今日もまた日がな一日テレビを観てしまいました -12ページ目

トリオ・ザ・捜一、解散(涙)

 先ほどまで『相棒 season.12 初回2時間SP』を観てました。待望の新シーズンでありますよ。

 で、内容はですね、ここ最近の初回SPの中ではかなり面白かったです。

 基本的なストーリーは「過去の邦人誘拐事件が動機の事件」だったもんで、ネタ的に劇場版第一作と被ってるな~と思ったんですけれども、そこに昨今のネット動画問題や陰謀論にハマりやすい若者心理なんかを絡めつつ、安易に権力批判だけに終わらせないっていう、相棒の「左寄りだけど完全な左とは一線を画す」というスタイルを貫いていて、こういう所が相棒の良さなんだよな~なんて思ったのでありました。

 でも今回の相棒は、正直、ある意味で最悪でもありました。だって、あの三浦さんが辞めちゃうんだもんよ~!

 最初、三浦さんが警部補に昇進してた時、これはなんかあるんじゃないか? ……と思ったのですよ。もしかして、殉職か? とかね。で、その通り、三浦さんが刺されちゃった時点で、これは本当に殉職か! ……と、早合点したのです。そしたら生きてたし、良かった良かった……と、誰もが安堵したことでしょう。

 でもその後、まさかの退職ですよ。イタミンじゃなくても「あぁぁぁ!」ですよ。

 だって三浦さんって、トリオ・ザ・捜一の良心というか、あの中で一番、右京さんに理解のある人だったわけです。特命を認めてるけどそれを表には絶対に出さない負けず嫌いなイタミンがいて、おバカ故に結果的に何度も特命係に情報提供しちゃう芹沢君がいて、そこに何もかもわかった上で特命とのバランサーになっている三浦さんがいるという、完璧なトリオだったわけです。そんな主要人物を、辞めさせちゃうか~みたいな。中園参事官もいってた通り、内勤にだってできたのに、辞めさせちゃうか~みたいな。

 ただ実を言うと、私はもっと前に「もしかしたら三浦さんはいなくなるかもしれない……」と密かに思ってたんですよね。それはなんでかというと、三浦さん、ある時からセリフ回しが少し怪しくなってたから。昔はもっとハキハキ喋ってたのに、いつ頃かは忘れたけれど、なんか呂律が回らないのを無理して喋ってる感じがしたから。病気なのかな~とか、少し心配してたんです。

 それでも、最初に感じた時から症状が悪化してるとは思わなかったんで、大丈夫なんだろうと安心していたのです。そしたら今回の退職劇ですよ……。もちろんそれが原因かどうかなんてわかりませんけれども、トリオ・ザ・捜一がこれで解散になるなんて、薫ちゃん、小野田官房長、神戸君に続く「えぇ~~~!」でありました。

 あとね、三浦さんと同じように……てか、もっと昔に比べて呂律が回らなくなっている主要人物が、実はいるんですよね。それは特命係の永遠の天敵・内村刑事部長。

 最近の内村さん、なんか元気ないんですよ。昔は歯切れよく特命係をぶっ叩いてたのに、今やそんな姿は見る影もナシ……。今回も怒ってはいるんだけど、かつての威圧感などまったく無くなって、すっかりおとなしくなっているという……。

 もちろんそれも、キャラ設定を少しだけ修正すれば続けられるわけで、これは三浦さんも同じでした。でも三浦さんが退職という形になったことを考えると……いや、まだ何も決まってないんだからよしとこう! 内村さんは必要ですから! 三浦さんもね!

 ……そんなわけで、面白かったけれども最後で「ふぅぅぅ~~~」と溜息をついてしまった今回の相棒。薫ちゃんが辞めた時から、長寿シリーズなんでこういう事は度々起こるだろうな~と覚悟はできていたけど、やっぱ現実にまた起こるとショックなのでありました。おしまい。

いろんな意味で酷かった『神様のベレー帽』

 さっきまでフジテレビの『神様のベレー帽 ~手塚治虫のブラック・ジャック創作秘話~』を観てました。いや~、酷かったよ、いろんな意味で(笑)。

 このドラマは2012年に『このマンガがすごい!』のオトコ編で1位を獲得した、宮崎克原作・吉本浩二画の漫画『ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~』を2時間ドラマ化したもの。ドラマなので、原作のまんまでやるとは思っていなかったし、そもそも手塚治虫役の草彅剛がひとつも似てないとかもあったんですけど、まさか原作にまったく無い「現代を生きる女性漫画編集者が過去にタイムスリップして手塚の担当になる」なんて設定が入っていたとは!

