要と思い、ただその数字だけを見ている存在だったとしても。

本当にその価値がわかるのは妹である自分でも、そのご主人様でもなく、この場に居ない、そしてかつてのあの場所にも居なかった姉だったろう。

それは高価なものだからという理由ではない。

人生に、生きることに彩を求めていた姉ならば、その美しさを心の底から愛することが出来た。

そしてようやくハンニバルは思い出す。

今目の前にいる彼女が何者なのかを。

この部屋まで単身辿り着いた彼女が何者なのかを。

無駄を排除したいと願いながら生きてきた妹は、無駄と損失を積み重ねてこの場所に立っている。

権力も、金も、力も縁も無い彼女が、この場所に立っているという事が意味するもの。

何の変哲もない人生を送り、そしてその先も送るはずだった市井の1人であったはずの彼女がここに居るという事実が意味するもの。

彼女がここに来るために、何を得て何を捨ててきたのか。

それはハンニバルにすれば無駄なものに過ぎない。

女性の尊厳を失ったというのであれば忘れてしまえばよかった。

失ったものを、損失をいつまでも嘆いたところで前には進めないというその言葉は、決して間違ったものではないだろう。

その言葉を発した者がハンニバルでなければ。

その言葉を聞いた者が彼女でなければ。

生きることに対して彩など不要と思っていた彼女が、無駄を省いて生きていきたいと願っていた彼女が、隠れていたはずの彼女が姉を助けるために出てきたあの時から、彩も、無駄も彼女の人生と共にあった。

『今度は、私が全てを簒奪(うば)う番だ。』

数字で全ての価値を計るというのであれば、数字をただ数えていれば良い。

妹の、サムライソードの手によって己の手足の指が切り落とされていくであろうその数字を。

 

・サムライソードへと至る道

恐らく一般人よりは多少裕福な、けれどその程度しか差異の無い彼女がその名を捨ててサムライソードという戦士として生きることになったその経緯。

ただの女子大生であった彼女が、双子の姉との区別をつけるためなのかまだ髪の長かった彼女が今の姿になるまでに如何なる経緯があったのか。

今週の話を全て読んだ上でこのコマを見ると、あえてナレーションで『髪が長かったころの記憶』と描かれている事が姉への弔いというか、姉を忘れぬために双子の妹である自分がその姿になったことを示しているのではないかと思う。

彼女が髪を切ったその時から、きっとかつての平凡な女子大生であったその存在は、その人生と決別したのだろうなと。

 

・洗濯機

洗濯機の概念が崩壊するレベル。

ただ個人的には欲しい。

というかこの洗濯機はこの形である必要はあるのか。

あとごく普通のメガマウスのオブジェとは。

メガマウスはごく普通のオブジェなどでは断じてないし、こんなものが置いてあるのは水族館レベルだろう。

水道はどこに繋がっているんだとか排水はどうするのかとか水が入った時の重量はそのフックとワイヤーだけで支え切れるのかとかツッコミどころしかないけれど個人的には欲しい(二回目)。

ただ35kgまでって何人家族を想定しているのかというよりむしろこれは業務用なのでは?

 

・お買い得品

いや絶対嘘だ。

というか基準が服を一枚も脱がずに買えたという言葉はどうなのか。

そして速攻でオークションに出す妹の容赦のなさ。

いや好きですけど。

 

・要らないもの

3D壁紙ってなんだ。

張ると3Dの何かが浮き出るのか、あのこう、目を寄せると3Dの絵が見える壁紙なのか後者だったらダサいとかそういうレベルではなく家がうるさい。

視覚的にうるさい。

メガサイズのハンモックも間違いなく2人暮らしの家では邪魔だし、そもそもメガサイズの大きさが気になるというか乗るまでに悪戦苦闘することは間違いない。

あと多分大きすぎてハンモックの醍醐味は何一つ味わえないような気がする。

というか家紋入りのトーテムポールとは。

家紋という発想が日本的だなとは思うけれど恐らくいい所のお嬢様だから貴族の紋章的なものだと思えば何とか。

何が何とかなのか。

とりあえずトーテムポールにする発想がもう意味が解らない。

意味が解らないし恐らく特注なのではと思うと本当に要らないもの過ぎる。

こればかりは妹の『一番この空間に不要』という言葉に諸手を挙げて賛成するしかない。

 

・服のセンス

#38で初めて誘拐されるシーンを見た時に某ファミレス的な服を着ているなと思っていたけれど、あれがサムライソードさん本人ではなく姉の服であること、そして今の姉の服のセンスを見るとむしろ納得してしまう。

 

・生活感のない部屋

ミニマリスト的な生活を理想としているのだろうけれど、生きている限り生活感を排除するのは難しいだろう。

ただ、理想とする先は何となくわかる。

恐らくモデルハウスのような、言うなれば「生活感の無い部屋」のようなものが求める先なのではないかと。

けれど生活感の無さというのは生活をしていないからこそ成り立つものであり、自分達が生活している家という場所においてそれを排除するのは難しい。

姉が言いたい事はわかるし、それに対してだからといってメガマウスの洗濯機を買っていいものかという事は別問題であるという妹の言いたいこともわかる。

ただ生活に、生きることに対して彩というか妹の言う「無駄」なものこそが、生きるという事に対して必要だと姉は思っている。

その無駄を徹底的に省こうとする妹の考えは生きるという事そのものに対する意義を省いてしまうのではないかと心配している。

そして結果、その心配は的中してしまう。

彼女たちが意図せぬ事件に、ビジネスに巻き込まれた結果最終的にただ生存するだけの存在になってしまったのだから。

復讐心だけを宿し、その為に生きている存在になってしまったのだから。

 

・遺産

恐らく両親は既に他界しているのだろう。

父親の遺産で何の不自由もない生活を送っているという事、そしてその遺産が彼女たちに直に入っているという事は既に母親も他界していると思われる。

そういう意味で彼女たちは2人だけの家族として生活しているのだろうし、それは何かあった時に頼れる身内が居ないことを意味する。

もし彼女たちが何らかの事件に巻き込まれてしまったとしても、その結果行方不明の扱いとなってしまったとしても、親族や友人がどこまで真剣にその行方を気にしてくれるのか。

既に彼女たちはターゲットとして目を付けられている。

両親のいない郊外の住宅、そしてSNSやネットオークションにて明かされている個人情報。

購入者の顔まで写すという、オークション的には有利なのかもしれないけれどある意味これが彼女の、彼女たちの情報を誰にでも見られるところへと放出してしまう事となる。

この辺りはネットリテラシーの問題とも言えるだろうけれど、匿名性というものに対して気にかけない、広大なネットの中からリアルの自分が特定されと思っていない。

不運にもそういう目に遭ってしまう、特定されてしまう人間が居るという事はわかっていても、それもまたネットの向こうでの出来事と思っているのかもしれない。

そして家に仕掛けられた盗聴器、卒業シーズンといううってつけの時期。

きっと思いもしないだろう。

平凡な人生を送り続けていた自分達が、あまりにも黒いビジネスの商品として扱われることなど。

ネットの向こうの事だと思っていた出来事が、リアルの自分達に忍び寄りつつあることなど。

その魔の手が自分達を捕らえるなど。

きっと思いもしなかった。

 

