卵アレルギーを正しく判定するポイント
こんにちは。橋本です。
ひとくくりに、卵アレルギーといっても、卵黄によるアレルギーと卵白によるアレルギーは違います。
卵白にアレルギーがあっても、卵黄にアレルギーがない。そういうのもよくあります。
卵黄にもアレルギーがあるのか。卵白にアレルギーがあるのか。
正しく判定するために、離乳食で卵をはじめてあげるとき。守っておきたいポイントがあります。
卵白と卵黄。アレルギーをおこしやすいほうは、どっちかというと卵白です。
さらに、卵白の成分でも、「オボムコイド」というたんぱく質が、強いアレルギーをおこしやすいんですね。
血液検査の項目でも、「卵白」だけでなく、わざわざ「オボムコイド」という項目があるのは、そんな理由からです。
じつは、この「オボムコイド」というのがやっかい。
多くのたんぱく質。黄身もそうですが、加熱をすると、アレルゲンとしての力は弱くなります。
加熱によって、アレルギーの原因となるたんぱく質の構造が壊れるので。
それに対して、オボムコイドは加熱しても、アレルゲンとしての力を保ったままなんですね。
んで、オボムコイドは加熱してもあまり変化せず、固まりません。
オボムコイドは、水に溶けやすいたんぱく質。
たとえば、茶碗蒸しのうわずみ、卵スープの汁なんかにも多く溶けてます。
ここで何が問題かというと。
オボムコイドは、水に溶けやすい。だから、時間が経つと、白身のたんぱく質。オボムコイドが黄身にうつってしまう。
つまり。
ゆで終わってから時間を置いて、白身とわけた、ゆで卵の黄身。
それを食べて、アレルギー症状が出ても、「黄身によるものなのか」「オボムコイドによるものなのか」わからなくなってしまうんですね。
これでは、正しくアレルギーを判定できません。
オボムコイドは、微量でも反応をおこすことがあります。
黄身が食べられるのにもかかわらず、わずかに移った「オボムコイド」によってアレルギーをおこすことも考えられます。
そうすると、食べさせても大丈夫なはずの黄身まで、除去を続けてしまうことになるんですね。
食物アレルギーを、きちんと判定するためには、白身と黄身。早めにわける必要があります。
できたての卵をむくのは熱いですよね。
ですが、パッと冷水でさましたら、流水でつるっとむきましょう。
テンポよく早く、黄身と白身をわければ、オボムコイドが黄身に移ることはありません。
卵アレルギーを正しく判定するポイントのひとつ。
それは、作った固ゆで卵は、早めに黄身と白身にわけることです。