【炒飯が好きです-4】
さて、
さんざん炒飯のことを・・
いや、
工務店のことを述べて参りましたが、
実は、
これって、
我々設計事務所でもまったく同じことが言えます。
設計事務所にも得意不得意があります。
間違いなく。
木造が得意なところ、
鉄骨造が得意なところ、
鉄筋コンクリート造が得意なところ、
2×4が得意なところ、
住宅が得意なところ、
店舗が得意なところ、
ビルが得意なところ、
大規模建築が得意なところ、

建物の種類にもよります。
住宅が得意な設計事務所はあまり大きな建物は得意としないところが多いです。
クリニックなんかを得意とするところはクリニックばっかりなんて所もあります。店舗が得意なところは住宅が不得意だったり、
マンション専門なんてところや、
工場なんかは工場しかやらないなんてところも。
ある程度大きな設計事務所は大きなビルばかりで住宅などの小さな建物の設計はほぼやりません、
というか、
出来ないです。
逆に小さな個人事務所のような設計事務所は大きなビルなどは、
まあ出来ません、
というかまあ得意ではない。
これは、物理的に仕事量が違いすぎることももちろんですが、
大きな建物と小さな建物では建て方がまったく違うことによります。
昔、とあるお客様の息子さんが建てた住宅の相談を受けたことがあります。
その住宅を設計したのは誰もが知るような大きな設計事務所から独立したばかりの若い方です。
設計後に見積もり価格が予定価格の何倍にもなってしまい、
そこは現場でなんとかするなんて適当に話をつけて着工、
現場ではVEもくそもなく工事費はうなぎ登りに、
完成後にとんでもない追加を請求されおおもめ・・
ということでした。
なんでそんなにお金がかかったのか?
設計図を見れば一目瞭然でした。
全てをビルの作り方、ビルの材料で建てていたからです。
大きな設計事務所出身の彼はずっとその建て方でビルばかり建てていたので、
それしか知らなかったのでしょう。
工務店としては現場でそれを住宅の建て方にして貰おうとした・・
が、
彼はそれを許さなかったのです。
窓のアルミサッシというのは見た目は全部同じに見えますが、
住宅用とビル用ではまったく違う物です。
何十メートルも高いところで地表の何倍もの風雨にさらされるビル用サッシと、
たかだか2階建程度の住宅用ではアルミの厚みから何から全く違う物です。
住宅用サッシは規格がありますからそれを組み合わせて設計するのが普通ですが、
ビル用は全部製作品です。
確かにデザインは自由自在になりますが値段はとんでもないことになる。
屋根や外壁のガルバリウム鋼板も住宅用ならせいぜい0.3~0.4mmの厚さですが、
ビル用だと1~2mmはあります。
材料の量だけで2~3倍になるんです。
見た目はまったく同じですが、
そりゃあ高い。
工務店にしてみれば実際にそれだけかかっていますから、
当然の請求です。
そもそも、
現場で何とかするなんていいかげんな約束で着工することが間違いなのですが、
お金を払うのはお施主さんです。
結果はどうなったのか知りませんが、
裁判沙汰でした。
人の悪口ばかり言っていますが、
今だから言いますけど私だってあまり人のことを言えたもんではありませんでした。
もともとがそこそこ大きな設計事務所の出身でしたから、
そこそこ大きなビルばかり建ててきていて、
そこから独立しましたのであまり小さな住宅などの経験はありませんでした。
木造住宅などももちろん勉強はしていましたが、
独立前に実際に建てたことは数軒程度しかなかったんです。
けれども独立したばかりの若造の設計事務所に大きなビルを依頼するようなお客さんなどいるわけがありません。
そこで、
工務店さんや不動産屋住宅さんの下請けをやらせてもらって木造や住宅を何軒も何軒も勉強させてもらったんです。
そうやって今では住宅からクリニックからマンションや工場まで、
木造から鉄骨造や鉄筋コンクリート造までやれる設計事務所になってきたわけです。
自慢かい・・
あ、
でもうちでも超大規模建築なんてのは物理的に無理ですし、
あと、
2×4なんかはやったことないので出来ません、
っていうかやりません。
残念。
Atelier繁建築設計事務所HP
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