「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ -316ページ目

「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。











  白木槿水朽ち声朽ちて真昼             掌

 
















  









  
  みつみつと獣骨を巻く花木槿             掌
 











◆木槿・きはちす・花木槿・白木槿・紅木槿・木槿咲く


アオイ科の落葉低木、中国原産。

夏から秋にかけて、紅紫、白、桃、青紫などの

五弁花をつける。八重咲きもある。


一日花なので「槿花一期の夢」といって、

栄華のはかなさにたとえる。


秋の季語。






むくげ 1輪

                花図鑑より


木槿があちこちに咲いて。

花期は6月~10月と長いので、

一日花でも、ずっと咲いているように見える。


むくげ 2輪

              季節の花より


槿はアオイ科フヨウ属の落葉低木で、

日本、朝鮮半島、中国が原産地。

木の高さはかなり大きくなり3メートルほどのも。

花の色は白、ピンク、赤などの五弁花で、

一重のほかに、半八重や八重の花も。


白むくげ

             季節の花より


お庭の、お近くの木槿は何色?



むくげ 樹

            季節の花より

























  夏果ての水底柩に馬ありて            掌

























  
  半獣神雄蘂くずるる果ての夏           掌












◆夏の果て・夏果て・夏果つ・夏終る・夏行く・行く夏

 夏尽く・夏の限り・暮の夏・夏惜しむ・夏の別れ


活動的な夏も終ろうとするところに

感傷がある。


夏の季語。




















盆景富士

                成田空港に展示された作品


  
  盆景
                      萩原朔太郎


春夏すぎて手は琥珀、

瞳は水盤にぬれ、

石はらんすゐ、

いちいちに愁ひをくんず、

みよ山水のふかまに、

ほそき滝ながれ、

滝ながれ、

ひややかに魚介はしづむ。


             詩集 『月に吠える』より



朔太郎、<盆景>を好んでいたのでしょうか?

盆景とは、『日本書紀』に記述があって、

なんと1400年の歴史を持ち、

お盆の中に自然の景色や名所を立体的に

再現した伝統技術作品。


日本最古の盆景図

           「春日権現験記絵」に描かれた日本最古の盆景



箱庭をさらに精緻にした驚異の「ジオラマ」、とも。


詩に「石はらんすい」とありますが、

小山潭水(たんすい)・日本盆景協会(100年前に創立)を

創設した方を、「たんすい」ならぬ「らんすい」といったものか。

朔太郎、かなり朔太郎流に漢字をかえたりしていることもあるので。

あるいは詩作品なので、名前を替えたのかも。



神景

           「神峯飛瀑」(盆景、盤景、盆石の世界より)



現在では新盆景協会が2015年に発足し、

美術展、成田空港などに作品を展示。








  胸に砂しんしんとわれは中州           掌












◆無季の句になります。





























 のど  
咽喉熱し驟雨は北をめざしけり           掌











◆驟雨


夏のにわか雨。

木々の青葉をたたき、

大地にしぶきを上げて急に降ってくる驟雨は、

いさぎよく、また涼を呼んで、

いかにも夏の感じがある。

         森 澄雄『大日本歳時記』より


いまも雨脚は強い。

これは驟雨ではなく台風の雨なのでしょうか?


























  
  水を恋う咽喉いっぱいの夏の霧           掌












◆夏の霧・夏霧(なつぎり)


霧といえば秋の季語であるが、

山地や海辺では夏の霧が発生する。


大気中の水蒸気の量が多く、

対流が盛んになるため、山地に多く、

海辺は気温と水温のもっとも多くなるので多い。


盆地でも八月に入ると霧が多くなる。

    青柳志解樹 『大日本歳時記』より























           2015年1月15日のコンサート



このyoutube、ご存知ですか?

オペラ「ペレアスとメリザンド」のメリザンド、

圧倒的な存在感でしたが、こちらは現代曲。

ガムを噛みながら出てくる態度の悪い「女子高生」、

これがバーバラ。

冗談みたいな音楽のようですが、

コロラチューラから<声>まで駆使する超絶技巧の曲。

途中、指揮者をどかして指揮をするシーンも。

オーケストラも楽器を演奏するだけでなく

台詞&演技付き。


指揮はサー・サイモン・ラトル。

曲は20世紀の作曲家ジョルジ・リゲティの

オペラ『Le Grand Macable』(1974-77, 96年に改作)から

アリアをコンサート用に抜き出した『Mysteries of the Macabre』。