・卒業シーズン

そこまで重要な言葉ではないかもしれないけれど、誘拐ビジネスを生業にするものとしては確かに幸いとする時期だろう。

学生というカテゴリからの逸脱をするこの時期は、旅行をするものが多いというのもそうだけれど、それ以上に今までの人間関係が強制的にリセットされる環境というのもあるだろう。

卒業を期に連絡を取れなくなった、連絡を取らなくなった相手がいるという心当たりは誰しもがあるのではないか。

連絡が取れなくなったとしても気にすることは無い、気にすることのないその相手が彼女たちだとしたら。

だからこそ幸いな時期なのだろう。

 

・誘拐ビジネス

2015年のに実際あった事件として、「ブラック・デス」というインターネット上に存在する組織により英国人の女性が誘拐され、その後4000万円(36万ドル)で販売されそうになったというものがある。

その組織が運営する人身売買のサイトで1700万円(15.5万ドル)を開始価格としたオークションが開催されており、彼女もその商品として誘拐されたのではないかという事件。

実際のところ彼女は2歳の娘がいたという事が組織のポリシーに反するという理由で解放されたという事だけれど、これについては英国人女性がモデルという職業でありその後の活動などから自作自演だったのではという説もある。

結局のところ捜査はそれ以上進展しているという情報が見られるわけでもなく(海外の事件であることを考えれば単に日本で情報が無いだけであり、実際は進展があるのかもしれないが)、果たして本当にその組織は存在しているのかという疑念すらある。

そういう意味では存在が曖昧である事もまた彼らにとっては有利に働くだろうし、都市伝説のような存在であるからこそ人々はその脅威を普段から気に掛けることが無い。

自分がそんな事件に巻き込まれることがあるなどとは思わない。

だからこそ彼らは暗躍できるのだろう。

 

・姉妹

こっちが姉だったのか。

彼女が誘拐されるシーンを今のサムライソードさんと重ねていた、サムライソードさん自身が姉の面影に重なるようにその髪を切ったからこそのミスリードだったのだろうけれど、まさかあのシーンが本人ではなく双子の姉の方だったっとは。

誘拐をビジネスとする者達は元々2人をまとめて商品として扱う事を目的としてたのだから、妹である彼女が隠れていたままであれば商品としての価値は半減する。

隠れていればよかったのだ。

彼女は、妹は、サムライソードさんは隠れていればよかった。

そうすればもしかしたら価値が半減どころか双子であることに価値を見出す顧客からは商品として認められないという可能性もあったかもしれない。

けれどそれは既に潰えた未来。

彼女は姉を助ける為にその身を晒してしまったのだから。

 

・数字と美しさ

昔彼女に与えられていた部屋も、今彼女が居る部屋も芸術品で埋められている。

それは一般人には手の届かない、美しくそして芸術的価値の高い高価なものであることは間違いないが、それを収集し飾っている男はその美しさを理解してはいないだろう。

いや、理解はしている。

ただそれは知性と知識で価値を理解しているにすぎず、感性でその価値を、美しさを受け入れているわけではない。

芸術を数字で測ろうとするハンニバルの思考は多くの芸術品をビジネスの対象として見ているに過ぎず、投資をする価値があるのかどうか。

彼が愛しているのは数字であり、芸術品に付随する情報という知識はその数字をより高めていくもの故に愛する対象になるに過ぎない。

きっと姉ならば、その芸術品の価値を、芸術としての価値を理解しただろう。

生きていくことに彩を求めていた彼女ならば、その値段ではなく美しさに心を震わせただろう。

たとえ生きていくことに無駄を排除したいと願っていた妹であっても、妹であったからこそ。

姉の考えは妹にとって決して理解できないものではない。

それを許容できるものでもない。

だからといって互いを否定するわけではない。

二人はよく似ていて、けれど対極的なるものであり、それでも決して不仲ではなかったのだから。

 

・糸

自分の糸で自分の破れたドレスを修復するサムライソードさんの格好良さ。

こういうところもまたミッシェルさんに似ているというか、激昂しつつも次の戦いの準備をしている冷静さともいえるその強さが。

 

・同族嫌悪

きっと、根幹は似ているのだろう。

機能的に生きていきたいと願うその心と、感情を揺らされること無く知識と数字で物事を判断して生きてきたその心は。

機能的に生きていきたいと願っていた彼女は犯罪に巻き込まれ、無駄なものを得なければならなかった。

復讐すべき相手であるハンニバル・フォン・ヴィンランドに会うために彼女が持ち得ていた唯一のものを、その肉体を使い多くの無駄な過程を経てここにいる。

M.O.手術を受けた事、その為に彼女が支払った代償、捨てなければならなかったもの、本来であれば得る必要のなかったもの。

全てを積み重ねて和はこの場に立っている。

そうなるまでにどれほどの感情を踏みにじられ、自分で踏みにじり、飲み込んできたのか。

ただ彼女がサムライソードになる前、ハンニバルに買われる前、生活感の無い機能美を求めていたその心情は、ハンニバルが芸術品に対して数字と知識を求める事と根幹は似ているのではないかと思う。

生活感のない部屋で暮らしたい、生活に対する彩を無駄なものではないかと思う彼女と、そもそも生活における彩を数字でしか計ることのないハンニバル。

ただ、それでも芸術品を飾るという点においては一見すれば生活に対して彩を求めているという事になるだろうけれど、あくまでも「価値があるから手に入れ、置き場所がないから飾っている」に過ぎない。

芸術品に価値が無ければ彼は部屋に置くどころか、それに対して見向きもしないだろう。

個人的にサムライソードさんがハンニバルに対して抱く感情の中には同族嫌悪というべきものが含まれているのではないだろうか。

彼女がどこか憧れていた生活に対し、それを実行できるだけの権力と金と、そして突き詰めた結果欠落した感情の成れの果てがこの男であると思えば、それは過去の自分の面影というか、未熟な理想を見せつけられているような錯覚を感じるのではないだろうかと。

 

・新墾家

今となっては日本国の総理大臣の座を得ているのが新墾家の人間の新墾ジェイソンであり、彼はニュートン家の関係者であるはずだが、サムライソードさんを一警護に入るように何らかの手を回したのだろうか。

彼女の目的を考えれば敵に塩を送るようなものだけれど、サムライソードさんの目的を知らぬままに手配をしたのかもしれない……とは考えにくいか。

彼女がその目的を、ハンニバルへの復讐心を隠すとは思えないしもしかしたらハンニバルが自分でも本家の人間が手を焼く存在であると豪語している以上、あわよくば彼女を使って始末する、どういう形であれその行動に抑制を掛けようとしたのか。

 

・死んだ?人

未だサムライソードさんとマリークレアの類似性について捨てきれない自分だけれど、むしろこのハンニバルの言葉はサムライソードさん自身ではなくその姉こそが、という妄想をしてしまう。

記憶をなくした存在は肉体的には同一であったとしても、周りの人間と共有すべき経験や思い出が無ければ同一とは認識されないだろう。

だからこそハンニバルは死んだ、という言葉をあえて疑問形にしたのではないかと。

もちろんサムライソードさんの事をハンニバル自身が覚えていなかった、既に捨てたものの事など気にかけていなかったことを踏まえれば、自分の手を離れた以上真っ当に生きられるわけがない、彼女がここに1人でいる以上姉の存在は死んだのだろうと考えはしたものの、確証は持てないからあえて疑問形にしたという可能性も十二分にある。

