塗櫛のブログ -4ページ目

塗櫛のブログ

そしてYJ連載中の「テラフォーマーズ」に夢中。
テラフォーマーズ感想についてはほぼ初見の勢いで書いてますので、
文章が荒ぶっています点をご了承の上お読みください。

本日公式アカウントより発表がありましたね。

 

11月まで休載とのことですが、貴家先生自身が病み上がりでもあり個人的には完結までのペース配分と考えればむしろ無理のないペースでお願いしたい。

また再開まで放置されるブログになりますがコメントは返信させていただきますので何かありましたらお気軽に。

11月にお会いしましょうー。

22巻の特典DVD、ファティマの声優さんが沢城みゆきさんと知りいつにも増して楽しみが止まらない。




 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
※以下本誌ネタばれですのでご注意願います。
 
 
 
 
 
 
 
 
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『目覚めた小吉(おとこ)の
前にいたのは――!』
20年間見続けた夢の先にあったものは、目覚めを願っていた仲間の姿だった。
誰もが生きている事を望み、そして目覚めたことを祝福する。
小吉の存在こそが、彼らにとっての燈火なのだから。
『これまでも、
そして
これからも。
俺たちの艦長は、
小吉(あなた)しか
いないのだから。』
20年という年月は、操るために植え付けられていた菌を取り除くために眠っていた時間ではなく、小吉自身が生きていながら生きていなかったその時間。
小吉は燈が言った『20年』という言葉の意味を理解したのだろう。
理解したからこそ、そして自分が置かれている状況をもまた理解したからこそ尋ねるべき事はあるだろう。
だが、それよりもまず言わなければならないことがある。
自分を助けてくれたことへの礼と、自分から『一本』を取ったことへの惜しみない賛辞。
己が積み重ねてきた鍛錬の上を行く燈の想いを込めた一撃は、あの対峙は小吉の永い夢を終わらせてくれたのだから。
その戦いから4日、小吉が目覚めたのは海老塚が勤務している病院だった。
U-NASA主要6か国の支局及び軍事施設以外で、民間施設でありながらM.O.手術を行える場所。
だからこそ小吉の手術を無事に終えることが出来た。
当然彼女自身が民間人でありながらM.O.手術を成功させることが出来る程の腕を持っているという事、その腕を支えるだけの設備が揃っているのもあるだろう。
これだけの技術と設備があるというのは、当然日本という国において必要性があるからこそのもの。
それは一警護というU-NASAとは切り離された組織がM.O.手術を受けた存在を必要としているからだろう。
そしてそのような設備だからこそ、事情を知る人間には場所を突き止めることが出来た。
イワン・ペレぺルキナという他国の人間にも。
彼の身に、彼が所属していたロシアという国に何があったのかを報告しなければならないことは確かだが、それ以上に駆けつけるべき理由がある。
彼にとって、彼らにとっての「艦長」が生きており、手術中であるというならば駆けつけない訳にはいかない。
ドルヂバーキが小吉を助けた時、例え人類を裏切った身であったとしてもそれでも彼が艦長であったと告げたことを知らないだろう。
それでも助けてくれた。
かつて火星でイワン達が他国を出し抜き、目的のものを手に入れるために本来の計画から逸脱したとしても、最終的には小吉を助けたように。
自分のために、各々が動いてくれたことに素直に、そして穏やかに礼を言う小吉の表情は、燈との戦いを経なければ得られぬものだっただろう。
だからこそドルヂバーキにとってはけじめを付けなけばならない。
既に公的には自分が処分されている身であり、今ここで小吉が火星での裏切りに対して制裁を与えたとしてもニュースになることはなく、その個人的制裁を誰かに咎められることはないだろう。
それでも制裁を与えるなど、殺す事など出来はしない。
自分の命が助けられたからというだけではなく、誰かを殺した者にも、誰かに殺された者にも、テラフォーマーに殺された者にも背負うものがあった。
背負う国が、命令が、実験が、事情が、何より覚悟があった。
そんななか小吉だけが、その全てを束ね、率いる艦長だけが自由だった。
覚悟はあった。
だが、背負うものはエゴともいえるものだったからこそ自由だったのだろう。
そしてその艦長のに彼らは集っている。
誰よりも燈が言うからこそ説得力がある。
火星という地で何よりも、誰よりもサンプルとして扱われ狙われ続け、そして今もなお狙われ続けている燈自身がそう言うのであれば、誰かがこれ以上口を挟む事など出来はしない。
火星から地球に場所を変えたとしても、国も組織も飛び越えるだけの人望を持っているのは小吉だけだというならば、火星でも地球でも共に戦った者が居ないことが逆に重要となる。
ミッシェル・K・デイヴスという存在。
そしてそれは地球における戦士でも同じことだ。
ミッシェルに似ているというサムライソードの存在。
『どこまでも美しく、
何よりつよく――
女剣士(サムライソード)、立つ!』
外見以上に似ているのは、己の目的の為であればその膝は、魂は決して屈することはないその強さ。

・居ない人
ここにいる誰もが小吉の存在を、彼が彼として生きていくことを祝福しているかのようで見ているだけで心が安らぐのも確かで。
ただ慶次くんどこいった。
舐めるように見ても慶次くんが見つからないのだけれど一体どこへ行ったというのか。
沖縄からしばらく行方不明状態なので(アレックスはちゃんと戻ってきているのに)、そのまま鹿児島の基地を監視しているのかもしれないと思いつつもしそうなら西さんとの2度目の共闘が見られるのかもしれないという期待もしているのだけれど実際のところはどうなのだろう。
本当慶次くんがいてくれたら完璧だったのに。

・パーカー姉弟
年齢差には触れないものとする。
いや、アレックスマルコスとナスチャさんがパーカーで揃っているなと。
そして覗き込むナスチャさんの可愛さがもうすぐ三十路とは思えない可愛さで本当もうこの人可愛いズルい困る。
困らない。
あとアレックスがマルコスの頭を撫でている辺り相変わらずのお兄ちゃん気質なのだなと。
もしかしたらセットした髪の毛をどうにかしようとしてるのかもしれないけれど。

・20年
小吉が20年前、アキちゃんを失ってからずっと夢を見ていた。
火星に行ったのもそこが彼にとって聖地だったからであり、更には<祈る者>が彼女の死体を持ち帰ろうとしていたのを見ていたからこそ、都合のいい夢を、ある意味幸せとも言える夢を見ていた。
けれど火星は聖地ではなく、アキちゃんに関しても本当にそれは都合のいい夢に過ぎず。
きっと、いつからか夢は悪夢へと変わっていたのかもしれない。
それでも彼女がいるならば、その夢を見ることで彼女を感じることが出来るのならば、悪夢であっても醒めたくはないと現実も悪い夢であることも全てに目を逸らして、文字通り「都合のいい夢」だけを見て、夢と現の狭間を歩いていたのだろう。
そしてようやく夢から醒めたからこそ、夢の中に居たことを改めて実感する。

・マルコス
本質的には「良い子」なのだろうなとは思うけれど今回は豪快に空回りというか。
ある意味複雑ともいえる目覚めの再会に、少しでも場の空気を和ませようとしたのだろうけれどマルコスが思っているほど複雑でもないというか。
燈と小吉に関しては既に拳で語り合ってたところがあるが、それを知らないマルコスにすれば火星から帰還した際のあの雰囲気を彷彿とさせたのかもしれない。
一生懸命ツッコミを入れたのに自分の存在をスルーされて焦るりつつ無言で訴えるマルコスと、自分に振られたところでどうにもできないからと横を向くアレックスが相変わらずのコンビで安心する。

