こんにちは、あゆこです。

 

 

本日は日本で最初に生まれた神様

 

「天之御中主神」について
詳しく解説していきます。

 

 

 

 


●天之御中主神とはどんな神様?

 



天之御中主神は、
日本で最初に生まれたとされる
「宇宙の根源」の神様です。



最高神や始原神といった神格を持ち、
八百万の神々の頂点に位置する
と言われています。



天之御中主神は、天地の始まりに
高御産巣日神(タカミムスビ)、
神産巣日神(カミムスビ)

ともに生まれた造化三神の筆頭神です。



『古事記』では、高天原に最初に現れた
独神(性別を持たない神)とされます。




その名前は、

◎古事記⇒天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)


◎日本書紀⇒天御中主尊(アメノミナカヌシノミコト)

とされており、

 

 


ほかにも

・天之御中主命(アメノミナカヌシノミコト)

 

・妙見菩薩(ミョウケンボサツ)

といった名前で
表記されることもあるようです。



古事記によると、
天之御中主神は生まれてすぐに隠れてしまったそう。



そのため、最初に出て来た最高神でありながら、
天之御中主神の姿や言動などは
何一つ分かっていないとされています。





先に述べた「造化三神」は、
もともと高御産巣日神、神産巣日神の二柱だけで、
縁起よく「三神」にするため
天之御中主神を創造したとする説もあるようです。



つまり、天之御中主神は
「空想の産物」だとする見方もあるのです。




万物の起源、全知全能を備えた神様であることから、


◎招福
◎長寿
◎厄除け
◎安産
◎出世開運
◎学業上達
◎技術向上
◎金運
◎病気治癒



といった、幅広いご利益があると言われます。
 

 

 

 

●妙見菩薩との習合で信仰を集めた天之御中主神


最高神にも関わらず、
歴史上何らかの氏族や集団、
神社に祀られた形跡がほとんどない天之御中主神。



平安時代に書かれた延喜式神名帳には、
天之御中主神が祀られている神社の記載がなく、
信仰されていた形跡すら見つかっていない
そうです。



その理由は、
天之御中主神が、現実離れした
抽象的な存在だったためではないか

考えられているのだとか。



その後、日本に仏教が伝わり、
明治時代の神仏分離で、
天之御中主神は妙見菩薩と
同一視されるようになります。




天之御中主神の「天の中心の最高神」の性質により、
妙見信仰と習合したためです。



妙見菩薩のもつ全知全能さから、
衆生の苦しみが救われると考える妙見信仰。



明治維新の神仏分離令により、
妙見神社は「菩薩」を公然と祀れなくなりました。


そのため、全国に合った妙見神社は、
祭神を天之御中主神に改めたのです。



天之御中主神は「妙見さん(妙見菩薩)」と呼ばれ、
多くの人々に親しまれるようになったと言われています。




●天之御中主神を祀る神社


前述のように、神仏分離により、
多くの妙見神社は天之御中主神を祀るようになりました。



また、古代インドの最高神ヴァルナ
起源とした神様「水天」が、
天之御中主神と同じ神格を持つことから、
水天様とも同一視されるようになりました。



そのため、天之御中主神は
各地の妙見社や水宮社に祀られています。




天之御中主神を祀る代表的な神社には、


・鹿児島県鹿児島市にある「天之御中主神社(妙見神社)」
・東京都千代田区にある「東京大神宮」
・大阪府大阪市にある「サムハラ神社」
・埼玉県秩父市にある「秩父神社」
・千葉県中央区にある「千葉神社」
・熊本県八代市にある「八代神社」


などがあります。




最初に出て来た最高神とされながら、

すぐに姿を消し、その後現れることのなかった

謎多き神様、天之御中主神。



お近くに行かれたさいには、

宇宙の根源であり最高神「天之御中主神」

を祀る神社をぜひ訪れてみてくださいね。