”Benchwork study Laboratory" 英国式 靴作り教室 -68ページ目

本日は買い出しに

本日は早朝から浅草へ買出しに。


ゴムシートを買いに。


レザーソールは減りが早いから、ガンガン履くお客様であまりオールソール取り替えはしたくない場合、レザーソールに2mm程のビブラム社のゴムシートを貼ります。


このシートがダメになったら、また張り替えればレザーソールにダメージ無いし、直ぐ修理出来るのでラクチンだし、革底の履き始めは大理石の様な床だと滑りやすいのを防げし、コスパも良いです。



シート貼らない派のお客様がダントツに多いですが


見た目の革底の良さが消えちゃうし、革靴の音と違くなってしまうし、足へのソールの馴染み具合が違うなど革底の良さはありますものね。シート付けちゃうと感触が違う!とおっしゃってたお客様もいました。ま、見た目が一番の理由だと思います。





 生徒さん達は、自分で行うオールソール取り替えの大変さを避ける為、ゴムシート貼る人多いです(笑)。




最近特に多いから、在庫が切れて買い出しに行ったのですが、たまたま、レディース用に使える革が掘り出し物で見つけて、ラッキー!


写真の3枚の革、


ハラコ革と偽物ハラコ。さ、どれが偽物でしょう(笑)



自分用の夜遊び用サンダル作ろう!と思ったりそんな時間ないけど



良い買い物できたついでに、浅草で可愛い傘を見つけ衝動買いし、仏像教室へ行って、あっという間の至福の時間を過ごし、新宿のユザワヤへ靴袋用の材料を買いに。


ユザワヤはちょうど、会員20%オフをやってた!!!

財布の紐が緩む緩む


帽子用の材料も買い込む。



工房に着いて購入したもの並べてニンマリ。今日の買い出しは、ラッキー続きだったな〜〜。



ボタンの瓶

 昨夜はお教室の後、靴を一足仕上げて、家に帰ってシャツのアイロンしてたら、欠けているボタンがあったから縫い直す為、ボタンの瓶を久しぶりに取り出した。

 

 

 

 以前は洋服も頻繁に作っていたので、布を買うついでにボタンを見ていると可愛いのが沢山あって、ついつい買った物や、パリやロンドンの蚤の市でアンティークのボタンを見つけ二度と出会えない!と思うと衝動買いしちゃうし、新しく買った洋服に予備ボタンがついてくるけれど、ボタンを無くして使う事もあまり無く溜まる一方。大好きで長年来ていた洋服がもう限界を達して処分する際、ボタンは全部取り外して取ってある。まだ着れそうな断捨離服はボタンを付けたままだけれど。

 

 

 

 祖母は古くなった洋服を捨てる際に、ボタンを全部外して瓶に溜めてた。『いつか使うから』って。その瓶を眺めるのが子供の頃好きだったな〜。色んな色や形のボタンが、瓶を動かすたびにコロコロ動いて見ていて飽きなかった。

 

 半透明の白いボタンやシャツ用の貝ボタンが多い中、模様のついた赤いボタン等を見つけると取り出して眺めてみたり、自分の洋服に当ててみたり。

 

 

 

 一人暮らしをするようになって、私も瓶にボタンを入れるようになった。アンティークの高価な物はお気に入りのお菓子の缶にいれて特別扱いしているけれど、そうでないボタンは、同じ瓶。今、その瓶の中身は祖母の瓶くらい溜まっている。

 

 

 

 ボタンの瓶として、なかなか良い出来になってきたな〜と瓶をコロコロ回してみた。良い音がした。

 

 

 長い事生きてきたな〜と思った。 

 

 

 

 

 

 

 

諸行無常を楽しもう

 今週のお教室では、靴作りに通常使うミシンでないミシンを色々調べている生徒さん達がいて、『サンダルを作る時にどうかな〜』とかミシンの動画を見せてもらったり、知らない情報を色々ありがとうございました。Youtubeでミシンを動かしている動画とか色々あるのね。

 

 

 水曜日のクラスで見せてもらって、金曜日の生徒さんにその事を話したら、金曜日の生徒さんも別のミシンを見せてくれた。

 

 みんな色々探しますね。

 

 革染めとか、靴磨きとか、革小物作りなど他の工房の講座へも度々通って様々な技術を習得していたり、研究熱心な生徒さんも多いです。あ、昨年レザーソムリエ(!)の資格を習得した生徒さんもいましたし、みなさん色々見つけて行動力も素晴らしいです。

