松本風民の催馬楽ライカ -37ページ目

なんでそんなに律儀なの?

この前、ある資格試験を受けに行ったのね。


その会場がなんかすごい建物で、エントランス抜けたら

吹き抜けになってて、優雅に水が流れるオブジェがある。

透明のエレベータがあって10階建てぐらい。


そこの1階と3階がテスト会場で、ぼくは3階。


ガイダンスが終ったあと、テストが始まるまでに

15分くらい休憩時間があんのね。

その間にトイレを済まさなきゃならないんだけど、

なんせ人が多いからトイレ前に長蛇の列。


ぼくは、そんなにトイレに行きたかったわけじゃないけど

念のため向かったら男子トイレも長蛇の列。

「大のほうは、どうなってんだろう?」と

男子トイレ内に確認しに行ったら、なんと誰も使ってない。

律儀に立ちション便器しか使ってない。


「時間ないんだから、どんどん大便のほうの

便器も使えばいいのに・・・」

と思うんだけど・・・どう?ダメなの?


さらにぼくは試験会場ではないけど、その建物の4階に

上がってみた。すると・・・


・・・トイレガラガラ。使いたい放題。


ぼくは、悠々とトイレを済ませ3階へ降りていった。

そしたら、女子トイレの前は依然行列。

あと5分でテストが始まるというのに。

みんな気が気でない顔つき。

あせりまくってる。

だから言ってあげた。


「あの~。4階のトイレも使えますよ」


ぼくって、優しい。

核攻撃

ぼくの小学校には制服があった。

ズボンはなんでもいいんだけど、上はコンのジャケット。


ある参観日。

その日は、給食が終ったあとの5時間目が授業参観で、

授業が始まるまで、少し休憩時間があった。

なので、みんな外の池で遊んでいた。


池の真ん中に岩があり、そこに跳び移って向こう側に

渡るっていう遊び。ただそれだけのルーティン。

(いま考えると、何がおもろいんだろう)


なんせ1年生とか2年生だったので、親が学校に

来るっていうので、みんなテンション上がってたんだね。きっと。


で、水しぶきで、だんだん真ん中の岩が濡れてくるんだよね。

ちょうど滑りやすくなったところで、ぼくが跳んで・・・


ズルッ!ボチョン! で水びたし。


「うわー!ふーみんが池に落ちたー」

「せんせー、呼んでくるわー」

「待っときー、ふーみん」

みんな純粋でやさしい。


早く上がればいいのに、ぼくは先生が来るまで

岩に抱きついていた。下半身を池にひたしたまま。

けっこー運動神経に自信があったもんだから

まさか自分がはまると思ってなかった。

びっくりして、身動き取れなくてってる。こへんがアホ。小学生って。


先生 「ふーみん、保健室に行ってパンツはき替えてきなさい。

     保健の先生には言うといたから、パンツ貸してくれるわ。

     ほんで、今日、体操服持ってるやろ?それに着替えなさい」



授業参観が始まり、続々と親が教室の後ろに陣取り始めた。

子どもたちはみんな、コンの制服を着ているのに

自分だけ真っ白な体操服。でも小学生のアホさから来る無神経さで

ぼくはな~んにも気にしていない。

ただ、ほかの親御さんたちは、さぞかし不思議に思っただろう。

「あの子だけ、なんで体操服?どこの子?」ってね。


そんな中、うちの母登場。

パーマかけて、めかし込んでいる。よそ行きの服まで着て。

満面の愛想を振りまきながら、人の中に分け入って来たのだが・・・


ぼくを見つけた瞬間、母の顔が引きつった。

なんたって教室の中でぼくだけ


ま ・ っ ・ し ・ ろ ・ ププッ(笑)


「あの子、何したんや!」母はそう思って、あとずさりした。

自分があの 「全身白ずくめヤロー」 の母だということを

まわりに気づかれたくなかったのだろう。

必死に人ごみへもぐり始めた。しかし・・・



悪魔がささやいた。


「あっ!ふーみんとこの奥さん!こっち!こっち!場所、空いてるでー!