・御見事
燈が親から受け継いだ特性があってこその勝利だと倒れる前の小吉は言っていたが、それは武術家としては本意ではないという事だろう。
自分自身も武術家というには余りに異形な姿であり、しかもその姿うぃ受け入れ、ものにしていたという立場であったことを考えればその点において2人の立ち位置は対等だった。
だからこそ特性を差し引けばそれは通常の武術家同士の勝負となり、だからこそ燈の勝利であると改めて告げたのだろう。
空手を極め、そして夢の中で生きていたのかもしれずとも、鍛錬を積み重ねていた小吉が『膝丸神眼流の膝丸燈』に参りましたと、あの時一本を取ったのはお前の方だと告げる小吉の穏やかなこの表情。
敗けたからこそ、夢から醒めたからこそできるこの表情。
個人的に武術家としての言葉ではあろうと思うけれど、燈に対して敬語になるのがまた彼の真摯な想いが表れていて胸が詰まるような気持ちになる。

・海老塚病院
U-NASAの管轄外であるにも関わらずM.O.手術が行える場所。
本来であれば極秘のその技術が民間に流出したのは、当然U-NASA内部に流すものがいたという事については地球編が始まった時に言われてはいたけれど、軍隊を持たない日本においても求められていたことには間違いない。
ただ、当然施設や知識があったとしてもそれを実践できる、手術の成功率以前にまず手術を行える腕を持つ医師が必要であることは当然だ。
そしてそれだけの実力を海老塚さんが持っていたのは幸いだったのだろう。
一警護という組織にとっても、風邪村さん個人にとっても。
しかし風邪村さん、入院中に何かこう、嫌な目にでも合ったのだろうか。
コネを繋ごうとする(仕事をしていない)政治家がしょっちゅう部屋に来たとかそういう。

・多分後悔している
華麗にスルーされてしまったというか明らかに空気が読めていなかったことを後悔してアレックスの後ろに隠れるマルコスが可愛い。

・伝えたいこと
再会が終わったらちゃんと伝えて。
ものすごく重要だから。
劉就武のみならずスミレスさんまでがその命を落としたとなれば彼らだけではなく国際的な意味でも大問題だから。

・イワン
M.O.手術を行えるほどの病院であれば当然セキュリティ的にもかなり厳しいだろうし、何よりも小吉がどれほどのVIPであるかという事を考えればかなり厳重な警備をしているのではと思う中、親戚の子供みたいなテンションで病室に入ってくるイワンくんの無敵さよ。
見舞いの品が売店で買ってきた風の飲み物というのも彼らしいというか、最年少キャラを遺憾なく発揮しているのが素晴らしい。
この間まではイワンくんとは呼べないと思っていたのに再びイワンくんに戻って嬉しい限りです。

・そういう国の挨拶
アレックスくんという呼び方に心の中がざわざわする。
というか体育会系男子が全員こういう挨拶をするわけではないと思いたい。
現に本郷さんは加わっていない……けれどもしかしたら誰かに再会したら同じことをするのだろうか。
あまり想像できないけれど。
イワンくんがしっかり足を褒めている辺り、見るべきところがわかっているというか。
ピッチャーは上半身のバネやコントロールの技術も大切だけれど、それを支える下半身が何より大切なので。

・牛肉とライス
確かにタンパク質と炭水化物に帰結するのだろうけれど。
イワンくんの場合はビーフストロガノフにライスを付けてひたすら食べていたのだろうかという少ないロシア料理の知識。
でもビーフストロガノフはどちらかと言えばマッシュポテトを付け合わせにすることが多いらしいのだけれど、結局タンパク質と炭水化物だから結果的には問題ないのか。
それで良いのか。

・ヤンキー
止めなさいそういう頭の悪い挑発をしようとするのは。
火星編の最後で何か通じ合うところがあったのか無駄に息が合っている最年少コンビと一応止めに入るお兄ちゃんなアレックスがそろそろ鉄板というかお疲れ様ですアレックス。
その前にイワンくんの態度に引いてるナスチャさんはとても可愛い(積極的に褒めちぎっていくスタイル)。

・みんな
一番見たかった、穏やかに笑う小吉のこの表情。
燈に負けを告げたあの表情は吹っ切れた感があるけれど、この表情は本当に穏やかで安らかで、きっと夢の中に居たままならば浮かべることはできない表情だったろう。
火星で死にたいと願っていた彼が生きている事に感謝の言葉を述べるこの時の表情は燈達のみならず、今まで小吉を見続けていた読者もまた待ち望んでいた表情だと思う。
生きている事に対して憂う事もなく、それを受け入れ喜ぶことが出来る。
それをどれほど待ち望んだか。

・左腕
火星で失い、アシモフさんの特性を借りることで一時的に再生はしていたものの人為変態を行っていなかったときはあまりにも頼りない細さだったその左腕。
そして燈との戦いで折られはしたものの、まだこうして治療の跡が見えるという事は少なくともまだ日常生活においては使える程度には維持されているという事だろうか。
最もこの場にエヴァが居る事、そして本多博士も海老塚さんもいるとなれば、日本における最先端の医療技術がここに集結しているとも言える。
それは小吉にとって幸いでもあり、小吉だからこそ皆が集ったのだろう。
例え夢現のはざまを生きてきたと本人が言っていたとしても、それでも彼が人を惹き付けるものを持っている、李が言う『ただ居るだけで0+1を100にすることが出来る人間』なればこそ。
海老塚さんはそれを知らずとも、これだけの面子が彼のために集っているところを見たのであれば小吉がどれほど重要な、必要な人物なのかを感じただろうし、それ故にその技術を全て注ぎ込んだのではないだろうか。
0+1を100にもできるというのは、そういう事なのではないかと思う。
あと実際にM.O.手術を成功させることが出来る当人同士、海老塚さんと本多博士の間で技術的な議論が行われたり風邪村さんの現状について何か改善すべき糸口が見つかったりだとかそういう展開の可能性も期待してしまう。

・ギブス
真面目な話の後にあれですが、空手六段うんこ五段って書いたの誰だ。
あとで怒られろ。

・ドルヂバーキ
もうイケメンすぎて辛い。
このあまりに畏まった言葉遣いと、既に自分はモンゴル軍内で処理されている人間だからこそこの場で小吉に復讐という名の制裁を加えられたとて誰に知られることもなく、誰に咎められることもない。
生き残り火星から帰還した時から、そして小吉を助けることになったその時から、この可能性は当然考慮していただろうし、それこそが彼の抱いていた覚悟。
火星で劉さんの想いに従い人類を裏切る覚悟までをも揺らぐことなく抱き続けた覚悟。

・覚悟
火星で起こったこと、己の腕の中で死んだシーラのこと、自分を運ぶためにアスリートとしての足を一部失った者が居たこと、そして知るところで、知らぬところで死んでいった者達のこと。
それでも小吉がバーキさんに制裁を加える事などないだろう。
わかっているのだ。
殺した者も、殺された者も、その背に負うべきものがありその背に追っているからこその覚悟を抱いてあの星に居たことを。
父の仇を取るために、己の信念を裏切らない自由を得るために、かつて愛した人の意志を継ぐために、愛する家族のために、そして何よりも、誰よりも高みへ到達するために。
誰もが想いを背負っていた。
誰もが覚悟を抱いていた。
助けられたから助けるのではない。
彼の、彼らの覚悟に敬意を表したからこそ殺さない。
火星で誰よりも自分の存在を物として、サンプルとして扱われていながら、それでも彼らの覚悟を知っていたからこその燈の言葉。
助けられた時にバーキさんに今更信じる信じないの話ではないと言っていたのも、この考えがあってこそだったのだろう。
赦したわけではない。
忘れたわけでもない。
それでも、人類を裏切る程の覚悟を抱いていた者達が小町小吉というただ一人のために集い、その力になろうとしている。
100人が抱いていた覚悟をまとめる男が誰よりもエゴに満ちた覚悟を抱き、それ故に重荷を背負っては居なかった。
いや、彼にとってアキちゃんの存在が決して軽かったわけではないが、既に居ない人であるからこそ他の者達とは荷物の種類が違っていたのではないかと。
その荷物はどこにもつながっていなかったから。
ただ小吉だけに繋がるべきものだったから。
だからこそ自由だった。