 

 

 こうやって様々な技術をMIXした新しいことが起こるんだな〜と先が楽しみ。

 

 

 今週はお客様ともお受け渡しの際に靴談義以外で長話をしましたが、『祈り』や『言霊』のお話なども出て、とても共感出来ました。とても斬新なファッションをさらりと身に付けてとてもお洒落な芸術家のお客様で、シンプルなデザインでも素材が斬新であったり、毎回デザインする際も、素材を使用する際も勉強出来る事が沢山ありとても有り難いです。お客様の言葉はとても綺麗で、身にまとう空気感にも美を表現するクリエーター魂を感じました。

 

 

 

 美しい音、綺麗な言葉、純粋な祈り。。。。不純物のない透明な心で物作りをしていきたいし、リアルな世界では悲しくなる事件も多く、”闇金ウシジマくん”(最近友人に世界はきれいごとばかりではない!と勧められた漫画!笑)みたいな世界も繰り広げられているのだろうけれど、何でも自分の気持ちの持ちようと行動で人生はいくらでも変えられると思うのです。去年と今年は違うし、昨日と今日も違うし、諸行無常。永々に同じなんて事はないのだから。自分の望む世界観をゆったりと流れるように作っていきたいなと強く思いました。

 

 

 生徒さん達の作る靴も、1足1足成長が見れたり、年々目が肥えてきて、細かい事にもうるさくなってきて(笑)細かい細かい技術の話や、練習方法や編み出した裏技なども話せて嬉しい時間も増えてます。お教室ももう少し、幅広いことが出来るように受け皿を広く出来るように改良していき、変化を日々楽しみたいです。このところ新米生徒さん達のやる気も凄いしね。

 

 

 最近、学ぶ事が兎に角楽しい。日々勉強であると思って生きているつもりでも、なかなか吸収は出来ていなかったかも。。。と気づかされる程、毎日新しい発見や磨きたい技術がどんどん出てきて、生徒さん達とも情報交換が盛んで、勉強になる事ばかり。

 

 

 今年は年始からオーダーの足数がやたらと多く忙しいのですが、ヨガのお陰か全然疲れない。やりたい事が多いので朝8時から夜12時まで緻密にスケジュールを立ててますが、後6時間毎日欲しい。。。

お酒もグラス1杯飲み終わる前に眠気に襲われベットに入って1分位で熟睡(笑)。このインプット期間を思いっきり突っ走りたいと思います。

 

 

 諸行無常だから、この期間も永遠には続きませんものね。いずれ訪れるだろうアウトプット期間も今以上楽しめるように、今日は今日を楽しみましょう。

 

 

 

 

 

 

無限物作り

お教室でも、お友達と食事しても『老後の心配』の話が多い。麻生さんが曲がった口であんなこと言うから〜余計にね(笑)

 

 

まだね、私の年齢位だと当たり前かな?とも思うけれど、30代の生徒さんが老後の心配していると、切ない。。。ですが、結構、しっかり考えている生徒さん達が多く、潰れる心配無さそうな会社で働いている生徒さんの方が、次の事を考えているように思います。

 

 

まだ退職まで15年とか20年以上ある生徒さん達が、自分や家族の靴を練習台に靴の修理して学び、近所の人達から修理が必要な靴を請け負ってみたり、革小物作りを休日に頑張っていたり、アプリを利用して自分で作った物を少しづつ売ってみたり、5年後には工房立ち上げたい!って学びながらサンプル作りにいそしんでいたり、故郷に帰って靴を作る変なじいさんとして、島の子供につ靴作りを見せてあげたい等々。。。。老後に3000万円必要なら、老後は好きな事しながらお金が稼げれば良い。別に必死に貯金に明け暮れて、『今』を楽しむ事を忘れちゃうんでは無く、今を楽しみながら老後に活かせる仕事を身につけることが大切かなと。

 

 

退職後の趣味に靴作りを始めた生徒さん達もおりますが、やっぱり何年も通っていると、みんなとても上手にお子達の靴を作ったりしてて、物作りに年齢は関係ないなと思います。やる気ですよ、何でも。生徒さん達はボケないと思う。ボケないどころか、年々生き生き若々しくなっているし。70歳から工房立ち上げたって良いと思う。同年代の人達や子供達に元気と希望と楽しみを与えられるだろうし、素敵ですよね。

