初心者同志 -21ページ目

狩場カメラマンの撮影日記 〔6〕

【短期集中連載!】


狩場カメラマン、須空腑万斎(すくうぷ まんさい)の撮影日誌 その〔6〕。


  ○月×日 晴れ

■学校の運動場に突如、巨大な野生のイノシシが進入してきたのは、

  当時、体育祭の真っ最中だったという、某地方にある狩人中学校。

  当然、校内は大パニックになったという。


  逃げ惑う生徒たちの中、1人その前に立ちはだかり、

正面から突進を受けとめて討伐した体育教師は語った。


  「この牙がね、見事なんですよ~」


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「HEROES/ヒーローズ」 シーズン2(前篇)。

米国ではすでにシーズン3が始まっている、【HEROES/ヒーローズ】


日本では先月、「スーパードラマチャンネル」 にて、シーズン2の全放送が終了。

最終話までを鑑賞して、とりあえずの感想を。


そもそも、初代が面白かったからといって、その次までが

無条件で面白くなる、とは限らないことは、

映画でも、小説でも、落語家の襲名でも、すでに証明されている、周知の事実。


では、【HEROES/ヒーローズ】の場合は、どうだったかというと・・・・・・?


まず、昨年に起きた全米脚本家組合のストライキの余波で、

エピソード数を全11話に減らすことになった影響は、ストーリーに

はっきりと現れている。


そもそも11話といえば、本来なら1シーズンに製作されるエピソードの

わずか半分にも満たない数。


実際、最初に想定されていたストーリーには、かなり壮大な

構想があったものの、それらはストライキによって製作エピソードを

減らすことが決定した時点で、断念することになった、とのこと。


これらの部分は米国では、一足お先に発売されたシーズン2の

DVDの中に、「もう一つのエンディング」として、特典映像の中に

収録されていたようで、その中身を聞いたところ、確かにかなり、

期待感のある展開が実際には待っていたようだ。


DVD

【 HEROES / ヒーローズ シーズン2 】 ◇全11話収録  ■本編約480分+特典約131分
日本で発売されるDVDボックスにも、その映像は収録予定。

では、実際に作られたほうのストーリーは悪かったのか、といえば、

決して、そんなことはないと思う。


シーズン1では、自分の身になにが起きているのかわからない、

という状況から、自分の能力を知り、さらには、それをほぼ自由に

操れるまでになった能力者たちが、シーズン2で経験するのは、

能力の新たなる進化と、消失。


ある者は自分の持っていた能力を失い、ある者は自分の能力を

進化させる。


シーズン1では、不思議な能力を手に入れてしまったが故に

これまでの生き方を一変させることになった登場人物たちが

〝運命に翻弄される〟ドラマだったが、今回は手に入れた能力が

〝思うように扱えない〟ことが、新たなドラマを生むことになる。


また、たとえ自分に特別な能力があったとしても、

たとえそれを自由に扱えたとしても、

自分たちは、この世界では圧倒的な少数派に属している、


「決して普通の人たちに理解されることのない人間たちである」


という、能力者ならではの悩みも健在だ。


シーズン2はそんな能力者ならではの苦しみを軸にしながら、

新たなる悩みまでを増やし、そこに、それぞれの善悪の価値観が

入り混じることで起きる、いくつもの対立を描いていく。


そして物語の終盤、それらは各地で直接的な対決として実現し、

能力者たちがお互いの力を駆使した、激しい戦いに雪崩れ込む・・・・・!


・・・・・・筈なのだけど、残念ながら全11話で描かれるシーズン2では、

シーズン1ほどのスケールの大きな戦いは望めるべくもなく、

物語のラストが少し弱くなっている印象は、確かに否めない。


しかし米国では評論家から、かなり辛辣な評価されたというほどには

決して悪くなく、急遽、エピソード数を半分に減らした中で

作られたことを思えば、


「最高ではないけれど、最善ではあった」というのが今の私の感想。


次回は、そんなストーリーについて、もう少し詳しく感想を。


ちなみに、私は第9話で「あっ」とは言いませんでした。

あのCMは、さすがにちょっと、期待させすぎだと思う。



シーズン1については、詳しい感想をまとめた記事はこちら。

【HEROES/ヒーローズ】総括レビュー。

狩場カメラマンの撮影日記 〔5〕

【短期集中連載!】


狩場カメラマン、須空腑万斎(すくうぷ まんさい)の撮影日誌 その〔5〕。


  ○月×日 晴れ

■チケットが一瞬で完売してしまうことでも知られている、

  高名なホラ貝奏者の、野外ライブステージに初潜入。

 

 その圧倒的なサウンドに、観客は1曲目から大熱狂。

  かぶりつきで聴いていたギアノスも、人種の壁を越えて、

シビレが止まらない様子だった。 


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狩場カメラマンの撮影日記 〔4〕

【短期集中連載!】


狩場カメラマン、須空腑万斎(すくうぷ まんさい)の撮影日誌 その〔4〕。


  ○月×日 曇りのち雪

■某所で取材中、突如、大地を震わすような大きな咆哮と、

  甲高い人の悲鳴を聞きつけ、急ぎ、駆けつけた。


  現場を目の当たりにし、夢中でシャッターを切る。


 しかしその後、自分の身に危険を感じ、すぐに現場から離れたため、

この彼がその後、どんな運命を辿ったのかまでは、知る由もない。


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狩場カメラマンの撮影日記 〔3〕

【短期集中連載!】


狩場カメラマン、須空腑万斎(すくうぷ まんさい)の撮影日誌 その〔3〕。


  ○月×日 曇り

■生粋の花火職人がいるという、某地方を訪ねる。

  なんでも、近隣の住人たちとの交流もほとんどなく、

  花火を打ち上げることにのみ、人生の全てをささげているという。


  そんな彼のことを、人は〝赤鬼〟と呼んでいるらしい。


  私が訪ねたとき、そんな彼の直弟子だという男が、花火打ち上げの

  レクチャーを受けていた。


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■地面の赤い土が、風に吹かれて舞い上がる音までが

 聞こえてきそうなほどの、冷たい静寂の中、

〝赤鬼〟と、その弟子〝青鬼〟が、花火を慎重に装填していく。


一瞬の空白の後、高らかにそれは炸裂した。


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