『餓狼伝説 -THE MOTION PICTURE-』を観ました。
アンディと舞、そしてジョーと久々の再会を果たしたテリー。
そこに現れた仮面の男たちの襲撃に遭いながらも、どうにかこれを撃退したテリーたちの前に現れた少女スーリア。どうやら男たちの目的はスーリアにあったようだ。
スーリアは語る。かつてアレキサンダー大王と因縁のあったゴーダマスが着けていた、あらゆる格闘術の源流とされる力を持つマルスの闘衣。ゴーダマスの死後、闘衣の各部位は地中海を囲んだ各国に分散されていたが、これらを全て集めて力による支配を行おうとする者がいる。その者こそが自分の兄、ラオコーンであると…。
ラオコーンの野望を止めて欲しいというスーリアの願いを聞き入れ、テリーらはヨーロッパに向かう。
一方、スーリアの行動を読んでいたラオコーンは、3人の手下と共にテリーたちの前に立ち塞がり……といったお話。
TVスペシャルとして放送された2作品に収まらず、まさか劇場版に発展するんだから、けっこうな人気ぶり……だったのかな?
余談ながら、本作の公開は1994年の8月、ゲームの方における仮想ライバルでもある『ストリートファイターII MOVIE』が同年の7月に公開されている割に、両者の映画での対決を煽るメディアはごく僅か、もしくはなかったと思います。
TVスペシャルである『~2』ではクラウザーを倒しているので、アニメの3作目を作ろうにも、正直、もうやる事がないんですよね(笑)。
となれば、93年にリリースされているゲーム版『餓狼伝説スペシャル』を基に、再びキング・オブ・ファイターズを主体とし、復活したギースとボガード兄弟との因縁にいよいよ決着を付けるか?と思いきや、まさか伝説の遺跡を巡る話になっちゃうとか、予想の斜め上を行きすぎです(笑)。
…なら『~3』を映像化すればいい? あれは『餓狼伝説』の世界を逸脱しすぎている感が強すぎてなぁ…。
クドいようですが、俺ッチが理想とする『餓狼伝説』は硬派なお話です。ゲーム版の1作目のストーリーのようなね。
まぁアニメにするならエンターテインメントとして、より多くの人々に、老若男女に受け入れられる要素が必要になってしまうものですから、女性キャラの登場は仕方ない事だと割り切るとして。
舞だけでなくスーリアという女子が登場し、本作のキーパーソンとして多めに絡んでくるんですが、だからって恋愛要素に発展しちゃうのはいただけませんね。舞とスーリアの恋バナ女子トークなんて要らないんですよ(笑)。
まぁ、そのおかげで、未だリリィを忘れられないテリーの繊細な一面を垣間見れるのは良かったのかな? 前々作や前作の繋がりを表す意味でもね。
前作でテリーにまとわりついて来たトニーくんの事は、一瞬たりとも思い出せなかったようですが(笑)。
アンディと舞の恋の行方もど~でもいいです。
アンディにベタ惚れの舞と、やれやれと思いつつもマンザラではないアンディといった感じで、こっちの2人は付かず離れずの距離感に留めて、もっと淡白に描いてくれる方が良かったかな。
テリー役の錦織一清さんはもう完全にハマるようになりました。多少の至らない点はありながらも、十分カッコ良いです。
一番最初のゲーム版『餓狼伝説 宿命の闘い』が発売された当時、SNKの社長は社員が声を当てていた事に激怒し、『~2』以降は芝居を本職とする方々に声を入れてもらうようになったという逸話があったようですが、あの時の一喝があったからこそニッキさんの起用に繋がる未来が来るなんて夢にも思わなかったでしょうね(笑)。
少年隊ではなく、錦織一清という個人名義の主題歌『夜明けのレジェンド』も名曲です。♪お〜お〜お〜え〜んじぇ〜る♪
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大した映像特典はありませんが、もう古い作品の割に画質が良すぎです。
↑の隠れた長所としては、メニュー画面で『夜明けのレジェンド』の英語バージョン『Oh Angel』がフルで聴ける点にアリ!
さっきまで知らなかったんだけど、数十年ぶりにゲームの『餓狼伝説』シリーズが再開するらしいですね。
これに便乗してアニメ版も作って欲しいところですが、アニメであればテリーはニッキさんじゃなきゃイヤッ。
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