 

 

準備期間が10年もあれば、何かしら出来るようになりますよ。計画立てて、目標に向かっていれば、計画どおりに行かなくても日々色んな繋がりが出来て、良い方向にどんどん引っ張られます。現在、独立していった生徒さん達はみんなそんな感じ。

自営業は不安も付き物ですが、不安感じている時間があったら、靴作れ!って話で。作っていたら、どんどん課題が出てきて、課題をこなしているうちに仕事も軌道に乗ってきます。頑張れば頑張っただけ結果が出ますもの。それが個人事業の強み。団体をまとめる力が無くても、自分をまとめる事は出来ますよ。自分がやれば良いだけだから。

 

 

私も一時老後の心配してたけど、瞑想したりして自分を見つめ直したら、バカバカしいなと思えた。

 

死ぬまで好きな仕事すれば良いだけ。仕事しないなんて方が実際怖いし、仕事やめて長い24時間何するの?って思ったら、受け身の趣味(映画や本や美術鑑賞)は仕事時間程は飽きるだろうな〜と思えたし。

 

 

死ぬまで仕事する覚悟は出来た。でも、それだけだとモチベーション維持が時々難しい。新しい思いつきがなかなか浮かばないな。。。。と思い、他の技術も色々身につけたいなと、今年から帽子作りを習いにいってますが、将来どうするかなんて考えていないけれど、普段使わない素材やミシンを使ったり型紙の作り方を学ぶのは、兎に角楽しい。

 

 

 

あまりに楽しく、物を作っている時に『無』になれる感覚に歓喜して、(靴作りは仕事だから考える事多くて、そうそう無にもなれなくて。。。。)、家で仏像を掘り出したら、使い慣れない彫刻刀に悪戦苦闘し、歯がゆすぎて仏師の先生のところで習い始めました(笑)。

 

 

 

仏像作りは、靴作り以上に細かい作業で、サンドペーパーを使わずに彫刻刀だけであの丸みや細かい柄を彫り上げるので、まだ2回しか通ってませんが、毎回目から鱗。今は彫刻刀に慣れる為に地紋彫りを習っていますが、来月から仏像の足を彫らせてもらえるみたいで、本当に楽しみで楽しみで。。。

 

 

『生きるのは不器用ですが、手先は器用』(高倉健風)が私のキャッチフレーズだったのに(笑)、手先も不器用?って思えてきて、なんとしてでも上手くなりたい!!と、現在奮闘中。これ習得したら、靴作りも変わってくると思う。本当に、もっと細かい事が出来るんだ!!って凄く希望になっている。

 

 

そんな訳で、老後を憂いている暇は1分も無いのですが、物作りの楽しさは限りが無く、無限ピーマン(教室でも流行中)ならぬ、『無限物作り!!』。

 

靴作りも、1年位で習得したい!なんて人は挫折してしまいますが、数年かけてじっくりやれば誰でも作れるようになるし、将来の何かに繋がると思います。物を作ると本当に元気が溢れてくるし、ニュースではイカれちゃった人達の事件が多くて、本当に残念ですが、物作りに打ち込んでたら、脳も手先も活性化して平和で楽しい日々になるのにな〜。引き蘢っている人達も、物作りすればいいのにな〜とつくづく思います。

 

 

物作りをしていると自分を見つめ直せるし、純粋に生きる喜びに溢れてきます。鬱々しているって人は、なんか作ってみると良いですよ。もちろん靴作りたい!と思ったら、一緒に楽しさを共有しましょう!!

 

生徒さんは随時募集中です!!!(笑)    HPコチラ→ bespokeshoes@benchmade.jp

 

本当、何かに『はまる』って大切ですよね。楽器でもいい、園芸でもいい、打ち込める何かを見つけられたら毎日が輝きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

外国人のお客様

  今月は既に日本人より外国の方の来店が多いです。

 

 数年前迄は、ビジネスで日本と行き来しているお客様が多かったですが、最近は日本在住のお客様が増え、オーダーや仮縫の際に不具合のある色々なブランドの靴をお持ち下さって修正依頼も多く頂き、他店の靴をじっくり見れる機会もあり、なかなか面白いです。

 

 

