【住宅各論:階段2】



細かい話しを少し・・
階段の法律についてです。
その法律ってのは結局の所、日本人の人間工学から決められている訳なのです。
ようするにモジュロ-ルってやつです。



まずは、
階段の蹴上げ(けあげ)にについて、
蹴上げというのは階段一段の高さのことです。

 


法律では、
小学校:160mm以下。
中学高校や劇場集会場や大型店舗:180mm以下。
直上階の居室が200㎡をこえる階段:200mm以下。
住宅以外のその他建物:220mm以下。
住宅:230mm以下。
そう決められています。



踏面(ふみづら)について、
踏面というのは階段一段の踏み面の奥行きのこと。

 


法律では、
小学校中学高校や劇場集会場や大型店舗:260mm以上。
直上階の居室が200㎡をこえる階段:240mm以上。
住宅以外のその他建物:210mm移以上。
住宅:150mm以上。
そう決められています。



巾員(ふくいん)について、
巾員というのは階段の有効巾のこと、あくまでも壁芯などではなく有効巾です。。

 


法律では、
小学校中学高校や劇場集会場や大型店舗:1400mm以上。
直上階の居室が200㎡をこえる階段:1200mm以上。
住宅以外のその他建物:750mm以上。
住宅:750mm以上。
そう決められています。
さらに屋外などの場合はまた変わります。



それ以外にも、
外部に落下の危険がある部分の手摺りの高さは1100mm以上。
又、段を登る際に持つ手摺りが絶対に必要で、これは法律にはありませんが800~900mmくらいの高さ。

高さ3000mm以下毎に踊場が必要。

階段を何カ所つくるかも適当ではありません。
建物の用途や規模によって決められます。

その階段までの各部屋からの距離も建物の用途などによって決められます。

不特定多数の人がやってくる劇場とか大規模店舗などの場合は階段の大きさも数も位置もその収容人員数によって変わってきます。

これらは法律のごくごく一部の話し。



皆さんのお宅の階段はこの数字に合っていますか?
一度測ってみてください。



法律だけとっても大変でしょう?
これらを全て網羅しながら建物の階段は企画や計画から考えられて設計が行われます。
決して適当になんてことはありません。



ここまでは法律上の話しなのですが、これさえ守れば何やっても良いってわけでもありません。

法律というのは最低限のことを決めているだけ。
実際には機能上・計画上での安全性や使いやすさなども考えなければなりません。
ようするに人間工学、モジュロ-ルです。



住宅では最も上りやすい階段と言われているのは、
蹴上:190~210mm。
踏面:220~250mm。

程度になります。

 

巾員は尺モジュールのお宅ですと760~780mm程度になりますので法律ギリギリでこれは狭いです。

このため階段部分にはメーターモジュールを用いて850~870mm程度にするのが良いでしょう。

 

ただ、これももちろん一般的な話しなので、

そのお宅や住む人にもよるわけで、みんながみんなそれが良いってわけでもないのです。

 

 

 

ただ、それでも法律は守らなければなりません。

 

 


 

Atelier繁建築設計事務所HP
http://ateliershigeru.com
よもやま建築日記~家づくりの現場から~
http://ameblo.jp/ateliershigeru/
  

 

 

 

 

 

 

 

【住宅各論:階段1】



住宅各論・・
今回は階段です。

以前階段については書いたことがあるので、そちらも参考にして頂ければと思います。



以前の記事はこちらをどうぞ。

階段の種類:
https://ameblo.jp/ateliershigeru/entry-11883480370.html
階段の法律:
https://ameblo.jp/ateliershigeru/entry-11883992557.html
階段の設計:
https://ameblo.jp/ateliershigeru/entry-11884520239.html
階段の美:
https://ameblo.jp/ateliershigeru/entry-11885042819.html
階段作品紹介:
https://ameblo.jp/ateliershigeru/entry-11886636672.html
階段とバリアフリー:
https://ameblo.jp/ateliershigeru/entry-11887199059.html



なんか、以前の記事読んでたら・・
もうこれで良いんじゃない?
っていう気がしてきた。



ま、そうも言ってられないので階段です。



階段って何?
階段とは高低差のある場所へ人間の足で移動を行うための構造物のこと。

つまり階段というのは通路であり、
住宅の屋内階段というのは廊下の一部分です。

ただ、
廊下は水平移動するための通路ですが、
階段は垂直移動するための通路です。
そこが違うところになります。



そして、
階段は人間が上下に移動するために段として作製する必要があるので、
建築においては構造的に強度的に難しくまた設計も製作上も難しい部分ということになります。