ただ、個人的にはそういう形である意味登場人物が互いに繋がりがある方が物語として自分の中でより深みが増すのではないかという主観があればこそ、マリークレアがサムライソードさんの姉であって欲しいと思ってしまう。

と、ここまで書いてサムライソードさんに双子の姉がいる話というのはいつ出てきたのだろうかと考えるも彼女に双子の姉がいるというのは今回が初出なわけで、そういう意味ではまだこの妄想を捨てなくてもよいのではと大事に抱え込もうとしている自分が。

 

・取捨選択

言っている事はある意味間違ってはいないのかもしれない。

過去の負債を抱え込んでいても前には進めない、失ってしまったものを嘆くよりは、新たに手に入れられるだろうものに向かって歩く方が良いというその言葉の真意だけであれば、それは励ましの言葉にも慰めの言葉にもなるかもしれない。

それを受け止める義務は決して彼女には無いけれど。

損失を振り切って進める人間もいるだろうし、逆にその損失をどういう形であれ、納得する形で埋めなければ前に進むことが出来ない人間もいるだろう。

そして彼女はただ、それを最も言ってはいけない人間が発している。

加害者であるハンニバルが言う事は、彼が言う事だけは許されない。

 

・少女漫画

この例えが妙に皮肉めいているというか、確かに一部の過激な少女漫画に関しては色々際どい描写も多いとは聞くけれど。

まあ、あくまでも感情が伴ったうえでの展開であるという前提の元とはいえ、割と成人漫画とは違うベクトルではないかと思ってはいるけれど実際のところどうなのだろう?

 

・どうして

隠れていればよかったのだろう。

そうすれば彼女だけでも、妹だけでも助かったのかもしれない。

見捨てる事など出来なかった。

自分だけが助かることなど出来なかった。

彼女は無駄を排除したいと思いながら捨てる事など出来なかったのだから。

自分が欲しがらぬものを欲し、愛している姉の気持ちを捨てる事など出来なかったのだから。

その気持ちを持つ姉を見捨てる事など出来なかったのだから。

 

・呪縛

ハンニバルに向かうこのシーン、彼の言葉に対する怒りのあまりむしろ動けない、というような描写なんだろうか。

それとも何らかの要因で彼女が動けなくなっているのか。

恐らく前者ではないかと思うし、己の呪縛を姉の言葉が解いてくれたように見えるのだけれど。

 

・20本

普通指の数というのは両手両足全てを合わせても20本なわけだけれど、20本では済まさないという辺り足の間にある21本目の指も斬り落とすという事ですかね。

足の間にあるというのに指のサイズという事ですかね。

それこそ足の小指のように糸で切り落とせるレベルという事ですかね。

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久しぶりのテラフォだ!

でも来週は休載です!

いや、確かに再開は嬉しいけれどそれ以上に本当無理だけはして欲しくないというか。

本当月一とかでもいいので……。

再来週を楽しみにしつつ、19日には単行本22巻が発売なのでそれもまた楽しみ。

DVD付きを予約しているので忘れず取りに行かねば。

恐らく特典は無いだろうけれど、また単行本発売についてまとめておこうと思います。

 

しかし今回サムソさんの双子の姉という存在が明確にされたけれど、本文にも書いた通り以前から書いていたマリークレアとの類似性といか、マリークレアが姉なのではと考えるとまた楽しい。

まあ#38の時点では妹がマリークレアなのではと予想していたけれど双子ですしその辺の差異は許されたい。

当たっているかどうかはさておきとして、そういう隙間を妄想するのが楽しくて始めたブログなので、その余地を与えてくれるテラフォという作品が改めて好きだなと。

まあサムソさんに死亡フラグが立っていないか不安で仕方がないという一面もありますが。

最近人死にが出てない(モブ的キャラは何人が死んでしまったけれど)なと思った頃にぶち込んでくるのがテラフォなので油断せず生きていきたい。

キャラは死ぬかもしれないが。

やめろ。












 

次回21本目の足がどう隠された形でバトルをしてくれるのか楽しみで仕方ない。

 

本日公式アカウントより発表がありましたね。

 

11月まで休載とのことですが、貴家先生自身が病み上がりでもあり個人的には完結までのペース配分と考えればむしろ無理のないペースでお願いしたい。

また再開まで放置されるブログになりますがコメントは返信させていただきますので何かありましたらお気軽に。

11月にお会いしましょうー。

22巻の特典DVD、ファティマの声優さんが沢城みゆきさんと知りいつにも増して楽しみが止まらない。




 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
※以下本誌ネタばれですのでご注意願います。
 
 
 
 
 
 
 
 
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『目覚めた小吉(おとこ)の
前にいたのは――!』
20年間見続けた夢の先にあったものは、目覚めを願っていた仲間の姿だった。
誰もが生きている事を望み、そして目覚めたことを祝福する。
小吉の存在こそが、彼らにとっての燈火なのだから。
『これまでも、
そして
これからも。
俺たちの艦長は、
小吉(あなた)しか
いないのだから。』
20年という年月は、操るために植え付けられていた菌を取り除くために眠っていた時間ではなく、小吉自身が生きていながら生きていなかったその時間。
小吉は燈が言った『20年』という言葉の意味を理解したのだろう。
理解したからこそ、そして自分が置かれている状況をもまた理解したからこそ尋ねるべき事はあるだろう。
だが、それよりもまず言わなければならないことがある。
自分を助けてくれたことへの礼と、自分から『一本』を取ったことへの惜しみない賛辞。
己が積み重ねてきた鍛錬の上を行く燈の想いを込めた一撃は、あの対峙は小吉の永い夢を終わらせてくれたのだから。
その戦いから4日、小吉が目覚めたのは海老塚が勤務している病院だった。
U-NASA主要6か国の支局及び軍事施設以外で、民間施設でありながらM.O.手術を行える場所。
だからこそ小吉の手術を無事に終えることが出来た。
当然彼女自身が民間人でありながらM.O.手術を成功させることが出来る程の腕を持っているという事、その腕を支えるだけの設備が揃っているのもあるだろう。
これだけの技術と設備があるというのは、当然日本という国において必要性があるからこそのもの。
それは一警護というU-NASAとは切り離された組織がM.O.手術を受けた存在を必要としているからだろう。
そしてそのような設備だからこそ、事情を知る人間には場所を突き止めることが出来た。
イワン・ペレぺルキナという他国の人間にも。
彼の身に、彼が所属していたロシアという国に何があったのかを報告しなければならないことは確かだが、それ以上に駆けつけるべき理由がある。
彼にとって、彼らにとっての「艦長」が生きており、手術中であるというならば駆けつけない訳にはいかない。
ドルヂバーキが小吉を助けた時、例え人類を裏切った身であったとしてもそれでも彼が艦長であったと告げたことを知らないだろう。
それでも助けてくれた。
かつて火星でイワン達が他国を出し抜き、目的のものを手に入れるために本来の計画から逸脱したとしても、最終的には小吉を助けたように。
自分のために、各々が動いてくれたことに素直に、そして穏やかに礼を言う小吉の表情は、燈との戦いを経なければ得られぬものだっただろう。
だからこそドルヂバーキにとってはけじめを付けなけばならない。
既に公的には自分が処分されている身であり、今ここで小吉が火星での裏切りに対して制裁を与えたとしてもニュースになることはなく、その個人的制裁を誰かに咎められることはないだろう。
それでも制裁を与えるなど、殺す事など出来はしない。
自分の命が助けられたからというだけではなく、誰かを殺した者にも、誰かに殺された者にも、テラフォーマーに殺された者にも背負うものがあった。
背負う国が、命令が、実験が、事情が、何より覚悟があった。
そんななか小吉だけが、その全てを束ね、率いる艦長だけが自由だった。
覚悟はあった。
だが、背負うものはエゴともいえるものだったからこそ自由だったのだろう。
そしてその艦長のに彼らは集っている。
誰よりも燈が言うからこそ説得力がある。
火星という地で何よりも、誰よりもサンプルとして扱われ狙われ続け、そして今もなお狙われ続けている燈自身がそう言うのであれば、誰かがこれ以上口を挟む事など出来はしない。
火星から地球に場所を変えたとしても、国も組織も飛び越えるだけの人望を持っているのは小吉だけだというならば、火星でも地球でも共に戦った者が居ないことが逆に重要となる。
ミッシェル・K・デイヴスという存在。
そしてそれは地球における戦士でも同じことだ。
ミッシェルに似ているというサムライソードの存在。
『どこまでも美しく、
何よりつよく――
女剣士(サムライソード)、立つ!』
外見以上に似ているのは、己の目的の為であればその膝は、魂は決して屈することはないその強さ。

