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国家は破綻する  金融危機の800年


この世の中に新しいものなど存在しない。


新しくみえるのは、忘れていたからだ。  ~ローズ・ベルタン




人類最初のデフォルトは、紀元前四世紀の古代ギリシャでシラクサ王・ディオニシウスがやってのけたものであるとか。


ディオニシウスは約束手形を振り出して臣民からお金を借りたあと、現在流通している貨幣はすべて返却せよと命令を発し、命令に従わないものは死刑であるとしました。


こうして、国中の貨幣を集めたディオニシウスは、1ドラクマ硬貨すべてに「2ドラクマ」と刻印し、しかるのちに借金を返済したのだとか。



政府が通貨供給量を増加させる理由には


・実質貨幣残高に対するシニョリッジ (通貨発行益)という税金を手にいれることができる。


・公的債務残高の実質価値を目減りさせ、あわよくばゼロにしてしまおうとする。


といったものがあります。


通貨の金や銀の含有率を引き下げたり供給量を増やすということは、その通貨の品位を低下させることを意味します。(その他の経済条件が改鋳前と後で変化がなければ物価水準が上昇します。)


1900年代になってから紙に印刷された通貨(紙幣)が広まりましたが、現代の紙幣印刷機は同じ目的をより先進的かつ効率的に達成する手段となりました。


現在、米連邦準備制度理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)によって通貨供給量の増加が実践されています。


FRBの第2次量的緩和政策(QE2):総額6000億ドル


ECBの3年物資金供給オペレーション(LTRO):総額4890億ユーロ

(欧州金融機関523社)


ここで注意しておかなければならないのが、長期的視野でこれらの通貨を見た場合、財政の長期的持続可能性を確保する政策が採られない限りUSDとEURの価値と金利は必ずあるべき水準に行き着くことと、インフレ危機と通貨危機は時代や国を問わず極めて多くのケースで歩調を揃えて発生しており、為替レートの変化が物価に顕著に転嫁されてしまうことであると思われます。


※深刻なドル不足と欧州債務危機の深刻化に伴い、関係各国が出口のない持久戦を強いられている環境下においてリスクマネーの流入で不安定な動きを繰り返す「金」よりも、高い経済成長率を見込めず良くも悪くも変動幅が狭く安定している日本国債は現金の代替商品のようであると安全資産としてやや長期的な観点から円建て資産が選択されて円高が進行している可能性があります。



金融危機後の特徴


1.資産市場の落ち込み


実質住宅価格は6年にわたって平均35%の下落し、株価は約3年半にわたって平均56%下落する。


2.生産と雇用の落ち込み


失業率は景気循環の後退局面で平均7%上昇し、この水準が平均4年以上続き、産出高はピークから底まで平均的に9%以上落ち込むが、低迷が続くのは平均して2年程度である。