安全上防災上も、
どうしても落ちる、という要素が加わりますので難しくなり、
このため法律的にも非常に厳しい部分にもなります。



廊下の法律というとその巾員とかくらいしか決まりはないのですが・・
これが階段となると話しが違います。

蹴上げ:階段の一段の高さ。
踏面  :階段の一段の踏み面の奥行き。
巾員 :階段の有効巾。
手摺り:手摺りの必要な場所・高さ。
踊り場:踊り場を設ける間隔。

 


全て法律で定められています。

しかもこれが建物の種類や使用勝手などによって皆々違うんです。

小学校とマンションの階段ではその蹴上げや踏面はまったく違います。
マンションと百貨店ではその階段に必要な巾員はまったく違います。

その建物を使う人たちとその使い方によって階段の形や大きさは皆々違ってくるわけです。

大きな建物になるとそこに設ける階段の数や位置なども全て法律で定められてきます。

よく若い設計者などが言う言葉で、
「あ~早く階段が2つ以上必要になるようなビルを設計してみたい!」
なんてのがあるくらい。

全て適当なんてのはありません。



何でこんなに階段は厳しいのか?
何度も言いますが、それは階段が法的に構造的に強度的に設計的に製作的に難しいからで、
さらには階段が安全上防災上機能上非常に重要な部分であるからに他なりません。

落ちると危ないから?
だけではないんです。

人は火事があったら階段で下階に逃げる・・
建物には階段以外に機械を使わずに上下移動できる場所はありません。
そこが地震の際や火事の際に壊れてしまったり燃えてしまったらもう飛び降りるしか逃げる方法はないんです。



住宅の場合は比較的こういった階段に関する法律は緩くなっています。
その家に住む人がどのような人なのかはそれぞれ違うからです。

男性もいれば女性もいますし子供もいれば老人もいます。
それはその住宅の家庭によって違う。

とはいえ住宅でも階段に関する規制はそこそこにあるのですが、
まあやはり緩い。

が、それはだから何やってもいい・・
ということではない。




あくまでもその個々の住宅を住人を知る設計者にまかせる
ということになるのだと思っています。



なんか勘違いしている設計者が多すぎるような気がしていますが。
 

 



Atelier繁建築設計事務所HP
http://ateliershigeru.com
よもやま建築日記~家づくりの現場から~
http://ameblo.jp/ateliershigeru/
  

 

 

 

 

 

 

 

【ネズミが落ちた!2】



いや~!
そんなこんなで床下にネズミいやハムスターか何か君が突進して落ちてしまって上がって来れないのです。

どうしたらいい?
お子さんの悲しむ顔を思うと何とかしてあげたいが・・



これは無理かも?
やっても間に合わないかも?

そんな思いが頭に浮かんできます。



電話では御主人が床下にネズミいやハムスターか何か君がず~と転がってんのも嫌ですよねって。
そうだよね~。



すると御主人からまた電話が。
「せんせい!あそこ、あそこのに穴開けられませんか?」



あそこ?
どこ?

じゃなくて。



にって、
床下に開けられるって玄関くらいしか?
玄関には上がり框があるから穴開けるなんて無理だし・・



あ~・・・!!!
玄関収納あるじゃん!!!



そう、このお宅には玄関収納があったんです。
玄関収納の床は玄関と同じ高さ、床下はありません。
つまり他の部屋とは床の高さが違うので床下に向けて壁に穴が開けられます。

しかもそこのなら床と違ってプラスターボード(石膏ボード)ですからカッターナイフでも開けられる!
御主人が自分で出来ます。
後で穴をふさいでも玄関収納ならそんなに気にならないでしょう。

壁ならネズミいやハムスターか何か君もそのまま自分で出てこれます。



御主人!
よくぞ気づいた。
って言うか気付よ俺・・



玄関収納の壁に穴開けられますか?」
そこでまず巾木を避けて、下地をさがして下地の胴縁などがないところに開けなさいと教えます。



さあ~!
壁に穴開けた御主人。
結果やいかに!






後日、御主人から連絡がありました。
「せんせい!救出成功しました!
「穴開けて穴の前に餌おいといたら夜のうちに出てきました!」



お~!!!
パチパチパチ!



正直な話し・・
絶対無理だと思った。
御主人も・・
「絶対無理だと思ってました。」



いや~
これからはネズミいやハムスターか何か君を放す時は引き出し出しとかないでね。

後はその穴を塞ぐだけです。


 

 

 

Atelier繁建築設計事務所HP
http://ateliershigeru.com
よもやま建築日記~家づくりの現場から~
http://ameblo.jp/ateliershigeru/