・大事な奴
何故ミッシェルさんがここに居ないのかを小吉は知らないだろう。
一郎がドナテロさんが死んだのは自分の、自分達の裏切りが原因だと告げたこと、そしてそれにより火星そのものがミッシェルさんにとっての仇そのものだと思っていたその人生の全てを覆されてしまったこと。
それ故に今彼女は今揺らいでいる。
彼女自身の戦力も当然重要だろうが、それとは別に国同士ではなく民間企業である一警護とシルバー・ファングス、そして米軍とのつながりを強固にするためにもその存在は重要だろう。
ただ、今の彼女にはこの戦いに向き合うだけの気力が無いのかもしれないと思っていたのだけれどこの目を見ている限りではすでに立ち直りつつあるような気がする。
そうであれば、ようやく全員が揃うことになるのではないかと。
勿論アネックスの面子だけではない、一警護にとっても1人、大切な人間がいない。
燈曰くミッシェルさんにどこか似ている、火星に来る前の彼女の雰囲気をを彷彿とさせるというのはやはりサムライソードさんがミッシェルさんの対になるキャラなのだろうかと想像してみたり。
そういえば以前サムライソードさんについてはマリークレアとの親和性というか血縁なのではという妄想と、ニュートン一族に対する苛烈とも言えるその感情に対してミッシェルさんのスペアとして作られた存在だったのではという妄想をしていたけれど実際のところどの程度関わりがあるのか、それともかかわりなど全くない、独立したキャラクターなのか少し気になるところ。
何となく関わりは無いような気がしてきているなどと。
あの、慶次くんも居ないのでその辺もお願いします(割と気にしている)。

・最低限のコンプライアンス
是非とも鉄拳制裁でも良いので身に付けさせていただきたい。
それが出来たらご褒美に良い腕時計を買ってあげるという事で。

・殺しても立ってくる
小吉に出会うまでのミッシェルさんを燈も加奈子も知らないだろうけれど、その魂が持つ本質が似ている事を見抜いているのだろう。
決して折れる事も屈することもない魂。
たとえその身体に傷を負ったとしても、目的があるのならば魂までは傷付かない。
魂に、その誇りに傷など付けさせない。
強さというには余りに美しく、だからこそ脆さをも兼ね備えているだろう。
それが彼女の本質。
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ちょっと書くのは迷ったんですけど。
燈のしょんぼりな顔が可愛いと思いつつ、個人的には燈というか作中のキャラが胸で人を判別するというか判断するようなキャラにされてしまうのはある意味女性読者からの不評を買う気がしてちょっと心配。

まあ声高に配慮しろ!というつもりでは無いけど、女性読者が少ない事を嘆く(自虐的なネタにしてる一面もあるだろうとは思ってる)のとちょっと相反しているような。
貴家先生自身が女性の胸に対してこだわりがあるのはよくわかっているので今更ではあるし、作品内で既に女性キャラからある種の制裁を受けてはいるからあまり深く突っ込むものでもない気もしますけどね。

というか本当慶次くんどこ行ったの。
どこで迷子になってるの。
個人的に彼は方向音痴な気がしてならない。
これ単行本でそっと書き加えられていたら別の意味でしょんぼりするかもしれないw
本文にも書いたけれど、沖縄からの鹿児島ルートで西さんとの共闘があれば嬉しいとは思うけれどどうだろう。

そして次号は休載。
無理しないで欲しい気持ちの方が多いので、少しずつペースを取り戻して欲しいですな。















よく考えたらバーキさんが銃を持ち込んでいるのも割と問題なのでは?

 

21巻の破壊力が凄い。
風邪村さんと海老ちゃんは早く結婚して。
冗談のプロポーズを本気にして。
ところでケビンのプロフィールはまだですか。



 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
※以下本誌ネタばれですのでご注意願います。
 
 
 
 
 
 
 
 
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親には恵まれていると言い切った彼は、きっと己に連なる全てを誇りに思っているだろう。
『俺を支えてくれた英雄たち。そのすべての「能力」を身に纏い、
俺は戦う!』
異形の蟲と化した小吉、そして倒れたままの一郎。
『大ピンチの2人を
助けに来たのは!』
火星でアネックスクルーを、人類を、地球を裏切った四班。
そこに所属していた男。
だが、助けに来たのは彼だった。
助けに来たのが彼だった。
火星での行いを忘れたわけではないし、赦したわけでもない。
それでも眼を逸らさずにこの救出劇に中国という国が関わっていないという事を告げられた言葉を、自分達を助けられるのは目の前にいる彼だけだと、彼らだけだと理解した燈は全てをゆだねることを決意した。
自分の現状、一郎の状態、そして何よりも小吉の状態を鑑みれば、早急な対応が必要であると判断したのだろうが、何よりもその判断そのものの速さが彼らを驚嘆させる。
更にはそれが燈の経験によるものだと、火星における戦いを経たからこそ判断でありその速さであることを救援する側も理解しているのだ。
彼らが脱出へと向かうその一方で、凱将軍もまた管理及び監視していたであろう場所から避難しようとしていた。
このような状況になった以上、この場に留まる理由など既に無い。
彼が見ていた限り、少なくとも燈を小吉、一郎を排除し燈を生死問わずサンプルとして回収するという点においては状況的勝利を確信していたのだから。
李猛進と名乗る、本名を持たない第二山壌出身の男に会うまでは。
人間を操るというその特性は対策を取られているが故に効かず、ましてや銃による攻撃など効くわけがない。
第二山壌であるという事は殺すことに対してのエキスパートを意味する事であり、殺すことのエキスパートであるという事は殺されないエキスパートでもあるという事なのだから。
しかし本来は中国軍の管轄下に置かれているはずの彼らが何故民間企業に属しているのかは、劉就武の死による影響であり、国のトップが異星人に殺されたという事実は当然政治に大混乱を引き起こした。
凱将軍が知らぬままに政局は変化し、どの方向へ落ち着くのかもわからない。
それでも李が凱将軍をすぐに殺さなかったのは、彼の特性が使い方次第では非常に有効であること意外にない。
そう、自分達の元へと彼を連れて帰ることが出来れば。
オオカミに等しい嗅覚を手にしているはずの李が気付くことが出来なかった相手は、かつて朝太郎が対峙したこともある人間とテラフォーマーの両方を兼ね備えた、完全であり不完全な存在。
既に首を捉えてるものからすれば、少し力を入れれば李の首を容易に胴から引き離すことが出来る圧倒的優位。
究極の二者択一だが、李にはわかっていた。
世界は二者択一ではない。
いつだって「誰かに選ばされる」のだ。
完全であり不完全なその存在は常に誰かに二者択一を選ばせている、その頭脳と合理性をもって種として優位な状況に常に立っていると思っているが、その合理性から外れた存在が居ることを、それが人間の強さであるという事を知らない。
知ってはいても理解が出来ない。
0と1を足した結果が1にならないことを。
ひたすらに機を窺い耐え抜くことも、己の命を懸けることも、ただ存在しているだけで多くの人間の力を引き出すことも知らない。
なにより現在の人間達を大きく上回る程の科学力を持っていた存在が、古代文明に対して多くの影響を与えた存在が今存在していないその理由を知らない。
知ってはいても理解が出来ない。
かつて、敗けたという事を。
そしてまた敗けるだろうという事を。
地下基地から脱出した彼らは小吉の心臓を、劉の心臓を動かした。
火星でアネックスクルーを、人類を、地球を裏切った四班。
そこに所属していた男。
劉の命に尽くしていながら、それでも彼は思っていたのだ。
『火星での戦いは…
何一つ無駄じゃなかった。
何一つ――!』
小町小吉という男こそが、艦長であると。

