「数値化」講座、始まります!
At-Kyotoさん主催の教え方講座の「数に入るまで」が終わって、12月から「数値化」の課程に入ります。
(At-Kyotoの講座は、YouTubeでも受講できます)
「数に入るまで」講座は、量の概念を作って、タイルやキューブなどの量の象徴の意味が分かり、使えるようになるまでです。
人類の歴史で言うと、直接物そのもので量を示していた時代から、骨や木切れに刻み目をつけたもの、縄の結び目、小石、指などで物の量をあらわしていた時代まで。
実物とは似ても似つかぬ刻み目や指を、「量の代わり」とみなせるようになるには、頭の中に量の概念が育っていないといけません。
「数に入るまで」では、抽象の第一歩である量の概念を育てることが主な内容でした。
ちなみに、量の概念を身に付けつつある時期の子どもたちは、語彙がブワーっと増えていきます。
量の概念=抽象を身に付けることで、モノや事の区別や仲間分けができるようになり、その名前がわかるようになるのですね。
「数値化」の課程では、量をあらわす数字・数詞を場面の中で学ぶことで、記号や文字の意味・便利さを学んでいきます。
『数の発明ー私たちは数をつくり、数につくられた』の中で、量そのものから記号へ至る面白い仮説が載っています。
…以下、要約…
ある者が、一定数の羊の対価を羊の持ち主に支払う約束をします。
最初は、羊の量をあらわすトークン(小石とか?)がバラバラになったり無くなったりしないように、粘土の板に埋めて固めました。
これでいつでもこの板を割って、羊の数を確認することができます。
この交易が続くうちに、粘土板の表面にその中に入っているトークンの量をあらわす記号を刻みつけるようになりました。
この記号を見れば、わざわざ粘土板を割らなくても、中に入っているトークンの量がわかります。
やがて、わざわざトークンを埋めなくても、刻み目の記号を付けた粘土板だけでも事が足りるようになる。そして記号も最初は量そのもののの刻み目だったのが、だんだんある量をひとまとまりにして表す約束事が育っていき、それが数字になったのでは…、ということです。
…要約終わり…
この流れは、まさに「数値化」の中でやることそのものやん!と、改めて安曇野プランの奥深さに感動!しました。
子どもたちは、お客さんにご飯をぴったり用意することを通じて人類が数を発明した歴史をたどり、量をあらわす便利な道具として数字・数詞を発見し直すのです。
そして、数字の意味が分かって道具として使えるようになると、文字の意味・役割がわかり、ごにょごにょ字から意味の分かる・伝わる字を書くように変化していったりします。
「数値化」講座も面白いですよ!