・居ない人
ここにいる誰もが小吉の存在を、彼が彼として生きていくことを祝福しているかのようで見ているだけで心が安らぐのも確かで。
ただ慶次くんどこいった。
舐めるように見ても慶次くんが見つからないのだけれど一体どこへ行ったというのか。
沖縄からしばらく行方不明状態なので(アレックスはちゃんと戻ってきているのに)、そのまま鹿児島の基地を監視しているのかもしれないと思いつつもしそうなら西さんとの2度目の共闘が見られるのかもしれないという期待もしているのだけれど実際のところはどうなのだろう。
本当慶次くんがいてくれたら完璧だったのに。

・パーカー姉弟
年齢差には触れないものとする。
いや、アレックスマルコスとナスチャさんがパーカーで揃っているなと。
そして覗き込むナスチャさんの可愛さがもうすぐ三十路とは思えない可愛さで本当もうこの人可愛いズルい困る。
困らない。
あとアレックスがマルコスの頭を撫でている辺り相変わらずのお兄ちゃん気質なのだなと。
もしかしたらセットした髪の毛をどうにかしようとしてるのかもしれないけれど。

・20年
小吉が20年前、アキちゃんを失ってからずっと夢を見ていた。
火星に行ったのもそこが彼にとって聖地だったからであり、更には<祈る者>が彼女の死体を持ち帰ろうとしていたのを見ていたからこそ、都合のいい夢を、ある意味幸せとも言える夢を見ていた。
けれど火星は聖地ではなく、アキちゃんに関しても本当にそれは都合のいい夢に過ぎず。
きっと、いつからか夢は悪夢へと変わっていたのかもしれない。
それでも彼女がいるならば、その夢を見ることで彼女を感じることが出来るのならば、悪夢であっても醒めたくはないと現実も悪い夢であることも全てに目を逸らして、文字通り「都合のいい夢」だけを見て、夢と現の狭間を歩いていたのだろう。
そしてようやく夢から醒めたからこそ、夢の中に居たことを改めて実感する。

・マルコス
本質的には「良い子」なのだろうなとは思うけれど今回は豪快に空回りというか。
ある意味複雑ともいえる目覚めの再会に、少しでも場の空気を和ませようとしたのだろうけれどマルコスが思っているほど複雑でもないというか。
燈と小吉に関しては既に拳で語り合ってたところがあるが、それを知らないマルコスにすれば火星から帰還した際のあの雰囲気を彷彿とさせたのかもしれない。
一生懸命ツッコミを入れたのに自分の存在をスルーされて焦るりつつ無言で訴えるマルコスと、自分に振られたところでどうにもできないからと横を向くアレックスが相変わらずのコンビで安心する。

・御見事
燈が親から受け継いだ特性があってこその勝利だと倒れる前の小吉は言っていたが、それは武術家としては本意ではないという事だろう。
自分自身も武術家というには余りに異形な姿であり、しかもその姿うぃ受け入れ、ものにしていたという立場であったことを考えればその点において2人の立ち位置は対等だった。
だからこそ特性を差し引けばそれは通常の武術家同士の勝負となり、だからこそ燈の勝利であると改めて告げたのだろう。
空手を極め、そして夢の中で生きていたのかもしれずとも、鍛錬を積み重ねていた小吉が『膝丸神眼流の膝丸燈』に参りましたと、あの時一本を取ったのはお前の方だと告げる小吉の穏やかなこの表情。
敗けたからこそ、夢から醒めたからこそできるこの表情。
個人的に武術家としての言葉ではあろうと思うけれど、燈に対して敬語になるのがまた彼の真摯な想いが表れていて胸が詰まるような気持ちになる。

・海老塚病院
U-NASAの管轄外であるにも関わらずM.O.手術が行える場所。
本来であれば極秘のその技術が民間に流出したのは、当然U-NASA内部に流すものがいたという事については地球編が始まった時に言われてはいたけれど、軍隊を持たない日本においても求められていたことには間違いない。
ただ、当然施設や知識があったとしてもそれを実践できる、手術の成功率以前にまず手術を行える腕を持つ医師が必要であることは当然だ。
そしてそれだけの実力を海老塚さんが持っていたのは幸いだったのだろう。
一警護という組織にとっても、風邪村さん個人にとっても。
しかし風邪村さん、入院中に何かこう、嫌な目にでも合ったのだろうか。
コネを繋ごうとする(仕事をしていない)政治家がしょっちゅう部屋に来たとかそういう。

・多分後悔している
華麗にスルーされてしまったというか明らかに空気が読めていなかったことを後悔してアレックスの後ろに隠れるマルコスが可愛い。

・伝えたいこと
再会が終わったらちゃんと伝えて。
ものすごく重要だから。
劉就武のみならずスミレスさんまでがその命を落としたとなれば彼らだけではなく国際的な意味でも大問題だから。

・イワン
M.O.手術を行えるほどの病院であれば当然セキュリティ的にもかなり厳しいだろうし、何よりも小吉がどれほどのVIPであるかという事を考えればかなり厳重な警備をしているのではと思う中、親戚の子供みたいなテンションで病室に入ってくるイワンくんの無敵さよ。
見舞いの品が売店で買ってきた風の飲み物というのも彼らしいというか、最年少キャラを遺憾なく発揮しているのが素晴らしい。
この間まではイワンくんとは呼べないと思っていたのに再びイワンくんに戻って嬉しい限りです。

・そういう国の挨拶
アレックスくんという呼び方に心の中がざわざわする。
というか体育会系男子が全員こういう挨拶をするわけではないと思いたい。
現に本郷さんは加わっていない……けれどもしかしたら誰かに再会したら同じことをするのだろうか。
あまり想像できないけれど。
イワンくんがしっかり足を褒めている辺り、見るべきところがわかっているというか。
ピッチャーは上半身のバネやコントロールの技術も大切だけれど、それを支える下半身が何より大切なので。