・巻頭カラー
全部乗せの燈が最高に格好いい。
編集さんの煽りを見る限り、恐らく燈にとって幼い頃はその存在を願っていながら居ないことに悲しみを覚えていただろう親の存在が、今は誇りとも思えるようになっているのだろう。
燈に連なる遺伝子が、その想いが彼を救い、そして小吉の人生を取り戻す力となったのだから。

・あの四班
自分とミッシェルさんをサンプルとして手に入れようとした彼らの事を、燈が忘れるわけはない。
彼らが自分に、自分の仲間に何をしたのかを忘れるわけがない。
バーキさん自身はあくまでもモンゴル軍の人間であり、正確に言えば中国の息がかかっていたわけではないため、燈自身に対する執着があったわけではないだろう。
だが、劉さんが持っていたその思想、信念に対して同調しておりその任務を忠実に行おうとする「優れた軍人」としての性質がそうさせたのだろう。
燈がそこまでを理解していたわけではないだろうから、その結果しか知らない。
そして人類を裏切った彼は軍自体に粛清されたという事にはなっていたが燈はもちろん、西さんや紅ちゃんのことを考えればその処置については誰も信じてはいなかっただろう。
だからこその警戒心。

・人質救出作戦専門の民間企業
実際に米軍には「Hostage Rescue Team」という人質救出専門の部隊があり、彼らが作り上げたシルバー・ファングスもそれを模したものだろう。
本来はFBIに設置されているSWATやその中でも更に近接攻撃に特化した増強型部隊(Enhanced SWAT)があるが、それでも手におえない場合は「Hostage Rescue Team」の出番になるという、ある意味究極のエリートとも言える。
元々は本部直属の部隊であったが、いくつかの事件を経て今はFBIの重大事件対応群(CIRG)に入り交渉人チームやSWATも併せた形で1200名ほどの隊員がいるらしい。
あくまでも米軍の場合は総合的な戦力を各部隊(近接、遠距離、交渉)として備えているけれど、シルバー・ファングスの場合は近接のみに特化しているような気がする。
この会社に交渉担当がいる様には余り思えないというか(失礼)。
ただ現実と違うのは彼らが皆M.O.手術を受けており、文字通り人間離れした嗅覚と身体能力を持って確実に人質が居る場所を見つけ出すことが出来るという事、そして確実に「敵」を排除するだけの力があるという事。

・ハイブランド専門の古着屋
例えがわかりにくい。
まあ自分達の実力をわかっているからこそ、燈の質問に対してデザインが良い=M.O.手術を受けた自分達の実力、ファストファッションのシャツ=中国軍に手先となって燈を確保しようとするつまらない行為、みたいな感じなのかと。
言い回しにこだわりすぎて1/3も伝わってない気がするよバーキさん。

・任せた
彼らが現れた瞬間は救出という言葉に対して疑念を持っていたとしても、バーキさんの言葉と態度、そして自分達が置かれている状況を判断すれば彼らに任せることが最善と判断したのだろう。
勿論2人の間にあったことを考えれば、簡単に信頼するという事はあり得ないはずだ。
けれど、2人の間にあったことを考えればこそ、そして何よりも火星という場所で何があったのかを考えればこそ、自分達の身を預けようという判断に至ったのだろう。
今更、なのだ。
今更議論などしても仕方がない。
あの時彼らはああするしかなく、今燈もそうするしかないのだから。

・火星での戦い
バーキさん達がこの空間に入り込んだその瞬間から、彼らに対する攻撃方法すらも想定してい姿を見せられれば、例え火星での戦いを知らずともその環境がいかに過酷であったかは想像できる。
燈自身も当然ダメージを受けているし、彼が守ろうとしている小吉は生死の境目を漂っているような状態で自分だけが逃げる(その選択は確実にないだろうけれど)にしても小吉を守るために戦うとしても、この人数相手では太刀打ちできるようなものではない。
それでも戦意が衰えることはない。
その態度を見せつけられたからこそ彼女は理解した。
しかしこのお姉さんはテラフォの女性キャラらしいというか、格好いいお姉さんタイプのキャラだなと。
燈の事を『このコ』と言ってしまう辺りナスチャさんの姐さんポジションが危ういのではという妄想。
そもそもナスチャさんの姐さんポジションとか無いから。

・李猛進
ケビンといいこの李といい、最近のモブが格好良すぎて困る。
ヤンチャオの特性は当然既に把握されているし、対応も十二分に備えている。
嗅覚と身体能力を強化することが出来る特性と、人間を操ることが出来る菌糸を埋め込むことが出来る特性では直接対峙の時にはどうあがいても勝ち目はないだろう。
元々ヤンチャオは文官のタイプだし、端的に言ってしまえばキノコとオオカミとどちらが強いかという話になるわけで、そんなものは比べるものですらない。
ヤンチャオの特性についてはその菌糸を植え付けることで対象を操るというのが最大の特徴であり利点だが、菌糸という形を成している以上抗真菌剤といありふれた薬品で容易に無効化できる。
そういう意味では驚異的ではあれどその特性がわかっている以上最も対策が容易なのだろう。

・エッチなお店
病気を貰ったことがあるのをこんな状況で軽く話さなくても。
いやその分ヤンチャオにすれば屈辱的ではあるだろうけれど。

・政権崩壊
ヤンチャオが知らぬ間に<祈る者>が劉就武を殺害したことにより、中国の政権は崩壊した。
本来第二山壌は国家組織とも言えるはずだが、トップが死亡したことにより国家組織だからこそ命令系統や組織の維持そのものに支障が出るのだろう。
李自身は西さんと同じ第二山壌の出身だが、その支配下を抜けてここにいるという事は、政権崩壊の混乱に乗じて脱出し、シルバー・ファングへと入隊したのだろうが、そうなると1日で彼は逃亡したことになる。
まあその出身を考えれば経歴としては充分だし、幸いにも彼のベースがオオカミだったことも転職に有利に働いたのだろう。
別動隊という位置に置いた辺りが新人への扱いというか、むしろ山壌出身者への信頼というか。
鍛え方の差というかまあヤンチャオ自身があまりに円筒に向いていないというのもあるとはいえ、咄嗟に抜いた銃に対して銃どころか指まで粉砕する辺り身体能力の強化が恐ろしい。

・コネオブコネ
ヤンチャオの扱いがひどいですね素晴らしい。
素晴らしい?
いやまあ、確かに彼が手術を受けた時にはまだ成功率は36%の時代だったろうし、その点に関しては少しは褒めてあげてもいいのではという謎のフォローすらしたくなる。
どれだけ実力の無さが露見していたというのか。

