与那国フィールドノート -429ページ目

ヤエヤマイシガメ轢かれる

与那国島にはヤエヤマイシガメの個体数がとても多い。

夜にドライブすれば、たいてい何回か道路を横断しているのに遇い、特に梅雨時、雨がシトシト降るような夜はその確率も高くなります。

当然、交通事故に遭う個体も多く見られます。

与那国島に分布する唯一のカメですが、その大繁栄の理由は?

僕は確認していませんが、文献には、与那国島では戦前に持ち込まれた情報がある・・・と書かれたものがあります。

だとしたら、ヤエヤマイシガメもスクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)、テラピアなどと同じ外来生物なのだろうか。

ひょっとするとヤエヤマイシガメとの競合や捕食によって、追いやられたり絶滅した生物がいるのかも知れません。

与那国島の生態系に組み込まれていたような気がしますが、それは錯覚なのか。


すっかり与那国島の生態系の一員のようなサキシマヌマガエルには、戦前に持ち込んだという、当時の新聞記事が発見されていて、移入種であるとされます。


イネを食い荒らすとか、病気を持ち込むとか、よほど私たち人間に危害を与える生物でなければ、知らず知らずのうちに持ち込まれ、地域の生態系に溶け込んでいった生物は多いのかも知れません。

クロマダラソテツシジミ再来

ふ~、二日間続いた雨もやっと終わり、午後からみるみる青空が広がってきました。

なんと、蒸し暑いことよ!


去った冬ははじめ気温が高い状態が続き、大発生していたクロマダラソテツシジミは、白っぽい低温期型に衣替えしてからも元気に舞っていました。

ところが、結局は年が明けた頃から急激に冷え込み、姿を消していました。


そのクロマダラソテツシジミの姿がチラホラまた見られるようになっています。

細々と発生を続けていたり、蛹などの状態で越冬した可能性も否定できませんが、旺盛な分散力でまた新たに飛来したものか、その子孫ではないでしょうか。


ソテツは次々と若葉を展開する季節。

きっと今年もソテツの森にはクロマダラソテツシジミの乱舞が見られるようになるのだろうな。

一週間後のタカツルラン

本日午前10時、沖縄地方の梅雨入りが発表されました。

平年値が8日、昨年が16日ですから、ずいぶん遅れています。

で、与那国島は昨夜から時折激しく、雨が降っています。



昨日、日中は薄曇りでしたので、休日の僕は思う存分フィールドに出ることができ、一週間ぶりにタカツルランを再訪してきました。


タカツルランは非常に長い種子ができます。

昨週、すでに何本か結実しているのに気づいていたのですが、花に夢中で撮影するのを忘れていました。

何と絶好のタイミングだったのでしょう。

僅か一週間で花はほとんどなくなり、赤紫色のツルばかりが目立つ姿になっていました。

もし、はじめて花を見るのが昨日であったなら、あの感動は味わえなかったに違いありません。

与那国の森の導きに感謝、感謝。


こうなれば、種子の観察に集中することができるというもの。

これが種子で、太さ5㎜以下、長さ10~20数㎝もあります。

たくさんの数が、ぶらぶらと風に揺れています。

でも、発芽や生長を菌類に依存している無葉緑ランだから、増えるには条件が揃わないと難しいのだろうな。


帰りの道すがら、林床には花茎を伸ばしはじめたツルランが目につきました。

今度は君たちに会いに来るからね。