かけ算、奮闘中①
がじゅまる教室に通っているKさんは、ただいまかけ算の概念形成に取り組んでいます。
かけ算の概念って、難しいんですよ。
かけ算の概念を作る時に、子どもはこれまで築き上げた数の概念を一度壊さなくてはならないんです。
例えば写真のように、4匹のコアラさんたちにハンバーガーを3こずつあげる時。
かけ算的に考えるには、ハンバーガー3個を「1匹分」と見なすんですね。
「3」なのに「1」?どういうこと?となるのです。
これまで一生懸命作ってきた分離量の概念と違うことをしなくてはならない。
小学校で割合を勉強する時に、たくさんなのに「1とみなす」ことの意味が分からずに戸惑うお子さんが多いのですが、かけ算の概念づくりの所でも同じようなことが起こるんですね。
1でないのに「1とみなす」。
「1」なのに1でない。
この考え方は、十進位取り法でも出てくるし、長さ・重さ・かさなどでも、単位換算でも、四則演算以降の算数の中のいたるところで出てきます。
そんな、新しい数の使い方をかけ算の概念づくりの中で学んでいくんですね~。
ちなみに、自分が「こうだ」と思い込んでいることと違うことが起こったときに、脳は必ず抵抗をします。
新しい考え方を受け入れることができずイライラしたり、拒絶したり。
皆さんも経験ありませんか?私はあります(笑)。
でも、一度これまでと違う考え方を受け入れる体験をしたら、世界が広がり、その後は脳の抵抗がどんどん少なくなっていきます。
新しい概念を知ることが楽しくなってきて、学びが進んでいくのです。
かけ算の概念づくりを通して、そんな体験もできるんですね。