・赤ずきん
何でその例え。
いや李がオオカミだからというのはわかるけれど赤ずきんに謝っていただきたい。

・無職
もう全部突っ込みたいわけですよこちらとしては。
将軍からの無職。
急転直下が過ぎる。

・使い方次第
確かに他人を操る事が出来るというのは何にも代えがたい特性だろう。
それが誰のために使われるのか、という問題は当然あるが味方にすればこれ以上に使える特性は他にない。
既にテラフォーマーに対しても有効であるという事は立証されている訳だし、この特性があれば<祈る者>を無力化することは容易い。
だからこそ李はヤンチャオを連れ去ろうとしたのだろう。
邪魔が入るなどとは思いもせず。

・ヘッドハンティング
シチュエーションとしては完全ヘッドハンティングというよりは拉致監禁。
この個体はかつて<祈る者>と共にいた存在が成長したのか、それとも別の個体なのか。
以前出てきた孫のように自らの意志で手術を受けた訳ではないだろうと思う。
自らの意志で、というにはいくら何でも幼過ぎる。
そうなるとやはりこの個体というか幼体は以前<祈る者>と共に居た存在が成長したのではと予想しているのだけれど。
テラフォーマーの血が混ざっているというか、李の言葉を借りれば混ざりものという事だが、
オオカミの嗅覚を持っている李がその存在に気付くことが出来なかったのは、臭いを消しているか臭いを周りと同化させているかだとは思うが、具体的な手段としてはどういったものだったのだろう。

・ラップ
最近流行っている某ラップ(が自分はよくわかっていない)を受けての事だろうかと考えてみたり。
独歩繋がりで。
そんなわけがあるか。
詩に共感できないというのは、ラップの歌詞が主に感謝や愛情を謳ったものが多いからだろうか。
孫の時も元々愛情を感じるというセンサーが欠落しているような存在だったことを考えれば、というよりもテラフォーマーの感性を持っている事を考えれば当然それは共感できるわけがない。
ただ韻を踏んだこの言い回しは、言語能力の高さをアピールしているのだろうなと。
上手いか下手かと言えばまあ……上手くはないような気がする。

・第二山壌
李がどういう経緯で山壌に入ったのかはわからないが、西さんは生まれた時からあの場に居たのだろう。
国籍を持たず、黒孩子ともまた違う「生まれたことを認められない存在」。
けれど途中で山壌へと入隊した場合は今までその人間が持っていた、国に保証されていた人権そのものが国の手によって削除される。
このような場所に入ろうと思う事自体、恵まれた環境ではない育ち方をしていたのだろうとは思う。
むしろだからこそこういう組織に入ろうと思ったのだろう。
村を一つ壊滅させたとしても許されるほどの自由はあるが、例え警察が捜査を行ったとしても容疑者が国から存在を認められていない者ならば逮捕も裁判も叶わない。
けれどそれだけの自由があるというのなら当然それに相応しいリスクも伴う。
実戦ではなく訓練でいなくなった同期は多いという意味でも、精神的に尋常ではない負担があるだろう。
それを乗り越えるのは、己を正当化させるのは正のモチベーションだけでは足りないという事だけれど、克己心はともかく復讐心までが正というカテゴリに入れる辺り李さんも割と特殊というか、そういう思考だから山壌に入ったのか山壌に入ったからそういう思考になったのか。

・二者択一
自分が選んでいるのではなく、既に結論は一つしかない。
そしてそうなるように、まるで自らが選択した結果であるかのように状況が整えられている。
李は世界を知らなかったのだろう。
だからこそ、他の国を見た時その自由さに驚愕し、そして知らされた。
自分が生きてきた環境は、自分で選び取った結果なのではなく「それしか選び取れないようにされていた」ということを。
たとえそこに疑念を抱いたとしても、常にそういう状況であるのならば自分は被害者であると、だからそこから逃げ切るために何か手段を考えるよりもそうやって選ばされたのだと思う方がずっと楽なのだろう。
そうして少しずつ慣れていく。
仕方がない。
その気持ちが克己心よりも復讐心よりもずっと、耐え抜くことに対しては有用だった。
モチベーションという言葉とは対極的なその心。
だからこそ李は小吉たちに期待をしているのではないだろうか。
自分にはないその強さを知ったからこそ、期待をしているのだろうか。

・混ざりモン
ほぼ極秘裏に生まれた状態であり、その存在は<神奸達>のみが知っていただろうこの幼体の存在をどこで知ったのか。
山壌の情報網なのか李独自の情報網なのか、それともシルバー・ファングスが持っている情報なのか。
テラフォーマーに、<祈る者>に限りなく近いその合理的思考はサポートしているつもりであっても近いからこそ意味がない。
恐らくだけれど<祈る者>がいる限り、その思考に近いサポートというのは意味がないのではないだろうか。
ある意味この幼体は<祈る者>の劣化版とも言えるものであり、それならばあえて居る必要もないのではと。
人間の心を理解できる程度に人間に近ければ<祈る者>の理解できない部分を補う事が出来たかもしれないが、それが出来ないこと自体が『心がヤツらに近付きすぎた』ということなのだろう。
理論に収まらない存在が居ることをきっと理解できない。
かつて犯した過ちを、その辛さを心の中に抱き続け長い時間をかけて0+1を3という答えにするものがいることを。
変わることを恐れず、己の命を懸けて0+1を10という答えにするものがいることを。
何よりただ存在しているというだけで、0+1を100という答えにするものが、100という答えにできる存在を集めてしまうほどのものがいることを。
だからこそ人類よりもずっと優れた科学力を持っていたラハブの神々は地球には居ない。
母星が消滅したとしても、人類へ多大な影響を与えることが出来る程の技術を持っている存在が生き残ることが出来なかった。
それは、ヤツらが敗けたからだ。
理解できぬ存在に、理論値に収まることのない人間という存在に敗けたからだ。
そういう存在がいるからこそ、再び挑んだとしてもきっとラハブの神々はまた敗けるだろう。
李はバーキさんから聞いていたのかもしれない。
今回救出する相手である小町小吉という男がどのような存在であるのかを。

・影響
かつて人類に影響を与えたという事が書かれているのを見ると、やはりラハブの神々という存在はシュメール人がモデルなのかなと。
かつて残された絵には巨大に書かれた目があり、それはテラフォーマーの顔のバランスに似ているし、この混ざりものの要旨は更にそれに近付いている。
結局のところラハブの存在こそが<祈る者>が目指す場所であり、それには人間との交配が必然だったのかもしれない。
自分達の存在を取り戻す為にテラフォーマーを作り出し、人間を媒介にすることで自分達に近付けるというか。
少しずつラハブの存在に対する糸口が与えられてきている気がする。

・ナスチャさん
いっぱい喋ってる!
ナスチャさんが!
火星では台詞が10個も無かったのに!!
しかも燈に対して容赦も遠慮も無く薬を打ち込むし、何故か脱出経路にダイナマイトよりも物騒なものを仕込んでいるしこれ絶対ナスチャさんのお手製でしょう。
新技術のなにかで安全と言いつつ物騒なものを作ったでしょう。
だってナスチャさんですし。
しかも起爆が自分の糸という辺り、だからこそ燈に自分の動きを真似しろと言ったのだろう。
というか『そうだよー』が可愛すぎて私が大変なことになっているのだけれど。
なんですかこの29歳。
もうすぐ30歳。
年齢の話をすると多分繭の中に閉じ込められた上に埋められる。

・心臓
ここれ劉さんの心臓が、専用武器が切り札として伏線回収されるのがもうこういう展開大好きすぎてありがとうございます。
劉さんの心臓でなければ小吉は生き残ることが出来なかった。
火星で劉さんが小吉をまだ逝かせないと言ったことが、その心臓を託したことこそが必然だった。
いつまでも彼が小吉を生かし続けていると言えないこともないだろうが、それでもアキちゃんがどこにいるのかを知った今ならばきっと生きていくことを否定をせずとも済む人生を送れるだろう。
そういう意味では劉さんが、劉さんの心臓が小吉を生かしたのはきっと正しかった。
それが、正しい事だった。

