朝早起きして週3回、ジムのプールで泳ぐ事を常にしています。英語では“Loner”といいますが、人との交流が苦手で、朝のプールでもモクモクと泳いだらさっさと帰ることにしています。
そんな孤高人間のわたしですが、プールで出会ったのりこさんという86歳の女性と仲良くなりました。仲良くと言っても、朝、プールで出会ったときに、ジャグジーの熱いお湯に浸かって5分ほど世間話をするだけなのですが。
のりこさんは1人暮らし。養子にされたお嬢さんが、車で1時間ほど離れた街に住んでいらっしゃって、たまに会ってはいるものの、自分のことはすべて自分でされています。86歳という高齢にも関わらず、お元気で、しっかりされていて、朗らかに大きな声で笑う、太陽みたいなのりこさん。神戸生まれ神戸育ちですが、英語も流暢で、ジムのみなから愛されています。
1日置きくらいで顔を合わせていたのりこさんに会わない日が続きました。「お嬢さんと旅行にでも出かけられたのかな」と思っていました。最後に会ったとき、とても元気にされてたので。
ところが、昨日、ジムに行ったとき、知らない日系人の男性が近づいてきて「あなたは、よくプールでのりこと話してたでしょ?のりこは先週足の血栓が詰まったことがきっかけで、息が苦しくてなり、ER(集中治療室)に運ばれる前に亡くなったんだよ」と教えてくれました。
わたしは悲痛な顔をして、悲しいふりをしました。だって、それが世間の常識だから。「わざわざ教えてくださり、本当にありがとう。わたしはのりこの冥福をお祈りします」と、この男性にお礼を言ってその場を離れました。
でもわたしは悲しくなかった。「のりこさん、うまい具合に旅立つことができてよかったね」って、去っていったのりこさんのためにしあわせな気持ちになりました。非常識ですね。
のりこさんはこんなことをよくわたしに言ってました。「去年まで、自分の世話は自分でできるって強い自信があった。でも今年はちょっと違うのよ。記憶が飛ぶことがあるの。あれ、わたしはどこにいて、何してたのかしらって訳がわからなくなる。それはとても怖いこと。自分の世話ができなくなって、朝のプールにも来れなくなるのはとても怖い。一番つらいのはわたしがダメになって娘に迷惑をかけること。わたしは長生きして、楽しい経験をたくさんして、もう充分幸せだから、苦しまないで、うまい具合に旅立ちたい」って。
のりこさんの「怖い」という気持ちを想うと、のりこさんがかわいそうで、お湯のなかで膝がガクガクして、小さなのりこさんをぎゅっと抱きしめたい気持ちにかられたけど、のりこさんは、きっと同情なんてされたくないだろうと思い、「のりこさんは元気溌剌だから、まだまだボケないよ」ってがははと笑い飛ばしたりしてました。
突然、さばの味噌煮を差し入れしてくれた、あたたかい人。水玉模様の新しい水着を「素敵ですね、よく似合ってますよ」と褒めたら、めちゃくちゃ照れてたかわいい女性。純日本人なのに、あおみがかった透き通った目がとてもきれいでした。
のりこさんともうプールで世間話できないの、寂しいけど、わたしは悲しくありません。のりこさん、うまい具合に旅立つことができてよかったね。合掌
はじめまして。カリフォルニアでトランスジェンダーのパートナーと娘2人の家族4人で楽しく暮らしている高山愛です。はじめてのかたはこちらからどうぞ。
冷たくて気持ちいい
小さいけどチカラ強い滝と娘たち
毎年9月の第一月曜日は「レイバーデー」(労働者の日)、連邦政府の祝日です。学校も仕事もお休み。
わたしたち家族はトーランスの自宅から車で1時間に位置するMonrovia Cayon Parkにハイキングに行ってきました。
「暑いのになぜ、ハイキング?」と娘たちは聞きます。インドア派で太陽嫌いなアリッサもちょっと億劫そう。
家族揃って休みの日に、理やりでも、家族をハイキングに連れ出すのは、自然が大好きだから、太陽に下で汗をかきたいから、そんな理由からじゃない。
子供たちの心に残る思い出作りがしたいから。
実家の母がそうでした。看護婦だった母。夜勤続きで、休みの日はゆっくりゴロゴロしたいはずなのに、わたしと姉を近くの森や遠くの山に連れ出して、野道を散策させた。あのとき野道でみたカラスウリの朱色とか、山中で見つけた鳥のたまごのぬくもりとか、河原で焼いた焼き芋の味とか、30年、40年たった今でも鮮明に覚えてる。
なので、わたしもせっせと娘たち(とアリッサ)を自然へと連れ出す。
今日は滝が見れてよかったです。娘たち、滝から流れ落ちる冷たい水に足を浸して、はしゃいでた。家族で楽しい時間を過ごせました。
カリフォルニア州から日本の家庭料理の素晴らしさを世界に発信していくつもりでYoutube channel はじめました。
今回は「どろりっち」。
いつもブログを読んでくださってありがとうございます。わたしはこのブログを書籍化を目標にして、真剣に書いています。それは、トランスジェンダーの人たちと彼らが関わる人たちすべてに伝えたいメッセージがあるからです。このブログとほぼ同じ内容を下記のサイトにも掲載しています。「読んでよかった」ボタン押していただけたら本当にうれしいです。よろしくお願いします。
はじめまして。カリフォルニアでトランスジェンダーのパートナーと娘2人の家族4人で楽しく暮らしている高山愛です。はじめてのかたはこちらからどうぞ。
タイトルにドキっとしていただけたでしょうか?
