なぜ、１０バガー達成は難しいのか【その１】

先日、米国株テスラで１０バガーを達成した。

実際は少し下がったところで売却したから、８バガーになってしまったが。。

これについて、長田先生が「成長株の実践会」後のレポートで

興味深いことを書いてくれた。

＝＝＝＝＝　長田先生のレポート　＝＝＝＝＝

○成長株を保有し続けるのは難しい

本日のセミナーの冒頭で取り上たように、実践会のオンラインサロンにて、

テリーさん（実践会サロンに参加している凄腕プロ投資家）は、

成長株投資も長く持ち続けることは大変難しい投資方法だという

話をされていました。

私も実際これは感じているところでして、M3という銘柄のことを

思い出します。

この株はマッキンゼー出身の谷村社長が創業された会社で

2003年に東証マザーズに上場しています。

その後も順調に事業領域を広げ業績も拡大しています。

M3はもはや国内だけでなく世界中のお医者さんが使うメガプラットフォームに

なっています。このプラットフォームなしでは転職することや、

医療関係者に必要な情報を得ることはむずかしい。

ここまで差がついてしまうと、後続の企業が追いつこうと思っても

なかなか追いつけるものでありません。

インターネットの世界では同一市場で生き残る一社が圧倒的な強みを持ちます。

今や世界的なメガベンチャーとしての地位を確立した M3ですが、

その株価動向は一貫して上昇し続けてきたというわけではありません。

2003年の登場以来2011年、12年までは株価は横ばいで推移してきました。

もちろん多少上下に動いて落ちていましたが、2013年以降の株価上昇率と比べると

少ないことがお判りになるでしょう。

今の価格から見ると昔の株価変動が少ないように見えますが、当時の期間だけを

切り取ってみると、当時の価格帯としてはそれなりに動いているのです。

そして、価格が2倍になってくると売りたくなるのが人間の心理ですから、

2003年から現在までに何十倍になったとしても、それを持ちつづけておく

ということは、なかなかできるようでできるものではありません。

○三浦さんもテスラで一時１０倍をゲットしたが

三浦さんもテスラの例をあげていましたが、最初のIPO時点でテスラ株を購入し

何倍かになるところで売却したとのことです。

その後三浦さんは、しばらくしてから証券会社の営業マンの勧めもあって、

もう一度買い直すことにしたそうです。

その時点で株価は売却した時点から数倍となっていましたが、

株価は更に上昇して２回目の購入からみて10倍になった。

繰り返しになりますが、値上がりすれば売りたくなるのは投資家の性ですので、

これに抗うのは大変な困難が伴います。

はっきり言って、創業者で株式を容易に得ることができないからこそ、

株価が何十倍にもなる恩恵を受けられる。

普通の株主は、長い成長株の旅路の途中で売ってしまうので

そこまでの株価の上昇の恩恵を受けることはできません。

それに、後から見ると「ただ株式を保有しているだけじゃないか」と

思われるかもしれませんが、その途中に必ず悪いニュースがあって、

下落していきますから、その時もまた売りたくなるものです。

上がっても、下がっても理由をつけて売りたくなる。

イーロンマスクCEOが Twitterでつぶやいたことが、インサイダー疑惑にあたるとして

SEC（米国の証券など監視委員会）がイーロンマスクCEOに注意喚起をした場面では、

テスラ株が大きく下げた局面がありましたし、また受注残は積みあがっているものの、

受注分の生産が追いつかず、資金繰りが悪化して倒産するのではないかという懸念が

広がったこともありました。

こうした懸念を全て乗り越えた投資家だけが10倍、20倍という株価上昇の恩恵にあずかる

ことができるのです。

10年以上長期間保有するというのは、傍目から見ているほど楽ではありません。

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なぜ、テンバガー達成は難しいのか【その２】

「１０バガー達成するには、どうしたらいいのか？」につづく。