・牛肉とライス
確かにタンパク質と炭水化物に帰結するのだろうけれど。
イワンくんの場合はビーフストロガノフにライスを付けてひたすら食べていたのだろうかという少ないロシア料理の知識。
でもビーフストロガノフはどちらかと言えばマッシュポテトを付け合わせにすることが多いらしいのだけれど、結局タンパク質と炭水化物だから結果的には問題ないのか。
それで良いのか。

・ヤンキー
止めなさいそういう頭の悪い挑発をしようとするのは。
火星編の最後で何か通じ合うところがあったのか無駄に息が合っている最年少コンビと一応止めに入るお兄ちゃんなアレックスがそろそろ鉄板というかお疲れ様ですアレックス。
その前にイワンくんの態度に引いてるナスチャさんはとても可愛い(積極的に褒めちぎっていくスタイル)。

・みんな
一番見たかった、穏やかに笑う小吉のこの表情。
燈に負けを告げたあの表情は吹っ切れた感があるけれど、この表情は本当に穏やかで安らかで、きっと夢の中に居たままならば浮かべることはできない表情だったろう。
火星で死にたいと願っていた彼が生きている事に感謝の言葉を述べるこの時の表情は燈達のみならず、今まで小吉を見続けていた読者もまた待ち望んでいた表情だと思う。
生きている事に対して憂う事もなく、それを受け入れ喜ぶことが出来る。
それをどれほど待ち望んだか。

・左腕
火星で失い、アシモフさんの特性を借りることで一時的に再生はしていたものの人為変態を行っていなかったときはあまりにも頼りない細さだったその左腕。
そして燈との戦いで折られはしたものの、まだこうして治療の跡が見えるという事は少なくともまだ日常生活においては使える程度には維持されているという事だろうか。
最もこの場にエヴァが居る事、そして本多博士も海老塚さんもいるとなれば、日本における最先端の医療技術がここに集結しているとも言える。
それは小吉にとって幸いでもあり、小吉だからこそ皆が集ったのだろう。
例え夢現のはざまを生きてきたと本人が言っていたとしても、それでも彼が人を惹き付けるものを持っている、李が言う『ただ居るだけで0+1を100にすることが出来る人間』なればこそ。
海老塚さんはそれを知らずとも、これだけの面子が彼のために集っているところを見たのであれば小吉がどれほど重要な、必要な人物なのかを感じただろうし、それ故にその技術を全て注ぎ込んだのではないだろうか。
0+1を100にもできるというのは、そういう事なのではないかと思う。
あと実際にM.O.手術を成功させることが出来る当人同士、海老塚さんと本多博士の間で技術的な議論が行われたり風邪村さんの現状について何か改善すべき糸口が見つかったりだとかそういう展開の可能性も期待してしまう。

・ギブス
真面目な話の後にあれですが、空手六段うんこ五段って書いたの誰だ。
あとで怒られろ。

・ドルヂバーキ
もうイケメンすぎて辛い。
このあまりに畏まった言葉遣いと、既に自分はモンゴル軍内で処理されている人間だからこそこの場で小吉に復讐という名の制裁を加えられたとて誰に知られることもなく、誰に咎められることもない。
生き残り火星から帰還した時から、そして小吉を助けることになったその時から、この可能性は当然考慮していただろうし、それこそが彼の抱いていた覚悟。
火星で劉さんの想いに従い人類を裏切る覚悟までをも揺らぐことなく抱き続けた覚悟。

・覚悟
火星で起こったこと、己の腕の中で死んだシーラのこと、自分を運ぶためにアスリートとしての足を一部失った者が居たこと、そして知るところで、知らぬところで死んでいった者達のこと。
それでも小吉がバーキさんに制裁を加える事などないだろう。
わかっているのだ。
殺した者も、殺された者も、その背に負うべきものがありその背に追っているからこその覚悟を抱いてあの星に居たことを。
父の仇を取るために、己の信念を裏切らない自由を得るために、かつて愛した人の意志を継ぐために、愛する家族のために、そして何よりも、誰よりも高みへ到達するために。
誰もが想いを背負っていた。
誰もが覚悟を抱いていた。
助けられたから助けるのではない。
彼の、彼らの覚悟に敬意を表したからこそ殺さない。
火星で誰よりも自分の存在を物として、サンプルとして扱われていながら、それでも彼らの覚悟を知っていたからこその燈の言葉。
助けられた時にバーキさんに今更信じる信じないの話ではないと言っていたのも、この考えがあってこそだったのだろう。
赦したわけではない。
忘れたわけでもない。
それでも、人類を裏切る程の覚悟を抱いていた者達が小町小吉というただ一人のために集い、その力になろうとしている。
100人が抱いていた覚悟をまとめる男が誰よりもエゴに満ちた覚悟を抱き、それ故に重荷を背負っては居なかった。
いや、彼にとってアキちゃんの存在が決して軽かったわけではないが、既に居ない人であるからこそ他の者達とは荷物の種類が違っていたのではないかと。
その荷物はどこにもつながっていなかったから。
ただ小吉だけに繋がるべきものだったから。
だからこそ自由だった。

・大事な奴
何故ミッシェルさんがここに居ないのかを小吉は知らないだろう。
一郎がドナテロさんが死んだのは自分の、自分達の裏切りが原因だと告げたこと、そしてそれにより火星そのものがミッシェルさんにとっての仇そのものだと思っていたその人生の全てを覆されてしまったこと。
それ故に今彼女は今揺らいでいる。
彼女自身の戦力も当然重要だろうが、それとは別に国同士ではなく民間企業である一警護とシルバー・ファングス、そして米軍とのつながりを強固にするためにもその存在は重要だろう。
ただ、今の彼女にはこの戦いに向き合うだけの気力が無いのかもしれないと思っていたのだけれどこの目を見ている限りではすでに立ち直りつつあるような気がする。
そうであれば、ようやく全員が揃うことになるのではないかと。
勿論アネックスの面子だけではない、一警護にとっても1人、大切な人間がいない。
燈曰くミッシェルさんにどこか似ている、火星に来る前の彼女の雰囲気をを彷彿とさせるというのはやはりサムライソードさんがミッシェルさんの対になるキャラなのだろうかと想像してみたり。
そういえば以前サムライソードさんについてはマリークレアとの親和性というか血縁なのではという妄想と、ニュートン一族に対する苛烈とも言えるその感情に対してミッシェルさんのスペアとして作られた存在だったのではという妄想をしていたけれど実際のところどの程度関わりがあるのか、それともかかわりなど全くない、独立したキャラクターなのか少し気になるところ。
何となく関わりは無いような気がしてきているなどと。
あの、慶次くんも居ないのでその辺もお願いします(割と気にしている)。

・最低限のコンプライアンス
是非とも鉄拳制裁でも良いので身に付けさせていただきたい。
それが出来たらご褒美に良い腕時計を買ってあげるという事で。

・殺しても立ってくる
小吉に出会うまでのミッシェルさんを燈も加奈子も知らないだろうけれど、その魂が持つ本質が似ている事を見抜いているのだろう。
決して折れる事も屈することもない魂。
たとえその身体に傷を負ったとしても、目的があるのならば魂までは傷付かない。
魂に、その誇りに傷など付けさせない。
強さというには余りに美しく、だからこそ脆さをも兼ね備えているだろう。
それが彼女の本質。
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ちょっと書くのは迷ったんですけど。
燈のしょんぼりな顔が可愛いと思いつつ、個人的には燈というか作中のキャラが胸で人を判別するというか判断するようなキャラにされてしまうのはある意味女性読者からの不評を買う気がしてちょっと心配。