・艦長
火星で人類すらをも裏切った男が、それでもあの星で自分達を、人類を導くべきは小町小吉であると信じていた。
ただ居るだけで、0+1を100にできることを知っていた。
彼こそが艦長だった。
何一つ無駄ではないという事を燈は知り、きっと小吉に伝えるのだろう。
彼の存在が人類の燈火なのだということを。
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考えることというか混ざりものと李の言葉が中々に奥深いので自分の中でじっくり噛み砕いてみたものの果たしてこの解釈であっているのか。
ただ、李の言葉がある意味人類の勝利を、希望を表しているような気がしてそういう意味では救いだった。

というかそれ以外が忙しすぎてですね?
ヤンチャオに色々ツッコミたいしまあ現にツッコんだしナスチャさんは可愛いし忙しすぎてですね?
もうコネオブコネからの赤ずきんそして無職。
色々な意味で結局一番美味しいのがヤンチャオ。
今後が楽しみ過ぎるというか多分最高の特性と言われている以上、すぐに死ぬことはないだろうけれどひたすら胞子を出すだけの単純なお仕事に従事させられる可能性は高いので、是非とも政権崩壊の機に乗じて西さん辺りが(不本意ながら)助けに来てくれたらいいなと。
あとジェットはまだですか。
実はシルバー・ファングスに居たりしませんか。
個人的には燈のピンチにジェットが今度は助けに来るか、逆にジェットのピンチに助けるつもりではないけれど結果燈が助けるとかそういう展開があったら嬉しくて床を転がるかもしれない。

さてDVD見ましたが斉藤くんが可愛くて可愛かった(語彙力)。
あとCV.堀江由衣にいずれ「高橋ィ!」と呼び捨てにされるであろう舜はもはやご褒美なのではないかと今から羨ましい。















地味に小吉もお姫様だっこされていてアラフォーばかりがヒロイン。

テラフォーマーズの単行本に収録された分の記事を、リンクまとめてみました。今回の21巻に収録されている話数に関してはこちらとなります。
 
21巻タイトル『21th MISSION 聖地への集結』

 

#34「THEIR FRONTIER SPIRIT 闘う日本人」

#35「THE CURSED SWORD サムライソード」

#36「ILLNESS 病」

#37「THE GREAT YOUNG OF KAMI'S STOCK 矜持」

#38「SOFT AND HARD 鉄のハート」

#39「AN OUTSIDE ASTOROLOGY 大地と易」

#40「THE END OF THE CENTURY 聖なるものに飢えたもの」

#41「PROLOGUE OF EPILOGUE 新世界の幕開け」

#42「LE GRAND ROID'ANGOLMOIS 上陸」

 

プロフィールと巻末イラストの風邪村さんと海老ちゃんがもうなんだお前ら早く結婚しろ。

結婚してくださいお願いします。

今更だけど#53でのミッシェルさんが燈と話をしている時にものすごく女の子座りしていて可愛いなと気付きました。
あれ、骨盤の関係で男性には出来ない人が多いらしい。


 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
※以下本誌ネタばれですのでご注意願います。
 
 
 
 
 
 
 
 
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今まで勝てた事など無かった。
初めて取った『一本』は、小吉自身を取り戻す為の一本。
『激闘を制したのは、燈!』
ジョセフが当主となり、彼らが目指すべき場所を宣言した大阪城。
サムライソードが己の過去を、人生を取り戻す為に決着を付けるべく乗り込んだインドネシア沖。
恐らくではあるが、テラフォーマーの作り上げた要塞がある鹿児島付近一帯。
そして小吉と燈が対峙したゴビ砂漠の地下。
『今や、地球上の
あらゆる場所が、
戦場(いくさば)だ。』
母親から受け継いだ特性、そして小吉から得た特性。
燈が持っている全てを駆使し、小吉から取った一本は小吉の人生の幕引きには相応しいものだろう。
自分が追いかけてきた導き手である奈々緒の存在を、それが幻影だとわかっていながら追いかけていた。
けれど、燈と対峙している間に自分の近くに、魂に寄り添っていたはずの幻影は遠ざかり燈へと重なっていく。
幻影だった彼女が魂から離れて行ったのは、現実へと移っていったからこそ。
幻影だった彼女がいるべき場所は、いた場所は、現実だったのだから。
彼女の血を、遺伝子を、特性を受け継いだ燈の存在こそが彼女が、彼女の魂が在るべきところ。
だから、人生の幕引きには相応しい。
愛した人の息子が見送ってくれるというのであれば、これほど幸せなことはない。
自分の身体がもう限界を迎えている事を知っているのだから。
人間の姿に戻る事も出来ず、凱将軍の特性によりその心臓がこれ以上動き続ける事すら許されない。
その特性である蟻茸を植え付けられた時点で下されていた命令は心臓の動きを制御し、それにより薬をろ過すべき臓器にまで影響を与えさせるもの。
むしろ燈が破壊した機械部分こそが本来の命令を制御するものだった。
何よりも小吉がバグズ時代から使い続けてきた薬の影響はあまりに長く、彼をむしばみ続けてきた。
わかっている。
わかっていた。
それでも、見捨てる事など出来はしない。
一郎と燈が来たからこそ、この2人だからこそこうなる事が、この結末はわかっていた。
燈がまだ一つ、切り札を持っている事を小吉は知らない。
聞こえなくなったその耳も、冷たくなる身体も何もかもが終焉に向かう中燈が告げたのはかつて小吉がティンに告げたのものと同じ言葉。
異形の蟲と化したとしても、その涙は、魂は冷たくなどないというその言葉。
幕引きされようとするその時、状況は一変する。
臭いを感じ取るという特性。
広大な砂漠のなかであっても、その地下であっても、分子が1つあればいい。
それが、種が違うという事。
『火星(きのう)の宿敵(てき)は
地球(きょう)の戦友(とも)!
ドルヂバーキ、救援(きたる)!』
圧倒的なまでに異なるその種を持つ彼らこそが、救世主となる。

・戦場
ジョセフの宣言とサムライソードさんのハンニバルへの復讐心については既に語られているとして、西さんと松崎(仮)と紅ちゃんはどこにいるのか。
彼女らが最後に居たシーンが日本であったことを考えると、恐らく鹿児島付近にいるのではと思われる。
ただ、そこで彼女たちが何をするつもりなのか。
もちろん中国の工作員であるという一面がある以上彼女たちが日本に対して利益を与えることを安易に期待することはできない。
けれど、今週の最後に出てきた彼の存在、そして何よりも西さんは劉さんが抱いていたその信念に寄り添う事を決めたからこそ、中国という国の指示を火星で裏切ったことを考えると彼女たちの立ち位置というか今後の動きについては燈達がかなり有利になるのではという期待もしてしまう。
まあ松崎(仮)のポジションが気になりはするけれど、恐らく彼は西さんに対して後輩の立場である以上追従はするだろう。
もちろん同時に彼女たちが所属している組織を考えればその勝手な暴走を止める監視役としての立場もあるだろうから、最終的には彼がどう動くか、西さん達個人なのか国なのかという動きにかかってきてしまうのかもしれない。
個人的には西さん達の想いは劉さんの存在があってこそで、そこに関わっていない彼にはあくまでも国側について欲しい、ある意味彼女たちを裏切って欲しいとも思ってしまう。

