こどもの病気・トラブル対処法 -5ページ目

子供・赤ちゃんの下痢(3) 症状と原因(下痢をともなう病気)

【症状から見る 下痢を伴う病気】

乳幼児に多い下痢を伴う病気

下痢をした
症状疑われる病気
熱がある
うんちに液体や粘液が混じっている。うんちが白っぽい。何度も下痢をするウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)、細菌性腸炎(食中毒)
腹痛、嘔吐を伴っているウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)、細菌性腸炎(食中毒)
せきや鼻水を伴っている風邪症候群
熱はない
嘔吐があるウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)
断続的に激しく泣き、おなかが痛そう。イチゴジャム状の血便が出る腸重積症
下痢が続いている
特定の食品を食べると下痢をする食物アレルギー
体重が増えない、湿疹、ぜーぜーと呼吸をする難治性下痢症



【下痢を伴う病気 主な症状とかかりやすい時期】

ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)

<主な症状>
嘔吐、下痢、発熱

<かかりやすい時期>
6カ月~、冬~春


細菌性腸炎(食中毒)

<主な症状>
下痢、嘔吐、血便、発熱

<かかりやすい時期>
新生児期~、通年


風邪症候群

<主な症状>
発熱、せき、鼻水、くしゃみ、のどの痛み

<かかりやすい時期>
3カ月~、通年


腸重積症

<主な症状>
嘔吐、腹痛、顔色が悪い、血便

<かかりやすい時期>
6カ月~、通年


食物アレルギー

<主な症状>
じんましん、嘔吐、下痢、血便、湿疹の悪化

<かかりやすい時期>
3カ月~、通年


難治性下痢症

<主な症状>
2週間以上続く下痢、体重増加不良、栄養障害、湿疹、喘鳴(呼吸時にぜーぜーと鳴る)

<かかりやすい時期>
3カ月~、通年


※下痢を伴う病気のすべてではありません。
上記の病気は一例です。
自己判断はせずに、症状が続くときや様子のおかしいときはすぐに受診して下さい。



【子供・赤ちゃんの下痢】

1 受診のめやす
2 対処法 ホームケア
3 症状と原因(下痢をともなう病気)


普段から下痢気味の子は、まず腸内環境を整えましょう

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子供・赤ちゃんの下痢(2) 対処法とホームケア

【下痢の時の対処法】

おしりのかぶれに注意

下痢のときの便には塩分が多く含まれるため、おしりがかぶれやすくなります。
おしりふきやトイレットペーパーなどで強くこするのはやめましょう。

おしりのかぶれが気になる時は、ぬるめのお湯で洗い、よく乾かしてあげましょう。

オムツの場合はこまめに取り換えてあげてください。
トイレトレーニング中でも、トイレに行くのが間に合わない場合が多く、また、二次感染を防ぐためにもオムツを付けてあげた方が安心です。


楽な姿勢で、おなかをあたためて

お腹を痛がっている場合は、衣服をゆるめ、本人が楽な姿勢を取れるようにしてあげます。
おなかを温めたり、手をそっと当ててあげると良いでしょう。

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【ホームケアのポイント・注意点】

水分補給はこまめに

下痢が続くと脱水症状が心配されます。
常温か人肌に温めた経口補水液やイオン飲料をこまめに与えましょう。

牛乳や柑橘類のジュースや果汁などは下痢を悪化させることになるので避けた方がよいでしょう。


ストックしておくと便利、下痢の後の水分補給
    


二次感染を防ぐ

下痢のときの便にはウイルスや細菌が含まれていて、二次感染の危険もあります。
処理する際には窓を開けて換気しましょう。

紙おむつはビニール袋などでしっかり密封して捨てます。
汚れた洗濯物は、塩素系漂白剤につけてから洗濯機へ入れましょう。

おむつ替えのあと、食事や調理の前もせっけんでしっかり手洗いをして、タオルなどの共用は避けましょう。


ひとつひとつ密封して捨てられるおむつペール
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【下痢の時の食事】