まあ声高に配慮しろ!というつもりでは無いけど、女性読者が少ない事を嘆く(自虐的なネタにしてる一面もあるだろうとは思ってる)のとちょっと相反しているような。
貴家先生自身が女性の胸に対してこだわりがあるのはよくわかっているので今更ではあるし、作品内で既に女性キャラからある種の制裁を受けてはいるからあまり深く突っ込むものでもない気もしますけどね。

というか本当慶次くんどこ行ったの。
どこで迷子になってるの。
個人的に彼は方向音痴な気がしてならない。
これ単行本でそっと書き加えられていたら別の意味でしょんぼりするかもしれないw
本文にも書いたけれど、沖縄からの鹿児島ルートで西さんとの共闘があれば嬉しいとは思うけれどどうだろう。

そして次号は休載。
無理しないで欲しい気持ちの方が多いので、少しずつペースを取り戻して欲しいですな。















よく考えたらバーキさんが銃を持ち込んでいるのも割と問題なのでは?

 

21巻の破壊力が凄い。
風邪村さんと海老ちゃんは早く結婚して。
冗談のプロポーズを本気にして。
ところでケビンのプロフィールはまだですか。



 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
※以下本誌ネタばれですのでご注意願います。
 
 
 
 
 
 
 
 
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親には恵まれていると言い切った彼は、きっと己に連なる全てを誇りに思っているだろう。
『俺を支えてくれた英雄たち。そのすべての「能力」を身に纏い、
俺は戦う!』
異形の蟲と化した小吉、そして倒れたままの一郎。
『大ピンチの2人を
助けに来たのは!』
火星でアネックスクルーを、人類を、地球を裏切った四班。
そこに所属していた男。
だが、助けに来たのは彼だった。
助けに来たのが彼だった。
火星での行いを忘れたわけではないし、赦したわけでもない。
それでも眼を逸らさずにこの救出劇に中国という国が関わっていないという事を告げられた言葉を、自分達を助けられるのは目の前にいる彼だけだと、彼らだけだと理解した燈は全てをゆだねることを決意した。
自分の現状、一郎の状態、そして何よりも小吉の状態を鑑みれば、早急な対応が必要であると判断したのだろうが、何よりもその判断そのものの速さが彼らを驚嘆させる。
更にはそれが燈の経験によるものだと、火星における戦いを経たからこそ判断でありその速さであることを救援する側も理解しているのだ。
彼らが脱出へと向かうその一方で、凱将軍もまた管理及び監視していたであろう場所から避難しようとしていた。
このような状況になった以上、この場に留まる理由など既に無い。
彼が見ていた限り、少なくとも燈を小吉、一郎を排除し燈を生死問わずサンプルとして回収するという点においては状況的勝利を確信していたのだから。
李猛進と名乗る、本名を持たない第二山壌出身の男に会うまでは。
人間を操るというその特性は対策を取られているが故に効かず、ましてや銃による攻撃など効くわけがない。
第二山壌であるという事は殺すことに対してのエキスパートを意味する事であり、殺すことのエキスパートであるという事は殺されないエキスパートでもあるという事なのだから。
しかし本来は中国軍の管轄下に置かれているはずの彼らが何故民間企業に属しているのかは、劉就武の死による影響であり、国のトップが異星人に殺されたという事実は当然政治に大混乱を引き起こした。
凱将軍が知らぬままに政局は変化し、どの方向へ落ち着くのかもわからない。
それでも李が凱将軍をすぐに殺さなかったのは、彼の特性が使い方次第では非常に有効であること意外にない。
そう、自分達の元へと彼を連れて帰ることが出来れば。
オオカミに等しい嗅覚を手にしているはずの李が気付くことが出来なかった相手は、かつて朝太郎が対峙したこともある人間とテラフォーマーの両方を兼ね備えた、完全であり不完全な存在。
既に首を捉えてるものからすれば、少し力を入れれば李の首を容易に胴から引き離すことが出来る圧倒的優位。
究極の二者択一だが、李にはわかっていた。
世界は二者択一ではない。
いつだって「誰かに選ばされる」のだ。
完全であり不完全なその存在は常に誰かに二者択一を選ばせている、その頭脳と合理性をもって種として優位な状況に常に立っていると思っているが、その合理性から外れた存在が居ることを、それが人間の強さであるという事を知らない。
知ってはいても理解が出来ない。
0と1を足した結果が1にならないことを。
ひたすらに機を窺い耐え抜くことも、己の命を懸けることも、ただ存在しているだけで多くの人間の力を引き出すことも知らない。
なにより現在の人間達を大きく上回る程の科学力を持っていた存在が、古代文明に対して多くの影響を与えた存在が今存在していないその理由を知らない。
知ってはいても理解が出来ない。
かつて、敗けたという事を。
そしてまた敗けるだろうという事を。
地下基地から脱出した彼らは小吉の心臓を、劉の心臓を動かした。
火星でアネックスクルーを、人類を、地球を裏切った四班。
そこに所属していた男。
劉の命に尽くしていながら、それでも彼は思っていたのだ。
『火星での戦いは…
何一つ無駄じゃなかった。
何一つ――!』
小町小吉という男こそが、艦長であると。

・巻頭カラー
全部乗せの燈が最高に格好いい。
編集さんの煽りを見る限り、恐らく燈にとって幼い頃はその存在を願っていながら居ないことに悲しみを覚えていただろう親の存在が、今は誇りとも思えるようになっているのだろう。
燈に連なる遺伝子が、その想いが彼を救い、そして小吉の人生を取り戻す力となったのだから。

・あの四班
自分とミッシェルさんをサンプルとして手に入れようとした彼らの事を、燈が忘れるわけはない。
彼らが自分に、自分の仲間に何をしたのかを忘れるわけがない。
バーキさん自身はあくまでもモンゴル軍の人間であり、正確に言えば中国の息がかかっていたわけではないため、燈自身に対する執着があったわけではないだろう。
だが、劉さんが持っていたその思想、信念に対して同調しておりその任務を忠実に行おうとする「優れた軍人」としての性質がそうさせたのだろう。
燈がそこまでを理解していたわけではないだろうから、その結果しか知らない。
そして人類を裏切った彼は軍自体に粛清されたという事にはなっていたが燈はもちろん、西さんや紅ちゃんのことを考えればその処置については誰も信じてはいなかっただろう。
だからこその警戒心。

・人質救出作戦専門の民間企業
実際に米軍には「Hostage Rescue Team」という人質救出専門の部隊があり、彼らが作り上げたシルバー・ファングスもそれを模したものだろう。
本来はFBIに設置されているSWATやその中でも更に近接攻撃に特化した増強型部隊(Enhanced SWAT)があるが、それでも手におえない場合は「Hostage Rescue Team」の出番になるという、ある意味究極のエリートとも言える。
元々は本部直属の部隊であったが、いくつかの事件を経て今はFBIの重大事件対応群(CIRG)に入り交渉人チームやSWATも併せた形で1200名ほどの隊員がいるらしい。
あくまでも米軍の場合は総合的な戦力を各部隊(近接、遠距離、交渉)として備えているけれど、シルバー・ファングスの場合は近接のみに特化しているような気がする。
この会社に交渉担当がいる様には余り思えないというか(失礼)。
ただ現実と違うのは彼らが皆M.O.手術を受けており、文字通り人間離れした嗅覚と身体能力を持って確実に人質が居る場所を見つけ出すことが出来るという事、そして確実に「敵」を排除するだけの力があるという事。