 しかもそれを演じる大島優子が「秋田書店の女性漫画編集者」という、あまりにもタイムリーな設定だったとは(笑)。

 まぁ、そこはある意味凄く面白かったんですけれども、結果的に原作漫画にあった手塚治虫の面白さ、鬼畜ぶりよりも、大島優子演じる現代女性が手塚を通して仕事に対する気概を学ぶ的な、実に安易な一般論のお話になっていて、このドラマを作った人間は何もわかっちゃいないと思いました。

 
 大体ですよ、誰もが天才と語る手塚治虫を、我々凡人の一般論に当て嵌めようというのがそもそもの間違いなのです。原作の漫画は、手塚の天才ゆえの身勝手さやひとでなしっぷりをしっかりと描き、なおかつそれでも余りある天才ぶりを描いているからこそ、2012年の大賞に輝いたわけでね。

 それを大島優子のドタバタタイムスリップ劇で台無しにした上に、あのオチですよ……。

草彅治虫「僕にだって出来るんだから、貴方にも出来ます」
大島優子「(手塚先生……)」ニッコリ♪

 ……じゃ、ね~よ!

 てか手塚の言ったその言葉は、天才ゆえに他人の苦悩が理解できず、自分ができちゃうからこそ他人もできるもんだと思い込む、手塚治虫という人間のトンデモぶりを表すエピソードなのに、「わかりました手塚先生!」的に納得してんじゃねーよ!

 それはこれまでの手塚のエピソードを見れば、すぐにわかることなのですよ。大友克洋と会った時に散々褒めた後で「でもこれくらい僕にも描けますよ」と言った話とか、水木しげるに「あなたの画は雑で汚い。こんなの僕だって描こうと思えば描けます」と言い放ったとか、自分の弟子と言っても過言ではない石ノ森章太郎にも「あんなのは漫画じゃない」と陰で言い、それを聞いて本人がショックを受けたと人づてに知るや、急いで謝罪しに行ったりとか、要はね、物凄くピュアなのです。だから思ったことを口にするし、人の心がわからないし、嫉妬心を丸出しにするし、自分の思い通りにならないと怒る。子供と同じ。それが天才、手塚治虫の、実に人間臭い魅力でもあるんですよね。

 だからあのオチは、あの解釈は私的には絶対にナシ。それに「僕にはできる」を実践して無理しまくった結果、手塚治虫は早死しちゃいましたからね。なのにそれを現代の若者に送る格言の如く扱うのは、倫理的に見ても凄くマズイと私は思う(笑)。

 そんなわけで久々に熱くなってしまいましたが、ある意味、面白かったからいっか(笑)。世間ではもしかしたら草彅剛や大島優子が批判されてるやもしれませんが、このドラマの問題点はそんな所じゃないよ……という話でありました。あ、草彅クンの顔芸は凄い怖くて面白かったです(笑)。おしまい。

やっぱり惜しい映画『海猿』

 フジテレビの土曜プレミアムで映画『海猿』二週連続放送というのをやってまして、二週とも観ちゃいました。先週のが『海猿 THE LAST MESSAGE』(劇場版三作目)、さっきやってたのが『BRAVE HEARTS 海猿』(劇場版四作目)です。

$今日もまた日がな一日テレビを観てしまいました-海猿

 先に言っちゃいますと、このシリーズは昨今の邦画の中ではなかなかの秀作だと思っています。映像も頑張ってますし、内容もテレビ局主導の大作の割りにはしっかりしてるし、興行収入が高いのも私的には頷ける話。原作と違うとか、リアルじゃあり得ない設定とか、ベタな展開とか死ぬ死ぬ詐欺の繰り返しとかの批判も、私的には許容範囲だったりします。

