【小説】年下の彼。
元々、恋愛は苦手。
もう5年もお付き合いしてない。
周りから、結婚は?と言われ続けて、気付いたら36歳になっていた。
正直、気付いてる。
女の輝きみたいなのはもうない。
だから、誰かと恋愛できるなんて毛頭思ってない。近頃は見合いの誘いも無くなった。
それなのに。
それは突然だった。
***********
合コン仲間が飲み仲間になることは稀。
そんな中、彼に出会った。
最初の出会いは合コンという名目だったけど、相手はみんな年下だし、どうせあっちの眼中にはないなぁと思うと、気が楽な相手だった。
何度か飲み会を重ねると、今までに無く会話も弾むし、楽しかった。
これで、年下じゃなければ恋愛対象なのに…と残念に思ったことが無くは…ない。
特に、彼は笑顔が可愛くて、気が利く。時折、見とれる自分に驚いてたりした。
中澤くん、31歳。
無いな。…5コも下。って。
そう思っていた。
何回目かの飲み会。今日は金曜日。
たまたま女子は私だけ。中澤くんと鈴木くん(こちらは25歳)の三人で飲んでいた。
「しのぶさん、飲んでますか~?」
しのぶは私の名前。
「大丈夫、鈴木くん?」声の主に語りかける私。
今週は忙しかったらしく、いつもより早いペースで陽気な鈴木くんが潰れて行く。
「も~、らめれ~す!」半笑いでふらふらの鈴木くん。
「全く仕方ないなぁ。」と、中澤くんと二人呆れつつも、社員寮に住んでいる彼を、タクシーに押し込む。
夜風が気持ち良い。
でもちょっと喉が渇いたな。
そう思っていると、
「ねぇ、もう一軒だけいきません?」
と彼が誘って来た。こういうとこ、気が利くんだよね。
「うん。喉渇いた。」
と素直に従う。
路地に面したスタンディングバーは、ちょい飲みに持ってこい。
「しのぶさんといるとなんか落ち着く。」
ドキッとすること、サラっと言うなぁ。なんとも思ってないからだろうな。
「そぉ?頼りがいある感じ?」
「そうそう!」
ほら。
「それって誉めてなくない?」
「ハハハッ。」
私の儚い思いは一瞬にして笑われた。でもこの距離は壊したくない。
彼はウイスキーのロック。私はジンジャエール。
そんなにお酒は強くない。
でもやっぱりジュースじゃ物足りなくて、中澤くんのウイスキーをちょっと拝借して、ジンジャエールの中に。
「美味しい!」
「どれどれ?ちょっと頂戴?」
「いいよ。」
あ。間接キス…とか思う私は中2かっ!と心の中でツッコミつつ、ドキドキしてる…。よくよく考えると、男の人と二人なんて、久しぶりだし、相手は中澤くんだし。
まずい。考えるな私!早いとこ帰ろう!と一気にグラスを空けた。その途端…ファッとして。
「えっ?しのぶさん、どうしたの?」って心配そうな中澤くんの声がして…意識が消えた。
***********
もう5年もお付き合いしてない。
周りから、結婚は?と言われ続けて、気付いたら36歳になっていた。
正直、気付いてる。
女の輝きみたいなのはもうない。
だから、誰かと恋愛できるなんて毛頭思ってない。近頃は見合いの誘いも無くなった。
それなのに。
それは突然だった。
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合コン仲間が飲み仲間になることは稀。
そんな中、彼に出会った。
最初の出会いは合コンという名目だったけど、相手はみんな年下だし、どうせあっちの眼中にはないなぁと思うと、気が楽な相手だった。
何度か飲み会を重ねると、今までに無く会話も弾むし、楽しかった。
これで、年下じゃなければ恋愛対象なのに…と残念に思ったことが無くは…ない。
特に、彼は笑顔が可愛くて、気が利く。時折、見とれる自分に驚いてたりした。
中澤くん、31歳。
無いな。…5コも下。って。
そう思っていた。
何回目かの飲み会。今日は金曜日。
たまたま女子は私だけ。中澤くんと鈴木くん(こちらは25歳)の三人で飲んでいた。
「しのぶさん、飲んでますか~?」
しのぶは私の名前。
「大丈夫、鈴木くん?」声の主に語りかける私。
今週は忙しかったらしく、いつもより早いペースで陽気な鈴木くんが潰れて行く。
「も~、らめれ~す!」半笑いでふらふらの鈴木くん。
「全く仕方ないなぁ。」と、中澤くんと二人呆れつつも、社員寮に住んでいる彼を、タクシーに押し込む。
夜風が気持ち良い。
でもちょっと喉が渇いたな。
そう思っていると、
「ねぇ、もう一軒だけいきません?」
と彼が誘って来た。こういうとこ、気が利くんだよね。
「うん。喉渇いた。」
と素直に従う。
路地に面したスタンディングバーは、ちょい飲みに持ってこい。
「しのぶさんといるとなんか落ち着く。」
ドキッとすること、サラっと言うなぁ。なんとも思ってないからだろうな。
「そぉ?頼りがいある感じ?」
「そうそう!」
ほら。
「それって誉めてなくない?」
「ハハハッ。」
私の儚い思いは一瞬にして笑われた。でもこの距離は壊したくない。
彼はウイスキーのロック。私はジンジャエール。
そんなにお酒は強くない。
でもやっぱりジュースじゃ物足りなくて、中澤くんのウイスキーをちょっと拝借して、ジンジャエールの中に。
「美味しい!」
「どれどれ?ちょっと頂戴?」
「いいよ。」
あ。間接キス…とか思う私は中2かっ!と心の中でツッコミつつ、ドキドキしてる…。よくよく考えると、男の人と二人なんて、久しぶりだし、相手は中澤くんだし。
まずい。考えるな私!早いとこ帰ろう!と一気にグラスを空けた。その途端…ファッとして。
「えっ?しのぶさん、どうしたの?」って心配そうな中澤くんの声がして…意識が消えた。
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