・ハイブランド専門の古着屋
例えがわかりにくい。
まあ自分達の実力をわかっているからこそ、燈の質問に対してデザインが良い=M.O.手術を受けた自分達の実力、ファストファッションのシャツ=中国軍に手先となって燈を確保しようとするつまらない行為、みたいな感じなのかと。
言い回しにこだわりすぎて1/3も伝わってない気がするよバーキさん。

・任せた
彼らが現れた瞬間は救出という言葉に対して疑念を持っていたとしても、バーキさんの言葉と態度、そして自分達が置かれている状況を判断すれば彼らに任せることが最善と判断したのだろう。
勿論2人の間にあったことを考えれば、簡単に信頼するという事はあり得ないはずだ。
けれど、2人の間にあったことを考えればこそ、そして何よりも火星という場所で何があったのかを考えればこそ、自分達の身を預けようという判断に至ったのだろう。
今更、なのだ。
今更議論などしても仕方がない。
あの時彼らはああするしかなく、今燈もそうするしかないのだから。

・火星での戦い
バーキさん達がこの空間に入り込んだその瞬間から、彼らに対する攻撃方法すらも想定してい姿を見せられれば、例え火星での戦いを知らずともその環境がいかに過酷であったかは想像できる。
燈自身も当然ダメージを受けているし、彼が守ろうとしている小吉は生死の境目を漂っているような状態で自分だけが逃げる(その選択は確実にないだろうけれど)にしても小吉を守るために戦うとしても、この人数相手では太刀打ちできるようなものではない。
それでも戦意が衰えることはない。
その態度を見せつけられたからこそ彼女は理解した。
しかしこのお姉さんはテラフォの女性キャラらしいというか、格好いいお姉さんタイプのキャラだなと。
燈の事を『このコ』と言ってしまう辺りナスチャさんの姐さんポジションが危ういのではという妄想。
そもそもナスチャさんの姐さんポジションとか無いから。

・李猛進
ケビンといいこの李といい、最近のモブが格好良すぎて困る。
ヤンチャオの特性は当然既に把握されているし、対応も十二分に備えている。
嗅覚と身体能力を強化することが出来る特性と、人間を操ることが出来る菌糸を埋め込むことが出来る特性では直接対峙の時にはどうあがいても勝ち目はないだろう。
元々ヤンチャオは文官のタイプだし、端的に言ってしまえばキノコとオオカミとどちらが強いかという話になるわけで、そんなものは比べるものですらない。
ヤンチャオの特性についてはその菌糸を植え付けることで対象を操るというのが最大の特徴であり利点だが、菌糸という形を成している以上抗真菌剤といありふれた薬品で容易に無効化できる。
そういう意味では驚異的ではあれどその特性がわかっている以上最も対策が容易なのだろう。

・エッチなお店
病気を貰ったことがあるのをこんな状況で軽く話さなくても。
いやその分ヤンチャオにすれば屈辱的ではあるだろうけれど。

・政権崩壊
ヤンチャオが知らぬ間に<祈る者>が劉就武を殺害したことにより、中国の政権は崩壊した。
本来第二山壌は国家組織とも言えるはずだが、トップが死亡したことにより国家組織だからこそ命令系統や組織の維持そのものに支障が出るのだろう。
李自身は西さんと同じ第二山壌の出身だが、その支配下を抜けてここにいるという事は、政権崩壊の混乱に乗じて脱出し、シルバー・ファングへと入隊したのだろうが、そうなると1日で彼は逃亡したことになる。
まあその出身を考えれば経歴としては充分だし、幸いにも彼のベースがオオカミだったことも転職に有利に働いたのだろう。
別動隊という位置に置いた辺りが新人への扱いというか、むしろ山壌出身者への信頼というか。
鍛え方の差というかまあヤンチャオ自身があまりに円筒に向いていないというのもあるとはいえ、咄嗟に抜いた銃に対して銃どころか指まで粉砕する辺り身体能力の強化が恐ろしい。

・コネオブコネ
ヤンチャオの扱いがひどいですね素晴らしい。
素晴らしい?
いやまあ、確かに彼が手術を受けた時にはまだ成功率は36%の時代だったろうし、その点に関しては少しは褒めてあげてもいいのではという謎のフォローすらしたくなる。
どれだけ実力の無さが露見していたというのか。

・赤ずきん
何でその例え。
いや李がオオカミだからというのはわかるけれど赤ずきんに謝っていただきたい。

・無職
もう全部突っ込みたいわけですよこちらとしては。
将軍からの無職。
急転直下が過ぎる。

・使い方次第
確かに他人を操る事が出来るというのは何にも代えがたい特性だろう。
それが誰のために使われるのか、という問題は当然あるが味方にすればこれ以上に使える特性は他にない。
既にテラフォーマーに対しても有効であるという事は立証されている訳だし、この特性があれば<祈る者>を無力化することは容易い。
だからこそ李はヤンチャオを連れ去ろうとしたのだろう。
邪魔が入るなどとは思いもせず。

・ヘッドハンティング
シチュエーションとしては完全ヘッドハンティングというよりは拉致監禁。
この個体はかつて<祈る者>と共にいた存在が成長したのか、それとも別の個体なのか。
以前出てきた孫のように自らの意志で手術を受けた訳ではないだろうと思う。
自らの意志で、というにはいくら何でも幼過ぎる。
そうなるとやはりこの個体というか幼体は以前<祈る者>と共に居た存在が成長したのではと予想しているのだけれど。
テラフォーマーの血が混ざっているというか、李の言葉を借りれば混ざりものという事だが、
オオカミの嗅覚を持っている李がその存在に気付くことが出来なかったのは、臭いを消しているか臭いを周りと同化させているかだとは思うが、具体的な手段としてはどういったものだったのだろう。

・ラップ
最近流行っている某ラップ(が自分はよくわかっていない)を受けての事だろうかと考えてみたり。
独歩繋がりで。
そんなわけがあるか。
詩に共感できないというのは、ラップの歌詞が主に感謝や愛情を謳ったものが多いからだろうか。
孫の時も元々愛情を感じるというセンサーが欠落しているような存在だったことを考えれば、というよりもテラフォーマーの感性を持っている事を考えれば当然それは共感できるわけがない。
ただ韻を踏んだこの言い回しは、言語能力の高さをアピールしているのだろうなと。
上手いか下手かと言えばまあ……上手くはないような気がする。

