田島征三ギャラリートーク＆サイン会無事終了

台風の日。

今日は「田島征三ギャラリートーク＆サイン会」当日

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トーク会は早々に予約満数に達していたがこの台風。国立は昼過ぎには小雨になっていたけど、お住まいによっては大変で当日キャンセルもあったが当日の問い合わせもあってちょうどトントン。

午後、田島さんとスタッフさんが来るまではずっとそんな調整作業をしていた。

まずは田島さんに会場を見ていただいた。こんな感じになりました。

お二人がロージナに行っている間に少しずつトーク会場設営開始。

昼食から戻られた田島さんがお昼寝している間に本格的に設営開始。大きなことを言うようではありますが…。東京にどれだけ画廊があるかはわからないけど、しっかりお昼寝ができる画廊はそうなかろう。

客席を多くとるために絵本売場は廊下に移動してそちらは妻に任せた。

15時開場。当たり前だけどあっという間に満席になった。8割以上が女性。

15時30分。万雷の拍手の中、田島さんがふわーっと登場。

「『た』の話、『国立』の話」は僕のリクエスト。1960年代の若き日の国立在住時代の話をしてくださった。

僕が国立に越してきたのは1960年代の初め。22歳か23歳のまだ何者でもなかったころです。そのころのこの辺は雑木林でした。手刷りの私家版絵本「しばてん」を評価してくれた今江祥智さんを頼って越してきました。国立駅北口。3畳一間の元病院の病室という下宿でした。今江さんはいろいろな出版社に僕と「しばてん」を紹介してくれましたが興味を示してくれる人は少なかったです。数少ない理解者が福音館の松井直さんでした。そして数年後に『ふるやのもり』を出版してくれました。長新太さん赤羽末吉さんが高く評価してくれたのはうれしかったですが世間的には酷評が多かったです。数年前にある投書を見ました。59歳の女性のものです。「子どもの頃『ふるやのもり』が大好きだったのに大人たちが寄ってたかって否定して悔しかった」というものでした。嬉しかったですね、子どもはわかってくれてたんだと。でも本当に否定され続けたんです。当然、貧乏で野草を煮て食べる、なんてことまでしました。最後には栄養失調で倒れて病院に担ぎ込まれました。「栄養を摂ってしっかり休んでください」と医者に言われましたがそれができるなら栄養失調にはなりません。あまりにも薄情なお上の仕打ちに怒って役場で大暴れしたこともありました。そしてまた栄養失調で倒れました。そんな国立時代、そんな僕の20代でした。どん底でした。しかしそんなある日、僕に救いの女神がほほ笑んだのです・・・(前半要旨)。