「あの日 あの時 世界の街角で」バカブンド -4ページ目

「あの日 あの時 世界の街角で」バカブンド

ブラジル移民から世界放浪 若い頃にフラッシュバック
消せないアルバムの話。

ニシシッピー川が近い宿舎。

 

小さい街で、万博会場には車まで30分位で着く「アメリカの寂れた街って感じ」

 

街はずれにカントリーの店あり、プールバーになっていた。

 

何人かの万博スタッフと、下手なビリヤードと酒でうさ晴らしの場所。

 

ある夜、いつも様に遊んでいると「私達にもゲームさせて」女の子のスタッフが来た。

 

四人ずれで遊びに来た様だ「よく ここがわかったね」「山内君に聞いているから」

 

俺と同じ宿舎に居る若い奴「あいつはお喋りだな」「若い子が遅くまでは危険だよ」

 

「ここはアメリカだからね」「私たち子供じゃないからね」怒られた。

 

数日後、その夜は俺が一人で店にいた「今晩は」「あれ どうしたの一人で」

 

「同じ部屋の子とちょっとね」「女は難しいね まあ ガス抜きして帰ろ 送るよ」

 

そんなきっかけで話し友達に「俺より10歳は若い友達か」

 

ある時の会話の中で「私しの事どう思う」「若くて可愛いい お喋りかな」「子供扱いして」

 

知らない内に近くなっていた「五ヶ月は楽しい話しが出来るね」「日本の彼氏は」

 

「いないんだ」「だから 今は貴方が彼氏だよ」「あははは 大人をからかうなよ」

 

彼女は急に怒って店を出て行った。追っかけた「どうして そんなに怒ってるの」

 

「あんたは鈍い 女の気持ちがわかってない」「えっ」彼女がキスをしてきた。

 

「待って」「黙って 私しの気持ちだよ」「もう 遊んであげないぞ」

 

朝が明ける頃、汚いコーヒーショップでじっと彼女を見つめていた。

 

「もう 寝る時間ないけど帰ろ」「好きだよ」

 

ニシシッピーの川風に青草の臭い「なんか つい言葉がこぼれた」こんな時間は嫌いじゃない。

 

この街に来て数ヶ月が過ぎた。

 

店の中にも何人かの飲み仲間も出来て、週何回か出かけた。

 

ローマは、夜も10時を過ぎると街が暗く、行ける店も少ない。

 

トラットリアで食事してワインを飲む。

 

「飯は美味いし ワインもうまい」「いつもよく食べて 飲むね」

 

仲良くなったローマの友達の子「今日はお客が多かったね でも 楽勝」

 

「調子いい事言って 結構テンパッテいたよ」「皆んなに合わせただけ」

 

「強がり言って あはは」元気な子だ でも いい子だ。

 

「この後 どうする?」「う〜ん 少し汗かきに行こうか」

 

ローマのディスコ“84” 良く行った店。

 

軽いリズムに体動かし話は弾む「今日は調子いい」

 

「そう いつもと同じに見えるよ」

 

「目が悪いんじゃないの」「でも カッコいいよ」

 

チークタイム。彼女といつも踊るけど「少し ドキドキ」

 

「心臓がなってるよ」「そりゃ興奮するでしょ」「何考えてるの?」

 

「君と同じ」「う〜ん 少しエッチかな」「笑える」

 

チークタイムは店の中が暗い。彼女が体を寄せて来て軽くキス。

 

「こんな事していいの」「今は黙ってて」「了解」

 

こんな感じの俺と彼女。

 

ローマの夜は少し甘く、少し危ない時間があった。

 

帰りは、いつも夜中のトレビの泉でコイン投げ。

 

「いつも 何をお願いしてるの」「言えない」

 

「いつか何年かして どこかで会ったら教えてあげる」

 

「気になる 又 会いたいね」「会えたらいいね」

 

あの時のシュチエーションは、今でもドキドキする。

 

ローマのトレビの泉だけが知っている「あの お願い」

イタリア以来の海外はアメリカでの仕事。

 

成田で会ったメンバーは若者だらけ「こんな感じでやるのか」

 

メンバーの中では俺は歳上組「板長、寿司屋の親父、次が俺」

 

他に俺の歳に近い人と若い奴が二人、サービスは若い女の子が15人位の大人数。

 

「こんな感じで、日本パビリオンの日本食店をやるのか」

 

ニューオリンズでの万博は普通に始まった。

 

仕事はそんなに難しくないが、若い人達との会話に付き合う毎日。

 

「今時の若い女の子は、話のテンポが早い。仕事の愚痴、彼氏の話等々」

 

「毎夜で酒を飲みながらで、馬鹿な話が尽きない」

 

宿舎のそばにも行きつけの店も出来た。

 

ビーフジャーキーが旨いカウンターの店で、女の子達と夜な夜な遅くまで飲む事も度々。

 

「こんな事ばかりでいいのかな」パリ時代以来の感じだ。

 

ある時、映画館でゴーストバースターを見て、その後はディスコ。

 

酒を飲んでいたので、ニシシッピー川の河川敷を朝になるまで歩いた。

 

その時、その子達がユーミンの♩埠頭を渡る風♩をつぶやいていた。

 

♩もうそれ以上 優しくなんて しなくていいのよ♩

 

バーボンにジャズの街は「砂漠の蜃気楼」様に、毎夜のトーキングタイムに溢れていた。

 

トレンディドラマが本当に現実に流れていた「笑える あの時の俺」