・親には恵まれてる
火星で受け継いだ特性が自分の大切な人を守ることが出来たという事、そして一郎から自分の親の事を聞いて、燈は自分の出自というかその生まれについて自分の中で解決したのだろう。
親から受け継いだモノについて、それに対して感謝をすることが出来る、受け継いだことを誇りに思う事が出来る程には。
産みの親に対しても、育ての親に対しても、自分の存在を産み、そして育ててくれたことでその存在を明確にしてくれた事がわかっている。
一般的な親子の形とは違っていたとしても、「親子の絆」というものが自分にも存在しているという事を認識することが出来るようになったというか。
それにしても小吉の針とアキちゃんの糸という組み合わせ。
小吉自身がミンミンさんの特性であるカマキリとあえて区切って言う(というか貴家先生が言わせている)のが、小吉にとってより感慨深いものであるというか、特別な組み合わせなのだというのが強調されている。

・完璧
だからこそ完璧な幕引き。
自分の人生を終わらせるものが愛した人の血を引く存在であり、更には彼女の特性が自分に打ち勝った。
前にも書いたけれど、燈というアネックス世代の存在が小吉というバグズの世代を超えていくというのがこの対峙の裏にある意味でもあっただろうから、そういう意味ではこれ以上ない形で世代交代が行われたとも言うべきかもしれない。
もっともそれを望んだのは小吉だけで、その望みが叶ったのも小吉だけなのだけれど。
きっと燈は超えていくのではなく、追いついて共に歩んでいきたいと思っていただろうから。

・幻影
小吉にとってアキちゃんの存在は彼の人生の導き手だったのだろう。
そしてそれを失ってしまったこと、失ってしまったその過程自体が彼の時間を止めてしまう要因となった。
けれど、時間を止めているからこそその存在は常に魂の横に佇んでいた。
もしかしたら彼女が特別扱いされている事で何かを、彼女の何かを手に入れることが出来るかもしれないという夢を見て火星に行き、けれどそこには何もなく。
聖地ですらなく。
少なくとも彼女は自分の魂と共にあると思っていたから、それでいいのだと思っていた。
だからこそ地球に還ったとしても、その後の人生に救済など要らなかった。
誰かに自分を助けられるなどと思っていなかったから。
けれど彼女の幻影は幻影にすぎず、それが自分の感情から生まれたものだという事を気付いていたのだろう。
だからこそ燈と戦う事で、初めて小吉はアキちゃんが「どこにいるのか」を知ることが出来た。
自分の魂の傍にいた幻覚ではなく、燈の中に現実としている事が。
燈の存在こそがアキちゃんの存在する場所であり、ようやく彼はアキちゃんがどこにいるかを知った。
知ることが出来た。
彼女を火星で失ってから21年間、幻影というか概念とも言える存在を作り出した原因は自分にもわからないかもしれないが、小吉にとって彼女の存在は無くてはならないものだった。
それが、それだけがきっと小吉を生かしていたのだろう。
ただそれが彼を救っているかはまた別だろうけれど。

・奈々緒
『アキちゃん』ではなく『奈々緒』。
小吉がこの名で呼んだのはこれが初めてだという事実。
奈々緒という言葉に『その子』という音を乗せていたことは有ったけれど、はっきりとその名を呼んだのはこれがきっと最初で最後かもしれない。
ただ、願わくばもう一度呼ぶ機会があって欲しい。

・最期
自分の記憶が若干怪しくはあるけれど、薬の副作用が寿命を削ると聞いた時点でバグズ時代から最も多くの薬を使ってきた小吉に対してこの心配があったことは確かだし、当然その心配をしていたのが自分だけではないだろうとも思っていた。
今回燈との対峙においてもオーバードーズ状態でなければ戦う事は叶わなかった。
本郷相手の時はあくまでもいなすだけだったことを考慮したとしても、明らかにアンバランスなあの身体で薬を使うことなく目的を達してたことを思えば、燈の強さというかむしろ小吉の本気度というか、この戦いこそが彼にとって文字通り命を懸けたものだったのだろう。
最期に相応しい対峙に、戦いにするべき覚悟を持って。
その身体が火星で死んでしまった親友と同じことになるとわかっていても、もしかしたらわかっていたからこそ、この最期を選んだのかもしれない。

・装置
増幅装置だろうとは思っていたけれど、元々ヤンチャオの特性は大量生産向きではないというか、あの火星での使い方はそれは疲れるはずだなと。
だからといって彼を擁護するというか、労る気持ちは微塵もないけれど。
お前なんかテリーマンみたいに気付いたらずーっと解説要員になっていればいいんだ(テリーマンには後から謝っておきます)。
元々は個人というか個体にのみ有効な特性で、火星の時のように大量にばら撒くと制御をするための精神力というか集中力にかなりの負担がかかるのだろう。
更には本来であれば相手(の植え付けた部分)に触れていなければならないというメリットとデメリットのバランスが非常に微妙というか。
それでも「人間を含む他の生物を自在に操れる」というメリットは捨てきれず、デメリットを排除するために生物の特性に人工的な補助を付加することでそのデメリットを打ち消した。
そういう意味では中国という国にとって彼の特性は魅力あるものなのだろう。
燈とミッシェルという存在を自国のものとするためには、魅力的というか必須と考えている節がある。
そして何らかの指令を送る度にわざわざ触れるわけにもいかない(金の卵を産みだすガチョウを危険にさらすわけにもいかない)という意味も含めて、機械による補助を行い、更にはより細かい命令を行えるようにしたのだろうなと。
本誌に書かれている通り、基本的な命令としては至極単純なものしか出来ないのだろうし、だからこそそれは脅威となりうる。
というか注釈に書かれている血流が弱くなることで他の臓器に損傷が出るという言葉が。
腎臓という、薬をろ過する臓器に対する損傷というのはティンさんが臓器売買で腎臓を失っていた可能性があること、そしてその部分にダメージを受けたからこそ戻ることが出来なかったことを考えると、ある意味これがのちの伏線というかフラグのような気がしないでもない。
怖い。

・こういう男
自分の存在が燈にバレた時から、この未来がわかっていたのだろう。
そして2人がここに来た時から、こうなる事がわかっていたのだろう。
彼らが犠牲になってしまうだろう事が。
彼らを犠牲にしてしまうだろう事が。
自分が命を懸けて燈と対峙し、そして救おうとしたように2人も命を懸けて自分を救おうとしている事が。
そういう男であることを知っていたから。

・本当は
恐らくC.B.技術にはこの状態の小吉すらをも救う術があるという事を伝えたかったのだろう。
他の特性を使用できるという事は、当然エヴァのプラナリアの特性をも使う事が出来る。
勿論それには寿命という代償が伴う以上、安易にベストな改善策とは言えないだろうけれど希望は持てる。
それか、もっと人類全体に対して希望のある未来を提示できることを示唆しているのか。
ただその未来は、希望は、小吉の耳に届かない。
アキちゃんがどこにいるのかを知った以上、彼女が幻影でありながら現実であると認識した以上、今までは小吉に楽になって欲しいと心のどこかで思っていたけれど今はむしろ彼に生きて欲しいと思ってしまう。
惰性で生きるのではなく、20年立ち止まっていたその歩みをまた進めて欲しい。
彼の意志を持って、彼が関わり、支えてきた人たちの想いから眼を逸らさずに、背負いながらゆっくりで良いから歩んで欲しいと願ってしまう。
あくまでも自分の考えだけれど、かつて小吉に生きろと言ったのも、こっちに来るなと言ったのもティンさんであり、アキちゃんは一度も小吉に声を掛けたりはしなかった。
それはアキちゃんが小吉にとっての導き手であり、小吉自身はただ真っすぐに歩くことしか出来ないから、導き手が何を言ってくれるのか、どう導いてくれるのかは小吉にはわからないからではないかと。
身も蓋もない事を言ってしまえばバグズの面々があくまでも小吉の潜在意識の中にあるものだとしたら、本当の心の奥底では本能に従って生きたいと願っていたのかもしれない。
あくまでも自分の考えに過ぎないのだけれど。
アキちゃんの存在が幻影であり概念であったとしても、「小吉とは別に存在している」方がずっと物語として浪漫があるのだから。

