「大阪に来て一年なる」アメリカでの仕事からこの会社から誘いがあり入社した。
初めは成田で勤務して、大阪での新しい飛行場が出来る事で転勤になった。
海の上に出来る飛行場は国を上げての大事業、テレビでは毎日の様にニュースになった。
初めの立ち上がりは、ぐちゃぐちゃの仕事の毎日。休みもなく体もがたがた「辛かったな」
今は落ち着いて平穏な毎日。
そんなある日「電話ですよ 飛行機会社の人みたいです」「わかった ありがとう」
相手は成田にいた時の大手飛行機会社のCAの方、仕事の関係で一緒にアメリカ出張したり,
「接点があった人」
特に親しい訳じゃない「久しぶりです 大阪に来てるの 今夜時間あります」
「ありますけど 何かありますか」
「話は今夜 難波の駅前ホテルのロビーに7時でお願いします」
「何の事かわからないけど行くしかないか」相手は親会社のCAで管理職の人間だ。
早く着いたのでロビーで待っていた「待ちました」「いいえ 今少し前に来たばかりです」
「久しぶりすね 急にどうしたんですか」「話は食事しながらしましょ」
難波の日本食の店で話は始まった「実はね会社を辞めるの」「えっ そうなんですか」
「未だお若いのに」「やりたい事が出来たので、未だ元気のある内にね」
「もう一人同期の子と一緒にね」「何をされんですか」「もう少し飲んでから言うわ」
何となく俺を巻き込もうとしてる感じ「少しは酔った」「まあ ちょっと酔いましたね」
「じゃ言うね 実は銀座で店をやりたいの」「えっ 本当ですか 凄いですね」「信用する」
「もちろん 信用しますよ」「同期の子と共同経営するの」
「でも 物件とかスタッフ、メニューとか」「そこで あなたに相談なんだけど、
一緒にやってくれませんか」「ええ〜」
それから延々と説明された「どうして私なんですか、成田に凄い人達がいるじゃないですか」
「あの人達は頭が古くて、あなたは海外経験豊富で、あのワシントンDCの初便をやった人でしょ」
「色々と私の事を調べたんですね」
「アメリカに行った時に、向こうの事が詳しので気になって少し調べたの」
「こんな私が何でいんですか」「女の勘と、もう一人の同期の子もおなたの事は知っていたわ」
「今日はいい返事を聞くまで長いわよ」「最後にシャンパンを開けたいので」朝まで話は続いた。
この話は結局の所「夢の銀座のCA達」と言う感じで終わった。
でも「花のスチワーデスの綺麗な女性と、朝までシャンパンなんて」俺には不思議な時間が訪れる。
これは自慢していいのか、笑い話しなのか「浪花の朝方をCAと話し色々か 笑えるな」