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Kさん 34歳 I市在住
Kさんの実家は田舎のためか、昔から他人の評価を気にする傾向があるという。Kさんの実家だけでなく、
村全体がそんな感じだそうである。おじいさんおばあさんは、土木事業で財を成し、一時期は地域でも
5本の指に入るほどの成功者だった。しかし、その事業も長くは続かず、お父さんの代で倒産してしまう。
Kさんのお父さんとお母さんは若くして結婚し、お母さんはかなり苦労したと聞いている。繁栄時に裕福
ではない家柄から、周りの反対を押し切り、裕福なお父さんの元へ嫁いだせいか、お姑さんからは、まるで
召使いのような扱いを受けてきたという。
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そんな時に生まれたのがKさんはじめ兄妹3人。しかも真ん中のKさんは、長女であるためか、非常に
厳しく育てられた。特にお母さんからは、子供心にも愛情とは思えないような扱いだったという。
実際のところ、お母さん自身、お姑さんからのストレスもあったのだろうと思う。そんな環境の中で、
Kさんはいつもお母さんや周囲の顔色を伺いながら幼少時代を送っていたような記憶がある。今はやっと
幸せを手に入れられたためか、いろんな意味でご両親や、周囲を受け入れることが出来るようになった。
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しかし、いま現在はとても幸せな生活を送っているのだが、その幸せがときどき不安になることがあるという。
最近、ご主人の浮気疑惑が発覚したり、自分の気分の浮き沈みで周りに嫌な思いをさせたり、といったこと
が起きている。そのせいで、治まっていた過食と嘔吐が繰り返し始まってしまうなど、今の生活に何も
不満はないのだが、何かのきっかけで、青春時代を無駄にした、あの過食と嘔吐の日々がまた来てしまう
のかと思うと不安が心をよぎる。自分に自信がないせいなのかもしれないが、友達に対しても、心の底から
信じることが出来ない。このままでは、子供たちにも悪影響があるのかなと考えてしまう。今後の進む
べき道について教えて欲しいというご相談である。
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<霊視>
まずKさんとお母さんの前世での関係から見ていきます。霊視すると、最初にヒマラヤの峻険な山々が
見えてきました。最初アルプスかな?とも思いましたが、違いますね。ネパールのあたりの標高数千メー
トルの高山です。時代は10世紀とか相当昔ですね。Kさんはそのとき男性で、前を行く母親(いまの
お母さんです)の指示に従っています。隊列は時によっては20人以上になることもあり、ヒマラヤの
山を越えてはるかモンゴルまで綿や香辛料などを運ぶ、いわばシルクロードの隊商のお仕事をされています。
はるばるインドから運ばれてきた物は、高値で取引され、家族を養うに十分な生計を立てることが出来ました。
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このとき、お母さんは北インド発祥のジャイナ教の信者で、非常に厳しい戒律(不殺生・嘘をつかない・
金銭欲を出さないetc.)などの宗教上のルールを、隊商の全員に課していました。お母さんにとっては、
単に商売をするだけでなく、商売イコール布教という意味もあったのです。特にナンバー2であったKさん
は男性であったこともあり、非常に厳しい規則遵守を求められました。もしも商品に手を出すような者が
いようものなら、裸にされて寒い高地に置き去りにされるというような、いまでは考えられないような鉄の
ルールがあったようです。
↓シルクロードの歴史です
http://home.m01.itscom.net/shimizu/yultuz/silkroad/history/index.htm
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こうした前世での背景が、今世でのKさんとお母さんの関係に影響を与えているようです。お母さんが
「道を指し示してくれる」というような宗教にハマったりされるのは、まさに道なき道を行く(まかり
間違えば崖から落ちる死と隣り合わせの)、前世での毎日の厳しい暮らしを反映していると言えるでしょう。
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しかし、ご存じのように、シルクロードの反映はそう長くは続きませんでした。Kさんがお仕事に従事
されていたのは、大帝国であった唐代の末期に近く、やがてトルコ方面から侵略してきたイスラム民族に
駆逐されていきます。Kさん一家は、中国人ではなかったため、敵視されることはありませんでしたが、
オアシスの支配権がイスラムに移っていくと同時に、商売も衰退し、苦しい日々を過ごされることになります。
ただこれは、本来はKさんやお母さん含め、本当の意味での人間の「オアシス」をこの世に作ろうという
高邁な精神から生まれてきたものであって、決して日々の糊口をしのげればいいというような俗っぽい
ものではありませんでした。
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シルクロードでの利権が徐々に剥奪されていくと同時に、気苦労が重なって、あれだけ気丈だったお母さん
も病気になり、看病のためにKさん一家も故郷のネパール方面で生計を立てるようになっていきます。
ただ、そんな中にあっても、Kさんが凛とした生活態度を維持することができたのは、厳しいお母さんの
薫陶があったからこそだと言えるでしょう。今世では、「とても愛情のない母親だ」と感じることが多かった
かもしれませんが、前世でのこうした暮らしを考えれば、納得出来る部分もあるのです。
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さて、そのあといくつかの前世(ヨーロッパ時代は芸術関係だと思います)を経て、Kさんは一度日本の
裕福な家庭に生まれられています。太平洋戦争の時代です。このときはいまのお母さんとは別々の人生で
したが、残念なことに空襲で3歳ぐらいで亡くなられているようです。長靴をはいて、楽しそうに笑って
いる女の子の姿が見えます。こうしたことから、再度計画を練り直し、すぐに日本に生まれて来られています。
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今後についてですが、特に大きな問題になるようなものは見あたりません。いまKさんの守護霊はネパール
時代当時に大変お世話になった、お坊さんが務められていて、とても聡明な方です。特に教育方面に明るい
方なので(当時はお寺が学校の機能を兼ねていました)、お子さんの今後についても安心なさって良いと
思います。この守護霊さんは、黄色い袈裟を着ていて、こちらに向かって手を合わせられています。
今後特に宗教的なことをする必要はまったくありませんが、お彼岸などにはお仏壇に季節ごとのお花を
供することと、守護霊の導きに感謝の祈りを捧げられることが大事だと思います。
もともとKさんは大変厳しい人生を自ら選んで、自己向上を図ろうとする気根をお持ちですので、その心
に則り、毎日を暮らしていかれると、順調な人生が拓けてくると思います。
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<Kさんからのお返事>
ロケットさんこんにちは。霊視結果拝見しました。母との関係や、自分の前世のいきさつなどについては、
驚きと、安堵の思いがしています。今となっては、母に対する気持ちが以前とは違っているのがわかります。
今後についても、守護霊様を信じ、自分を信じてがんばっていきたいと思います。
(中略)
ロケットさんがおっしゃっていたように、私は、つくづく試練の道を無意識に選んでいるように思います。
私が選んでいるというより、守護霊さまが私に試練を与えていると言った方が正しいのかもしれません。
次から次へと頭の痛くなることが起きるで、日々気持ちの休まることがありません。
しかし、これも前世の体験の影響でしょうか、これは自分を見つめなおすきっかけだと思い、反省し、
努力が出来るのです。こういう星の下に生まれついたので、それを受け入れようと思います。
ありがとうございました。
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