この街に来て数ヶ月が過ぎた。
店の中にも何人かの飲み仲間も出来て、週何回か出かけた。
ローマは、夜も10時を過ぎると街が暗く、行ける店も少ない。
トラットリアで食事してワインを飲む。
「飯は美味いし ワインもうまい」「いつもよく食べて 飲むね」
仲良くなったローマの友達の子「今日はお客が多かったね でも 楽勝」
「調子いい事言って 結構テンパッテいたよ」「皆んなに合わせただけ」
「強がり言って あはは」元気な子だ でも いい子だ。
「この後 どうする?」「う〜ん 少し汗かきに行こうか」
ローマのディスコ“84” 良く行った店。
軽いリズムに体動かし話は弾む「今日は調子いい」
「そう いつもと同じに見えるよ」
「目が悪いんじゃないの」「でも カッコいいよ」
チークタイム。彼女といつも踊るけど「少し ドキドキ」
「心臓がなってるよ」「そりゃ興奮するでしょ」「何考えてるの?」
「君と同じ」「う〜ん 少しエッチかな」「笑える」
チークタイムは店の中が暗い。彼女が体を寄せて来て軽くキス。
「こんな事していいの」「今は黙ってて」「了解」
こんな感じの俺と彼女。
ローマの夜は少し甘く、少し危ない時間があった。
帰りは、いつも夜中のトレビの泉でコイン投げ。
「いつも 何をお願いしてるの」「言えない」
「いつか何年かして どこかで会ったら教えてあげる」
「気になる 又 会いたいね」「会えたらいいね」
あの時のシュチエーションは、今でもドキドキする。
ローマのトレビの泉だけが知っている「あの お願い」