大人女子の恋愛小説
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Seesaw‐always

年下の彼、中澤くんに何故か好かれて、泣いたり笑ったりしながら…季節は秋、冬、春と過ぎ…私はまた一つ歳を重ねた。


暖かい春の陽射しが木々からこぼれ、軽やかな鳥のさえずりが聞こえる日曜日。


私は、朝からシャンパンベージュのドレスに身を包み、“花嫁さん”と呼ばれている。



「綺麗だよ。」

隣で微笑むのは…ついさっき“彼”から“夫”になった、中澤くん。


「いいよ、もう。」
何度も繰り返される台詞に照れ臭くて、白い三つ揃いを着た彼の、肘を叩く真似をする。

「本当にそう思うんだよ。」

「うん…ありがとう。」

春の陽射しに包まれてるからか、キュンと胸が熱くなった。


さて…どうなるのか?

中澤くん…じゃなかった、奏太さんがいつ愛想尽かすか解らないけど…。


出来れば…

「健やかなる時も病める時もあなたは彼を、彼女を、愛し続ける事を誓いますか?」

「誓います。」



誓いを守れますように。


終わり。

【小説】Seesaw‐overflow3

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コートを脱いで、ソファに座る中澤くんに、散々泣いて照れ臭い私は、



「プリン食べたい。」


と笑った。



「うん。」

中澤くんも笑う。




「コーヒー?紅茶にする?」

ソファの前に立って注文を聞こうとする私の。


「えっ?」


手首を中澤くんが掴んだ。



「その前にちょっとだけ。」

と言うと、すっと引き寄せられて

「おいで。」


の言葉と一緒に、諭された子供みたいに、中澤くんの足の間にすとんと座る。


「熱は?」


「…下がったよ。」


「よかった。」


背中から中澤くんに包まれ、耳元で大好きな声を聞いていたら、さっきまで悩んでいたのも泣いていたのも忘れてしまった。


「ねぇ。」


「こっち向いて。」


「やだ。」


「なんで?」

「だってヒドイ顔だもん。」


「知ってる。」


「え?信じらんないっ!」

怒って思わず振り向く。




ジッと見つめる瞳がすごく優しいから、なんだかまた泣けてくる。


「もう、泣かないで。」


掠れがちな声で呟くと、中澤くんのキスがゆっくり降りてきた。



「風邪移っちゃうよ。」


顔が熱くなるのが分かるくらい照れて、つい口ばしる。


「いいよ。移して。もう、我慢出来ないし、したくない。」




「あたしも。」



そのままソファに倒れ込んだ。


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【小説】Seesaw‐Overflow2

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相田に相談してみて、やっぱり押すしかないかって決心したとこに、サチコさんからメールが来た。



「お疲れ様。しのぶ、熱出して今日会社休んでます。忙しくても、しのぶの事離したくなかったら、行ってあげて。」


“マジで?!”


時間は8時。


俺は自宅を越えて、しのぶさんの家を目指した。



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「あぁ、もう8時。」


ベッドの中、壁掛け時計を見ながら、溜息をつく。

夕方になり熱も下がって、身体も楽になった。



サチコには


「なんて勿体ないこと言ってんの!世の中、可愛いのが好きなのもいれば、おばちゃんが好きなのもいるから成り立つの!変な気を使わない!」


って怒られた。

本当にいいのかなぁ。


あんな可愛い子より私で。

てか、おばちゃんてフォローになってなくない?


「ハハハッ。」

思わず声に出して笑う。



なんか…お腹空いた。



こんなに悩んでても、お腹は空くんだな。



そんな時。


‐ピンポン。

誰?こんな時間に。

宅急便かな?



「…どちら様ですか?」


「中澤です。」


「えっ?」

えぇ?!



「サチコさんから熱出したって聞いて、取りあえず来たんだ。プリンとおかゆ買ってきたんだけど、開けてくれるかな?」


どうしよう?今、中澤くんにどういうスタンスで会えばいいかわかんない。

「ありがとう。でも…私今パジャマだし、風邪移しちゃうかもしれないし、それに…」

次の言葉を考えあぐねている私を遮るように、中澤くんの声が返ってくる。


「いいから!そんなの承知で来てるんだから!しのぶさんの顔がみたいんだよっ。」


そんなこと言われたら…ダメだ…。


‐カチャ。

…パタン。


「ごめんね、大きい声出して。」


恥ずかしそうに、照れ臭そうに、微笑む中澤くんが目の前にいる。


…やっぱり好き。



そう思ったら、胸がきゅっと苦しくなって、私は息が出来なくなった。そして気付くと、空気を求めるみたいに彼の首にしがみついていた。


もうすでに泣き顔の私は


「ごめんね、心配かけて。ごめんなさい。」


と繰り返す事しか出来なくて。


そんな私を抱きしめながら、中澤くんは頭をそっと撫でてくれた。


泣きじゃくって、子供みたいに呼吸が整わない私のおでこに、中澤くんがキスを一つ落とす。


そして

「玄関じゃ寒いから、取りあえず中入ろう。」


と、優しく背中を押してくれるのだった。


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