ぐだぐだ配信映画感想~「アイリッシュマン、マリッジストーリー」 | 映画館でぐだぐだ考えた

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~スコセッシが描くマフィアの叙事詩~

 

新作映画を劇場で見る、ことにこだわってきました。他の特典もあるアマゾン・プライムはともあれ、配信映画だけのサービスには加入していませんでした。(まだ音楽配信サービスも未加入)

それが本作「アイリッシュマン」を見る、ためだけにとりあえず1か月無料のネットフリックスに加入してしまいました。早速本作を鑑賞したわけですが。。。

以下、感想を書き付けますが、今年配信開始のオリジナル作品、新作映画扱いとします。

 

【ざっくり感想】

重厚な作品!ただしやはり3時間半は長くて、特に自宅で見ているので気が散って集中できませんでした。「タクシードライバー」「グッドフェローズ」「ゴッドファーザー」あたりにつながる、アメリカ現代史をマフィア目線から語る物語。しかしマフィアとドライバーの労働組合がほぼ混然一体としていたなんて。。。

 

以下気になる点。

・長い!

本編鑑賞後、続けて再生された「監督と出演者の語る本作」という特典映像を含めて4時間拘束。もっと長い映画があるのは知っていますが、これだけ長い映画を1本としてみたのは最長かも。トイレ休憩を入れてしまいましたよ。

 

・70代の出演者の重厚な演技!

多分30代くらいの年齢の設定の登場人物を70歳ほどの役者が演じる!しかもそれに最新技術が使われている!若いころと年を取ってからを別の役者が演じるのが「ラブレター」とか「インファナル・アフェア」とかで取られてきた手法ですが、本作では一人!いかに名優ぞろいとはいえ、その「よぼよぼ感」は、申し訳ないけど否めず。ただし前述の監督のコメントではアル・パシーノに「設定では40代だから、もっとすっと立ち上がってほしい」と注文を付けたとのこと。それには笑いましたが。。。

また実年齢よりも上の年齢を一部出演者が演じていますが、それは違和感なかったかな~

 

・アメリカ現代史の闇!

本作に登場するフランク・シーラン、ジミー・ホッファは実在の人物。彼らが関わっていたのが組合運動だけではなく、キューバ危機とかケネディーが当選した大統領選挙だとか、ニクソンのウォーターゲート事件だとか。アメリカ現代史が彼らの視点からあぶりだされる構成はたしかにしびれる展開でした。。。

 

やはり自宅で、これだけの長さの映画を見るのはつらかったか、と思いました。劇場で鑑賞したら違ったかも。あ、休憩は入れてほしいけど。

 

~離婚は大変?ということをユーモアたっぷりに描く~

 

というわけで、取り急ぎ2本目。こちらも配信開始だというので早速鑑賞。

 

【ざっくり感想】

これは配信サービス向き!基本コメディーで、芸達者な俳優二人のアンサンブルを堪能する素晴らしい作品。内容も素晴らしく笑ってしんみりしてそして少しきつい。でも特にハロウィンシーンのコスプレとかかわいいんですよね。。。

 

・演技を堪能!

去年くらいからアダム・ドライバーが凄い、というのは認識していましたが、本作ではその「すごみ」がどばどば溢れていました。それを受けるスカーレット・ヨハンソンも見事。スカヨハ、いつの間にこんな演技派になった?誰もが絶賛でしょうけど、長回しの口げんかシーンは映画史に残る名シーン!凄い。

 

・コメディ要素が巧み!

オープニングの「お互いのいいところ」をあげつらう、離婚しようとする二人、というシチュエーションコメディ的展開で引き込まれた。その後も特に子供の親権や財産を巡る離婚裁判の様子が、ユーモラスに、時には辛辣に描かれます。ハロウィンでのフランケンシュタインのコスプレするアダム・ドライバーが可愛い。

本当に現実はこのように悲喜劇な要素があるものだし、大人のドラマだと思いながら見ていました。

 

良い映画だと予想していましたが、予想を超える面白さ、すばらしさ。これはお勧めで最高でした。

 

この2本を見るためだけにネットフリックスに入ってもいいでしょう。劇場で見ると3000円以上するのに、現状まだ無料で見ていますから。。。

 

というわけで、これからSW9を見ます。ドキドキ。