 昨日の授業の後にヨーロッパの方の靴のお受け渡しででした。靴を履いた瞬間『シュ!』と勢いの良い音がして『Good sound!!』と喜んで頂けました。この音がすると、ほぼ完璧。外国の方の方がこの音に敏感に反応して下さり、私も嬉しいです。

次の靴のデザインをあれこれ考えてます!との事で、デザイン談義も楽しいです。

 

 本日の朝のお客は中国の方で、最近はみなさんオシャレで洗練されていて、ブーツのベルトのデザインや、パンツの裾とのバランスも細かくチェックされ、オーダーのデザインに迷いも無いので作り易いです。ご注文が明確ですと、ご要望そのままに作れば良いので、職人に徹し易いです。

 

 『どうした方が良いですかね。』『デザインはお任せします。』『こちらのデザインとそちらのデザインどちらが私に似合いますか?』『このスーツの場合これで良いですか』等のご相談もあり、もちろん全力でご相談にお答えしますが、お受け渡ししてお履き頂いた後も『気に入って下さったかしら?』とやはり思ってしまいますので。。。。、人の趣味って100%理解するのは不可能ですので、そこら辺は経験値と日々の学びと憑依力が必要になってきます。一番難しい課題です。

 

 

 お客様との会話や持ち物から好みを知り、ライフスタイル、靴に対して大事にされている事を知る。これらは本当に人それぞれ。お客様のほとんどは英国靴が好きな方々がご来店下さるので、軸になるものは同じでも、ストラップの太さ、捨て寸の長さ、丸み、角み、ポリッシュの輝き具合、ヒールの形の好みも違い、そもそも足の形、筋肉のつき方、骨の傾きなど全員違います。

 

 日本人だと、だいたい4タイプ位に足の特徴は分かれるのですが、人種が変わるとまたそれぞれタイプがあるので、良い学びが増えています。世界中の方の足が見れたら良いな〜。アフリカ方面のお客様がまだいらっしゃらないので、いつか。。。。

 

 こうやって工房にいて靴を作りながらオーダーをお待ちしている日々ですが、日々『課題』はやってきて、成長させて頂けるというのは、有り難いことだとつくづく思います。

 

 

 

ナイフの研ぎ方

本日はナイフ研ぎを頑張っていた生徒さんが多かったですが、これはきっちり身につけて頂きたいです。


切れないナイフはナイフじゃない!



ここを習得しないと、無駄に作業が大変になってしまいます。




少し時間がかかっても、ここは頑張りどころ。



作業がサクサク楽しくなっていくのも、シャープなナイフがあってこそ。


ナイフを研ぐRap stick や研ぎ石にナイフの面をしっかり当てて角度をキープし、ヒジから指先まで一本の棒のように硬くし、手首を絶対に緩ませずに研ぐ。



手首が動いたら、ナイフが揺れて面が丸くなりどんどん切れないナイフになっていきます。


これを番手の荒い研ぎ石やRap stickから、少しづつ番手の細かいのに3〜4段階変えていく。


Rap stick の場合、布製サンドペーパー#120.#240#600位。


研ぎ石はダイヤモンド研ぎ石が初心者でも簡単で、研ぎ石用油を4〜5滴垂らして、面がくづれてる場合は#150から、普段は#300位から#600,#800
位で良いかと思います。

最後は革に青棒(研磨剤)を塗りつけたもので、バリを取って仕上げます。


なかなか普段の生活で手首を硬く固定して腕を動かす場面ってないから、本人は硬く動かしてないつもりでも動いてしまってる事が多いので、ヒジから指先までに意識を集中して頑張って下さいね!








愛車の思い出

イギリスの友人から、『ユキが昔乗ってた車と同じのチェルシーで見かけたよ!』と連絡が来た。

 

懐かしい。。.1969年製 MORRIS OXFORD

 

 

 

 

 

 

 

最初、この車は家の近所の路上にとまっていて、毎朝『綺麗な車だな〜OXFORD のロゴも可愛いな〜』『素敵!』『まだ動くのかな?』『でも高価そうだな』なんて、半年位毎日のように眺め憧れていたのだけれど、高嶺の華だと思ってた。

 