 なんや、あんたんとこのふーみんだけ真っしろけっけやけど

 なんかあったんか?」 幼馴染のトモちゃんのおかーさんの声はやけに通る。


母の懸命な避難活動はむくわれることなく・・・核が落とされたのだった。

これ、間違えるかぁ?

昨日、めちゃくちゃ疲れてて・・・

アイボンとウガイ薬を間違えた。



顔じゅう、まっ・茶っ・ちゃ。  ぷっ(笑)


目に・・・ げ ・ き ・ つ ・ う 。   うふっ(笑)

高校のとき、親と妹が用事で外出。

ぼくは、ばーちゃんと2人っりきりで、

何日か暮らしたことがある。


そのときは、ばーちゃんが一応保護者。

なので、ばーちゃんは


「とりあえず、ふーみんを朝起して、朝ごはんを

食べさせ、高校へ行かせる」


ということを自分の最大のミッションと考えていた。


しかし・・・ぼく、朝起きないんだな、これが。

ばーちゃんは、やきもきして何回も起しに来た。

それでも起きない。


「これでふーみんが学校へ行かなかったら

 娘 (ぼくの母) に合わせる顔がない・・・」と

ばーちゃんは思ったんだろう。



こげこげに焼きすぎた、かったい、かったい食パンを

手に持ち、寝ているぼくの口めがけてフェンシングをするように

つついてきた。


ガッ!ガッ! ガッ!ガッ!

ガッ!ガッ! ガッ!ガッ!

ガッ!ガッ! ガッ!ガッ! 


・・・って、痛いわっ!

何回やんねん!しつこい!

おまえは、ギャンか!マクベか!

くちびる切れかかったやろ!ぼけっ!


「あんたが、おきひんからやー!」

「なんやとー!」


朝から、大ゲンカ。年齢差55歳。

ばーちゃんは、スネて家を出て行った。


・・・と思ったら、ばーちゃん、すぐ帰ってきた。


「はあ、はあ、はあ・・・」 慌てている。


ぼく 「どーしたん?」

祖母  「いま、公園にいたら、誰かが追いかけてきた」

ぼく 「誰が?」

祖母 「いや、音だけして、姿は見えへんねん!」


あまりにビビッてるので見に行った。

そしたら、めちゃくちゃデカイ洗面器ぐらいの大きさの

ヒキガエル が草むらで飛び跳ねていた。


ぼく 「ただの、でかいカエルやったで」

祖母 「なんやー、そーかいな・・・」


「あたしゃ、てっきり誰かが 猛スピードのケンケンで

 追いかけてきてるんやと思ってたわ」



・・・あのね、なんでわさわざケンケンで追いかけてくるだよ。


気が強いのか、弱いのか、アホなのか、よーわからん。

中耳炎になったらどーすんだー!

幼稚園のころ、おじさんと親戚のおねーさんと3人で

映画を見に行ったことがある。


「キングコング」


たぶん、1番古いやつだと思うんだけど。


ぼくは、字幕が読めなかった。

漢字はもちろん読めなかったのだが、

まずスピードについていけない。


そしたら親戚のおねーさんが

「ふーみん、読めないの?じゃあ私が読んであげる!」

どう、これ。やさしい人でしょ。


字幕をぼくの耳元で小声で、ずっと読んでくれた。

ずっとだよ。


ところが・・・


ねーさん、ポッキー食いながらくっちゃべってる

もんだから、耳ん中に山ほどポッキーのこなが

入ってきた。ばんばん。


ぼくは園児ながら、「これは指摘したらあかんやろ」 と

思って、ガマンして聞いていた。なにしろ、映画の内容を

一生懸命教えてくれてるわけだから。


しかし・・・


ねーさん、しゃべり疲れて肝心なクライマックスで爆睡。


「あらっ!?・・・中耳炎のリスクを背負いながら、ここまで

 ポッキーのこなをガマンしていたぼくって一体・・・」


思えばそのとき、ねーさんも小学校低学年だった。

しょーがないか。