「アリッサと愛さん、ついに離婚?」とか「愛さんにも恋人ができた?」とか想いを巡らせてくれたでしょうか?
そんなことないか。
さてさて、あたしにとってとても大切なお知らせです。
Youtubeのチャンネルを始動させました。
題して“Japanese Home Cooking"。
動画を通して、日本の家庭料理を世界に広めることができたらと思っています。
なぜ動画をはじめたかというと。
1. 娘たちともっと繋がりたかった。成長してわたしのもとを離れていく娘たち。成長はうれしいけど、ちょっと寂しい。娘たち、Youtubeに夢中なので、わたしがチューバーになって、娘たちと一緒にチャンネルを作っていくことで、娘たちとの絆をもっと深めることができるという期待。
2. 料理への熱い思い。出産前、レストランやホテルの厨房で働いてました。今はマッサージの仕事をこよなく愛してるけど、料理も大好き。食べるのも大好き。英語の発音めちゃくちゃだけど、英語なら、Youtubeを通して、世界中の人たちに、日本の家庭料理の素晴らしさを伝えることができると思った。
3. 情熱があれば不可能を可能にできるということ、娘たちに見せたかった。わたしはアナログのローテク。動画の編集なんて、とうてい無理とみなが笑ったけど、そうじゃない。先に「日本の家庭料理を世界へ」という目標が決まったら、その目標を達成する手段は努力次第でなんとかできる。苦手は克服できる。それを娘たちに教えたかった。
今回の動画作り、本当のこと言うと、アリッサが手伝ってくれることを期待してました。だって、それは彼女の得意分野。でもアリッサったら、わたしに「一切手伝わないから、自分でがんばりなさい」と言い放ちました。
これは愛のムチ。写真撮影も編集もYoutubeのハウツー動画をみまくって、なんとか基本を学びました。
愛さんの情熱がこもってます。どうかsubscribe, comment, share, like it、お願いします。
いつもブログを読んでくださってありがとうございます。わたしはこのブログを書籍化を目標にして、真剣に書いています。それは、トランスジェンダーの人たちと彼らが関わる人たちすべてに伝えたいメッセージがあるからです。このブログとほぼ同じ内容を下記のサイトにも掲載しています。「読んでよかった」ボタン押していただけたら本当にうれしいです。よろしくお願いします。
はじめまして。カリフォルニアでトランスジェンダーのパートナーと娘2人の家族4人で楽しく暮らしている高山愛です。はじめてのかたはこちらからどうぞ。
かわいいアリ子。ダイエット効果あり。今までのコスプレで今回が1番いい感じ
Equinoxという全米トップレベルの高級ハイエンドジム内にあるスパでマッサージの仕事をしています。コネ入社です。スパのマネージャーがマッサージ学校のクラスメートだったので、ポジションの空きがでたときに、誘ってくださり、こんな素敵な職場で働くことができるようになりました。
ジムの会員のみなさまも、従業員もみな美しい。そろいも揃って美しい。そんな美しい人たちに囲まれて仕事をしてると、「さぞ、よい刺激を受けるであろう」と友人知人に言われますが、そうでもない。目の保養になるけど、「自分もあんなふうになりたい」「なれるようにがんばろう」とは今まで思ったことがありませんでした。住む世界が違う、とうてい無理ってあきらめてたので。
しかし、今日、ジムの会員でマッサージのお客様でもある、会社経営者、大野さんに「2ヶ月だけ、期間を決めてがんばって糖分カットしてごらん、違う自分になれるから。仕事や運動してがんばったときの自分のご褒美は、甘いデザートじゃないんだよ。痩せて美しくなった自分がご褒美なんだよ」と叱咤激励され、突然、むくっとやる気が起りました。パートナーのあり子もがんばってることだし。
よーし、9月14日までやったろやんけ。どうして2ヶ月ではなく、9月14日かというと、その日にジム内でストレッチの一日体験クラスを担当することになってるので。2ヶ月も続けるのはちょとハードル高すぎ。