その頃乗っていたルノー・フレアーが、最後に停めた場所と違う場所に停まっていたり(ロンドンは家の前の路上に駐車しておくのが普通)、食べた覚えの無いお菓子の袋が車の中にあったり、この前入れたばかりのガソリンがすぐに無くなるし、しまいには遠い場所でガソリン切れで乗り捨てで警察から2度呼び出しをされ、私達が週末しか乗らない事を良い事に知らない誰かが平日に乗っている形跡があり、警察からお勧めされたハンドルロックを掛けたら、次の朝車の窓ガラスが全部割られてた。。。。

 

あまりの事で、大泣きしながら仕事場行って、一日中職人仲間に愚痴と犯人に向けての罵詈雑言を言っていたら(笑)先輩が、あの車の事は早く忘れていい車を見つけなね、と車の販売雑誌を買ってきてくれて、また号泣。感謝感謝。

 

で、その雑誌を見たら毎朝憧れていたMORRIS OXFORDが載っていた。個人の持ち物で、金額も手が届く値段で即電話。車のオーナーは個人で、見るだけでも見に来なよ。と住所を聞いたら家の近所。仕事終わって直行し、予想どおり毎朝見ていた車だった。

 

もう興奮して、毎朝かっこいいな〜、良い車だな〜て半年くらい思ってたんだよ!とオーナーに話したら、凄く喜んでくれて、一緒に少しドライブして、値引きしてくれて、私のパートナーに電話するとびっくりして、買いな!買いな!って家中のお金をかき集めて持ってきてくれて、即購入。その夜は元車オーナーとパブに行って車話で盛り上がり楽しい夜だったな〜。

 

朝の大泣きからその日の夜の歓喜までの話(笑)。

 

 

 

この車は、古いからエンストで止まることもしばしば。でも毎回、たまたま通りかかったボーイスカウトの団員達や親切な人達が牽引してくれたり、レストアをさせて!いじってみたい!ってMGで働いていた近所の人が声をかけてくれて色々直してくれたり、ドアが閉まらなくなったら、義父がドアだけ同じものを見つけて付け替えてくれたり。。。。色んな人が関わってくれて、みんな本当に素敵な人達だった。 

 

あの車とは、意思疎通が出来ていたように思う。想いが”もの”に伝わる事を知った瞬間。 

 

良い物の周りには素敵な人が集まってくれて、手をかければ掛ける程、愛着も人の輪も広がった。

 

今はね、靴作りを通して、素敵な人達が集まってくれて。。。。魂は物に宿るんだよな〜とやっぱり思う。

 

純粋に純粋に想いを寄せて、手塩に掛ければ良い事が寄ってくる。

 

想いは循環するから、雑に扱えば雑が帰ってくるしね。

 

最近、良い循環がクルクル回っているのを感じています。純粋な循環を綺麗な音でクルクル回しましょ。

 

 

 

 

浅沓(あさぐつ)

先週、靴の会社を営んでいる生徒さんが『天皇の即位の時にのみ神主さんが履く和沓を作ったんです!』と写真を見せてくれてびっくり!そういう靴(沓)の存在も知らなかったし、普通の神主さんの履いているのは浅沓と呼ぶそうで、オランダ木靴みたいな木製の物に黒漆でピカピカしているものですが、天皇即位の時のみに履かれる沓は革製でボコボコとデコラティブで技術的にもなみなみならぬ手の込みよう。日本の革靴文化は戦後から。ってのが覆された!驚きです。

 

日本では昔から下駄や草履の文化だと思っていたのですが、靴としての形状が遥か昔から存在していたんだ!と思うと、日本の革靴文化の歴史はどうなってるんだ?と凄く興味が出ちゃって、ネットで調べてみたら、あんまり深くは探れなかったのですが、画像は色々見れました。神主さんの履く沓が可愛くて可愛くて。

 

聖徳太子はオランダ人だった。。。という研究家の書いた本を昔読んだ事がありますが(かなりうろ覚えですが)、あの沓を見ると、そうかもな。。。。と思えてきました。非常に面白い。だとしたらオランダの木靴文化と日本の漆文化の融合も素晴らしい。

 

他の宗教でもそうだけれど、歴史的にみて宗教が関係すると、一気に文化が飛躍するってところあるじゃないですか。ヨーロッパの油絵も宗教画無くしてあの神々しさは無かっただろうし、教会のステンドグラスしかり、ゴスペルもトランスしちゃうレベルのもあるしね。。。。昔は神と人々を繋ぐ何かがあり、もちろん経済的な事も文化が発展するには必須であるけれど、そんな事以上に神の名の下で何かを生み出す時の人間の本気の出しようというか、『神がかる』ってあるんですよね。神がかってる!ってものと出会えた時の心の揺さぶられようは、細胞レベルで嬉しさを感じてる感覚ありますものね。

