2019年映画ベスト① | 映画館でぐだぐだ考えた

映画館でぐだぐだ考えた

映画の感想、音楽、アウトドアについてなど、ぐだぐだと書き付けています。書いている期間だけが長いサイトです。

今年もいよいよあと2日。今年見た新作映画のまとめを書き付ける季節になりました。

例年行っていますが、今年も行います。

 

【総評】

今年の鑑賞数は48本。ほぼ例年並みで、大体月に3~4回劇場に行っていた計算になります。一部配信作品を配信サービスで鑑賞したり、飛行機内で鑑賞した映画も含まれます。ただしいずれも今年日本で公開された作品、というくくりで選出しています。

今年は特に、長期政権や強権的な政治体制に対する、映画からの批判、という文脈の作品が多かった気がします。そうした作品も入っていますが、やはりウェルメイドで笑える作品が好みなんだと、自分で再確認しました。

ツイッターで既にランキングを発表していますが、ベスト作品は以下になります。

 

1.パジュランギおじさんと、小さな迷子(カビール・カーン監督)

2.マリッジ・ストーリー(ノア・バームバック監督)

3.ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(クエンティン・タランティーノ監督)

4.グリーンブック(ピーター・ファレリー監督)

5.パラサイト 半地下の家族(ポン・ジュノ監督)

6.工作 ブラックビーナスと呼ばれた男(ユン・ジョンビン監督)

7."隠れビッチ" やってました(三木康一郎監督)

8.バーニング 劇場版(イ・チャンドン監督)

9.カツベン!(周防正行監督)

10. 芳華 -Youth- (フォン・シャオガン監督)

※ツイッターでのランキングを修正、10位に「芳華」を入れました。入れ替えたのは「蜜蜂と遠雷」。。。

 

選考理由は以下になります。

まず1位。「パジュランギおじさん」。インド・パキスタンの対立を背景に、迷子になったパキスタン人の少女と、インド人の青年の交流を描く作品。今年見た映画で一番泣かされた号泣映画なので1位に。今日、ほかの人の本年度ベストを見ていたら、結構ランキングに入れている人も多くてうれしい限りです。

2位。「マリッジ・ストーリー」。アダム・ドライバーがとにかく素晴らしかった。笑えて泣けて、演技に驚嘆、素晴らしい作品でした。コスプレシーンが可愛すぎ。ネットフリックスで鑑賞。

3位。「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」。マーゴット・ロビーのシャロン・テートがとにかくキュート。映画を見るシーンが特に狂おしく、その後に起こる悲劇を観客は知っているだけに胸が締め付けられた。映画としても全て最高でした。

4位。「グリーン・ブック」。ハマーシャラ・アリが相変わらずよくて、こちらも笑えてグッとくる、ウェルメイド系作品。ラストのニューオリンズR&Bが楽しい。

5位。「パラサイト」。JAL機内で見た、という環境なのに惹きつけられました。とにかく全ての展開が予想の上を行くのでびっくり。名優、ソン・ガンホは出てくるだけで面白い。もう先行公開されていて、日本公開済み扱いなのでいいか。

6位。「工作」。こちらも90年代の北朝鮮問題を背景に、潜入する韓国のスパイを描いた作品。ファン・ジョンミン!もう最高の男。今年すっかりファンになりましたよ!

7位。「隠れビッチやってました」。タイトルが少しどぎついし、若手の俳優がメインの出演者、若い女性向けプログラム・ピクチャーかと思いきや、おじさんがみてもぐっときてしまいました。振り切れた佐久間由衣の演技が見もの。

8位。「バーニング」。NHKのドラマ版を見てから、劇場版を見るという、都合3回も見た作品。映画版にしかない濡れ場や、エンディングが異なるので絶対劇場版で見るべき!ドラマ版と別のテーマになっとるやん。

9位。「カツベン!」映画愛にあふれた、周防監督の「ニューシネマ・パラダイス」。成田凌が可愛い。映画としても楽しいし、ヒロインがやくざにつかまっても全然怖くない。安心して見られるコメディ。

10位。「芳華」。中国の現代史を共産党直下の歌劇団の視点からみた作品。今の統制の強くなった中国でこの映画ができたのは素晴らしい。文化大革命が物語上のクライマックスかと思いきや中越戦争が出てきて「プライベート・ライアン」に突入するという作品でびっくりした。

 

以下、次点です。

・「蜜蜂と遠雷」。直前までベスト10に入れるつもりでしたが、次点扱いに。単純に愛着の理由だけで、本作も松岡茉優や松坂桃季などの演技を堪能できる素晴らしい作品。原作を読んで、そちらが好みではなかったため少し下がりました。

・「国家が破産する日」。こちらも、韓国のIMF期を舞台に権力の横暴を描いて見れば見るほど腹が立ってくる作品。「新聞記者」「1987」などの系譜です。

・「ブラック・クランズマン」。KKKと潜入捜査官を描いた作品で、エンタメ度、テーマの重さも最高。こちらがベストでも良かったけど、この作品を好きな人が多そうだから差別化の意味でこの位置。

・「愛がなんだ」。成田凌が可愛い。こじらせ女子ものでもあり、「美女が婚活してみたら」「隠れビッチやってました」とこの系譜の作品が素晴らしい年でもありました。

 

今年、発表するランキングは以上とします。

※例年、ベター作品、ノーマル作品を発表していましたが今年はパスです。中でも気になる作品は、エントリを変えて書き付けます。

そのエントリでワースト作品と大ヒット映画について、勝手に各賞を発表します。