与那国フィールドノート -500ページ目

ヤエヤマイシガメ

非常に強い台風8号。進路が心配されましたが、特に被害もなく、与那国島からは遠ざかりつつあります。

台湾を通って中国大陸へ向かっており、前回の6,7号とほぼ同じコースです。

ホッとしたというか、厳重な警戒をしていた分、少し拍子抜けの感があります。



湿度を取り戻した森の中で見つけたヤエヤマイシガメです。8/15

以前はミナミイシガメの和名で通っていましたが、1996年に八重山の固有亜種に分類されたことから、ヤエヤマイシガメが和名の主流になりつつあります。


与那国島に分布する唯一のカメですが、個体数の多いこと!

夜間に水田や川沿いの道路をよく徘徊しています。交通事故に遭う個体も多く、朝の通勤時には痛ましい姿の彼らを見つけることがあります。


おっと、唯一のカメといいましたが、スッポンがいましたね。

こちらは移入種で、食用として移入、養殖されたものが起源となって、沖縄県内各地で定着しています。


実は、与那国島のヤエヤマイシガメにも、戦前に持ち込まれたものであるという情報があります。

ひょっとすると、天敵や生息場所や餌などで競合するライバルカメがいなかったこそ、ここまで個体数を増やすことができたのかも知れません。




台風接近中

台風が近づきつつあり、昨日の午後より風が強まってきました。


写真は昨日の朝、アカギの森で。

交尾中で手前が雄です。


反対側の雌と比べると、ひとまわり小さいのがよく分かります。


アカギの葉では卵も見つけることができました。


今回の台風はかなり大きく進路が気になります。

ヨナグニサンのためにも、適度な雨をもたらすだけ通過してくれるといいのですが・・・。

気になってること

今日の午前中、いつものヨナグニサン観察ポイントへ出かけてきました。

1時間半ほどで見つけたのは♂が3頭、交尾ペア3組でした。

ここ数日の恵みの雨が羽化を促したように感じられます。

でも、やはり雌は第2化の残り繭から羽化した個体です。

この雌は羽化不全で後翅がうまく広がっていません。前翅はきれいに広がっていますが、雄と同サイズ程の小型個体です。


このポイントはアカギの植林地で、いわば作られたヨナグニサンの生息地です。

最近気になっているのは、この場所でのヨナグニサンの密度が異常に高くなっているのではないか、ということです。この森だけで世代を繰り返し、近親交配が進んでいないか気になっているのです。

どうも、小型の個体が多いような気がして仕方がありません。今後は見つけたすべての個体の前翅長の長さを計測し、記録のにとどめておこうと思っています。


さて、第3化の幼虫たちは繭作りを始めるまでもう少し時間がかかりそうです。

気になるのは、10頭見つけた内の5頭に黒い斑点があることです。

寄生性のハチやハエに産卵された跡と考えていますが、ほかの病気かも知れません。

このような幼虫はよく見つかるのですが、まだ詳しい追跡調査をしたことはありません。