観月ありさを資生堂のCMで
初めて見た時の衝撃は忘れない。
エキゾチックでミステリアスな雰囲気の
10代前半の美少女の出現は、
その瞳も八頭身の肢体も
日本人離れした魅力を放って
世の中の人達を驚きと感動に包んだ。
当時の美少女といえば
後藤久美子、宮沢りえ
といずれ劣らぬ大人顔負けの美貌の
持ち主ばかりだった。
後藤久美子は彫刻のように
非の打ち所のない美しさと
そして理知的で近寄りがたさを持つ
硬質な感じのクールビューティー。
彼女の出現によって
国民的美少女という言葉が生まれた。
宮沢りえは3人の中で一番
ハーフ的な要素を感じさせ
透き通るような色白の肌と
可憐で羽が生えているような
妖精のような軽快さと
どこか繊細で壊れそうな
はかなさを併せ持つ
綿毛のように柔らかい美少女。
その中で一番タレント性を
子供の頃から感じさせたのは
観月ありさではないだろうか。
物怖じしない堂々とした態度
演技も音楽も自然体で、
軽々とこなしてしまう器用さと
そして、努力や根性が
顔に出ない洗練された強さ
天賦の明るさ、天真爛漫さが
太陽のように輝いている。
歌もうまい。
いや、本当に美少女タレントの
片手間とはいえないほど
本格的な歌唱力を持っている。
伝説の少女
作詞・作曲:尾崎亜美
古いラジオ 唄ってる
ママの時代の love song
流れてきた せつなさに 涙がこぼれたの
夕映えのシルエットに ときめく理由 教えて
今 パンドラの封印が 静かに とけていく
髪が 風になびく 時が からだ包む
何故か 荒野にひとり 立ってる気がした
伝説の少女になりたい
いつも夢見てた
ひと粒のshooting star
私の物語が始まるの
おそらくデビュー曲の伝説の少女は
観月ありさをあて書きした
楽曲だと思う。
尾崎亜美の詞も曲も
決して子供っぽく扱わない。
宝石の原石を磨くように
少女が蛹から蝶に変わる様を
想いながら丁寧に緻密に作られている。
しかし、彼女はさらりと
いとも簡単に柵を超えるバンビのように
唄っている。
後々、歌唱や音楽の基本を
尾崎亜美に細かく厳しくに習ったことが
自分に歌を歌うことの楽しさ
難しさを超える達成感につながったと
言っていたので
見えないところで努力していたのだろう。
後藤久美子は
いまだに美貌衰えず
ますます常人の手の届かない
遠い世界で自分の個性と美の哲学を
守っているように見えるし
宮沢りえは
舞台という世界で
彼女の才能を縦横無尽に発揮し
妖艶にも可憐にも
年齢に関係なくいろんな人物を
演じ分けられる
稀有なそして唯一無二の
タフで魅力的な演技派の
すばらしい役者としての
道を切り開いている。
3人3様の美少女の生き方は
それぞれ個性的で
素晴らしいし
平凡という日常に埋没しないところが
やはり神様から与えられた美しさを
十二分に発揮している
歩み方なのだなと感心してしまう。
伝説の少女になりたい
いつも夢見てた
ひと粒のshooting star
私の物語が始まるの
彼女の物語は伝説の少女から始まって
伝説のテレビ女優の今に
つながって、夢をかなえた後も
その輝きは続いている。
いや~美人って凄いわ。
80過ぎても
溌剌と伝説の物語を続けてほしい。
やっぱり音楽が好きってことで