与那国フィールドノート -418ページ目

長命草に集まる昆虫

クマゼミの鳴き声が今朝はひときわ大きくなっています。

やがてやかましさもピークを迎えそう。


一年で最も日が長く、日本最西端の島が暗くなるのは午後8時過ぎです。

仕事のあと、日没めいっぱいまで外で遊んで、暗くなるとにわかに仲間が集まり、遅くまで酒を飲む。

明日を心配しつつ眠りにつけば、夜明けとともにクマゼミが大声で鳴き始めて、もう寝てられない。

これじゃ体が持つわけない。長い夏は始まったばかり。疲れをためないように気をつけよう。


昨夜もひとときの降水があって、島は昼間の乾きを少し取り戻しています。

ありがたい雨がここ数日続いています。


海辺のボタンボウフウには早朝からたくさんの昆虫が集まっています。

カミキリムシ、コメツキムシ、アブ、ハチ、チョウ、雑多な昆虫たち。







ボタンボウフウは与那国町が「長命草」の名で売り出し中のセリ科の植物。

独特の香りがあって、粉末をすり込んだ麺類、菓子類などが商品化されています。


畑では花がたつと切られてしまいますが、本来の自生地の海沿いではこんなに多くの昆虫たちが集まっています。


さて、出勤前の観察終わり。

短時間ですが、いつも刺激的な時間です。


謎の花

立て続けに二人の人に「あの花は何という名前だ。」と訪ねられました。

県道沿いや空港などに生えていて、黄色や赤色の花が咲くといいます。

はて?どの花を言っているのかピンときませんでしたが、どうやらこれのことらしい。



「沖縄植物野外活用図鑑」で調べたところ、テンニンギクのようです。


存在は知っていましたが、あまり気にとめていませんでした。

園芸種が野生化したもので、与那国島では集落周辺の道路、空港、校庭、など人の生活圏に近い場所で、少しずつ広がっているようです。

日当たりの良い場所を好み、乾燥にも強い。


写真は西崎へ至る道沿いで撮ったもの。

アスファルトの僅かな隙間から生えているのですが、きれいな花をたくさんつけているため、草刈り作業時にも生き延びているようです。

まさか、在来の植生を変化させる恐れがあるとはみじんも思われていない。

かくいう僕自身も、まだ人の影響の強い場所でしか見られないために無関心でいたのですが・・・


内陸部に入り込んでいない今のうちに、人の管理下にないものは駆除していく必要があります。

オキナワチョウトンボ

昨夜は短時間でしたが、激しい雨が降りました。

強烈な太陽光の下で日々乾いてゆく与那国島。

毎日、あのような雨や夕立があれば、島は潤いを少しは維持できるのですが・・・

ああ、恵みの雨!

雨上がりの蒸した林縁でオキナワチョウトンボが群飛していました。

黒とベッコウ色の幅広の翅でヒラヒラと舞う姿はチョウのよう。


水辺を離れた開け場所で群れ飛ぶのは若い個体の集団と思われます。


20頭程が群れ飛ぶ下で待っていましたが、枝先などに止まるそぶりはごく稀にしか見せません。

ようやく舞い降りた場所が、強い南風に揺れるススキの葉先だったりします。


照りつける日差しに、したたる汗。

これ以上のチャンスを待つ気力はなく、足早に退散したのでした。