・熱い
ここで!!
この台詞!!
かつて小吉がティンさんに告げた言葉を、燈が小吉に告げるというこの展開!
異形の蟲へと変化した彼に人間であると告げるこの言葉。
出会ったことへの感謝を、この結末に後悔などして居ないことを伝える必要があった。
2人ともこれで終わってしまうと、これが最期なのだと思っていたから。
2人と、その前に救うために戦った男と、その戦いの監視者が。

・臭い
このナレーションと、砂漠を走る狼の絵にページを捲った瞬間に心がざわっとした。
そして127話を読み返すと、ここでもかつてのナレーションと同じものを使っていて、ある意味物語が終盤に近付いているのだなと実感してしまう。
しかも127話の時は人間の嗅覚を訓練することで一般人よりも4万倍の感度を誇る事が出来るが、灰色オオカミは100万~1億倍。
濃度などいう概念すら覆す程の嗅覚。
『種が違うとは圧倒的に違うという事』というまったく同じ言葉を、けれどより強調することでかつて彼が登場した時を思い出させ、期待をさせるこの振り方が貴家先生らしい演出だなと。
横の見開きを使いつつ、時間経過とその特性を同時に表す進め方。
こういう同時進行の見せ方は漫画を読む方にもコツがいるけれど、慣れてしまうと同時に情報処理ができる気持ちよさのようなものを感じられるなと。

・誰だ
行きがけの駄賃と言わんばかりにヤンチャオがぶん殴られて気絶させられて拉致られている予感。
良い役回りだ(勝手に決めつける)。

だから「誰も知らない戦い」と言われているのだとしたらこれは地味なフラグなのでは。

・シルバー・ファングス
テンションが大変なことになる!
この!!
展開!!
救出劇の3ページに床を転がる勢いでしたが皆さまいかがお過ごしでしょうか!!
だって久しぶりのナスチャさん!
落ち着いて。
いやもう絶体絶命な主人公達にかつて火星で戦った相手が救世主として出てくるこの展開。
彼らが全員灰色オオカミ、もしくはそれに準ずるであろうベースを持っているのは、アメリカ軍がゲジのベースを大量に作り上げたのと同じような理念があってのものだろう。
同一のベースであれば薬も共通のものを1つ用意すればいいし、元来群で活動している事を考えればその方が戦いにおいても効率が良いという利点もあるのかもしれない。
バーキさんがCEOという事については多少の疑問もあるけれど、元軍人であるj\以上ある程度の高等教育を受けている可能性もあるし、M.O.手術が持つメリットもデメリットも熟知しているというのもあるのだろう。
そして日向の仲立ちもあったと思うけれど、地下というその場所に対して火星での人脈を経て最適な協力者を手に入れている。
当然直接的な知り合いではないけれど、もしかしたら軍人同士という事で何らかの共通点というか、彼らならではの共通意識のようなものを持っているのかもしれない。
というかナスチャさんはロシア軍に所属していたはずだけれど、彼女は退役というか名誉除隊的な扱いになったのだろうか。
イワンくんは元々デザ共和国の人間であったからこそ祖国に還るという意味でロシア軍を、というよりもアシモフ小隊を除隊することは問題も無かったろうだけれど、ナスチャさんの場合は。
もしかしたら火星から帰還したという事を条件に掛け合ったのかもしれない。
彼女の性格的に軍人が向いていないのかと言えば個人的見解としてはむしろ向いている方だと思っているのだけれど、今回の火星での任務において何か思うところがあったではないかと。
まあ個人的には「もっと面白そうなものがありそうだから」という理由で自由の身になった(別に軍人が不自由な身と言うわけでもないが)とかだと嬉しいなとは思う。
というかシルバー・ファングスの面々が地下を掘り進むためにミリタリースコップ(シャベル)を手にしているのに対し、ナスチャさんだけは素手というのもたまらない。
彼女のベースはトタテグモであり、穴を掘って獲物を待ち構える生態であることを考えればこの任務において最適ともいえるだろう。
その糸で穴が崩落するのも防ぐことが出来るだろうし。
穴を掘るという点のみに関しては更に最適な人もいたけれど彼はちょっと火星で寝ているので。
やめよう。
ミリタリースコップは折り畳み式のものが多く、単に土を掘るだけれはなく側面がのこぎり状になっているためある程度の硬さのものを切断することが出来るし(鉄パイプぐらいなら切断できるらしい)、それ故に当然武器としても使用できる。
蝶番部分でハサミのようにワイヤーを切断したり、折り畳み部分で鍬のように土を掘る、ピッケルのように足場を確保するなどとにかく万能な道具。
とても欲しい。
使わないけど。
しかしこの右下のイケメンはものすごくいい位置に居るけれどどなたですかね。
地球編において何らかの活躍があるのか、単なる画面埋めのモブなのか。
そして控えめな日向のポジションが。
恐らくこの救出劇において最大の功労者だと思うのだけれど、とりあえず今回はメインではないという位置付けを表しているのかなと。
灰色オオカミの嗅覚と同時に、彼のピット器官によるセンサーとしての活躍も当然あったのではないと予想はするけれど(砂漠であっても地下は温度が低いだろうし、そこにある程度空調すら備えている科学的な熱源があれば探知は容易いと思われる)、あえてこの位置にいる辺りこれからのストーリーにおいてあくまでも主役はシルバー・ファングスの面々であり、彼は再び補佐に回るのだろうなと。
そういうところがいかにも日向らしい。
それにしても『業務提携先の皆さん』という言い方が。
丁寧な物言いではあるけれど今までのバーキさんとはちょっと違うイメージなのが可愛い。
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えーと、まず更新が遅れたことについてお詫びいたします。
別段大した理由は無くて、単に金曜日にコミケ(友人のお手伝い)に行って土曜日死んでて、日曜日にアウェイでの試合を見に行ったら何故か帰りが日付け変更後になったという非常に身勝手な理由ですね。
最低か貴様。
いや本当ちょっと金曜日のコミケが尋常じゃない暑さというかもう命の危機。
1日かけて疲労が溜まると1日かけないと回復できないことを実感しました。
そんなわけでようやく更新に辿り着いたのですが、また書きたいことが多い回で本当もうナスチャさん!!
お待ちしてました!!
美人!!
ありがとうございます!!
軍人としてではなく、一個人として活躍できるというのが嬉しくてたまらない!
その内イワンくんとも合流してくれるのだろうかと思うとそれも嬉しくてたまらない。
ナスチャさんが他の面子から「姐さん」呼ばわりされていて欲しいし、それでなお19歳と言い張っていて欲しい。
ただこのタイミングでお盆の合併号で一週休みという辛さ。
でも次は巻頭カラーなので楽しみもより膨らむことも確かです。

さて書いた通り合併号なので一週お休み、その間に単行本21巻が8/17に発売ですね。
忘れずにDVD付きを引き取りに行かないと。
22巻のDVD付き予約は9/20が締め切り(発売は11/19予定)なのでお忘れ無きよう。

















ミリタリースコップ、意外と安いな……