 

 

 

先週訪れた高野山もそうだったけれど、神の名の下で人のなし得たことの驚異的パワーに、最近立て続けに圧倒されている。木喰上人もそうだし。。。。。

 

私は宗教は『なんちゃって信仰』で、曾祖父は神主さんで、祖父はお寺の家で、祖母は仏教の修行にはまっててインドまで行って修行してたのですが、母はミッションスクール出で賛美歌とか謳ってたようで、父は宗教について何か言う事が無く初詣も宗派なんて何も気にしていなかった。家に聖書があり、神棚があり。。。。って、なんか宗教がごちゃごちゃしている家で、両親は結構宗教には冷めてる感じがあった。世代ごとに宗教観が薄まっていってるようです。

 

私も宗教画や仏像には興味があって芸術として楽しんでいますが、宗教そのものには一歩引いて考えていたんだけれど、心底信じられる宗教に出会えたら、神がかれるのかな?なんて、下心ありありの考えが浮かんできます。。。。。下心だからムリだろうね(笑)。

 

 

宗教のおかげで素晴らしい芸術や工芸が発展していた時代はもう遥か昔だけれど、日本は天皇が神様だったからね。皇室にはまだまだ知られていない驚くべき工芸がわんさかあるのではなかろうか?天皇家だけに物をつくってきた職人さんとか、知られざる技の数々とか、壮大なロマンがありそうだな〜。

 

話は戻って、神主さんの『浅沓』や『和沓』の手の込みよう、工芸としてのレベルの高さを見ると、現在の日本人の靴作りへの情熱はDNAレベルではないだろうか?実に面白い。空想がふくらみました!貴重な沓を見せて頂いて感謝です。お暇な方は、是非検索して画像みて下さい。なかなか面白いですよ。

 

 

 

 

SEAT BREAKER & SEAT RASP

今週のお教室も楽しく終了。

 

昨日のクラスで、最近入った生徒さんが帰りがけに『すごく楽しいです!』とシャイな笑顔で言いながらササさっと帰っていきましたが、嬉しかった〜。靴作りは大変な作業の連続ですが、楽しいと感じてくれるのがとても嬉しいです。

 

今週を最後にインドネシアに転勤になってしまった生徒さんも、ギリギリ出来るところ迄すごく頑張って靴を作ってて、日本に帰省の際にまた続きを作りにきます!っと言ってくれて。笑顔でしばしのお別れ。いつでもウェルカムよ。達者でな〜。

 

お教室の生徒さん達は、みんな仕事もしっかり頑張りつつ趣味にも没頭していて、その生命力漲るパワーは時々私を圧倒させますが、元気の無い時にはエネルギーを注入してもらえて有り難いです。良いエネルギーの循環が最近はとても感じられて、とても良い雰囲気。

 

 

プチ講座はとりあえず一通りやった感じで(また思いついたら行いますが)、今後は、その日その日の生徒さん達の工程を見て、細かい細かい事をその都度やっていこうかと。

 

今日の教室では、ベヴェルド ウェイスト製法でソールのヒール周りを整えている生徒さんがいて、丁寧に頑張っていて綺麗に仕上がりそうでした。この工程、私はここ10年位は一番好きな工程です。それ以前はテンションが上がらない工程でしたが。。。(笑)。

 

 

写真の工具を使います。左の2つがSEAT BREAKER で右が面取りやすり。この両方使いで踵に包み込んだソールの革を、踵周りに吸い付くように攻めながら整えていきます。

 

SEAT BREAKERがとてもワクワクする作りで、2つ付いているねじを回して、脇に付いているブレードを上げ下げ出来、このブレードの幅がヒールから出る革の幅を決めてくれるので、好きな幅に調節出来て本当に便利。こういう使う者の気持ちに寄り添ってくれている工具は感動さえする。なんかロックバンドの様な名前だし(笑)。この工具を見て、何にどう使うか知っている人は地球上にそんなにいないけれど。。。そんなレア感もグッときますよね。

 

右の面取りヤスリは日本の工具で、SEAT BREAKERである程度形を整えた後に、さらに平らにする際に使用。イギリスの職人仲間に数本買って持っていたら、その後イギリスに行くたびに催促されるようになった工具。今はもう生産していないようで悲しい。。。。