 まぁ、その理由は、原作の大ファンというわけじゃないからなんですけれどもね。私は海猿と入れ替わるかのように連載が終了した『め組の大吾』の大ファンだったもんですから、消防と海保という違いこそあれ、同じようなテーマの海猿が始まった時には、正直、そこまで熱が入らなかったのであります。め組の大吾は今読んでも神マンガですからね。えぇ。

 で、そのめ組の大吾を、フジテレビは『FIRE BOYS ~め組の大吾~』という誰の記憶にも残らない糞ドラマにしてくれたわけでして、それに比べたら「海猿なんて何千倍もよく作ってるよ!」って感じなのです。なんでこれをめ組の大吾でできなかったかな~、本当に!

 ただ二週続けて観て、私がこの映画を大好きかと言われれば、う~ん、微妙。途中までは本当に面白いと思います。傑作ではないけど、日本映画も捨てたもんじゃないって思います。でも、やっぱ最後のほうになると、私は観てて物凄くこっ恥ずかしくなってくるのです。死ね死ね詐欺にまた騙されたからではありませんよ。このシリーズに対するフジテレビの姿勢を考えれば、続編作る気満々なのはわかりきったことで、殺すわけないんだから(笑)。

 じゃあ何がこっ恥ずかしくなるのかと言うと、ハッピーエンドの前のあの長ったらしいお涙頂戴部分です。それまでテンポよく進んでいた物語が、あそこで一気にどっちらけ、からの~、こっ恥ずかしいになってしまうのです。エンドロールで流れる撮影現場風景の「はい! フィクションですからね~! 泣かない泣かない! みんな現実に戻って早く映画館から出てね~!」という冷静なツッコミの如き映像なんかよりも(てかあれは結構好き)、完全にあのハッピーエンド前の過剰演出のほうが現実に戻されてしまうのですよ。私はね。あくまで私は、ですよ。

 だから私的には、より過剰演出がヒドイ『THE LAST MESSAGE』のほうが評価は低いです。さっきやってた『BRAVE HEARTS』も、皆が早々に佐藤隆太を死んだと決め付け、延々と己の良心に酔ってるくだりは「いいからさっさと行けよ!」とツッコミましたが、加藤あいの思い出ぽろぽろがそれ以上に延々と続く先週のほうが、もっとどっちらけでした。あれはないよ。本当に。

 でもこれって、フジテレビ的には「女性はここで泣くから必要」という判断なのでしょう。昨今の恋愛ドラマ低迷と、それに伴う社会派ドラマの隆盛を考えると、果たして女性は本当にあそこで泣けるのか私にはわからないんですけれども、そういう判断でああいう感じにしているんだろうな~とは思います。いや、前作よりも今回のほうがそこが短めになってたから、やっぱ女性もあそこはいらないという評価だったのかもですけど。

 ただそれでもやっぱりああいうシーンで引っ張るのは、とりあえず「こうしとけばいいだろう」という判断なのでしょう。あんまり考えなしで、今までこうだったし、それで上手くいってたんだからいいんじゃね? みたいな。

 で、その結果、同じように「別にいいんじゃね?」という態度でいい加減にしてきた原作者への対応に、遂に原作者もぶちギレてもう続編が作れないという(笑)。なかなか無いよね。こういう展開。でもフジは『テルマエ・ロマエ』でも出版元と原作者が揉めたし、海猿もそもそもは出版元と原作者のトラブルから、本丸のフジテレビとの確執に発展したわけで、どっちも原因は原作や原作者をないがしろにしてもそれが当たり前くらいに思ってきた、フジテレビ側の姿勢があるっていうのをもう一度考えるべきなんじゃないだろうか。

 ……と、最後はちょい話がズレてしまいましたが、要するに映画も人間関係も、上手くいってるんだからそれでいいじゃん的にやってると、マイナスになってもプラスにはならないと思う……というお話なのでした。原作者との問題だって、ちゃんと筋通せば済んだ話だし、映画の内容だって、もう少し今までと違う形にしようという意識があれば、きっと最後はもっと面白くなってただろうしね。だからいろんな意味で、映画『海猿』は惜しいよな~と私は思うのであります。おしまい。

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