というわけで、この場をかりて、大宣言。「高山愛、今この瞬間から、9月14日まで、今まで毎日毎晩食べてた甘いもの、もう口にしません!」(糖質カットはとうてい無理だので、デザート食べません宣言で妥協)。痩せるかしら。痩せるといいな。痩せたら報告させてください。痩せなかったら報告しないので、この宣言忘れてくださいませ。
いつもブログを読んでくださってありがとうございます。わたしはこのブログを書籍化を目標にして、真剣に書いています。それは、トランスジェンダーの人たちと彼らが関わる人たちすべてに伝えたいメッセージがあるからです。このブログとほぼ同じ内容を下記のサイトにも掲載しています。「読んでよかった」ボタン押していただけたら本当にうれしいです。よろしくお願いします。
はじめまして。カリフォルニアでトランスジェンダーのパートナーと娘2人の家族4人で楽しく暮らしている高山愛です。はじめてのかたはこちらからどうぞ。
これです
愛の証し。あたしの煮卵ちゃん。かわいすぎ。娘たちも煮卵大好き
今日のラーメン具、煮卵とネギだけ
近所の韓国マーケット内のパン屋さんで新商品が発売されて早3ヶ月。どんなパンかというと、甘いそぼろがでコーティングされたパンの間に、あんこと栗とバタークリームがはさまれてる。栗はたぶん缶詰の安いヤツ。バタークリームもちょっと安っぽい。B級グルメの女王的オーラがまったり輝いてるとこが、まさにわたし好み。
韓国マーケットに立ち寄るたびに、この栗いりあんこバタークリームパンがわたしを魅了してやまなかった。「早くわたしを食べなさい」って悪魔のささやきが聞こえてきそう。でも、このパンにはまったら、デブの道へまっしぐらな予感がして、パンをちら見して、目をつぶり、その味を想像し、うっとりすることで、自分をごまかしていました。
しかし、もう断ち切ったり、誤摩化したりできないほど、このパンへの想いは飽和状態に達していました。
今日は早朝からいい仕事をしたし、夏休の間中こどもたちのお世話がんばったし、その夏休ももう終わりだし、子供たちはふたりともサマーキャンプでいないし、おなかはペコペコだしで、ついに買ってしまいました。
韓国マーケットの屋外駐車場にとめたわたしの車の隣で、立ち食いしました。太陽の下で食べてみたかったし、それよりなにより待ちきれなかったので。予想通りの安っぽくて幸せな味でした。栗とあんことバタークリームと甘いそぼろの相性抜群。
「このパンを考案した人はすごいな」とか、「もうデブになってもいいや」とか「死ぬ前の最後の食事はあんドーナツって決めてたけど、こっちのがいいかも」とか考えて、幸福な気持ちに浸りながら、ムシャムシャ、パンをほおばってたら、通りかかったメキシコ人っぽいおばちゃんが「あなた、よっぽどお腹が減ってたのね」と笑いながら通り過ぎていきました。太ったおばちゃんに笑われちゃったよ。
あー、幸せの栗あんこバタークリームパン。
以前にも書きましたが、幼少期、極貧とまではいかないものの、ちょっと貧乏だったので、食べることへの執着心が半端ないです。作るのも食べるのも大好きです。今日は、憧れのパンを堪能できてよかったな。昔貧しかったおかげで、食べることへの強い愛情がはぐくまれて、ラッキーだったな。明日かあさっても、あのパン食べたい。
いつもブログを読んでくださってありがとうございます。わたしはこのブログを書籍化を目標にして、真剣に書いています。それは、トランスジェンダーの人たちと彼らが関わる人たちすべてに伝えたいメッセージがあるからです。このブログとほぼ同じ内容を下記のサイトにも掲載しています。「読んでよかった」ボタン押していただけたら本当にうれしいです。よろしくお願いします。
はじめまして。カリフォルニアでトランスジェンダーのパートナーと娘2人の家族4人で楽しく暮らしている高山愛です。はじめてのかたはこちらからどうぞ。
近所にある図書館の駐車場に見事なかぼちゃが!!!娘たちに大騒ぎしてほしかったけど「だからなに?」的反応でした。
今の家に越してきたときに(2013年)わたしが植えたイチヂクの木。年を重ねるたびにドンドン大きくなる
甘くて美味しいのがたわわに実ります。我が家でイチヂク好きはわたしだけ。酸味がなく、果物っぽくないとこが好きだけど、娘たちはそこが嫌いなんだって
