みなさんお久しぶりです。
近年では備忘録的に年いちでこちらにベスト10を書きつけるだけになっています。
今年もベスト10をこちらに書きつけます。まだ数日残る2025年、多分配信をふくめてまだ見るかと思いますが、10位まで決めたので発表したいと思います。色々思うところあります。
【総評】
結局、自分の合う、合わないを突き付けられた1年でした。全く「合わない」あの映画が映画興行で記録を塗り替えるとか、一切興味のないあのアニメが話題とか。世間で評判になっていても、食指が動かないし「そこまで言うなら」と見た作品もちゃんと「合わなかった」ので、齢ウン年を越して、もう好みは変わらない、ということが今更ながら確信になりました。また、今年もシスターフッド映画が好きで数本選びました。なぜか泣けるので仕方がない。
なお、今年は49本見ました。数本JAL機内で見ましたがほとんど新作の劇場です。週一回くらいは通った計算です。
以下、ランキングです。1位から書きつけます。
1位:教皇選挙 エドワード・ベルガー監督
配信も含めて2回見ています。シスターフッド映画の真逆、おじさましか出てこないし、政治的駆け引きでドロドロしてるし、オープニングから教皇と主人公の関係がきもいし最悪、と思いつつ、あの驚愕のラストに向けてノンストップで進むエンタメ選挙映画で面白すぎ、エンディングでは拍手を送りたくなりました。現実のバチカンでコンクラーベが実施されて新教皇が決まる、という歴史的なシンクロもポイント。いやあ、お見事でした。
2位:この夏の星を見る 山本環監督
本作、最初はアンテナに引っかからず、評判を聞きつけて上映回数が少なくなってからようやく見られました。TBSのポッドキャスト番組「小出・南波のこんプロラジオ」が好きで、そこで話題になる「青春キラキラ系映画」も見るようになりましたが、その中でも本作はトップクラスに良い作品でした。新型コロナで行動制限が出ていた時代、その時に高校生だった子たちがどんな気持ちで、そのように過ごしていたかが描写されて胸に迫るものがありました。確かに、折角入った高校でクラブ活動や修学旅行ができない、なんてそれは大変な事態でありますが、大人であればワクチンをうち、おとなしく過ごしていればやり過ごせる程度だったので(酒も飲まず宴会もしないので)この映画の高校生(中学生も)の姿は身が引き締まる思いがしました。何度も号泣していますが堤防の和解シーン、そして「濃厚接触すみません」部長のセリフに、泣きすぎてやめてくれと懇願しました。
3位:平場の月 土井裕泰監督
今年は土井作品にやられました。(もう1作ランクイン)完全に舐めていて、実際見たら登場人物たちがリアルすぎて、またまた居住まいを正すはめに。これ、12月に見てから、いまだに「彼ら」のことを考えているし、鑑賞後のショックを引きずっているかもしれません。結局、ランク外ですが「ストロベリームーン」と似た話ですし、定型的な話といえばそうなのですが、このディテールというか、埼玉の地方都市のあまり豊かではない庶民の暮らしというか、その地続き感と、やるせない恋愛、だけではない人と人とのつながりにぐっと来すぎたわけで。中村ゆりが良すぎた。
4位:ラブ・イン・ザ・ビッグシティ イ・オニ監督
議論が分かれる映画なのはわかります。否定派は激烈に反応しているし、特に「死を扱ってこれはひどい」という意見も知っています。一番ひどいのはこの映画が好き、という人に「もっといい映画を見たほうがいい」という酷評すら見ました。というわけであえてランクインさせます。同じ坂元祐二脚本の「1st kiss」よりもむしろこちらが印象に残りました。こちらを酷評する人は「1st kiss」は褒めてるひとが多いけど、なんでかね?あちらもタイムリープの辻褄がよくわからないし。でも、そういう点はおいておいて、それでもいい、っていうのが大衆的な映画なのでは?芸術映画だけ見てやがれ。
とにかくクライマックスのあのコーラス大会のシーンで、見た直後「涙腺もげた」と書いたくらい泣きじゃくりました。
7位:トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城塞 ソイ・チェン監督
香港のアクション映画、どれだけわしらは楽しんでいたか。ブルース・リーに始まり、ホイ三兄弟、ジャッキー・チェン、チャウ・シンチー。香港が中国に返還され、あの猥雑な町が少しおとなしくなり、言論の自由が弾圧されて。それでもこの映画があの頃の猥雑で無茶苦茶な香港をみせてくれて、本当に感謝しています。この映画の影響もあって、30年ぶりに弾丸で香港に遊びに行ったら、デタラメな香港がまだだいぶ残っていて複雑な気持ちでした。チャーシュー飯食いたい。
8位:ANORA ショーン・ベイカー監督
ブラジルの巨匠ウォルターサレスの作品。ブラジルの軍事政権が元議員の男性を拘束後、それきり帰ってこなかったという実話をもとにした作品。どこかの国も「スパイを取り締まる」と寝ぼけたことを言っていますが、この映画を見ると問題なのはスパイそのものではなく、それを口実に国民の自由や人権を制限しようとして、権力を行使する抑圧的な体制なのは目に見えています。主人公の拘束された男の妻が不屈の精神で、夫の行方を捜す、その描写も感動的でした。
なお、殆ど同じ話に見えたイラン映画「聖なるイチジクの種」も素晴らしかったです。
9位:罪人たち ライアン・クーブラー監督
ブラックミュージックファンなら垂涎の内容。1920年代の禁酒法の時代、地元の南部に元ギャングの双子がシカゴから帰ってきて、ブルースを聞かせる酒場を始めよう、というところから始まり、何とホラーになっていくジャンル横断型のエンタメ映画です。途中のパーティーシーンの素晴らしさに涙腺が刺激されましたが、エンディングに来たら口あんぐりの変な映画ですが、スタイリッシュな映像とブルースへの愛で10位になりました。正直ホラーにしなくてもいいし、ホラーでなければ1位にしたのにとは思いました。
次点:ミーツ・ザ・ワールド 松居大悟監督
今日、イベント上映で監督と少しお話できました。だけではなくてちゃんと「現代日本」が描かれている映画だったので次点に入れました。オタクには刺さる映画です。
タイトルの「ミーツ・ザ・ワールド」、オタクにとって歌舞伎町は異世界そのものだし、酒も夜遊びも嫌いなワイには本当に別世界です。ただ、最近ライブを見ていて、歌舞伎町の小屋に行くのでそれがワイの「ミーツ・ザ・ワールド」かもしれない、とは思いました。
今年もあと少し。来年もいい映画に会えますように。
この夏の星を見るの名セリフ「よいお年を」でしめます。









