梔子の花、見ごろです♪
なんといっても、くちなしは香り。
あまやかな、纏わりつくようなあの匂い。
歩いているとそこここに。
◆クチナシ(梔子、巵子、支子、学名: Gardenia jasminoides)は、
アカネ科クチナシ属の常緑低木。
宮辻政夫『仁左衛門花実抄』法蔵館 2025年
あの仁左衛門丈のあたり役、
どのように役をとらえ、演じているか
13の役をとりあげて、
仁左衛門をくっきりと造型する著作。
◆本の紹介はこちら
現代の名優、片岡仁左衛門の芸の特徴とは。
表現している人物像はどの点が独自なのか。
二枚目から色悪、神となる菅丞相まで、
代表的な13役を通して、芸の核心に迫る。
【目次】
序 章 役への姿勢<浮世又平、加古川本蔵>
第一章 『仮名手本忠臣蔵』(大星由良之助、加古川本蔵)
第二章 『義経千本桜』<渡海屋銀平実は新中納言知盛、啀みの権太>
第三章 関西歌舞伎の衰退と仁左衛門
第四章 『女殺油地獄』<河内屋与兵衛>
第五章 『菅原伝授手習鑑』<菅丞相>
第六章 『廓文章』<藤屋伊左衛門>
第七章 『平家女護島』<俊寛>
第八章 『一谷嫩軍記』<熊谷次郎直実、源義経>
第九章 『桜姫東文章』<釣鐘権助、清玄>
あとがき
高崎兜太句会
2016年6月をもう一度。
この句会では2・3ヵ月前に3句を提出。
兼題は「事故」が2句、自由句が1句。
選句は3句と問題句を1句。
最高点句は7点が2句あって、その句から合評を始める。
ビニール一枚春空を飛ぶ事故の予感
花の村事件あらかた狐の仕業
とった評は当然のことながら好意的な意見が続出。
事故の「予感」がいい。
兜太評:新鮮でない。
「ビニールが飛ぶ」のも、「狐の仕業」もマンネリ。
この2句、発想が似ている。
「どうしてこんなに点がはいったかわからんな」。
「事故」という兼題で、がんばりすぎたり、きどったり、と
無理をしている、とも指摘。
「フクシマ」「チェルノブイリ」「大震災」などを書いた句は
報告にとまっている。
4点句は
キャッチボールの姉と妹豆の花
評:今は兄弟だけでなく、姉妹キャッチボールをやるのも
めずらしい事でない。
兜太評:あっさりした季語、「豆の花」が効いている。
地味に作っていい。
大地震ありったけの燕よ来い
兜太評:おもいきった言って、実感あり。
「ありったけの燕」がいい。ちょっと言い方が幼い、か。
春愁のすこし大きな馬に乗り
兜太評:自分の春愁をなだめるために馬に乗った。
「乗る」終止形だときつくなる。
「乗り」だ。このぼかすほうがいい。
続いて、すべて問題5点となったこの句。
男ありけり無遅刻無事故宇宙塵
評:なにが言いたいか?
いなくなって宇宙の塵となった?
「宇宙塵」の働きがわからない。
兜太評:男がいた。無遅刻、無事故で、
その男をみていると宇宙塵としかみえない。
哀れを込めて、皮肉った。
皮肉ったが、哀れをこめている。
面白い。自画像か?
「これは肯定的な問題句だな」
はい、これは私の句。
今回は秀逸、秀作、佳作ではなく、
以上の句が兜太選となった。
映画「国宝」、
メイキングがyoutubeに登場。
https://youtu.be/e0Vr9sjQmWY?si=oSkjj2Y6khFAdA1X…
吉沢亮、横浜流星、渡辺謙、田中泯、寺島しのぶ、
そして李監督の話がたっぷり♪
能楽師・安田登さん、
講座「人生に効く古典文学」NHKラジオ第2、
1時間番組。
8月までラジルラジルで聴くことができます。
https://nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=NJZR87XYYV_01…
1 古事記と世界の冥界下り
2 軍記物から「平家物語」「太平記」
3魂を鎮める能と世阿弥の智慧(ちえ)
4魔法の言葉「和歌」の力
テキストの添付
https://x.gd/4J2HX https://nhk.jp/p/rs/NJZR87XYYV/episode/re/EZXL16JV7P/
◆安田 登(ヤスダ・ノボル)
1956年、千葉県銚子市生まれ。
大学時代に中国古代哲学を学び、
20代前半に漢和辞典の執筆に携わる。
25歳のとき能に出会い、鏑木岑男師に弟子入り。
能楽師のワキ方として活躍するかたわら、
論語と謡曲を中心とした寺子屋「遊学塾」を全国各地で開催。
著書に『能―650年続いた仕掛けとは―』『異界を旅する能―ワキという存在―』