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肌の保湿能力を決める3つの要素


こんにちは。橋本です。


肌の保湿能力にかかわる要素は、大きくわけて3つあります。


それは、


1.皮脂膜

2.天然保湿因子(NMF)

3.角質細胞間脂質(セラミド)


この3つ。


これらの要素と、同じような働きができる。それが、よい保湿剤の判断基準になります。


セラミド:NMF:皮脂膜


角層で保湿能力が決まる


「体の水分が外に逃げないようにしている」


その最前線は、皮膚のいちばん外側、わずか0.02ミリの角層。


この角層がうまく働くことで、肌がみずみずしくキープされるわけです。


そして、角層で保湿にかかわっているものこそが、「皮脂膜」「天然保湿因子(NMF)」「角質細胞間脂質(セラミド)」の3つなんですね。


1つめは、肌の表面の「皮脂膜」。


2つめは、角質細胞の中で吸湿するもの、「天然保湿因子(NMF)」。


そして3つめは、、レンガのように並ぶ角質細胞の間を埋め、水分を抱える「角質細胞間脂質(セラミド)」。


これら3つの要素で、肌の保湿能力が決まってきます。


角層の保湿:3つの要素


「油分でフタ」は昔


昔の常識は、水分が逃げないように保湿するには、肌を油分でおおう。


いわゆる、「油分でフタをしてあげる」というのが、重要だと思われていました。


「皮脂膜」の役割を、保湿剤にしてもらう、という感じ。


しかし、この十数年で肌のメカニズムに関する研究が、かなり進んだ結果、「皮脂膜」以上に保湿に大切な要素がわかりました。


保湿には、セラミドがより重要


「皮脂膜」以上に、何が大切か?


それが、「天然保湿因子(NMF)」、そして「角質細胞間脂質(セラミド)」です。


その中でもとくに、「角質細胞間脂質(セラミド)」が重要なことが、より明確になってきました。


なぜかというと、保水力のあるセラミドが少なくなると、そのぶん保湿能力が低下するのはもちろんのこと、角質細胞の間に「すきま」ができるので、NMFが外に流れ出やすくなってしまうから。


NMFが流出すると、さらにそれだけ保湿能力が弱くなってしまうというわけです。


今のところあきらかになっている、3つの要素の重要度は、


セラミド > NMF > 皮脂膜


という感じになります。


アトピーにセラミドが重要なわけ


さらに、アトピーでは、外からの刺激やアレルゲンを防ぐ能力。


皮膚のバリア機能を高めることで、症状をおこしにくくすることができます。


セラミドは、角質細胞の間を、接着剤のように埋めることで、この「皮膚のバリア機能」を高める能力があることが、わかっています。


なので、アトピーの症状をおこしにくくするには、セラミドが重要になってくるわけです。


このセラミド、さらにはNMF、皮脂膜などを充実させるには、日頃からスキンケア、アトピーの治療をしながら、肌をいい状態にキープする。


そして、バランスのとれた食事をとる。


こういうような習慣を続けることで、肌の再生サイクルがうまく回って、セラミド、NMF、皮脂膜が充実してくるわけです。


そしてすでに保湿能力が低下してしまっている肌には、「セラミド」「NMF」「皮脂膜」のような役割をしてくれる保湿剤を塗る。


外側からアプローチするというのが手軽で、より現実的なスキンケアです。


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