観た、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』 | Joon's blog

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『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』を観ました。

 

次々と分霊箱を破壊し、ヴォルデモートを追い詰めて行くハリー。

久々にホグワーツに戻ったハリーは、この混乱に乗じてホグワーツの校長となったスネイプに対し、仲間と共に反旗を翻す。

やって来るヴォルデモート率いる大軍団を相手に、総力を挙げてこれを迎え撃つホグワーツの面々。そんな中、ハリーはこれまで謎に満ちた行動を取っていたスネイプの過去を知る。

これ以上の犠牲を出したくないハリーは、単身ヴォルデモートとの対決の場に向かい……といったお話。

 

壮大なシリーズの、いよいよ最終作。
観終えてみれば、あれだけデカい風呂敷を広げっぱなしで終わらなかった事に拍手です。
賛否両論とまでは行かないにしろ、ちょっと肩透かしを食らった人もいるでしょうが、この戦いの根っこを考えれば、ああいう決着の付け方もアリだと思います。

総出で乗り込んでくるヴォルデモートの軍団、そしてこれを迎え撃つホグワーツの面々との戦いは本作のクライマックス。ホグワーツに関わる全ての者たちは一丸となって戦いますが、意外な人までが戦闘に参加するのは、いかにも最終回って感じで白熱しますね。
中でもマクゴナガル先生が戦闘行為に参加するのは、特にハリーとスネイプの戦いに割り込んでくるシーンは今作で最も熱くなりました。
マクゴナガル先生って厳しい中に優しさがあるのは分かるけど、正~直、大した魔法は使わないじゃないですか(笑)。何だかんだで上の命令にもよく従うし(笑)。
そんなマクゴナガル先生が今作でやっと(?)見せる本気は、これまで溜め込んでいた不条理や鬱憤を晴らすかのようで痛快です。

 

ヴォルデモートが信頼を寄せる(方である)ベラトリックスと因縁があったネビル。

これまで二人が再び顔を合わせる機会はなかったので、いよいよ最終作で決着を付ける時が来る!かと思いきや、こちらも意表を付く展開。↑のハリーとドラコの関係よろしく、多くの日本人が想像(正確には理想)するであろう展開通りにならないのが面白いですね、先が読めないという意味で。

ネビルにこんなカッコ良い見せ場があるなんて、シリーズ序盤でのズッコケキャラをやってた時代がいっそう懐かしく感じます

そんなベラトリックスの結末も意外すぎた…。


本シリーズは緻密な設定により世界観が構築されているのも魅力ですが、その量は尋常ではなく、映画を観ただけでは全ての把握はできません。
こないだ知った一例として、ドラコの母ちゃん=ナルシッサとベラトリックスが姉妹だったとか、映画以外の予備知識ナシで分かった人、います?
こんな事例は一角でしょうから、まぁ全てを知るのは無理だとしても、もう少しハリポタの世界を知りたいのであれば原作を読むのが正当なのかな?と思いきや、魔法やら動物やらをフィーチャーした原作の副読本、しかもJ.K.ローリングさん著とする本ってスゲーあるじゃないですか…。

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いわゆるスピンオフですかね?

これらは一部に過ぎませんが、ちょっと今からでは追いきれない…。

 

少年少女をファンとする作品に付き物なのは二次創作。“○○と△△がこうだったら良かったのに”的な、個人の妄想を漫画や小説等で具象化した物で、本作におけるそれらも数多く存在しているようです。

チラ見程度に、ネット上にある数作を読んでみましたが……まぁ、自分の子供が描いたものだと思えば、微笑ましく思えますね(そして無意味に多い空白行にウンザリして読むのを止める)。

これは俺ッチの見聞が狭いのもありますが、この手の二次創作で洋画を題材にした作品が氾濫するのって割と珍しくないですか?

その内容としては、やっぱりハリーとドラコが仲良くなるという内容が多いようです。敵だったライバルが味方になるという、日本の漫画に刷り込まれた連中が好きそうなパターンかと思いきや、これは意外にも世界共通の妄想→願望のようです。

しかし、原作者であるJ.K.ローリングさんは二人が仲良くなる事はあり得ないと否定しているんだから、やっぱり世界レベルでヒットさせた作家は違いますね(二次創作自体には寛容なようですが)。大衆に迎合=媚びるような真似をせず、自分の作り上げた世界を決して捻じ曲げない創作意志の強さはさすがです。

そんな変な夢を見ていた人にとっては、実際のハリーとドラコの関係にガッカリしたかもしれませんが、二人の距離が近付くのはあの程度が限界であり、最大限のファンサービスなんでしょう。

 

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今回は2周目なので吹替版で鑑賞しましたが、ハリーたちの吹き替えを担当する、子役から始まった声優陣も、オリジナルキャストの彼らと共に同じ時間を過ごしているんですよね。

あまり話題にならないけど、日本の幼き声優たちの成長物語でもあると思うと感慨深いものがあります。