男性を輝かせる個人向けスタイリスト
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先日初めての茶道体験という
記事を綴りました。
思う所感じる所ありましたが、
やはり私は職業上洋服について
考えてしまいます。
茶道ということで、
もちろん日本家屋の建物内で
行われました。皆さん一様に
スーツ姿。暑いのなんの。
覚悟て・・・・
加えて、
久しぶりの正座や胡坐。
私個人は仏教家系に生まれ、
幼いころより正座を躾けられ、
経文も暗唱できるほどです。
1時間どころか、最長7時間
(休憩挟んでね)など、何のため?
と思いながら、子供心に素直に
実践して今日に至ります。
やはりこういった修道着が座禅にはいいですが、日本では和服でしょうね。
正座は神前、仏前、君主などに
対する敬意として行われてきたのが
その起源なのですが、洋服には
不釣り合いな感じが否めませんでした。
どれほど
トラウザーズをたくしあげても、
一発でシワッシワ。
帰宅後汗抜きをした後、
アイロニングでシワ抜きを。
伝統文化をそのまま
守っていくことも大切ですが、
現代的に手を加えアレンジして
寄り添うことも大事なのかと。
少しカジュアルなジャケットと
ストレッチの効いたパンツなどでも
良いのではと感じたのが正直な感想。
(あくまでも装いとしての観点から)
もともとヴィンテージアイテムが
好きなことから、サイズが合えば
スーツを古着で買うこともあります。
(研究という名の好奇心もあり)
ドレスアイテムを扱う古着屋も、
数少ないうえ、サイズが合うことも
ほぼ100%ありません。必ず
どこかをお直しして着ています。
最近はさらに数少ない国産の
テーラードスーツが気になってます。
既製服の普及後、多くのテーラーが
シャッターを閉めてしまい、見られる
ことも稀。
(既製服が出回る80年代までのビスポーク)
そういう国産テーラードは、
猶のこと合うものが少ないんです。
重厚な生地にしっかりとした縫製。
現代の生地にはない質感が、
少しマニアックですが好きなんです。
大体見かけても袖が短い、
異様なまでに寸胴なシルエット、
トラウザーズにおいては、
ダボダボすぎてパジャマ?と
思ってしまうぐらい。
亡き叔父の国産テーラード。まだマシですが全体的に緩めのシルエットなので、セットアップ的な着方になります。
現代ではフローリングや、
家具なども欧米文化の影響も
あり、床に直接座ることが
ほとんど無くなりました。
引用元:https://antique-log.com/antique-chabudai-2491現代的に取り入れてもいいですね。
昭和の時代では、
畳やちゃぶ台などに胡坐や
正座をして商談をするシーンも
多々あったのでしょう。
それゆえにスーツに対する
フィットの概念が、大幅に本来の
欧米のフィット感から逸脱した
ものとなっていたのかも。
また、欧米のテーラーでは
オリジナルのスタイルを基に
お客様を導いていくのですが、
日本ではお客様目線を優先する
あまり、こういった楽さ重視の
スタイルが流通してしまったのも
その一因でしょう。
こういう省エネスーツも日本独特。流行りませんでしたが(笑)。
その時代を生き抜いてこられた
世代もそのほとんどの方は、
現役を引退され余生を楽しんで
生きておられる。
さらにその上の世代の方々は、
和服の時代ゆえスーツのフィット
など考えたこともない世代なの
かも知れません。
現在社会で活躍する50代、
40代はそういった方々の子供
世代。
特に洋服が好きでもなければ、
装いのルーツやマナーなど
学ぶ機会も無かったはず。
私もアイビー世代の父親から
学んだことと言えば、タイの
プレーンノットのみ。しかも
巻き方だけで美しさを出す
ための工夫などいざ知らず。
(父は工場勤務だったためスーツ着ない人でしたし)
それゆえの無意識の
だらしなさも致し方無いと
言えばそれまでですが、
気付いた方が啓蒙して
いかなければ、全体的な
底上げにはならないでしょう。
そういった意味では、
女子ウケ云々に終始する
いかなるブランドも業界人にも
無力ささえ感じてしまいます。
(きっかけとしてはいいのでしょうが。)
装い方の基本を学べる
場所はどこかというと、
歴史的な書物やテーラー、
知識あるスタイリストから
学んでいくのが近道でしょう。
本日はこれまで。