ラ・ルー/La Roux
ラ・ルー
2009年リリース。
男女2人組みエレクトロ・ユニットの1stアルバム。
UKアルバムチャート2位を記録。
先日こちらの記事でも軽く触れた(記事はこちら )、
ラ・ルーのデビュー・アルバムです。
フランス語で‘赤毛’の意味であるLa Roux、
メンバーはヴォーカルである赤毛のエリー・ジャクソン(20歳)と、
ベン・ラングメイドの2人によるエレクトロ・ユニット。
今作にも収録されているシングル、
「In For The Kill」がシングル・チャート2位、
「Bulletproof」が同じくシングル・チャートで1位を獲得し、
俄然注目が集まっています。
そのサウンドは、80年代のエレクトロ・ポップを思わせる、
ヒンヤリとした手触りの、クールで、少し暗めなサウンドに、
エリー・ジャクソンの、高く、クールでいながらも、
切なさや、非常に危うさを感じさせる、
特徴的なヴォーカルが乗る、エレクトロ・サウンド。
男女2人組みということもあって、
どうしてもヤズーやユーリズミックスを思い出させますが、
他にも、デペッシュ・モードや、初期のヒューマン・リーグ、
やはり初期のペット・ショップ・ボーイズに通じるものを感じます。
やっぱりイギリス発のエレクトロ・ポップはこうでなくっちゃ、
と個人的に感じさせてくれて、
思わず継承者の称号を与えたくなってしまう、
そんなある意味‘正しい’サウンドです。
中毒性も高く、どの曲もクオリティが高いので、
その手の音が好きな方には、たまらないものがありますし、
ぜひともオススメしたいところです。
ザ・スミス/How Soon Is Now?
1985年リリースのシングル。シングル・チャートでは24位を記録。
又、1992年の再発時には16位を記録。
ザ・スミスが、明らかに次のステージにたったことを知らしめる、
画期的な曲ですが、そもそもはこの曲の前のシングル、
「ウィリアム・イット・ウォズ・リアリー・ナッシング」(記事はこちら )
のB面に収録されていました。
1984年のコンピレーション・アルバム、
「ハットフル・オブ・ホロウ」(記事はこちら )にも収録されていました。
これまでのスミスにはあまり見られない、
6分を超える陰鬱なムードが漂う大作は、
やっぱりシングル向きじゃないよなぁ、とも思ったりするわけですが、
そこをあえてリリースするあたり、
やはり重要な曲だという判断をされたのかもしれません。
この曲では、何と言ってもジョニー・マーのギターでしょう!
妖しく、ノイズがかっていて、横に揺れるかのような、
絶妙な‘ブレ’を引き起こすサウンドが、たまらなく痺れさせてくれます。
このサウンド的な幅の広がりが、
2ndアルバム「ミート・イズ・マーダー」(記事はこちら )に繋がってくる気がします。
又、1990年にはSOHOというグループが、このギターをサンプリングし、
今ではクラブ・クラシックスになっている「Hippychick」をヒットさせたり、
2003年には、意外にも、あのt.A.T.u.がカバー!
(なかなか良い出来で、実は結構好きです)したりと、
ダンス・ミュージックとの相性もバッチリ。
そして、今回のジャケット写真は、1958年のイギリス映画、
「激戦ダンケルク」より、Sean Barrettです。

ザ・スミス/Hatful Of Hollow
ザ・スミス/ハットフル・オブ・ホロウ
1984年リリース。1stアルバム以降のシングルや、
シングルB面曲、BBCセッション等を収録したコンピレーション・アルバム。
イギリス・アルバム・チャートでは7位を記録。
ザ・スミスの場合、オリジナル・アルバムより、
コンピレーション・アルバムの方が出来がいい、
なんていうことがありますが、今作はまさにそれでしょう。
1stアルバム「ザ・スミス」(記事はこちら )のリリースが1984年2月、
今作が同じく1984年の11月リリースと、通常ならば、
こんな短い期間でのリリースでは、
自分達の首を絞める結果になりそうですが、
むしろ評価を高めてしまうというところがさすがです。
1stアルバムリリース後のシングル、
「ヘブン・ノウズ・アイム・ミゼラブル・ナウ」(記事はこちら )、
「ウィリアム・イット・ウォズ・リアリー・ナッシング」(記事はこちら )、
当初は1stに収録されていなかった、
「ディス・チャーミング・マン」(記事はこちら )、
又、それらのB面曲等を収録した今作は、
実質的2ndアルバムといえる、充実しきった内容。
シングル関連の名曲ラッシュはもちろんのこと、
1stにも収録された曲のBBCセッションのなんと素晴らしいこと!
アルバムでは、どこかこもったようなサウンドだったものが、
クリアで、ダイナミックな演奏で聴けることによって、
それぞれの曲の魅力を再発見することが出来ます。
今作が無かったら、1stアルバムや、ザ・スミス自体に対する評価も、
全然違ったものになっていたのではないでしょうか。
それくらいに今作は最高です。
結局、ザ・スミスのアルバムの中で、
一番いいんじゃないかと思うくらいに、最高です。
スミスが次のステージに立ったことを思わせる
「ハウ・スーン・イズ・ナウ」(記事はこちら )や、
個人的にスミスの中で一番好きな曲、
「Please, Please, Please Let Me Get What I Want」等、
捨て曲ゼロの最強コンピレーション。
そして今作のジャケット写真、
こちらは1983年フランスの雑誌に掲載されていた、
モリッシーも敬愛するジャン・コクトーによる、
イラストのタトゥーを肩にいれた青年。
ちなみにそのイラストというのは、1928年コクトーが書いた、
「Le Livre Blanc」(白書)から、だそうです。
そして、この本は、コクトーが、同性愛を告白した本でもあります。
「ディス・チャーミング・マン」(記事はこちら )のジャケットでは、
コクトーによる映画「オルフェ」から主役、ジャン・マレーでしたが、
コクトーとジャン・マレーは愛人関係であったそう。
ここら辺から、きっと、わかる人にはわかってしまうであろう、
‘何か’を暗示している、そんな気がしてしまいます。