常日頃から思うんです。我が家の娘たち、かわいいな、美人さんだなって。ふたりがじゃれあってるとこ見ると、幸せな気持ちでいっぱいになる。この娘たちには明るい未来が待ってると思う。
わたし、子供の頃、相当不細工だったので、自分のお腹のなかから、こんなにも愛らしい女の子たちが生まれてきたなんて、今でも摩訶不思議。娘たち、容姿に関しては、アリッサの血を色濃く引き継いでいると思います。
ふたりの冷めてるとこもアリッサ似。感情をあまり表に出さない。美味しいものを口にいれたとたん、わたしはうれしくて感動の雄叫びをあげて、しばらく大騒ぎするけど、娘たちは冷静。
大自然の息吹にふれたりすると、体中の細胞のひとつひとつがピチピチ弾けて、うれしくて楽しくて、わたしはまたまた感動の雄叫びをあげるけど、娘たちは冷静。冷静に感動してるみたい。
極端に恥ずかしがり屋、アリッサの血。
ポジティブ指向、アリッサの血。
能天気で気にしない、アリッサの血。
わたしとあまりにも違い過ぎて、理解に苦しむことがたくさんあったけど、最近は「この娘たちは、ミニアリッサ(小さいアリッサ)なんだ」ということに気付きました。アリッサのように物事を捉え、アリッサのように想いを表現する。だから、わたしとこんなにも違うとこだらけ。自分と違うから、アリッサに似てるから、娘たちがかわいく愛おしく思えるんですね。(わたしに似てたら、憎たらしくて虐待してたかもしれないし)。
いつもブログを読んでくださってありがとうございます。わたしはこのブログを書籍化を目標にして、真剣に書いています。それは、トランスジェンダーの人たちと彼らが関わる人たちすべてに伝えたいメッセージがあるからです。このブログとほぼ同じ内容を下記のサイトにも掲載しています。「読んでよかった」ボタン押していただけたら本当にうれしいです。よろしくお願いします。
はじめまして。カリフォルニアでトランスジェンダーのパートナーと娘2人の家族4人で楽しく暮らしている高山愛です。はじめてのかたはこちらからどうぞ。
化粧しないほうがキレイなのに
「うつくしい人」と「悲しい予感」。どちらも小説のタイトルですね。
うつくしい人は最近のアリッサ。「悲しい予感」を感じてるのはわたし。
ダイエットをがんばって続けてる最近のアリッサ、認めたくないけど、本当にきれいです。女性ホルモンを取るとみな、普通に7、8キロ体重が増えるというから、アリッサは偉い。化粧しない素顔が一番きれいだと思う。肌が透き通ってて、大きな瞳がキラキラしていて、睫毛がお人形さんみたいに長くてびっしり密生しています。
思えば男性時代から美しくて、みなから「イケ面パパ」って騒がれてたもんね。美しいあの人が自慢でした。はじめて会う人によく「あなたの瞳に吸い込まれそう。目がとてもきれいだね」って言われてたっけ。
アリッサはとことん美しくなって、そのうちどこかに羽ばたいていくのだろうなって。それがわたしの悲しい予感。「輝きなさい、羽ばたきさなさい」って応援してるけど、実際に飛んでいっちゃたら悲しいかな。
昔、よく同じ夢を見ました。アリッサが男性だったとき。夢のなかで男性だったあの人が「来年から日本の大学で勉強しなおしたい。ひとりで日本で暮らすつもりだから、もう愛とは一緒に暮らせない」という。わたしはさめざめと泣く。そして涙を流したまま恐怖で目を覚ます。同じ夢を何度も何度も見ました。
アリッサがカミングアウトして以来、あの夢をまったく見なくなった。置いていかれることに恐怖心とかがないから?でもきっと悲しいだろうな。
そのときに備えて強くなりたいと思う。そして自分の幸せを見つけていきたいと思う。
いつもブログを読んでくださってありがとうございます。わたしはこのブログを書籍化を目標にして、真剣に書いています。それは、トランスジェンダーの人たちと彼らが関わる人たちすべてに伝えたいメッセージがあるからです。このブログとほぼ同じ内容を下記のサイトにも掲載しています。「読んでよかった」ボタン押していただけたら本当にうれしいです。よろしくお願いします。














