「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ -329ページ目

「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。


美しき男たち




ヴィスコンティの『ルートヴィヒ』、『山猫』

この2作品が2016年5月、

デジタルリマスター版で劇場上映される
(配給:クレストインターナショナル)。


かつて、ドイツを旅して、

ルードウィヒの城、

白鳥のいる洞窟、

ワーグナーの楽劇をたった一人で観劇する劇場など、

あまりにひえびえと孤絶した空間に

胸に迫るものが・・・



『ルードウィヒ』

狂王と呼ばれたバイエルン国王・ルードウィヒⅡの

波乱と謎に満ちた人生を描いている。


<ルキノ・ヴィスコンティ監督の“ドイツ三部作”最終章。

初公開時は契約により短縮版(140分/180分)が上映されたが、

今作は1980年にスタッフが没ネガを買い取り、

監督の当初の意図通りに再編集した「復元完全版」>

になっている、とか。


◆出演

ヘルムート・バーガー

ロミー・シュナイダー

シルヴァーナ・マンガーノ 他。




◆予告編はこちらに  
  https://www.facebook.com/visconti110/


















兜太

           2016年4月17日、深谷での講演会
              (「金子兜太」ブログより)




今日は兜太句会。

ちょっと足許が良くなかったためか、

兜太先生、ゆっくりめに登場。


すでに句会を始めていたので、

披講をやすみ、拍手でお出迎え。


事前(2ヵ月前なので、季節がづれることも)に

兼題「時計」二句、自由句を一句提出。


四句を選句するのだが、

三句は良いと思った句、

一句を問題句とする。


この問題句を設定しているのが

ユニークなところ。


今回は選がばらけにばらけ、

最高点で4点となった。


  冬の月一人暮しのおとむらい


兜太評:じつに「地味」だが、いい句。
   
    一人暮し「の」、この「の」、
     
    複雑で、深刻なことをあらわし、
     
    助詞の使い方がうまい。
     

 
  
 春の別れ君の靴が汚れている


兜太評:ま、春の別れはあまいが、できている。
     
    ペーソスがある、か。



兜太選、いつもは秀逸、秀句、佳作なととしているが、

今回は「いただける句」という評価になった。




  漏刻の水のおののき花ミモザ             掌






































萩原朔太郎論





2016年今年は、

萩原朔太郎・生誕130年、

『月に吠える』の出版から100年になる。


詩人にして弁護士の中村稔による『萩原朔太郎論』。


前橋という地方都市生まれでありながら、

自然を書くことがない朔太郎。

菊をとりあげることはあっても「饐えたる菊」と。


そのような自然に対する<朔太郎>という詩人を、

全集をじつに丹念に読み込んでゆくことで肉薄してゆく。


『月に吠える』『青猫』『定本 青猫』、

とりあげる詩の鑑賞により、

詩がよりふかく味わえる。


詩論への言及も鋭く、

あまり論理的でない朔太郎の<論>を

ときに舌鋒鋭く突く。




◆『萩原朔太郎論』 2016年1月刊 
 青土社(548ページ )
  http://www.amazon.co.jp/dp/4791769082/ref=nosim/?tag=biglobe06-jcom-22&linkCode=as1






◆詩人・小説家 小池昌子による『萩原朔太郎論』書評
  http://style.nikkei.com/article/DGXKZO98085380V00C16A3MY7001


















「月に吠える」表紙

             『月に吠える』装画



『月に吠える』萩原朔太郎・第一詩集、

1917年刊。



「月に吠える」口絵
『月に吠える』口絵


印象的な田中恭吉の装画に飾られ、

口絵は金地黒の人体やひかりが印象的。

ところどころにはさまれる挿画も田中作品。




天





本の上、天もペーパーナイフで

いちまい一枚、切ってゆく仕様。

復刻版でもそのように造られているのがうれしい。


詩を一編一編、

まさに味わうようにたどってゆく。

活版の活字の風合い、

その組み方にも魅かれる。



「月に吠える」奥付








◆ 田中恭吉(たなか きょうきち)1892-1915

1892(明治25)年4月9日、和歌山市に生まれました。

1910(明治43)年、県立徳義中学校を卒業するのと前後して上京し、

約1年間白馬会原町洋画研究所に通い、

翌年東京美術学校日本画科に入学しました。
 

しかし旧態的な日本画教室にだんだん懐疑を抱くようになり、

研究所の頃からの友人、藤森静雄や大槻憲二(おおつき けんじ)、

土岡泉(つちおか いずみ)らと同人雑誌『ホクト』を作ったり、

竹久夢二(たけひさ ゆめじ)や彼の仲間の香山小鳥、

恩地孝四郎らとの交流に精力を傾けるようになります。


ほかにも第1回ヒュウザン会展に出品したり、

雑誌『少年界』や『少女界』で筆を振るったり、

新たな同人雑誌『密室』を制作するなど、

積極的な制作活動をおこないました。
 

しかし、1913(大正2)年、

肺結核を発病してしまいます。

その後すぐ木版画を手がけはじめ、

静養のため故郷に戻りますが、

新作を親友の藤森や恩地と郵便で交換しあい、

制作を続けました。


そして1914(大正3)年、

3人による詩と版画の雑誌『月映(つくはえ)』を創刊します。
 

死を予期した恭吉の創作はますます緊張感を増していき、

木版画をつくる体力がなくなると

ペン画や詩歌の表現が中心になっていきました。


1915(大正4)年10月23日、和歌山市内の自宅で逝去しました。

享年23でした。
 

その後、恭吉の作品は、

1917(大正6)年に刊行された

萩原朔太郎の詩集『月に吠える』に取り上げられ、

人々の記憶に残されました。(愛知県立美術館「田中恭吉展」より)





























                くちなわ  
  風は銀ねず京菜から蛇や               掌

               












◆京菜・水菜・壬生菜(みぶな)


アブラナ科の一年草、または二年草。

関東では京菜と呼ぶ。


春の季語。









  
  まず地球そしてわたくし青き踏む            掌














◆青き踏む・踏青(とうせい)・摘草・蓬摘む・野遊び


若草の萌える頃、

野に出て青草を踏む。

また摘み草をする。


春の季語。





























 春光にふれれば軋む山がある             掌















          

  










  
 
 樹花春光風をたどれば地中海に            掌













◆春光・春の光・春色(しゅんしょく)・春の色


春野日の光をいう。

広くは春の風光をいう。


春の季語。

















木瓜の花

             木瓜の花(季節の花より






この季節、さまざまな花に彩られ、


乙女椿、紅椿が咲き終わり、


今は木瓜の花が満開。


白や紅の花がありますが、


家のは白とうすべに色が一本の木に咲いて。




































青猫




萩原朔太郎の第二詩集「青猫」


以前、萩原朔太郎記念 前橋文学館で

初版の「青猫」を見ることができましたが、

復刻版とはいえ「青猫」を入手できたのはうれしい。


函は二重になっており、

上の函は背に群青、

そこに白抜きの「青猫」、

「萩原朔太郎」が記されている。


二つめの函は

左上に右から青猫、

西暦一九二三年版、

SakutarouーHagiwara

と作者名はローマ字。


詩集は落ち着いた黄色、で外函と同じように

右上に書名、年号、著者名がある、

シンプルでじつにすっきりしている。



青猫 Ⅱ






天がアンカットになっているのも、いい感じ。

ペーパーナイフを探そうかしら。

しばらくはこの状態で、

活版の活字を愉しもうか、とも。




青猫 Ⅲ