3.政府債務の実質価値が急増する


第二次世界大戦後の主な危機において、政府債務は平均86%拡大した。



※内容を精査し現在のマーケット動向および見通しを検証して、加筆します。





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ミュンヘン


2012年1月


欧州連合(EU)は、イラン産原油の禁輸措置に踏み切ることで原則合意しました。


反発を強めるイランは中東の主要な原油輸送ルートであるホルムズ海峡の封鎖を決めたと革命防衛隊幹部の話としてAP通信が報じています。



2011年末に遡れば


11月には首都テヘラン近郊にある武器庫で爆発があり、


さらに、英紙タイムズは同月末に衛星写真をもとにイランの核施設爆発の可能性を報道し、


12月にはアメリカの無人偵察機が撃墜され、


イランの民兵組織バシジが在英国大使館を襲撃していました。



このような軋轢の原因が「欧米と同様に我が国には核の有効活用をする権利がある」と明確な主張をし、核開発を継続しているイランの核開発問題にあることは周知の事実です。


これに対して、イスラエルは数々の抑止策を展開しています。


・ウラン濃縮に使用する遠心分離機が故障を頻発している


・イランのコンピューターがウィルス感染している


・核物理学者の直接的な暗殺


どれもイスラエル諜報特務庁モサドによるものであると欧米の一部メディアでは報道されています。



これほどまでのイスラエルの安全保障に対する概念は、建国当初から「アラブの海に浮く小島」として四次にわたる戦争で国を維持してきたことが背景にあります。


ミュンヘン・オリンピックで、イスラエル選手団がテロ組織「黒い9月」に惨殺された「ミュンヘン事件」では、ゴルダ・メイア首相と閣僚による秘密委員会の指示で「神の報復作戦」としてモサドが執拗に実行犯を追い詰め、暗殺を繰り返し、イスラエルは国家としてテロリストに対して報復をしたとされています。


どちらの主張そして言動が正しいかの判断は致しかねますが、この経緯を映画化したものがミュンヘンです。



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政府の円高対策と実効為替レート


円高対策


市場の安定を対策の「基本原則」と位置付け、各国と連携して「非伝統的な施策を含め、国際金融市場の安定確保に資する施策を幅広く検討」する方針を打ち出しています。



・国際協力銀行(JBIC)への融資枠を10兆円程度とすることなどで、円高メリットを活用した海外企業買収や資源確保を後押しする。


・関連省庁の副大臣級と日銀副総裁で「景気対応検討チーム」を設置し、対策の進捗状況を管理する仕組みを導入し、「具体的な成果を出す。」としている。



円高によるメリットを「徹底活用」する。


国際協力銀行(JBIC)の融資枠拡大に加え・石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)への出資拡大を通じてレアアースなどの鉱山権益、天然ガス田などの買収を支援するほか、産業革新機構の政府保証枠を1兆8000億円へ拡充して海外企業の買収も促進する。


従来の円高対策との違いについて、ディフェンス面だけでなく、日本の産業が世界の成長産業あるいは、M&Aで資源を獲得するなど攻めの姿勢を強調しています。




為替市場については「一方向に偏った円高の動きが続いている」と長期化する円高を牽制し、「必要なときには断固たる措置をとる」方針を重ねて示しています。



・為替介入(外国為替平衡操作)


資金源は、政府の「外国為替資金特別会計(外為会計)」の資金が充当されます。


円高是正の為の介入では、政府短期証券(FB)を発行することで円資金を調達し、調達した円を売却して対象通貨(基軸通貨)を買います。

この際に取得した外貨を外貨準備と呼び、運用は対象通貨の・国債・預貯金・金などに限定されています。


円安是正の為の介入では、外国為替資金特別会計の保有する資金を市場で売却して円を買い入れます。


介入の・時機・方法・金額・通貨の判断は、財務大臣の権限において財務省国際局為替市場課が行います。


為替売買の実務は代理人である日本銀行金融市場局為替課が実行します。


つまり、為替介入の判断は政府財務相が決定し、日本銀行が財務省の指示通りに為替市場において売買を実施します。



実質実効為替レート指数


物価変動や複数通貨の貿易量を考慮して算出している指数で日本銀行が公表しています。


USDと円の実効為替レートを決定する物価上昇率を検証すると、1995年4月から2011年4月までの米国CPI(消費者物価指数)上昇率は39.2%であるのに対して、同期間の日本の上昇率はマイナス3.6%でした。


つまり、アメリカで1995年に100で購入できたものが、2011年には139支払わないと買えなくなり


日本で1995年に100支払って購入していたものが、2011年には96円で買えるようになりました。


したがって、円に対するUSDの価値の減少を考慮すると1995年当時のUSD80円は現在の56円に相当すると考えられ、現行水準は特別騒ぎ立てるほどの円高ではないという見方もできます。


企業業績においても、海外生産比率を進めた電機や精密といった業種では、対USDにおいては年間営業利益への影響額を抑制するに至っているので影響は限定的と思われます。

しかしながら、それら業種よりも円高の影響額が一桁大きいのが自動車産業であり、現在海外移転を加速度的に促進しています。




白鯨

Last waltz