昨日の講座
昨日はななつ星さんのオンライン講座でした。
そこでの、ななつ星の高橋さんとの話がとてもいい話だったので、備忘録的に。
安曇野プランのやり方のいいところは、今の子どもの認識に教え手が近づこうとするところです。
「○○させたい!」とか、「こうなってほしい」といったゴールを教え手が描いてそれに子どもを近づかせるのではなく、子どもの姿を見て、その子からみた世界はどうなっているのか考えること。
私たちから見たら「なんでそうなるの?!」と感じる行動の裏にはどんな認識があるのか、教え手のほうが近づいて理解すること。
この根本的な考え方があるから、知的障害と呼ばれる子どもたちの世界がとても豊かで素敵であることに気づくことができる。
私たちが知らず知らずのうちに身に付けてしまっている「常識」と違う価値観に気づくことができる。
例えば、講座ではちょうど「からっぽ足し算」(暗算に向けてのステップ)について話していました。
この頃のお子さんは、目に見えるものがすべてで、隠れている物や未来にどうなるかの予想がまだ難しかったりします。
でも、それだからこそ「今」をめちゃくちゃ楽しもうとするし、その瞬間瞬間を体全体で味わうことができるのです。
逆に私たちは、見えないものや未来を描けるがゆえに、「今」を犠牲にして無理してしまったり、起こってもいないことに不安になったり…。
暗算ができるようになるということは、そんな素敵な側面を捨て去っていくことでもあったりするのですね。
一方で、どの子も「今」のその子の脳や体が成長したがっていることについては、遊びのように楽しんで繰り返し取り組む姿が見られます。
この「からっぽ足し算」も、ちょうどいい時期にすると、子どもたちはまるでパズルでもするように楽しんで、とっても頭を使って取り組みます。
終わった後、「あー、おもしろかったー、またやろな。」と言って帰る子もいました。
学ぶこと自体を楽しめる算数。
その子の今の力を最大限発揮しての試行錯誤。
将来○○するためにではなく、その子が今獲得しつつあることを思いっきり楽しむ学びを目指したい。(結果的に何かに役立つことはあるはず。)
原点に帰るような、そんな話で盛り上がりました。