アレルギーが心配な場合の「離乳食の進めかた3か条」
こんにちは。橋本です。
今日は、「離乳食でアレルギーに注意したい場合」の基本的な考え方について、お話しますね。
まず、離乳食を開始する時期について。
食物アレルギーが心配だからといって、特別、離乳の開始を遅らせる必要はありません。
離乳を開始する目安は、生後5~6ヶ月目から。
「なぜ、この時期か」というと、胎児のときに、たくわえられた栄養を、この時期に使い果たしつつあるからです。
母乳やミルクだけでは、成長に必要な栄養が補えません。
そのため、自己判断で離乳食の開始時期を遅らせることは危険です。
生後5~6ヶ月目から、
・ 赤ちゃんに体調不良、ストレスや疲れがない
・ 赤ちゃんが、親の食事を見て、食欲をみせるか
など、様子、タイミングをみはからって、離乳を始めるのがいいですね。
ゆっくり、あせらず、少しずつ離乳を始めるのが大切です。
離乳の目標は、1歳時にできるだけ多くの種類の食品を、アレルギー症状をおこすことなく食べられるようにすることです。
そのためには、
1. できるだけ毎回食事内容を変える
2. 食べるものには、必ず熱を加える
3. たんぱく質は、順番に様子をみながら
この3か条を心がけてくださいね。
1. できるだけ毎回食事内容を変える
消化機能が、まだ未熟な赤ちゃんでは、
同じ素材を多量に食べる。同じ素材を連続して食べる。
このことで、食物アレルギーになるリスクが高まります。
それを防ぐためには、毎回食事内容を変えてください。できる範囲でOKですので。
栄養面からみても、「同じものを食べ続けない」というのは、いいことです。
2. 食べるものには、必ず熱を加える
食物アレルギーの原因になるものは、食べ物に含まれる「たんぱく質」です。
この「たんぱく質」は、加熱することで、形が変わります。
「生のたんぱく質」と「加熱したたんぱく質」をくらべると、基本的に「加熱したたんぱく質」のほうが、食物アレルギーをおこしにくくなります。
そのため、食物アレルギーが心配な段階では、食材はすべて加熱調理したほうが、無難なんですね。
3.たんぱく質は、順番に様子をみながら
離乳食をやみくもに早く始めすぎたり、早くから乳製品、卵などのたんぱく質をとりすぎると、食物アレルギーになるリスクが高まります。
赤ちゃんは、消化能力が未熟です。
食べ物を受け入れる能力、消化能力が発達してくるのを、みはからって、進めましょう。
たんぱく質は、多少開始が遅れても問題ありません。
様子をみていて心配なら、食物アレルギーのリスクの高い「卵」などは、1歳を過ぎてからでもかまいません。
牛乳アレルギーの疑いがある場合は、「飲むと症状が出るのか」「飲まないと出ないのか」、何度かみて、慎重に確認。
状況をお医者さんと相談してから、早めにアレルギー用ミルクを試してみてくださいね。
たんぱく質の多い食べ物を、たくさん、または回数を多く食べる、という状態に一気にすると、食物アレルギーになるリスクが上がります。
最初は、「少なく」「間隔をあけて」で様子をみながら。OKなら、徐々に「量」や「回数」を増やしていきましょう。
というわけで。
ざっと、「食物アレルギーにならないでほしい」ということを考えた、離乳食の進めかた。
開始時期。目標。基本の3か条について、お話しました。
もう少し踏み込んだ、アレルギーの予防を考えた離乳食の進めかた。具体的な注意点などは、こちらで。
離乳食でアレルギーに注意したい場合は、とりあえず、この3か条を頭に入れておいてくださいね。