正しいバレエで本当の上達を。
愛知県岡崎市のバレエ・ベーシック三井です。
インスピレーションに欠けた時…
思い出す舞台があります。
モスクワ、私は25歳、
バレエの道は諦め
モスクワの日系企業で
働いていた時のことです。
典型的な日系企業。
仕事を学ぼうと
燃えるサラリーマンをしていました。
…自分の仕事が遅かったのもありますが、
残業ばザラ、土日も出勤。
モスクワという
バレエ的に恵まれた土地にいながら
バレエを観に行くことも
滅多になくなりました。
でも、やっぱり観に行きたくなるんです。
公演は毎日のようにあるし、
手頃な値段のチケットもあります。
…でも前売り券は買えないんです。
だって仕事が終わるか分からないから![]()
ある時、何とか定時に退社でき
ボリショイ劇場に駆けつけました。
しかしチケットオフィスにはもう
チケットはありませんでした。
チケットオフィスを出ると
ダフ屋達が近寄って来て
「いい席あるよ〜」と。
彼らが買い占めてしまうんですね![]()
「いい席」というチケットを
見せてもらうと、
日本円にして
1000円程度の席が10000円![]()
ロシアに暮らし、
手頃な価格に慣れていた私は唸りました。
う〜む、買うべきか、買わざるべきか…
次またいつ来られるかも分かりませんし、
割高ですが買うことにしました。
正直、演目は覚えていないのですが、
雷に打たれたような衝撃を覚えています。
ダンサー達の作り出すエネルギーが
私の中の忘れていたエネルギーを
呼び起こし、
感動が身体中を駆け巡ります。
特に1人のダンサーを見て
こんな言葉が降ってきました。
バレエとは生命力の発露。
彼の名は
レオニード・サラファーノフ。
パートナーは新人の子でしたが、
まるで彼が彼女のエネルギーを引き出して、
より輝かせているように見えました。
私は彼らから生命力を頂いている。
生命の力、そんな尊いものを。
1000円とか10000円とか
関係ない。
なんと愚かな計り方をしていたのだろうか…
それから私は
ダンサー達、オーケストラを始め
劇場スタッフに感謝の念を感じながら
劇場に通うようになりました。
常連のダフ屋もでき(いいカモ)
割といい席を取っておいてくれたような。
今はコロナで難しいですが、
やはりライブの持つエネルギーは
特別ですね![]()
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