水分がとれ、脱水症状が改善したら、できるだけ早くから消化のよいものを選んで食事を開始しましょう。
下痢のときの食事は、最初は液体から、便が硬くなるのにあわせて少しずつ固体も食べられるようになります。


下痢のときに食べやすいもの

最初はリンゴをすりおろしたものや柔らかくつぶしたバナナが食べやすいでしょう
おかゆやうどんなどもおすすめです。

じゃがいも、カボチャの煮物やスープ、火を通した豆腐なども良いでしょう。

ニンジンや大根も回復期に適しています。
よく火を通してから与えましょう。

離乳食の場合は1段階前に戻します。


避けた方がよい食べ物

柑橘類や糖分の多いジュース、レモンなど酸味の強いものは避けましょう。

揚げ物や脂肪の多いもの、海藻やきのこなども消化によくありません。
牛乳や乳製品も避けた方がいいでしょう。


【子供・赤ちゃんの下痢】

1 受診のめやす
2 対処法 ホームケア
3 症状と原因(下痢をともなう病気)

子供・赤ちゃんの下痢(1) 受診のめやす

【子供の下痢】

下痢は、子供にはよく見られる症状で、腸がウイルスや細菌などに感染した時に、病原体を外に出そうとして起こります。
そのとき腸が収縮するため、おなかが痛くなります。

冷たいものの食べ過ぎや消化の悪いものを食べたとき、身体の疲れ、不安や緊張などの精神的ストレスが原因になっている場合もあります。


新生児・乳児の場合

普段よりも便が柔らかく回数が多い場合は、下痢だと考えられます。
ただし、赤ちゃんは消化機能が未熟なため、離乳食や水分を多めに取っただけでも一時的に下痢をすることもあります。

ほかに症状がなく、元気で体重が増えていれば心配しなくて大丈夫です。


下痢以外の症状をチェック

子供が下痢をしたら、下痢以外の症状がないか確認することが大切です。

便の回数や量が多い、熱がある、便が白っぽい、酸っぱいにおいや異臭がする、元気がないといった場合は受診しましょう。
高熱や激しい嘔吐、続く腹痛、血便、けいれんなどを伴う場合は出来るだけ早く受診した方が良いでしょう。

また、食物アレルギーが原因の場合がありますから、離乳食期などは普段から食べたものをメモしておくとよいでしょう。
ある程度大きくなった子供でも、初めて食べるものがあるときは気を付けて見ていてあげましょう。


自己判断での下痢止めは厳禁

下痢は病原体を排出しようとする身体の防衛反応なので、自己判断で下痢止めを使うと症状が悪化してしまうこともあります。
まずは受診し、医師の指示に従いましょう。


ストックしておくと便利、下痢のときの水分補給
    


【受診のめやす】

大至急病院に

・高熱や激しい嘔吐がある
・おしっこが出ない
・口の中や肌が乾燥する
・水分を受け付けず、ぐったりしている
・血便があり不機嫌
・おなかをずっと痛がる
・唇が紫色になっていたり、けいれんの症状がみられる


診察時間内に受診

・嘔吐や発熱、腹痛などの他の症状を伴うが元気
・回数は多いが元気
・不機嫌で食欲も落ちている
・便に血が混じるが機嫌はよく元気


家で様子を見る

・機嫌がよく食欲もある
・下痢が1~2回だけで、嘔吐もなく元気


嘔吐を伴い病院に行く時は、移動中に吐くこともあります。
エチケット袋や着替えを持っていくと良いでしょう。

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【受診の際の注意点】

医師に伝えるポイント

・下痢の回数
・うんちの形や形状(できれば下痢の付いたオムツを持参。無理な場合はデジカメなどで撮影したものを持参すると良い)
・機嫌や食欲はどうか
・発熱や嘔吐、腹痛などほかの症状の有無
・おしっこの回数


病院に行く時は、風邪や感染症を他の人に移さないためにも、また、違う病気に感染しないためにも、必ず親子ともにマスクをして行きましょう。

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【子供・赤ちゃんの下痢】

1 受診のめやす
2 対処法 ホームケア
3 症状と原因(下痢をともなう病気)