万博の仕事が終わり帰国に。
途中ロスに寄り前泊「多くの連中は有名地観光に前日からそわそわだ」
「ロス観光はいらないな」「秋のベニスビーチでもうろつくか」
そんな俺の行動に気がついた女子がいた「私も暇な時間を観光には行かない」
「明日 どうするの?」「ベニスビーチに行って、太陽でも浴びる」「ふーん」
この女子は、ニューオリンズ万博で一緒の仕事仲間「見た目 ラテン風の女子」
何回か夜遅くまで飲んで事もあった「ちょっと乗りのいい女子だ」
「皆んなと観光に行かないの?」「私 昔ここロスに住んでいたの」「へ〜」
「じゃ 今更 観光はないね」「でも 皆んなを案内でもしたら」「面倒」
要は彼女は俺と時間を潰したいんだ「じゃ ベニスビーチにでも行く」「行く」
翌日 朝早くから海に向かった。カフェで小腹を満たし、ベニスビーチまでそぞろ歩く。
「二人でこんな所を歩いている私たち、どんな関係」「成田までの友達」「それでいい?」
「今はいいじゃない、楽しもう」秋のベニスビーチは未だ日が強い。
何組かのカップルが日焼けしている。彼女もビキニになったいる「スタイルいいね」
「成田で本当にいいの」「うん〜ん 」可愛い女子だ。
「お腹空いたね」「そろそろランチしようか」「シーフードがいいね」
ビバリーヒルズの小洒落た店でランチ。店のお客はセレブに見えた「いい店だね」
もう何時間も彼女といるのに話が尽きない「気楽に楽しい時間」
記憶は少し鮮明で、少しロマンチック「夜はどうするの」彼女が聞いてくる。
「美味しいご飯とワインで、アメリカの余韻を味合うかな」「私は?」
「成田までの友達か」「私、大人の雰囲気の店知ってるよ」「どうしたい」
「もちろん 一緒にいたいよ」睨む様な目の彼女が大人に見えた。
アメリカのラストナイトは、長い無駄話とワインで朝まで。
ニシシッピー川の河川敷を歩いた時の青草の香り、俺の記憶の香りは消えない。