こんにちは、あゆこです。

 


本日は、日本で3番目に生まれた神様


「神産巣日神」について

詳しく解説していきます。

 





 

 

 

●神産巣日神とはどんな神様?

神産巣日神は、


「生命の復活と再生をつかさどる神様」です。



神産巣日神は古事記の冒頭に登場します。
天地ができたとき、天之御中主神(アメノミナカヌシ)、
高御産巣日神(タカミムスビ)
に続いて生まれました。



この天之御中主神、高御産巣日神、神産巣日神の三柱は
「造化三神」と呼ばれ、全ての神(八百万の神)
の始まりと言われています。



神産巣日神の名称には
さまざまなものがあり、


◎古事記⇒神産巣日神
◎日本書紀⇒神皇産霊尊(カミノムスビノミコト)
◎出雲風土記⇒神魂命(カミノムスビノミコト)



のほか、

・神皇産霊命
・御祖神


といった名前で
表記されることもあるようです。




神産巣日神は、


神(カミ)⇒神々しい
産巣(ムス)⇒生成
日(ビ)⇒霊、霊力




という名前の並びから分かるように
「神々しく生成する霊力」があるとされます。

 


また、生命を生み出し、
豊かな大地を育む土壌を作ったことから
「地」との関わりが強い神様としても知られます。


生命の復活、
大地のめぐみとむすびつく縁を持っており、



◎五穀豊穣
◎縁結び
◎厄除け
◎開運招福
◎延命長寿
◎無病息災



といったご利益があるようです。




●五穀の種をもたらした神産巣日神


古事記の中に、神産巣日神について
次のような神話があります。



出雲の地へ降りようとした須佐之男尊(スサノオ)は、
大宜都比売神(オオゲツヒメ)に食べ物を求めました。


大宜都比売神はこころよく自身の口や鼻、
尻からご馳走を取り出し須佐之男尊に与えようとします。


 須佐之男尊はその光景を汚いと感じ、
怒りに任せて大宜都比売神を殺してしまいました。


すると、大宜都比売神の屍体から
蚕、稲種、粟、小豆、麦、大豆が生じたのです。

そこへ現れた神産巣日神がそれらを採取し、
五穀の種をもたらしたのだと言われています。


日本の神様は、男女が対になり生まれるのが一般的ですが、
神産巣日神は性別をもたない独神(ひとりがみ)。



ただし、神産巣日神は女神的な性格を持つ
大地母神だと言われています。




同じく独神で、造化三神の高御産巣日神が
男の属性を持つとされており、
神産巣日神はそのペアとして考えられるのだそうです。




●神産巣日神を祀る神社


神産巣日神を祀る神社としてもっとも有名なのは、
島根県にある「出雲大社」です。


もともと神産巣日神は
出雲と深い関係がある神様だとされています。


「古事記」では出雲を舞台にした神話にたびたび登場し、
「出雲国風土記」では出雲の神たちの母神として崇拝されてきました。


その他に神産巣日神を祀る神社には、


名古屋市千種区にある「高牟神社」
東京都千代田区にある「東京大神宮」
福島県本宮町にある「安達太良神社」
山形県西置賜郡にある「八所神社」


などがあります。



高御産巣日神とともに、
古くから皇室の大嘗祭や祈年祭で祀られ、
宮廷祭祀の重要な神とされる神産巣日神。



機会がありましたらぜひ、
万物生成の神である神産巣日神を祀る神社に
足を運んでみてくださいね。