・第二山壌
李がどういう経緯で山壌に入ったのかはわからないが、西さんは生まれた時からあの場に居たのだろう。
国籍を持たず、黒孩子ともまた違う「生まれたことを認められない存在」。
けれど途中で山壌へと入隊した場合は今までその人間が持っていた、国に保証されていた人権そのものが国の手によって削除される。
このような場所に入ろうと思う事自体、恵まれた環境ではない育ち方をしていたのだろうとは思う。
むしろだからこそこういう組織に入ろうと思ったのだろう。
村を一つ壊滅させたとしても許されるほどの自由はあるが、例え警察が捜査を行ったとしても容疑者が国から存在を認められていない者ならば逮捕も裁判も叶わない。
けれどそれだけの自由があるというのなら当然それに相応しいリスクも伴う。
実戦ではなく訓練でいなくなった同期は多いという意味でも、精神的に尋常ではない負担があるだろう。
それを乗り越えるのは、己を正当化させるのは正のモチベーションだけでは足りないという事だけれど、克己心はともかく復讐心までが正というカテゴリに入れる辺り李さんも割と特殊というか、そういう思考だから山壌に入ったのか山壌に入ったからそういう思考になったのか。

・二者択一
自分が選んでいるのではなく、既に結論は一つしかない。
そしてそうなるように、まるで自らが選択した結果であるかのように状況が整えられている。
李は世界を知らなかったのだろう。
だからこそ、他の国を見た時その自由さに驚愕し、そして知らされた。
自分が生きてきた環境は、自分で選び取った結果なのではなく「それしか選び取れないようにされていた」ということを。
たとえそこに疑念を抱いたとしても、常にそういう状況であるのならば自分は被害者であると、だからそこから逃げ切るために何か手段を考えるよりもそうやって選ばされたのだと思う方がずっと楽なのだろう。
そうして少しずつ慣れていく。
仕方がない。
その気持ちが克己心よりも復讐心よりもずっと、耐え抜くことに対しては有用だった。
モチベーションという言葉とは対極的なその心。
だからこそ李は小吉たちに期待をしているのではないだろうか。
自分にはないその強さを知ったからこそ、期待をしているのだろうか。

・混ざりモン
ほぼ極秘裏に生まれた状態であり、その存在は<神奸達>のみが知っていただろうこの幼体の存在をどこで知ったのか。
山壌の情報網なのか李独自の情報網なのか、それともシルバー・ファングスが持っている情報なのか。
テラフォーマーに、<祈る者>に限りなく近いその合理的思考はサポートしているつもりであっても近いからこそ意味がない。
恐らくだけれど<祈る者>がいる限り、その思考に近いサポートというのは意味がないのではないだろうか。
ある意味この幼体は<祈る者>の劣化版とも言えるものであり、それならばあえて居る必要もないのではと。
人間の心を理解できる程度に人間に近ければ<祈る者>の理解できない部分を補う事が出来たかもしれないが、それが出来ないこと自体が『心がヤツらに近付きすぎた』ということなのだろう。
理論に収まらない存在が居ることをきっと理解できない。
かつて犯した過ちを、その辛さを心の中に抱き続け長い時間をかけて0+1を3という答えにするものがいることを。
変わることを恐れず、己の命を懸けて0+1を10という答えにするものがいることを。
何よりただ存在しているというだけで、0+1を100という答えにするものが、100という答えにできる存在を集めてしまうほどのものがいることを。
だからこそ人類よりもずっと優れた科学力を持っていたラハブの神々は地球には居ない。
母星が消滅したとしても、人類へ多大な影響を与えることが出来る程の技術を持っている存在が生き残ることが出来なかった。
それは、ヤツらが敗けたからだ。
理解できぬ存在に、理論値に収まることのない人間という存在に敗けたからだ。
そういう存在がいるからこそ、再び挑んだとしてもきっとラハブの神々はまた敗けるだろう。
李はバーキさんから聞いていたのかもしれない。
今回救出する相手である小町小吉という男がどのような存在であるのかを。

・影響
かつて人類に影響を与えたという事が書かれているのを見ると、やはりラハブの神々という存在はシュメール人がモデルなのかなと。
かつて残された絵には巨大に書かれた目があり、それはテラフォーマーの顔のバランスに似ているし、この混ざりものの要旨は更にそれに近付いている。
結局のところラハブの存在こそが<祈る者>が目指す場所であり、それには人間との交配が必然だったのかもしれない。
自分達の存在を取り戻す為にテラフォーマーを作り出し、人間を媒介にすることで自分達に近付けるというか。
少しずつラハブの存在に対する糸口が与えられてきている気がする。

・ナスチャさん
いっぱい喋ってる!
ナスチャさんが!
火星では台詞が10個も無かったのに!!
しかも燈に対して容赦も遠慮も無く薬を打ち込むし、何故か脱出経路にダイナマイトよりも物騒なものを仕込んでいるしこれ絶対ナスチャさんのお手製でしょう。
新技術のなにかで安全と言いつつ物騒なものを作ったでしょう。
だってナスチャさんですし。
しかも起爆が自分の糸という辺り、だからこそ燈に自分の動きを真似しろと言ったのだろう。
というか『そうだよー』が可愛すぎて私が大変なことになっているのだけれど。
なんですかこの29歳。
もうすぐ30歳。
年齢の話をすると多分繭の中に閉じ込められた上に埋められる。

・心臓
ここれ劉さんの心臓が、専用武器が切り札として伏線回収されるのがもうこういう展開大好きすぎてありがとうございます。
劉さんの心臓でなければ小吉は生き残ることが出来なかった。
火星で劉さんが小吉をまだ逝かせないと言ったことが、その心臓を託したことこそが必然だった。
いつまでも彼が小吉を生かし続けていると言えないこともないだろうが、それでもアキちゃんがどこにいるのかを知った今ならばきっと生きていくことを否定をせずとも済む人生を送れるだろう。
そういう意味では劉さんが、劉さんの心臓が小吉を生かしたのはきっと正しかった。
それが、正しい事だった。

・艦長
火星で人類すらをも裏切った男が、それでもあの星で自分達を、人類を導くべきは小町小吉であると信じていた。
ただ居るだけで、0+1を100にできることを知っていた。
彼こそが艦長だった。
何一つ無駄ではないという事を燈は知り、きっと小吉に伝えるのだろう。
彼の存在が人類の燈火なのだということを。
--------------------------キリトリ----------------------
考えることというか混ざりものと李の言葉が中々に奥深いので自分の中でじっくり噛み砕いてみたものの果たしてこの解釈であっているのか。
ただ、李の言葉がある意味人類の勝利を、希望を表しているような気がしてそういう意味では救いだった。

というかそれ以外が忙しすぎてですね?
ヤンチャオに色々ツッコミたいしまあ現にツッコんだしナスチャさんは可愛いし忙しすぎてですね?
もうコネオブコネからの赤ずきんそして無職。
色々な意味で結局一番美味しいのがヤンチャオ。
今後が楽しみ過ぎるというか多分最高の特性と言われている以上、すぐに死ぬことはないだろうけれどひたすら胞子を出すだけの単純なお仕事に従事させられる可能性は高いので、是非とも政権崩壊の機に乗じて西さん辺りが(不本意ながら)助けに来てくれたらいいなと。
あとジェットはまだですか。
実はシルバー・ファングスに居たりしませんか。
個人的には燈のピンチにジェットが今度は助けに来るか、逆にジェットのピンチに助けるつもりではないけれど結果燈が助けるとかそういう展開があったら嬉しくて床を転がるかもしれない。

さてDVD見ましたが斉藤くんが可愛くて可愛かった(語彙力)。
あとCV.堀江由衣にいずれ「高橋ィ!」と呼び捨てにされるであろう舜はもはやご褒美なのではないかと今から羨ましい。















地味に小吉もお姫様だっこされていてアラフォーばかりがヒロイン。