 

この2種とハンマーがあれば、ヒール周りはOK!  たったそこだけ?と生徒さんに言われましたが、靴の工具ってそんなもん。ピンポイントで一カ所の為、その一カ所をどれだけ綺麗に仕上げられるかに試行錯誤しながら一喜一憂するのです。

 

そんなこんなが、とてつもなく楽しいのです。そんな小さな事で一喜一憂出来る日々が、とても充実した幸せを感じるんです。

 

この幸福感をね、生徒さん達にも感じて頂けたらな〜と思います。

 

 

 

 

 

 

木喰上人

今日の教室は修理屋さんオーナーと、靴工房をオープンしたい人と、修理屋をオープンしたい人が集まってて、これからの事をあれこれや、これからこの国が向かおうとしている方向を踏まえた上でどう生きたらいいのか?なんて話をしながら、靴作り。



世の中どんどん便利になって、掃除はルンバがしてくれて、洗濯は乾燥までしてくれて、食事は出来合いのヘルシーなのが買えて、どんどんする事無くなって、その代わりに人がしてる事は何だろう?


仕事して、Youtube Netflix 見て、ゲームじゃないの(笑)。


これでいいのかな〜〜人間。


私は怖い。こんなの変だ。家事労働だけでなく、AIが頭脳労働までやってしまう方向に進んでいくと、怖いどころじゃなく、考えも感覚も退化していって、なんとも思わなくなり、生きる喜びも、鳥肌が立つような感動も無くなっちゃうようで、生きる意味はどこにあるんだろう?と呆然としてしまう。



そんな事を考えつつ、高野山行って色々考え感じてきたんだけど、まだまだ自然はドデカくて、素晴らしい先人達は私達に大切なメッセージを残してくれていた。


空海熱は少し収まり、次は"木喰上人"の仏像を追ってみようと思ってます。


昨夜旅から帰ってきて、とりあえず酒!!飲みながら録画していたTVの木喰上人の人生に涙して、やっぱりこれだ!って、開眼。


木喰は微笑の仏像を旅をしながら93歳まで1000体以上彫り続けたお坊さん。

木のみしか食べない木食戒(穀物、魚、塩味、火食をしない)をしていて、木喰って名前なんだけど、彼が留まる場所は本当に山奥の人知れない村ばかりで、そこで人々を救うために、見た者の心を緩ます微笑の仏を彫り続け、人々を助け、人々から愛され、子供達から慕われ、仏像のような微笑みを絶やさず生き抜いた方。


柳宗悦が発見するまで、人知れず仏像も埋もれていた。


昨年木喰300周年を迎え、生まれ故郷の山梨県身延町でお祝いの展示イベントをやってだけど、遠いしなんて思ってたけど、高野山に行って遠出に自信がついたから、行ってみたいな〜と。


93歳までひたすら仏像を彫り続けるエネルギーはどこから湧いてきていたのか?


木ノ実しか食べなかったようですが、お酒は戒律で禁止されてなく、村人達と呑んで宴会して、そんな風景を元にした仏像も残している。そんなところも好き!


そんな木喰上人に見習って、私も90歳過ぎても靴をひたすら作りたいな〜と希望も湧いてくる。


世界が何処へ進もうとも、自分がしっかり目指す道を持っていれば、周りに流され無くていい。目指す人、憧れる人がいるって心強く、有り難いな〜。


こうやって人は人に影響されながら脈々と続いていくんだな〜。


私に影響される人がいるかは分からないけど(苦笑)、90歳過ぎても作り続けていたら、誰かの希望にはなれるかもな〜と、淡い期待を持ちつつ、日々頑張って行こう!と、力が湧いてくる。


木喰上人の仏像の様な微笑を浮かべて生きる婆さんになれるように、頑張ろう


いつまでこの仕事を続けていけるのかな〜と漠然とした不安を抱えていましたが、興味のあった円空と木喰の本を持って旅に出て、空海の残した偉業に触れ、自然の凄さを感じ、すっかり悩みは吹っ飛んで、希望とやる気がみなぎってきた。気持ちも軽くなってやりたい事だらけ。いいね〜〜この感覚。こうでなくっちゃ!生きてるんだから。


さ、靴靴!靴作るぞ〜〜。仕事たまっちゃったし…(笑)